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811系電車




概要

JR九州が421系の置き換えと主要路線の快速列車増発のためにJR九州が初めて独自に開発した近郊型電車です。
快速列車を中心としつつ、臨時急行列車にも充当することを想定し、転換クロスシートを採用するなど、長時間乗車にも対応できる車両となっています。

車体は軽量ステンレス製で、両開き扉を片側3箇所ずつ配置しています。
先頭部は普通鋼とFRP製となっていて、非常用貫通扉を備えますが、あくまで非常用であり、他形式と併結した際には編成間の通り抜けはできません。
車体デザインは無塗装に赤と青の帯を互い違いに配置したものとなっています。
また、車両番号の表記にはイタリック体フォントを使用しています。

車内は転換クロスシートを採用し、当初は喫煙車もあったため、灰皿も設置されていました。
座席モケットは青色(サニーブルー)と紫色(レイニーパープル)の2色あり、左右で異なった色としている他、指定席での運行も可能なように座席番号の表示もされています。

走行機器はサイリスタ位相制御で、定格150kWのMT61QA形直巻整流子電動機を中空軸平行カルダン駆動方式で駆動します。
ブレーキは発電ブレーキ併用電気指令式ブレーキとなっています。
本形式に先立って登場した特急形電車である783系では回生ブレーキを採用していましたが、交流電化区間の閑散区間においては回生ブレーキを使用すると変電所の力率を落とす減少が起こることが判明し、その際に電力会社から受けるペナルティが、回生ブレーキによって説やうできる電気料金のコストを上回ることが判明し、回生ブレーキの搭載を見送り、発電ブレーキとなりました。
また、最高速度は120km/hとなっています。

また、製造から30年ほどを経た2016年よりリニューアル工事が開始され、順次リニューアルを受けることになりました。
内容としては制御方式をサイリスタ位相制御からSiCとIGBT素子のハイブリッドモジュールのVVVFインバータ制御に変更し、更にモーターも直巻整流子電動機からかご形三相誘導電動機に変更し、電気ブレーキも発電ブレーキから回生ブレーキに変更し、車内照明もLEDに変更するなど、徹底的な省エネ化を図り、リニューアル前の811系に比べて3割の消費電力削減を達成し、415毛糸の比較ではほぼ半分の消費電力となりました。
外観デザインも変更され、JR九州を中心に多くの列車のデザインにて実績のある水戸岡鋭治氏が監修していますが、社内の設計者が練ったデザインを水戸岡氏が最終的に仕上げるというスタイルとなりました。
また、車内もラッシュ時の混雑が激しくなっていたことから、詰め込み重視のロングシート仕様に変更されています。
その他、線路の検測機器を搭載した編成も存在し、そちらは「RED EYE」の愛称を持っています。

投入後は鹿児島本線の普通・快速列車を中心に運用されましたが、当初の目論見通り、「ひのくに」などの臨時急行列車としても運用されたこともありました。

歴史

1989年より製造が始まり、1989年7月のアジア太平洋博覧会「よかトピア」の開催に合わせて営業運転を開始しました。
2016年よりリニューアルが開始され、小倉総合車両センターにて改造が実施されました。

現状

基本番台、リニューアル車ともに福岡地区の鹿児島本線の普通・快速列車を中心に活躍中です。
また、日豊本線・長崎本線・佐世保線でも運用もわずかながらあり、佐賀県・長崎県・大分県でも活躍しています。
その他、2002年に発生した衝突事故により廃車となった2両のうちの1両(クハ810-2)が九州鉄道記念館にある運転シミュレーターに転用されています。

走行音

基本番台(サイリスタ位相制御)
録音区間:吉塚~博多(お持ち帰り)
更新車(VVVFインバータ制御)
録音区間:香椎~千早(区間快速)(お持ち帰り)

走行線区(特記なき場合は全線)

JR九州 基本番台・リニューアル車 鹿児島本線(門司港~荒尾)、日豊本線(西小倉~中津)、長崎本線(鳥栖~肥前浜)、佐世保線
2024.09.14現在

フォトギャラリー

画像をクリックすると拡大できます。

標準塗装

三井グリーンランド号

スペースワールド号

同ドア

九州鉄道記念館ラッピング

方向幕

座席

車内

スペースワールド号の座席

スペースワールド号の室内灯

更新車

検測機器搭載車(RED-EYE)

更新車行先表示器

同ロゴ

同車内

同座席

同座席(車端部)
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