821系電車
概要
JR九州が老朽化の進む415系の置き換え用、そして817系の後継車種として導入した交流近郊形電車です。
811系1500番台に引き続き、フルSiC-MOSFETを採用しており、415系との比較で約70%もの省エネを実現しています。
車体は817系と同様のアルミ合金による中空トラス形材を使用したダブルスキン構造で、表面は無塗装のアルミヘアライン仕上げとなっています。
前面部は黒色に塗装され、LEDによる前部標識・後部標識も備えます。
内装はホワイトを基調とし、305系と同じく「スマートドア」と呼ばれる押しボタン式半自動ドアを備え、長時間停車時の空調効率を高めています。
車内案内表示器は大型の液晶ディスプレイのものが採用され、日本語・英語・中国語・韓国語の4か国語による案内が実施されます。
座席はロングシートで、車椅子スペースを編成あたり2箇所ずつ設置するほか、車内トイレは編成あたり1箇所、非常通報装置は各車1箇所ずつに加えて、一部の車椅子スペースとトイレ内にも設置されています。
非常通報装置は筑肥線用の車両以外では初となる通話機能付きです。
制御装置は三菱電機製のフルSiC-MOSFETによるVVVFインバータとなってり、全閉自冷式かご形三相誘導電動機のMT406Kを採用しています。
ブレーキは分散型、台車制御方式となっており、冗長性を高めています。
編成は3両固定編成で、ワンマン運転にも対応します。
また、811系、813系との併結運転にも対応します。
歴史
2019年3月16日より営業運転を開始しました。
当初は南福岡車両区に配置され、福岡県内の鹿児島本線を中心に運用されました。
2021年からは熊本地区でも運用を開始しました。
2022年9月23日のダイヤ改正では全編成が熊本車両センターへ転属しました。
現状
熊本県内の電化区間の普通・快速列車として活躍中です。
走行線区(特記なき場合は全線)
JR九州 |
鹿児島本線(門司港~八代)、篠栗線、筑豊本線(桂川~折尾)、豊肥本線(熊本~肥後大津) |
2025.07.12現在
フォトギャラリー
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外観
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乗務員扉
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行先表示器
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ロゴマーク
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車内
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車端部車内
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座席
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車椅子スペース
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車内案内表示器
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ドア開閉ボタン(車内)
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くずもの入れ
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運転台