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105系電車
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概要
国鉄が地方線区の旧型車両を置き換えるために開発した通勤型車両です。
当時は戦前~戦後にかけて製造されたいわゆる「旧型国電」が地方線区に多く残っており、これの置き換えが求められ、大都市圏で置き換えにより余剰となった新性能電車地方に転用する構想もあったものの、大都市圏向けの車両では長大編成での運用を前提にMM'方式と呼ばれる複数の電動車でユニットを組んで必要な機器を分散搭載するという構造となっており、地方線区での実情に合わせて2両編成での運行を考えた場合、2両とも電動車とせざるを得ず、これでは過剰性能であり、不経済でもありました。
そこで本形式では電動車1両に必要な機器をまとめて搭載し、電動車1両に付随車1両の1M1Tの編成で運行できるようにし、これを「1M方式」と呼称しています。
台車やモータ尾は103系と共通となっていますが、制御装置は新開発のCS51形抵抗制御器で、103系ほどの高加速性能は必要ないことから直並列組合せ制御は省略し、制御段数も少なくされており、小型化・簡素化を図っています。
モーター出力は110kW定格で、中空軸平行カルダン駆動方式となっています。
グループとしては最初から105系として製造された新造グループと、国鉄末期からJR初期にかけて103系を改造して本形式に編入したグループがあります。
改造により105系となったグループは車体も103系のものを流用しており、外観にも差異があります。
国鉄分割民営化後はJR東日本とJR西日本に引き継がれ、仙石線、山陽本線、小野田線、宇部線、可部線、呉線、福塩線、桜井線、和歌山線、紀勢本線などで活躍しました。
JR東日本では早期に引退しましたが、JR西日本では長年に渡って使用され続けており、奈良・和歌山地区では引退したものの、山口県内の小野田線・宇部線や福塩線で2024年現在も使用され続けています。
塗装も運用線区が多岐に渡ったことから多くのバリーションがありました。
車体構造は103系をベースにしており普通鋼製のロングシートの4扉であり、当形式はいわば地方版103系とも言える車両となっています。
全体的に簡素化・経済性を重視した設計となっており、極力標準品を採用し、また全国幅広い線区に投入することが想定されたことから抑速ブレーキや耐雪ブレーキといった装備を用意に追加・変更できる設計にもなっていました。
また、当初はコストカットのため冷房は搭載していませんでしたが、国鉄末期の1985年より冷房化改造が行われ初め、1992年までに全車が冷房化されました。
歴史
1981年から1990年にかけて導入されました。
1984年には和歌山地区向けに、1987年には仙石線向けに103系から改造され本形式に編入された編成がデビューしています。
1987年に国鉄分割民営化が行われると本形式はJR東日本とJR西日本に引き継がれました。
JR東日本に引き継がれた編成は1998年に運用離脱し廃車となりますが、久里浜駅と新秋津駅の構内にある訓練センターで乗務員訓練用として用いられており、2008年までこの用途で存続していました。
JR西日本に引き継がれた編成は仙石線向けを除く121両で、2005年に事故による廃車が出るまではそのままの布陣で残ってました。
置き換えとしては2015年より227系の投入により、呉線や可部線からは撤退し、和歌山地区でも同じく227系への置き換えにより2021年3月13日ダイヤ改正により運用終了となりました。
現状
JR西日本でのみ運用されており、福塩線、山陽本線、宇部線、小野田線で運用されています。
走行音
録音区間:幡生~下関(
お持ち帰り
)
走行線区(特記無い場合は全線)
瀬戸内地域統一色
小野田線、宇部線、山陽本線(下関~宇部・福山~岡山)、福塩線(福山~府中)
2024.08.03現在
フォトギャラリー
画像をクリックすると拡大できます。
新広島色
新広島色 103系1000番台からの改造車
同車両 パンタグラフと連結部分
同車両 車外銘板
瀬戸内地区地域統一色
同塗装
和歌山地域統一色
103系高運転台車改造(和歌山地域統一色)
特別ラッピング「KINOKUNI LANDSCAPE」
前面方向幕
車内
ロングシート
乗降扉(車内より)
車内扇風機
運賃表示器
車内トイレ
運転台
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