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西武6000系電車




概要

西武池袋線、西武有楽町線と営団地下鉄(現在の東京メトロ)有楽町線との相互直通運転用の車両として設計された地下鉄対応の通勤形電車が西武6000系で、西武鉄道の車両では初の10両固定編成で製造されました。当系列は今後の西武鉄道の標準車両として位置づけられ、旅客サービス向上、省エネルギー化、メンテナンスフリー化などをコンセプトに設計されています。車両番号表記には、営団地下鉄で採用していたモハ・クハと言った表記のない新しい方式を採用しました。
最初は車体が軽量ステンレス製の0番台試作車が2編成登場し、その後0番台の量産車が登場しました。これは西武鉄道で唯一のステンレス車両です。前面は左右非対称のデザインとなっており、地下鉄線を走行している際の非常時脱出用として、前面左側に気密性を考慮したプラグドア式の貫通扉が設けられ、合わせて非常用梯子も用意されています。
また、地下鉄線内で使用する運行番号表示器と通過標識灯も前面に設置されていました。下部にはスカートが取り付けられ、連結器には密着連結器を採用しています。0番台は車体に青帯が巻かれたほかは車体の自色を活かしており、従来の各系列に採用されてきた黄色をメインにした塗装とは大きく異なっています。
車内は青色のモケットをはったロングシートとなっていますが、優先席部分はモケットが青緑色になっています。そして、西武鉄道では初、かつ設計当時の最新設備であるLED式車内案内表示器、ドアチャイム、自動放送装置も設置しています。走行制御装置には、西武101系と西武2000系の一部車両で行われた性能試験での結果を元にした、GTO素子使用のVVVFインバータが採用されています。
その後、さらなる軽量化を図るために車体をアルミニウム合金製にマイナーチェンジした50番台が登場しました。50番台は従来の0番台のイメージを残すために車体をグレーに塗装し、その上に青帯を巻くというデザインになっています。なお、50番台には当初から転落防止幌が装着されています。
末期に製造された3編成は通過標識灯を省略したほか、側面の戸袋窓が廃止され、その部分には広告掲載スペースを設置しています。当系列の製造中、継続的に軽量化が図られたために0番台試作車と50番台の末期3編成との編成重量の差は29.1tにもおよびます。

歴史

1992年から0番台が投入され、当初は池袋線の準急と急行にのみ使用されていましたが、1994年から東京メトロ有楽町線との相互直通運転が始まったため、本来の目的であった地下鉄乗り入れ運用に使用されるようになりました。50番台は1996年から投入されています。
西武鉄道で初の10両固定編成となる当系列の登場後、池袋線や新宿線で日中に運転される優等列車の10両編成化が進行し、また従来の各系列に代表されるような西武鉄道の「黄色い電車」というイメージが大きく変わりました。0番台にも後に転落防止幌が装着されています。2001年には、保守作業の低減を目的にパンタグラフの数を削減しています。
2006年からは東京メトロ副都心線との相互直通運転に備えて、0番台試作車の2編成以外に直通対応工事を行いました。この改造工事では、前面塗装を未改造車との区別のために白色に変更し、方向幕を西武鉄道で初のフルカラーLED式のものに取り換えました。なお、前面の新しい方向幕は運行番号の表示を兼ねるために大型のものになっています。
また、通過標識灯が設置されている編成はその撤去が行われ、車体側面には従来設置準備のままであった車外スピーカーを取り付けました。このスピーカーからは乗降促進放送を流すことができます。車内のLED式車内案内表示器を液晶ディスプレイ式のものに変更した編成も存在します。
そして、副都心線ではATOによるワンマン運転が行われる予定であったため、その対応機器も運転台に設置され、従来運転台に合った各機器も一新されました。ちなみに、副都心線の開業直前以降しばらくの間、池袋線系統に所属する未改造編成の前面には「有楽町線対応、副都心線未対応」を示す「Y」マークのステッカーが貼り付けられていました。
2012年からは副都心線を介した東急東横線、横浜高速鉄道みなとみらい線との直通運転に備えて、副都心線乗り入れ前と同様に、0番台試作車の2編成以外に直通対応工事を行いました。

現状

現在は0番台の試作車のみが新宿線系統で、残りの編成は全て池袋線系統と東京メトロ有楽町線、副都心線との相互直通運転に使用されています。2013年3月からは副都心線を介した東急東横線、横浜高速鉄道みなとみらい線との直通運転が開始される予定であり、現在それらの路線において当系列の試運転が実施されています。

走行音

録音区間:大泉学園~石神井公園(お持ち帰り)

走行線区(特記無い場合は全線)

西武鉄道 0番台 試作車 西武新宿線、西武拝島線
量産車 西武池袋線(池袋~飯能)、西武狭山線、西武有楽町線、東京メトロ有楽町線、東京メトロ副都心線
50番台 0番台量産車と同じ

フォトギャラリー

画像をクリックすると拡大できます。

0番台 試作車 新所沢駅にて

方向幕

0番台 試作車 Oneだふるヘッドマーク 小平駅にて

0番台 量産車 練馬駅にて

50番台 和光市駅にて

先頭部分側面

フルカラーLED式方向幕

運転室部分

車内

仕切り扉部分

車椅子スペース

ドア内側部分

LED式車内案内表示器

車内床面の点検ふた

50番台 タフマンラッピング 西所沢駅にて

NACK5ラッピング(初代)

「NACK5 25周年」×「西武鉄道100周年」ラッピング

「NACK5 25周年」×「西武鉄道100周年」ヘッドマーク

「NACK5 25周年」×「西武鉄道100周年」ラッピングの側面

「黄色い6000系」

「黄色い6000系」の車番

「黄色い6000系」の先頭部側面

「黄色い6000系」の行先表示器

「黄色い6000系」のパンタグラフ

「黄色い6000系」車内のタモリ電車クラブ吊り広告
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