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885系電車
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概要
JR九州が783系と485系を併用していた特急「かもめ」の速度向上を目的に開発した振り子式交流特急型電車です。
既にJR九州の振り子式車両として883系が使用されていますが、搭載する振り子装置は空気式制御付き振り子式で883系と同じであるものの、当系列は883系とは車体構造が全く異なっています。
当系列には「かもめ」に投入された1次車と、「ソニック」に投入された2次車があります。
車体の製造には日立の「A-Train」システムを採用し、アルミ合金製となっています。
車両デザインは787系や883系と同じく工業デザイナーの水戸岡鋭治氏が担当しており、今までJR九州の車両に多く採用されていた原色を用いたデザインから一変し、白色に塗られた車体にアクセントとして先頭部分および側面に銀色のエンブレムとロゴが付けられ、帯が入れられています。
この帯はかもめ用1次車が黄色、ソニック用2次車が青色で、エンブレムとロゴのデザインもそれぞれ異なっています。
このデザインが当系列使用されていた特急列車に「白いかもめ」「白いソニック」という愛称が付いていた由来です。
車内の床はフローリングとなっており、座席は全席が本皮革張りのリクライニングシートで小型の木製テーブルが各座席に備え付けられています。
なお、この本皮張りの座席は汚れ付着防止のためにモケットに変更されています。
近未来的と言われた883系と比べると当系列の内装は木材を多く使っているため、革張りの座席と相まって落ち着いた雰囲気となっています。
走行機器にはIGBT素子使用のVVVFインバータが搭載されており、日豊本線よりも速度制限が厳しい急カーブが続く長崎本線 諫早~肥前鹿島間を走行するため、883系と比べて足回りなどが強化されています。
また、80km/h以上の高速域での加速力は883系より良くなっているほか、定速制御機能も備え、使用線区の高速化に貢献しています。
当系列には883系に続いてミュージックホーンも搭載されていますが、これは各種試験動作などの注意喚起の合図のために鳴らす目的で搭載されているために通常は聞くことができません。
鉄道友の会ブルーリボン賞、ブルーリボン賞、及び産業デザイン振興会グッドデザイン賞を受賞しています。
また、当系列と同等の性能を持った車両がTEMU1000形として台湾に輸出されています。
歴史
2000年に1次車が登場し「かもめ」として運用を開始しました。
翌2001年には2次車が登場し「ソニック」として運用を開始されました。
当形式を使用する「かもめ」には「白いかもめ」、「ソニック」には「白いソニック」という愛称がそれぞれ付けられ、時刻表でも783系や883系が使用される列車と区別するためにその愛称で案内されました。
2001年にブルーリボン賞、ブルネル賞、グッドデザイン賞を一気に受賞しており、当系列がかなりの高評価を受けているということが分かります。
2003年夏に長崎本線で発生した脱線転覆事故のため1次車の3両が事故廃車となり、補充用に新しく3両が新造されました。
この補充用に増備された3両は基本的に1次車に準じたものになっていますが、デザインに細かな違いがあります。
当系列はもともと予備車が少ないため、後に運用の効率を高めるため側面にあった銀色のエンブレムは撤去され、かもめ運用とソニック運用に分けられていた運用も統一され使用されることとなりました。
これにより1次車と2次車の区別が必要がなくなったこと、また「博多駅で、大分方面へ行く乗客が行先を確認せずソニックのロゴが付いた885系に乗ると、実はその列車は長崎方面のかもめだった」というような誤乗が起こったため、2010年12月から2012年6月にかけて、1次車の帯が黄色から2次車と同じ青色に塗り替えられ、ロゴも「AROUND THE KYUSHU」のデザインのものに統一されました。ロゴの変更は2次車でも行われています。 2022年秋には西九州新幹線が部分開業し、「かもめ」が在来線特急としては廃止され、変わって登場した新幹線連絡特急「リレーかもめ」、及び新設された特急「かささぎ」に充当されるとともに、「みどり」での定期運用も開始されました。
同改正より長崎本線肥前鹿島以南での特急の運転が消滅するとともに、電化設備が撤去されたため、本形式の肥前鹿島以南での運用も終了しました。
2024年には「きらめき」での運用を開始しました。(過去にも散発的に「きらめき」での運用あり)
2025年には「きらめき」運用が増加し、門司港駅発着列車にも充当されるようになったため、小倉~門司港間でも定期運用されるようになりました。
現状
定期運用としては「リレーかもめ」「かささぎ」「みどり」「ソニック」「きらめき」の一部列車にて活躍中です。
走行音
録音区間:宇佐~柳ヶ浦(ソニック58号)(
お持ち帰り
)
走行線区(特記無い場合は全線)
JR九州
リレーかもめ
鹿児島本線(博多~鳥栖)、長崎本線(鳥栖~江北)、佐世保線(江北~武雄温泉)
かささぎ
鹿児島本線(博多~鳥栖)、長崎本線(鳥栖~肥前鹿島)
みどり
鹿児島本線(博多~鳥栖)、長崎本線(鳥栖~江北)、佐世保線
きらめき
鹿児島本線(博多~門司港)
ソニック
鹿児島本線(博多~小倉)、日豊本線(小倉~佐伯)
2025.07.10現在
フォトギャラリー
画像をクリックすると拡大できます。
1次車 スペースワールド駅にて
かもめのロゴ
1次車 ピクミントレイン
同側面
2次車 博多駅にて
2次車 宮崎応援ラッピング 宮崎空港駅にて
2次車 呪術廻戦ラッピング
同側面
車端部表示
ソニックのロゴ
1次車 AROUND THE KYUSHU仕様車 香椎駅にて
2次車 AROUND THE KYUSHU仕様車 博多駅にて
AROUND THE KYUSHUのロゴ
先頭部分側面
2次車のドア周辺部分
LED式方向幕
1次車のデッキ
1次車のデッキ端部の車両間連絡ドア
車内ドア
1次車の荷物棚
座席
車椅子対応の座席
1次車の座席備付の木製テーブル
車内(モケット交換後)
普通車座席(モケット交換後)
座席コンセント(車端部)
車内案内表示器
デッキ部くずもの入れ
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