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東武1800系電車




概要

伊勢崎線では、かつて日光線系統で特急列車として活躍していたモハ5310形・クハ350形と5700系による多数の急行列車が運転されていましたが、老朽化が進行していたため、その置き換えのために導入された急行形車両です。以前に日光線系統に投入されていた観光向けの特急形車両とは異なり、当系列はビジネス向けに使用されることを想定していたため、特急形車両に備わっているような特別な設備はありませんが、日本の鉄道車両としては初めて車内に清涼飲料水の自動販売機が設置されました。座席には回転式クロスシートを採用しています。りょうもうが日光線系統の特急列車と比較して停車駅が多く、各駅での乗降を速やかに行うことができるように側面のドアの幅が特急形車両よりも少し広めになっています。当系列の塗装は、特急形車両の茶色を基調とした渋くて落ち着いた配色の塗装と比較して、ローズレットを基調に白帯を巻くというかなり派手目のものになっています。走行機器は同時期に製造された8000系とほぼ共通ですが、急行形列車として運用するために諸改良が施されています。パンタグラフには屋根上のスペースの都合上、下枠交差式のものを採用しています。

歴史

製造後は、伊勢崎線で多数運転されていた急行列車を1つに統一するために新設された急行「りょうもう」に投入されました。当初は4両編成が6本新造されましたが、列車の増発のために編成が増備されたほか、さらなる乗客の増加のために中間車2両が新造の上、編成ごとに追加されました。1987年にマイナーチェンジ車として増備された最終編成は、当初から6両編成で製造されています。ちなみに同編成は前照灯が丸形のものから6050系と同じ角形のものに変更されたほか、運転台窓上の補助灯と尾灯がLED式のものになりました。また、側面に方向幕を設置し、先頭車正面の愛称表示板も電動式の愛称表示機に変更しています。1998年までに、後継車両である200系・250系の登場とりょうもうの特急列車への格上げ準備のため、りょうもうの定期運用から撤退しました。その後、最終編成は200系・250系の予備編成および波動用車両として存置されましたが、残りの編成には廃車されたもの、通勤輸送向けに格下げ改造されたもの、そして300系・350系に改造されたものが存在します。最終編成は波動用車両となった後、日光線や鬼怒川線、野田線への入線実績があります。通勤輸送向けに格下げ改造された編成は、増備分の中間車2両を廃車にし、登場時の4両編成に戻した上で、車内はデッキの撤去、回転式クロスシートの固定化、つり革の設置を行い、塗装は他の普通鋼製通勤形電車と同一の白地に青帯を巻くものに変更され、そして先頭車正面の愛称表示板を撤去した跡にLED式の方向幕を設置しました。しかし、車内のロングシート化やドアの増設などは行われなかったので、以前の面影もまだ残る編成となっていました。この編成は改造後、佐野線や小泉線で運用されていましたが、両線のワンマン運転開始に伴って定期運用を失い、廃車となりました。なお250系を新製する際、当初は当系列の走行機器を流用することが検討されていましたが、結局250系は走行機器も含めて完全新造されることになったため、この構想は消えています。

現状

現在はマイナーチェンジ車として増備された最終編成のみが、東武鉄道各路線(東上線系統を除く)で運転される臨時列車や、りょうもうに使用される200系・250系の定期運用の代走で活躍しています。

走行音

録音区間:栗橋~南栗橋(臨時急行)(お持ち帰り)

走行線区

現在、定期運用はありません。

フォトギャラリー(最終編成)

画像をクリックすると拡大できます。

浅草駅にて

方向幕

戸閉確認灯

東武鉄道ロゴ

号車表示

車両番号表示

交差形パンタグラフ

車外形式・検査表示板

中間車連結部分

乗務員室部分

非常用ドアコック1

非常用ドアコック2

車内デッキ(乗務員室背後)

車内デッキ(中間車)

消火器入れ

車内貫通路部分

車内貫通路注意書き

化粧室扉

化粧室在室表示灯

車内通路仕切り扉部分・ゴミ箱

車内客室仕切り扉部分

車内製造銘板・化粧室在室表示灯

車内非常ボタン

方向幕背部

車内客室

座席

座席背部・窓際テーブル(展開時)

窓際テーブル(展開時・使用方法案内)

窓際テーブル(展開時・収納ボタン)

窓際テーブル(収納時)

フットレスト(収納時)

フットレスト(展開時)

カーテン

野田線開通100周年記念号 南栗橋駅にて

同列車 南栗橋車両管区にて

同列車 愛称表示機
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