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東急5200系電車




概要


日本で初めて、車体にステンレス鋼を使用した電車として登場した通勤形電車が東急5200系で、全部で4両が製造されました。車体外板に入った多数のコルゲートが目立つ外観から「湯たんぽ」、もしくは東急旧5000系(愛称:青ガエル)のステンレス版であることから「ステンレスガエル」といった愛称が付けられていました。

外観・走行機器


当系列は18m級3ドア車で製造され、骨組みに普通鋼を使用し、車体外板にのみステンレス鋼を使用したセミステンレス車両とされました。このため、車体の構造は旧5000系で採用されていた軽量モノコック構造ではなく、通常の構造とされたため、車体の重量は旧5000系よりも重くなっています。車体はステンレス地を活かした無塗装とすることでメンテナンスフリー化を図ったほか、ステンレス鋼は腐食しないため、ステンレス鋼を使用した部材は薄くなっています。
走行性能は旧5000系と同一で、駆動装置には直角カルダン駆動方式を採用しています。

車内


車内の座席は通勤形電車では標準的なロングシートとされました。側面の2段窓はつるべ構造となっており、内窓を上げるとワイヤーで連動した外窓が下がる仕組みとなっていたため、窓の上下部分で同時に通風できるようになっていました。

歴史


当系列は1958年12月から、東急東横線で営業運転を開始しました。当初は3両編成でしたが、翌年には中間車が1両増結されています。つるべ構造の2段窓は後に通常の2段窓に改造されています。1964年には東急田園都市線(当時の開業区間は大井町~溝の口)に転属しています。1979年にそれまでの田園都市線から現在の東急大井町線の区間が分離された際には再び東横線に転属しました。
その後は旧5000系を2両増結した6両編成で運用されましたが、東横線での旧5000系の営業運転が1980年に終了すると、今度は大井町線に転属しました。その際に、旧5000系の中間車を1両組み込んだ5両編成に組み替えられたため、珍編成として目立つようになりました。この大井町線所属時に、前照灯を白熱電球からシールドビームに交換しています。
1984年には、旧5000系の中間車と当系列の中間車を1両ずつ抜いた3両編成で東急目蒲線に転属となりましたが、この時余剰となった当系列の中間車1両は廃車となっています。1986年に目蒲線での営業運転が終了すると、当系列は上田交通(現在の上田電鉄)に譲渡され、別所線で使用されるようになりましたが、その運用も1993年までに終了しました。
上田交通での廃車後、当系列の先頭車1両が東急に返還され、後にその先頭車は「東急車両産業遺産制度」の第1号として、東急車両製造(現在の総合車両製作所)の横浜製作所の構内で永久保存されることになりました。なお、その先頭車は2012年に日本機械学会の機械遺産第51号に指定されています。

現状


現在は先述の通り、総合車両製作所の横浜製作所に先頭車1両が保存されているほか、上田電鉄の下之郷車庫において先頭車が倉庫として使用、静態保存されています。

走行音は準備中です。

走行線区は準備中です。

フォトギャラリー

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外観1

外観2

先頭部分側面

台車

T.K.K.のロゴ

側面の種別表示サボ

車号表記と蓄電池

記念プレート
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