阪神5500系電車
概要
阪神電気鉄道が各駅停車向けに導入した通勤形電車です。
阪神電気鉄道では優等列車の合間を縫って各駅停車を運行するダイヤとなっているため、各駅停車用には高加減速な車両を導入してきており、「ジェットカー」と呼ばれています。
本景色は5001形以前の旧型の「ジェットカー」の代替と位置づけられており、阪神電気鉄道では初めてVVVFインバータ制御やボルスタレス台車といった新機軸を導入しました。
製造は武庫川車両工業と川崎重工業が担当しました。
車体は19m級普通鋼製で、外観は8000系の後期車を踏襲したものとなっています。
塗装は36年ぶりに変更され、「震災を乗り越えて新たに出発する」という願いを込めて、従来のクリーム+マリンブルーから、アレグロブルー+シルキーグレーとされました。
車内はロングシートで、電光式路線図とLED式電光掲示板を組み合わせた車内案内表示器や車椅子スペースも設置されています。
走行機器はGTO素子によるVVVFインバータ制御で、定格110kWのTDK-6145-A形かご形三相誘導電動機を制御します。
ブレーキは電気指令式ブレーキとなっており、これも阪神の各駅停車向け車両では初のことでした。
ジェットカーのアイデンティティといえる加減速性能は従来車よりやや下がる起動加速度4.0km/h/s、減速度4.5km/h/sとなっており、それぞれ0.5km/h/sずつ下がっています。
しかし、VVVFインバータ制御の採用で中高速域の加速性能が向上したことで、従来のジェットカーと同様のダイヤでの運行が可能になっています。
また、高加減速を実現するため、全車電動車となっています。
編成は当初4両固定編成のみでしたが、武庫川線への転用に当たり、中間車に運転台を追加の上で2両編成化されている編成もあります。
歴史
1995年11月1日に最初の編成が営業開始しました。
2000年に最終編成が落成し、増備が終了しました。
2016年よりリニューアル工事画は始まりました。
2020年より武庫川線での運用が始まりました。
現状
阪神本線、及び直通する神戸高速線の各駅停車と武庫川線にて活躍中です。
走行線区(特記なき場合は全線)
| 一般 |
阪神本線・神戸高速線 |
| タイガース号・甲子園号・TORACO号・トラッキー号 |
武庫川線 |
2025.11.14現在
フォトギャラリー
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外観(リノベーション)
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同行先表示器
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TORACO号
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同行先表示器
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同社紋
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同車内車端部
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同座席