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521系電車





概要

JR西日本が北陸本線の長浜~敦賀と湖西線の長原~近江今津の直流化の際に、国鉄から引き継いだ老朽化した車両の置き換えも兼ねて開発した交直流近郊型電車です。
初期の編成は滋賀県・福井県の負担で製造され、この初期編成は費用を負担した両県で優先的に運用されています。
また、JR西日本が初めて開発・導入した交直流近郊型電車となっています。

車体はステンレス鋼製で、223系5000番台と321系の設計が流用されています。
車内は片側3箇所の両開き扉を備え、寒冷地での運用となるため半自動ドア機能にも対応しています。
座席はセミクロスシートとなっており、トイレも223系と同じく車椅子対応の洋式トイレを備えるなど、223系と同等のサービスを提供できることを前提として設計されています。

走行機器は直流電車のものを共用で使用しつつ交流区間での走行にも対応するため、直流用の機器のみを搭載する車両と、集電装置・変圧器・整流器といった交流用の機器を搭載する車両を分けてユニットを組み、部品の共用化と特高圧機器とそれ以外の機器を分けることでの整備性の向上も図っています。
この仕組みは特急型電車である681系や683系では既に導入されていましたが、近郊型電車では本形式が最初の導入となりました。
制御装置はIGBT素子によるVVVFインバータ制御となっており、コンバータを2台並列接続することで、どちらかが呼称しても出力を制限しながらも走行を続けることができる冗長性を確保しています。
モーターは定格230kWのWMT102C形かご形三相誘導電動機となっており、最高速度は設計上130km/hに対応するものの、営業運転では120km/hまでとなっています。
また、寒冷地での運用であることから床下機器は防雪カバーで覆う構造とし、パンタグラフも着雪防止を考慮したものとなっています。

編成は2両固定編成で、制御電動車と制御付随車のペアで編成を組んでいます。
また、需要に応じて2編成を併結して4両編成でも運行できます。

区分としては初期に登場し、滋賀県と福井県が費用負担して導入された1次車、金沢地区の体質改善用にJR西日本が自社負担で増備した2次車・3次車、JR西日本とIRいしかわ鉄道が七尾線とIRいしかわ鉄道線を直通する普通列車向けに導入した100番台、あいの風とやま鉄道が自社発注した1000番台があります。
その他、IRいしかわ鉄道、あいの風とやま鉄道、ハピラインふくいでは発足時に本形式が譲渡され使用されています。

歴史

2006年9月27日に第1編成が報道公開され、同年11月30日より営業運転を開始しました。
2009年より2次車が導入され、運用区間が拡大されました。
2015年3月14日に北陸新幹線が金沢駅まで延伸開業すると、並行在来線となった北陸本線の一部を引き継いだ第三セクター「あいの風とやま鉄道」と「IRいしかわ鉄道」に本形式が譲渡されました。
2020年10月より100番台が営業開始し、七尾線に残っていた415系800番台を置き換えました。
2024年3月には北陸新幹線が敦賀駅まで延伸開業し、福井県内の北陸本線を引き継いだ第三セクター「ハピラインふくい」にも本形式が譲渡されました。

現状

JR西日本・あいの風とやま鉄道・IRいしかわ鉄道・ハピラインふくいにて普通・快速列車として活躍中です。

走行音

録音区間:小舞子~寺井(お持ち帰り)

走行線区(特記無い場合は全線)

JR西日本 0番台 北陸本線、湖西線(近江塩津~近江今津)
100番台 IRいしかわ鉄道線(金沢~津幡)、七尾線(津幡~七尾)
あいの風とやま鉄道 0番台・1000番台 IRいしかわ鉄道線(金沢~倶利伽羅)、あいの風とやま鉄道線、えちごトキめき鉄道日本海ひすいライン(市振~糸魚川)
IRいしかわ鉄道 0番台 IRいしかわ鉄道線、あいの風とやま鉄道線(倶利伽羅~富山)、ハピラインふくい線(福井~大聖寺)
100番台 IRいしかわ鉄道線(金沢~津幡)、七尾線(津幡~七尾)
ハピラインふくい 0番台 ハピラインふくい線、IRいしかわ鉄道線(大聖寺~金沢)
2024.09.02現在

フォトギャラリー

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0番台

100番台

JR&北陸本線100周年ロゴ

側面の行先表示器

ドア開閉ボタン(車外)

ドア

車内

あいの風とやま鉄道所属車(海側)

あいの風とやま鉄道所属車(山側)

同ロゴ

同行先表示器

同車内

同座席

IRいしかわ鉄道所属車

同ロゴ
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