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223系電車




概要

JR西日本が関空快速向けとして開発した車両で、ステンレス車体や走行機器などに207系の技術を活かしています。
阪神・淡路大震災で車両不足が発生したことがきっかけで1000番台が京阪神地区の新快速に予定より前倒しで投入され、その後は投入線区の実情や列車の運用に合わせ、15年間にわたって長期的に量産されました。
現在は後継の225系が登場したため製造は終了しましたが、いまだにアーバンネットワークを代表する車両です。
先代新快速である221系より最高速度が向上し、本形式の投入によって新快速の130km/h運転が実現しました。

番台区分としては大きく分けると阪和線・紀勢本線向けの0番台・2500番台、京阪神地区の快速・新快速向けの1000番台・2000番台・6000番台、瀬戸大橋線の快速「マリンライナー」向けの5000番台、北近畿向けの5500番台があります。
また、単行電車である125系、交直流対応の521系、「マリンライナー」で本形式と併結して運用されるJR四国の5000系は本形式をベースにして設計されています。
また、本形式を改造した試験車両である「U@tech」や、鉄道総合技術研究所の「R291系」も本形式をベースにしています。

車体は軽量ステンレス製であり、ボルスタレス台車を組み合わせ、221系に比べて軽量化を図っています。
乗降扉は各車片側3箇所ずつで、車内は転換クロスシートとなっており、新快速にふさわしい快適な車内となっています。
ドア付近には補助席が設置されており、閑散時間帯のみ引き出して使用可能になっています。
ただし、5500番台はワンマン仕様であり、通学時間帯の混雑対策で一部をロングシートとしたセミクロスシート仕様となっています。

走行機器は0番台のみGTO素子、それ以外はIGBT素子のVVVFインバータ制御となっており、かご形三相誘導電動機を駆動します。
駆動方式はWNドライブとなっており、最高速度は130km/h(0番台・2500番台・5500番台は120km/h)です。
ブレーキは回生ブレーキ併用電気指令式ブレーキで、抑速ブレーキにも対応します。
また、先代である221系ではMM'ユニットと1M方式を混在させることで様々な長さの編成に対応させていましたが、本形式では全て1Mとなっています。

まず関空快速用として0番台が登場し、新快速用に1000番台が、これにコストダウンを図る改良を加えた2000番台が登場しました。
続けて0番台の増備という位置づけで2500番台が登場し、性能を221系と同等に固定された6000番台も登場すると関西地区でのバリエーションが揃いました。
「マリンライナー」の213系置き換え用に5000番台が、5500番台は北近畿で活躍していた113系などの国鉄型車両の置き換え用として登場し、本形式は関西地区を越えて活躍するようになりました。
また、後年に体質改善工事と称するリニューアルが行われ、先頭車間転落防止幌や行先表示器・前照灯の更新、床下機器の更新、トイレの洋式化、非常通報装置の設置などが行われました。
更に京阪神地区での有料座席サービス「Aシート」の導入に合わせて「Aシート」仕様に改造された車両もあります。
受賞歴としてはグッドデザイン賞を受賞しています。

歴史

1994年に0番台が登場し、1994年度グッドデザイン賞を受賞しました。
それに続いて1995年に1000番台が、1999年に2000番台が登場しました。
また、1999年に紀州路快速が運行開始するとこれに合わせて2500番台が登場しました。
2003年に5000番台が登場すると「マリンライナー」として運用され、岡山県・香川県でも本形式の運用が開始されました。
2008年には5500番台が登場し、北近畿の113系を置き換えました。
2019年3月ダイヤ改正より新快速の一部列車で有料座席サービス「Aシート」が開始されるのに合わせて、本形式のうちの一部が改造されました。

現状

0番台は関空・紀州路快速や紀勢本線で、2500番台は0番台の運用線区に加えて湖西線や嵯峨野山陰線、草津線などでも活躍しています。
1000番台・2000番台は京阪神地区の快速・新快速を中心に北陸本線・湖西線・赤穂線・草津線などで活躍しています。
5000番台は快速「マリンライナー」で活躍しています。
6000番台は福知山線を中心に活躍しています。

走行音

0番台
録音区間:黒江~海南(お持ち帰り)
2500番台
録音区間:紀伊中ノ島~和歌山(紀州路快速)(お持ち帰り)
1000・2000番台(日立車)
録音区間:守山~野洲(お持ち帰り)
1000・2000番台(東芝車)
録音区間:明石~西明石(お持ち帰り)
5000番台
録音区間:早島~茶屋町(マリンライナー9号)(お持ち帰り)
5500番台
録音区間:高津~石原(お持ち帰り)

走行線区(特記無い場合は全線)

JR西日本 0番台 大阪環状線、阪和線(羽衣支線を除く)、関西空港線、紀勢本線(和歌山~紀伊田辺)
1000番台 東海道本線(米原~神戸)、山陽本線(神戸~上郡)、赤穂線(相生~播州赤穂)、湖西線、草津線、北陸本線(米原~敦賀)
2000番台 1000番台の走行線区と同じ
2500番台 大阪環状線、阪和線(羽衣支線を除く)、関西空港線、紀勢本線(和歌山~紀伊田辺)、湖西線(山科~永原)、草津線、山陰本線(京都~胡麻)
5000番台 宇野線(岡山~茶屋町)、本四備讃線、予讃線(宇多津~高松)
5500番台 福知山線(篠山口~福知山)、山陰本線(京都~城崎温泉)、舞鶴線
6000番台 東海道本線(大垣~神戸)、山陽本線(神戸~上郡)、赤穂線(相生~播州赤穂)、福知山線、湖西線、草津線、山陰本線(京都~城崎温泉)
2024.08.24

フォトギャラリー

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0番台

同連結面

同パンタグラフ

同側面行先表示器

同前面行先表示器

1000・2000番台

6000番台

同方向幕

同車内

同座席

同補助席(格納時)

同乗降扉(車内より)

同荷棚

同ドア開閉ボタン(車内)

同ドア開閉ボタン(車外)

同乗降扉(車内)

同車内案内表示器

同運転室後部

同運転台

2500番台

5000番台

同前面行先表示器

同側面行先表示器

5500番台

同行先表示器

同車内

同車内その2

同座席(ボックス席)

同座席(ロングシート)

同補助席(展開時)

同ドア開閉ボタン(車内)

森の京都QRトレインラッピング(その1)

森の京都QRトレインラッピング(その2)
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