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817系電車




概要

JR九州が815系をベースにデザインや内装などを変更して開発した交流近郊形電車です。
篠栗線と筑豊本線の桂川~折尾(通称:福北ゆたか線)の電化開業を前に初めて導入されました。
その後九州各地の電化路線に進出し、電化区間のローカル線の標準車両となりつつあります。
基本的には日立製作所のA-Trainシステムを採用した815系に準じているものの、815系のロングシートに対して、817系は革張りの転換クロスシートを採用したり、方向幕も幕式からLED式に変更されました。

車体は815系同様に日立製作所のA-trainシステムを採用し、摩擦撹拌方式で製造されたダブルスキン構造のアルミ合金車体となっています。
前面は貫通扉を備えており、811系・813系・815系・BEC819系・821系とはそれぞれ併結可能で、811系以外と併結した場合は貫通扉を開放して編成間を行き来することが可能です。
塗装は0番台・1000番台・1100番台では無塗装ヘアライン仕上げですが、2000番台・3000番台では白を基調としたアルミ塗装となっています。
また、所属する車両区ごとに異なるロゴマークを採用しています。

車内は0・1000・1100番台では転換クロスシート、2000・3000番台ではロングシートとなっており、いずれも何年生の木材を使用した座席となっています。
乗降扉は各車両に片側3箇所ずつ両開き扉を配置しています。

走行機器はIGBT素子によるVVVFインバータ制御で、定格150kWのMT401KA形かご形三相誘導電動機を搭載します。
ブレーキは回生ブレーキと全電気ブレーキを併用した電気指令式空気ブレーキとなっています。
VVVFインバータと回生ブレーキの組み合わせにより、415系と比べて53%程度の消費電力となっています。
また、最高速度は120km/hです。

番台区分としては0番台、500番台、1000番台、1500番台、1100番台、1600番台、2000番台、3000番台が存在しており、0番台が最初に登場し、続いて増備として1000番台、1100番台が登場しました。 0番台、1000番台は外観が類似していますが、1100番台は大型の行先表示器を搭載したため、若干見た目が異なります。
また、これらは最初は転換クロスシートで製造されましたが、後にロングシートに改造される車両が出ており、改造されがグループは元の番台に500を足した番台(0番台→500番台、1000番台→1500番台、1100番台→1600番台)に改番されています。
続いて登場した2000番台・3000番台はマイナーチェンジ版ともいえ、最初からロングシート仕様であり、塗装も白を基調としたものに変更するなどの差異があります。
2000番台は2両編成で、3000番台は3両編成となっており、3000番台のみ813系などとの共通運用を考慮して加減速性能が調整されている他、ヨーダンパも搭載しています。

登場後は長崎本線・佐世保線や鹿児島地区、宮崎地区、熊本地区などに投入されるなど幅広い範囲で運用されるようになり、2000番台・3000番台の登場後は鹿児島本線の福岡地区でも運用されるようになり、JR九州の普通列車用車両としては標準車両とも言えるほどの活躍を見せています。
また、本形式をベースに蓄電池駆動電車を試作車を開発しており、その集大成がBEC819系として結実しました。

受賞歴としてはグッドデザイン賞を受賞しています。

歴史

2001年に0番台が登場し、同年にグッドデザイン賞を受賞しました。
2003年には1000番台、2007年には1100番台が登場しました。
2012年には2000番台・3000番台が登場しました。
2021年以降、0番台、1000番台、1100番台もロングシート仕様に改造され、500番台、1500番台、1600番台と改番されています。

現状

JR九州の交流電化区間の大半で普通・快速列車として活躍中です。

走行音

東芝製インバータ搭載車
録音区間:鞍手~筑前植木(お持ち帰り)
日立製インバータ搭載車
録音区間:吉野~渡瀬(お持ち帰り)
2000番台
録音区間:浦田~新飯塚(快速)(お持ち帰り)
3000番台
録音区間:瀬高~筑後船小屋(お持ち帰り)

走行線区(特記無い場合は全線)

JR九州 0番台 長崎本線(鳥栖~肥前浜)、佐世保線、鹿児島本線(博多~大牟田・鹿児島~川内)、日豊本線(鹿児島~延岡)、日南線(南宮崎~田吉)、宮崎空港線
500番台 鹿児島本線(博多~八代・川内~鹿児島)、豊肥本線(熊本~肥後大津)、日豊本線(延岡~鹿児島)、日南線(南宮崎~田吉)、宮崎空港線
1000番台 鹿児島本線(川内~鹿児島)、日豊本線(鹿児島~延岡)、日南線(南宮崎~田吉)、宮崎空港線
1100番台 全車1600番台への改造により現存せず
1500番台 鹿児島本線(小倉~折尾・吉塚~八代・川内~鹿児島)、筑豊本線(桂川~折尾)、篠栗線、豊肥本線(熊本~肥後大津)、日豊本線(鹿児島~延岡)、日南線(南宮崎~田吉)、宮崎空港線
1600番台 鹿児島本線(小倉~折尾・吉塚~博多)、筑豊本線(桂川~折尾)、篠栗線
2000番台 鹿児島本線(小倉~折尾・吉塚~博多)、筑豊本線(桂川~折尾)、篠栗線
3000番台 鹿児島本線(門司港~荒尾)
2024.09.17現在

フォトギャラリー

画像をクリックすると拡大できます。

0番台(長崎車両センター所属)

運賃表示器(長崎地区用)

1100番台(直方車両センター所属)

車端部側面(直方車両センター所属)

2000番台(直方車両センター所属)

鹿児島車両センター所属ロゴ

熊本車両センター所属ロゴ

長崎車両センター所属ロゴ

LED方向幕

1100番台以降の拡大LED方向幕

運転台部分

車内ドア部分

座席

車内

2000番台乗降扉

同車内

同座席(その1)

同座席(その2)

同床面

3000番台(南福岡車両区所属)(西鉄好きさん提供)

同車番表記(車外)

同車内

同座席(その1)

同座席(その2)

同乗降扉(車内より)

同くず物入れ

同車内案内表示器
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