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813系電車




概要

JR九州が国鉄型車両を置き換えるために811系に続いて開発した交流近郊形電車です。
当系列は工業デザイナーの水戸岡鋭治氏が車両デザインを担当し、JR九州のコーポレートカラーである赤色をメインに使用した811系とは異なる大胆なものになっています。
ただし、篠栗線と筑豊本線の桂川~折尾(通称:福北ゆたか線)の電化開業時に転用された編成については、黒色がメインの817系に似たデザインに変更されています。

車体は軽量ステンレス製で、片側3箇所の両開き扉を備えます。
大部分は無塗装ですが、先頭部と扉はJR九州のコーポレートカラーである赤色に塗装されており、前面は黒となっています。
また、先頭車には貫通扉を備えていますが、当形式の先代にあたる811系では非常用という位置づけだったのに対し、本形式では常用する想定での設計となっており、他編成と併結して運行する際には貫通扉を開放し、編成間の行き来が可能になります。

車内は転換クロスシートで、各編成に1箇所ずつトイレも備えており、0・100・200番台では和式、300・1000・1100番台では車椅子対応の様式となっています。
走行機器は制御方式としてはVVVFインバータ制御で、これはJR九州として初の採用でしたが、0・100・200・300番台ではGTO素子を使用していたものの、1000番台・1100番台では製造時にすでにGTO素子の製造が中止されていたため、IGBT素子に変更されています。
モーターは定格150kWのかご形三相誘導電動機で、最高速度は120km/hとなっています。
また、ブレーキも0・100・200・300番台では発電ブレーキ併用電気指令式ブレーキですが、1000・1100番台では回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキとなっています。

編成は0番台の全てと100番台の一部が2両固定編成であった他は全て3両固定編成であり、2両固定編成で製造された編成も後に中間車が増備されて3両固定編成に改められたため、現存する編成は全て3両固定編成となっています。
また、福北ゆたか線向けの塗装が異なるグループや、大型行先表示器を搭載するため先頭部の形状が異なる1100番台の他、1100番台をワンマン対応改造した3100番台といった区分があります。
また、2021年以降、ラッシュ時の輸送力増強のため、転換クロスシートのうちの一部を撤去したり、ロングシート化改造を受ける編成も登場しています。
更に3両固定編成のうち片側の運転台を撤去し、6両固定編成化した編成も登場しています。
また、他形式では811系・817系・821系との併結が可能です。

登場後は南福岡車両区に配属され、福岡県内の鹿児島本線や長崎本線、日豊本線といった線区の普通・快速列車として運用された他、福北ゆたか線向けとして直方車両センターに配属された車両もあります。
その他、「有田陶器市号」などの臨時列車として活躍した実績もあります。

歴史

1994年に1次車が登場しました。
2002年2月22日に発生した鹿児島線列車衝突事故では本形式のうち、当該編成となったRM008、RM101、RM231編成が廃車となり、本形式初の廃車となりました。
2005年より11次車となる1000番台・1100番台が登場し、IGBT素子搭載車が登場しました。
2008年3月ダイヤ改正では熊本地区への乗り入れが終了し、2018年3月ダイヤ改正では佐世保線から撤退しており、更に2022年9月ダイヤ改正では長崎本線肥前浜以南の非電化化に伴い長崎本線江北(ダイヤ改正前までは肥前山口)以南への乗り入れを終了しました。

現状

福岡県内(と熊本県荒尾市)の鹿児島本線や福北ゆたか線、大分県内の日豊本線や佐賀県内の長崎本線で普通・快速列車として活躍中です。

走行音

GTO車
録音区間:香椎~千早(お持ち帰り)
IGBT車
録音区間:千鳥~福間(お持ち帰り)

走行線区(特記無い場合は全線)

JR九州 一般仕様 鹿児島本線(門司港~荒尾)、長崎本線(鳥栖~江北)、日豊本線(西小倉~佐伯)
福北ゆたか線仕様 筑豊本線(直方~桂川)、篠栗線、鹿児島本線(博多~吉塚)
2024.09.15現在

フォトギャラリー

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一般仕様(0番台)

一般仕様(1100番台)

100番台と1100番台の連結

福北ゆたか線仕様(100番台)

標準の方向幕

1100番台のLED方向幕

車番表示(車外)

車内LED案内表示機

車内

座席

くず物入れ

運転台
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