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東武200系・250系電車




概要

東武鉄道が東武伊勢崎線系統の急行「りょうもう」を特急へ格上げするために新製した特急形電車です。当時100系「スペーシア」の増備によって廃車が進んでいた1700系・1720系(通称:DRC)の一部主要機器を流用したものは200系、そしてさらなる増備のための完全な新造車は250系として区別されます。「りょうもう」は運行開始以来利用者が年々増加したため、運行本数の増加や列車のスピードアップによってさらなる需要の増加を狙いました。しかし、使用車両である1800系はこれ以上のスピードアップが性能上困難であり、また「りょうもう」の特急化計画が持ち上がっていた中で接客設備面および性能面において1800系を上回る車両が必要になったために200系が製造されることとなりました。その後、先述したように200系の新製にあたって使用されていた機器の流用元である1700系・1720系の廃車が終了し、流用する主要機器がなくなったことによる完全新造車として250系が1編成のみ製造されました。200系と250系の車体は全く同一ですが、搭載する主要機器には当時増備が進められていた30000系通勤形電車と同一の最新機器を採用したために車両性能は全く異なります。走行機器だけをみても、200系は1700系・1720系から転用したバーニヤ式電動カム軸超多段抵抗制御装置と、新製した界磁添加励磁制御装置を組み合わせて使用していますが、250系はIGBT素子仕様のVVVFインバータを搭載しているため、走行音が全く違います。また、200系は全電動車編成の6Mですが、250系では電動車比1:1の3M3Tに変更されています。車体は対候性鋼板を使用した全鋼製であり、塗装はジャスミンホワイトを基調として「りょうもう」のシンボルカラーである赤帯が3本巻かれ、窓周りは100系のイメージを踏襲し、かつ見た者に引き締まった印象を与えるよう黒く塗られました。なお、前照灯については200系206編成までがシールドビーム、それ以降の編成と250系はHIDランプを使用しています。座席にはリクライニング機能付きの回転式クロスシートを採用していますが、200系203編成から206編成までは1700系・1720系の解体によって発生した座席を整備したうえで再使用しています。車内にはLED式車内案内表示器が設置され、デッキ部分にはトイレ、自動販売機、テレホンカード専用公衆電話が設置されています。

歴史

製造後は1800系「りょうもう」の定期運用を全て置き換え、置き換え終了後に「りょうもう」の特急化が行われたことで、晴れて特急形車両として使用されることになりました。車内デッキのテレホンカード専用公衆電話は2012年3月末をもって撤去されました。なお、車両検査後の試運転の際は、普段定期運用がない日光線でその姿を見ることができます。

現状

投入以来一貫して「りょうもう」運用にのみ使用され、群馬県東部と都心を結ぶビジネス・観光の足として活躍しています。

走行音

200系
録音区間:久喜~東武動物公園(お持ち帰り)

250系
録音区間:新桐生~相老(お持ち帰り)

走行線区(特記無い場合は全線)

東武鉄道 りょうもう 東武伊勢崎線、東武桐生線、東武佐野線

フォトギャラリー

画像をクリックすると拡大できます。

200系 羽生駅にて

赤城駅で並ぶ200系

200系 WINE EXPRESS ASHIKAGAヘッドマーク 南栗橋車両管区にて

先頭部分側面

りょうもうのロゴ

下枠交差式パンタグラフ

車内デッキ部分

ドアに貼り付けられた注意書き

車内

座席

車内ドア

LED式車内案内表示器

車内清掃中の様子 浅草駅にて
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