名古屋鉄道5700系電車
概要
名古屋鉄道が国鉄の快速列車に対抗するために導入した電車です。
1980年代半ばの名鉄では1950年代の車両が未だに「高速」「急行」などとして現役で、国鉄が名古屋本線と競合する東海道本線に117系など設備の良い車両を用いた快速列車を投入するなど、競争が激しくなる中で、国鉄に対抗できる列車として登場したのが当形式です。
2ドアの転換クロスシートとなっていて、高速、急行としての運用が主目的でした。国鉄・JRの分類に従えば近郊型電車に該当しますが、名鉄としては優等列車向けという扱いでした。
また、ラッシュ時の乗降に対応するためドアは両開きとなっています。
客席からの眺望を良くするため、前面ガラスが大型化されているなど工夫が凝らされています。
また、廃車となった初代5000系や5200系の機器を流用して、5700系に準じた車体を新造した5300系があります。
歴史
5700系は1986年6月~1989年にかけて導入されました。
また、1986年6月に5300系も登場しています。
1990年頃までは当初の予定通り高速や急行に使用されましたが、同年に実施されたダイヤ改正で高速が特急に吸収され、同形式の特急運用も1200系に置き換えられたため急行運用がメインとなり、その後3500系・3700系・3100系の増備により急行運用もほぼ無くなりました。
現状
名古屋本線・犬山線や一部支線系統の各駅停車として活躍します。急行運用はごく限られたものとなっています。
走行線区(特記無い場合は全線)
名古屋本線 |
名古屋本線、犬山線、広見線(犬山~新可児)、常滑線、津島線、西尾線 |
フォトギャラリー
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外観(トップ画像と同一)
方向幕