AlmightyTrainsite サイトマップヘルプ

東急5000系・5050系・5080系電車


広告


概要

東急電鉄は長らく、既存の系列が更新時期を迎えた際には、高額な費用をかけて新たに車両を製造するのではなく、既存の系列に改修工事を施して長期間使用するという方針をとっていました。そのため、1990年代当時の主力車両であり、製造から20年から30年が経って老朽化と陳腐化が進行していた東急8000系・8500系に対しても改修工事を行って、40年から50年ほど使用する方針でした。しかし、その改修費用と改修後の車体寿命を検討した結果、一時的に費用がかさんでしまうものの、新たに車両を製造する方が将来的には有利であると結論付けられました。
こうして、8000系・8500系などの既存の系列を置き換えるため、東急田園都市線向けに製造された通勤形電車が東急5000系です。当系列は「人と環境にやさしい車両」をコンセプトとし、東急電鉄における標準車両として位置づけられています。また、JR東日本のE231系と車体の部材などの共通化を行い、加えて大量製造することによる量産効果が得られたため、東急3000系と比較して約3割のコストダウンに成功しました。
なお、当系列のグループの中には5000系の他に、東急東横線向けに製造された5050系と、東急目黒線向けに製造された5080系の2系列が存在しており、製造当初から5000系は営団地下鉄(現在の東京メトロ)半蔵門線、東武伊勢崎線・日光線に、5050系は横浜高速鉄道みなとみらい線、5080系は営団地下鉄(現在の東京メトロ)南北線・埼玉高速鉄道線・都営地下鉄三田線に入線することが可能でした。

外観・走行機器


車体はE231系をベースとした、ステンレス製車体の20m級4ドア車となっています。5050系については、東横線において車両限界が拡大されたため、車体の幅がわずかに拡大しています。前面形状は、東急2000系以来となる左右非対称の構造となっており、プラグドア式の非常用貫通扉が左寄りに設置されています。表面は繊維強化プラスチック(FRP)成形品でおおわれており、前後方向に緩やかな傾斜をつけることで、前面形状が切妻型であった従来の系列と比較して地下駅進入時の列車風を低減しています。5080系の第3編成からは、製造時より中間車連結部分に転落防止幌を設置しており、これは後に当系列の全車両に取り付けられることになりました。
当系列は使用線区によってラインカラーが決められており、田園都市線向けの5000系はライトグリーン、東横線向けの5050系は桜色、目黒線向けの5080系は紺色とされ、その色の帯と東急のイメージカラーである赤色の帯がそれぞれ車体に巻かれています。前面と側面には種別表示器と方向幕を別々に設置しており、5000系の第6編成までと、5080系の第1・第2編成では種別表示器に幕式、方向幕にLED式のものを使用していましたが、それ以外の編成ではどちらもフルカラーLED式のものを使用しています。
走行制御装置にはIGBT素子を使用したVVVFインバータ制御を採用しています。なお、当系列は環境への配慮のために、主電動機などを大容量化することによってその台数を削減し、騒音の低減が図られたほか、消費電力量を8500系と比較して約4割削減することに成功しました。

車内


車内の座席はE231系をベースとしたロングシートとされ、3000系と同様の片持ち式バケットシートが採用されています。なお、2003年以降の新造車では座席のクッションが改良されたため座り心地が向上しています。内装はオリジナルのものとなっており、その配色は、5000系が青系、5050系がパステル調、そして5080系が3000系と同様のローズレッド系とされました。バリアフリー化を図るためにホームと床面の段差は減らされ、一部車両の床下側面には非常用の折りたたみ式階段が設置されています。車椅子スペースと車内向けの自動放送装置も引き続き設置されています。
側面の窓にはE231系と同様の熱線吸収・紫外線カットガラスが使用され、日除けカーテンが省略されました。なお、妻面の窓はコストダウンと騒音の低減のために廃止されています。車内のつり革は、バリアフリー化とユニバーサルデザインの一環として一部が低い位置に設置されており、かつ従来の形式と比較して数が増設されています。ドア上部には液晶ディスプレイ式車内案内表示器が、5000系第1編成では1台、それ以降の5000系と5050系、5080系第3編成以降には2台設置されています。ただし、5080系第1・第2編成については車内案内表示器がLED式のものとなっています。ドアチャイムも標準装備ですが、5080系の第1・第2編成は3000系と同一のドアチャイムとなっています。
乗務員室は、運転台部分が車体中心部分まで拡大され、マスコンにはワンハンドル式のものを採用しています。なお、5080系は製造時からワンマン運転対応の運転台となっています。乗務員室の非常用貫通扉の内側には、地下区間で車外へ避難する際に使用するための梯子が取り付けられています。

