キハ11形気動車
概要
JR東海がキハ30形、キハ28形、キハ58形などの置き換え、およびワンマン運転を拡大するために投入した気動車です。
車体は新潟鐵工所(現:新潟トランシス)製のNDCシリーズをベースにしており、全長18mと国鉄時代に一般的だった20mよりも小型化されており、ワンマン運転に対応するための設備も備えています。
車内はセミクロスシートとなっており、ラッシュ時の収容力と閑散時の快適性の両立を図っています。
定員はキハ40系より増えており、小さいながら輸送力を確保しています。
エンジンは特急用のキハ85系と同じ、カミンズ製の定格330PSを発揮するC-DMF14HZA形ディーゼルエンジン(300番台のみ定格350PSのC-DMF14HZB形)が使われていて従来の車両より格段に走行性能が改善しています。
走行性能としては最高速度こそ従来車と同じ95km/hですが、20パーミル上り勾配では60km/h以上、25パーミル上り勾配でも50km/h以上での走行が可能であり、勾配線区でのスピードアップに貢献しました。
初期に製造され暖地向けの0番台、寒地向けの100番台、そして東海交通事業で使用される200番台、そして暖地向け改良版で唯一トイレがある300番台があります。
登場から30年以上が経過し、老朽化もあり後継となるキハ25系の導入もあって、本形式は置き換えが始まり、JR東海では名松線でのみ活躍することとなりました。
また、城北線を運営する東海交通事業では引き続き活躍中である他、ひたちなか海浜鉄道とミャンマー国鉄に譲渡されるなど、第二の人生を送る車両も存在します。
歴史
1989年2月20日に0番台・100番台が運用開始しました。
1993年に城北線開業に伴い、東海交通事業向けに200番台が登場しました。
1999年には300番台が運用開始しました。
2015年よりキハ25系による置き換えが始まり、まず高山本線、太多線での運用が終了し、続いて紀勢本線での運用が終了しました。
また、300番台のうち2両がJR東海から東海交通事業に移籍することとなり、2015年9月24日より城北線で運用されるようになりました。
更に同年中にはミャンマー国鉄への譲渡が始まり、名古屋港より海上輸送され輸出された他、ひたちなか海浜鉄道へも譲渡され、湊線で活躍するようになりました。
現状
JR東海では名松線でのみ活躍中です。
他社では東海交通事業城北線、及びひたちなか海浜鉄道湊線、ミャンマー国鉄でも活躍しています。
走行線区(特記無い場合は全線)
JR東海 |
300番台 |
名松線 |
東海交通事業 |
300番台 |
城北線 |
ひたちなか海浜鉄道 |
0番台 |
湊線 |
2025.07.16現在
フォトギャラリー
画像をクリックすると拡大できます。
![]()
0番台(トップ画像と同じ)
![]()
200番台
![]()
同車番表示
![]()
同方向幕
![]()
同製造銘板
![]()
同形式表示
![]()
同ドア開閉ボタン(車外)
![]()
城北線ヘッドマーク
![]()
同運転台
![]()
同車内
![]()
同車内(運転室側)
![]()
同カーテン
![]()
同座席(クロスシート)
![]()
同座席(ロングシート)