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東武6050系電車




概要

日光線系統の快速列車には、長らく国鉄の準急形電車に対抗するために製造された6000系が使用されていましたが、冷房装置を搭載しておらず、1980年代に入るとそのことによるサービス上の問題が表面化するようになりました。また、1986年に野岩鉄道 会津鬼怒川線の開業が予定されており、同路線へ東武鬼怒川線から列車の直通運転も実施されることになっていたため、当初は6000系に冷房化を含めた直通対応化改造を行う予定でした。しかし、6000系が既に更新時期を迎えていたこと、そして新路線である野岩鉄道 会津鬼怒川線への直通運転に際し、東武鉄道のイメージアップを図ることを目的に計画が変更され、6000系の後継車両として誕生したのがこの6050系です。当系列は6000系の主要機器を流用し、車体を新造するという方法で新造されました。塗装はジャスミンホワイトを基調に、パープルルビーレッドとサニーコーラルオレンジの帯を巻いたものとなっており、この色使いは100系「スペーシア」の旧塗装や300系・350系にも採用され、日光線系統に使用される優等車両のイメージカラーとなっています。また、当系列の前面デザインは8000系の更新修繕車や、排障器部分を除き10030系にも採用されています。座席配置はセミクロスシート式を採用し、固定ボックスシートの間には折り畳み式のテーブルを備えています。長距離運用が前提とされているため、車内にはトイレが設置されており、分割運転時の誤乗防止のために運転室出入口のドア上部には行先表示機を設置しています。一部の電動台車には落ち葉などによる空転を防止するために撒砂装置を装備しています。

歴史

投入当初は日光線系統の快速列車のほか、座席指定制の優等列車であった快速急行に使用されていましたが、これらは急行に昇格の上300系・350系に置き換えられました。6000系から当系列への更新の途上において、快速列車への運用車両が不足するために100番台1編成が主要機器を含めて完全新造され、野岩鉄道の開業に伴って追加で完全新造された100番台1編成と共に野岩鉄道へ譲渡されました。また、野岩鉄道の開業後、東武鉄道から野岩鉄道への直通列車が予想以上の人気で混雑し続けたため、そして会津鉄道 会津線の会津田島駅電化開業に備えるために、100番台が7編成(うち野岩鉄道向けが1編成)、会津鉄道向け200番台が1編成製造されました。この200番台は会津鉄道が保有する唯一の電車です。ちなみに、野岩鉄道と会津鉄道に所属する6050系100番台・200番台は、書類上東武鉄道からの譲受車となっていますが、このような措置が取られた背景には、各鉄道会社ごとの新造車扱いにすると、手続きが煩雑化しコストも余計にかかるということがあります。1996年には、増解結時の省力化を図るために自動連結器から電気連結器付き密着連結器への交換が行われています。2001年3月のダイヤ改正において、本系列が主体であった団体臨時列車に300系・350系が充当されることになった代わりに、日光線と宇都宮線の普通列車で運用されることとなったため、冬季に用いる霜取り用のパンタグラフが一部編成に新たに搭載されました。2007年10月末に宇都宮線での運用は同線のワンマン運転開始に伴って終了しています。2011年頃には転落防止用幌が連結面に設置されています。そして、2012年には当系列を観光用の特急形電車に改造した634系、通称「スカイツリートレイン」が登場しています。

現状

現在は野岩鉄道と会津鉄道の保有車両と完全に共通の運用で、主に日光線系統の快速と区間快速に使用されています。また、下今市駅で特急列車に連絡する「特急連絡列車」や一部の普通列車、そして出入庫の関係で早朝・深夜時間帯の浅草~新栃木の区間急行にも使用されています。

走行音

録音区間:明神~下小代(区間快速)(お持ち帰り)

走行線区(特記無い場合は全線)

東武鉄道 0番台 東武伊勢崎線(浅草~東武動物公園)、東武日光線、東武鬼怒川線、野岩鉄道会津鬼怒川線、会津鉄道会津線(会津高原尾瀬口~会津田島)
野岩鉄道 100番台 0番台と同じ
会津鉄道 200番台

フォトギャラリー

画像をクリックすると拡大できます。

区間快速 東武日光・会津田島行 南栗橋駅にて

先頭部分側面

電気連結器付き密着連結器

方向幕
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