歴史

2002年5月から、5000系10両編成が田園都市線で営業運転を開始しました。量産先行車として登場した第1編成に、1台しか設置されていなかった液晶ディスプレイ式車内案内表示器は、2003年3月までに2台に増設されています。続いて2003年3月からは5080系6両編成が目黒線と南北線・埼玉高速鉄道線・三田線との相互直通運転に使用されるようになりました。当系列は臨時列車「みなとみらい号」として、普段は入線しない横浜高速鉄道みなとみらい線に入線した実績があります。2004年4月からは5050系8両編成の東横線での営業運転が開始され、東急8000系・8590系を置き換えることによって同線のスピードアップに貢献しました。
2005年には、日本の私鉄路線で最も激しいと言われている田園都市線の平日朝ラッシュ時の混雑を緩和するために、同線で使用されている5000系の17編成に6ドア車を2両組み込むという編成形態の変更が行われました。この6ドア車は車体側面に方向幕類が設置されておらず、車内の座席は折り畳み式となっており、平日朝ラッシュ時向けに座席をロックして使用不可とすることができます。また、座席数減少によって座席下のヒーター数が減少しているため、車内保温を補う装置として床暖房システムを採用しています。なお、6ドア車のドア上部と6ドア車を組み込んだ編成の前面窓下には、JR東日本で使用されている6ドア車に貼付されているものと同じ「6doors」ステッカーを貼付しています。
6ドア車の組み込みによって余剰となった4ドア車は、新造された別の編成に組み込まれて再使用されているため、5000系・5050系の一部編成では、種別表示器に幕式、方向幕にLED式のものを使用する車両と、どちらにもフルカラーLED式のものを使用する車両が編成内に混在することとなりました。2009年には6ドア車2両を組み込んだ17編成のうち14編成に、追加で6ドア車がもう1両組み込まれています。
同年から、5000系8両編成3本が順次東横線での営業運転を開始し、翌年にはもう1編成が8両編成に組み替えられたうえで田園都市線から東横線に転属しています。これら東横線で使用される5000系は、営業運転開始前にラインカラーを桜色に変更し、運転台をワンマン運転対応のものに改修しています。
東横線・みなとみらい線と東京メトロ副都心線、東武東上線、西武有楽町線・池袋線との直通運転が2013年3月に始まるのを前に、5050系の運転台にワンマン運転に対応するための改修工事が行われたほか、2011年4月には5050系の10両編成である5050系4000番台が初めて登場し、第1編成は暫定的に8両編成で東横線で使用されるようになりました。この5050系4000番台の乗務員扉の枠の下部には、従来の5050系との区別をつけるために、短い青色の線が入っています。2012年9月から第4編成は副都心線、西武有楽町線・池袋線で、第5編成は東京メトロ有楽町線、東上線での先行営業運転を開始しています。なお5050系4000番台は試運転で、直通運転開始後の定期運用では入線しない予定である西武秩父線に入線した実績があります。
先述の直通運転が開始された後は、5050系4000番台だけでなく、前面に「8cars」ステッカーを追加した5050系の直通先路線での使用も始まっています。2013年4月26日の渋谷ヒカリエ開業1周年を記念して、5050系4000番台の第10編成が、外装・内装を大幅に変更した「Shibuya Hikarie号」として営業運転を開始しています。なお、2013年以降に製造される車両については、「sustina」という次世代ステンレス車両のブランドで製造されることになりました。

現状

当系列は東急電鉄の路線だけでなく、直通運転先の他社線内においても、東急の顔として幅広く活躍しています。なお、当系列には派生車両として、横浜高速鉄道Y500系、東急6000系・7000系が存在しています。

走行音

5000系
録音区間:溝の口~二子玉川(急行)(お持ち帰り)
5050系
録音区間:渋谷~代官山(お持ち帰り)
5080系
録音区間:大岡山~田園調布(急行)(お持ち帰り)

走行線区は準備中です。

フォトギャラリー

画像をクリックすると拡大できます。

5000系 たまプラーザ駅にて

幕式種別表示器とLED式方向幕

前面の幕式種別表示器とLED式方向幕

5000系 フラワーリレー号 南栗橋車両管区にて

5000系 渋谷ヒカリエヘッドマーク 南町田駅にて

渋谷ヒカリエラッピング

5000系 6ドア車 幕式種別表示器&LED式方向幕編成 宮前平駅にて

同編成 花と寺社ヘッドマーク 高津駅にて

5000系 6ドア車 フルカラーLED式方向幕編成 長津田駅にて

同編成 渋谷ヒカリエヘッドマーク 市が尾駅にて

6ドア車

乗務員室部分

5000系 東横線所属車 武蔵小杉駅にて

5050系 中目黒駅にて

5050系 渋谷ヒカリエヘッドマーク 中目黒駅にて

5050系 花と寺社ヘッドマーク 武蔵小杉駅にて

前面のフルカラーLED式方向幕

5050系 先頭部分側面

シングルアーム式パンタグラフ

5050系 中間車連結部分

5050系 車内

5050系 車内仕切り扉部分

5050系 車内仕切り扉部分(優先席付近)

液晶ディスプレイ式車内案内表示器

5050系 8carsステッカー 渋谷駅にて

同編成 祐天寺駅にて

同編成2本の並び 祐天寺駅にて

5050系4000番台 飯能駅にて

同番台 祐天寺駅にて

同番台 先頭部分側面

同番台 乗務員室部分

同番台の運転台

5080系 浦和美園車両基地にて

5080系 大岡山駅にて

5080系 先頭部分側面

フルカラーLED式方向幕

5080系の運転台

5080系 乗務員室部分

5080系の車内

5080系 ドア内側部分

5080系 車内貫通路部分

5080系 みなとみらい号 武蔵小杉駅にて
広告
目次に戻る