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キハ121系・キハ126系気動車




概要

JR西日本が山陰地区の輸送改善のために導入した一般型気動車です。
元々は山陰本線の米子~益田間の高速化事業に伴う輸送改善策の一環として0番台が投入されました。
その後、鳥取~米子間や因美線、境線の高速化事業では2次車となる10番台や両運転台バージョンであるキハ121系も投入されました。
また、導入に際しては1次車では島根県、2次車では鳥取県の資金援助を受けています。
製造は1次車は新潟鐵工所、2次車は新潟鐵工所を引き継いだ新潟トランシスが担当しました。

高速化を実現するため特急型であるキハ187系と同じ450PSを出力できるコマツ製ディーゼルエンジンを搭載し、最高速度は100km/hですが、加速性能を向上させています。
また、キハ187系とは機器の共通化を図っており、メンテナンスの手間を軽減させています。

設計に際しては、従来の車両と同等の輸送力を確保しつつ、高速化や効率化も実現することを目指し、「JR西日本の標準型車両の確立」「省力化への取り組み」「シンプルデザインと暖かみの感じられる車両」の3つの思想のもと、電車との機器の共通化や、部品点数削減による省力化を意識して設計が行われました。

車体は軽量ステンレス製で、輸送量の少ない線区での運用を想定することからワイドボディは採用せず、ストレートボディとなっていて、乗降扉は2箇所、座席はボックスシートを基本とするなど、地方の鉄道輸送の実情に合わせた構造となっています。
前述の通り、エンジンはキハ187系と同様のコマツ製ディーゼルエンジン(450PS)となっていますが、2次車については線路側の高速化改良が行われていない区間へも入線することから、最高出力を265PSに制限するスイッチを搭載しています。
変速機もキハ187系と同様のものですが、最高速度が100km/hであることからヨーダンパは準備工事のみとなっています。
ブレーキは機関ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキとなっており、降雪のある地区を走ることから耐雪ブレーキも装備しています。

また、各種機器を制御するにあたり、信号線をデジタル化することで大幅に配線を減らすことに成功しており、運転台にあるガイダンスモニターの画面から各種機器を制御できる「列車情報制御装置」(TICS)を搭載しています。

車載機器や照明・冷暖房といった電気系統への給電方法として、走行用エンジンに定速回転装置を介して発電機を接続し、発電機の電気を使用する「電気駆動方式」を採用しています。

車内はボックスシートを中心として、車端部はロングシートとしたセミクロスシートとなっていて、ドアは2箇所となっています。
編成はキハ126系が2両、キハ121系が1両となっており、キハ126系は片運転台、キハ121系が両運転台となっています。

歴史

2000年に1次車が登場しました。
2003年には2次車として10番台とキハ121系が登場しました。
2011年からは一部編成がラッピングを施され、「山陰海岸ジオライナー」や鳥取県出身の青山剛昌氏の作品「名探偵コナン」、「石見神楽」などのラッピング車が登場しました。

現状

山陰本線豊岡・鳥取~益田間や因美線鳥取~智頭間、伯備線生山~伯耆大山間、境線全線で活躍中です。
また、快速「とっとりライナー」や臨時快速「山陰海岸ジオライナー」「みなとライナー」などにも充当されてます。

なお、1次車は島根県が、2次車は鳥取県が導入時に資金援助していることもあり、原則として1次車は島根県内、2次車は鳥取県内を中心に使用されていますが、運用によっては県外へ出る運用に就くこともあります。

走行音

キハ121系
録音区間:中山口~下市(お持ち帰り)
キハ126系
録音区間:富士見町~博労町(お持ち帰り)

走行線区は準備中です。

フォトギャラリー

画像をクリックすると拡大できます。

外観(キハ126系)

外観(キハ121系)

外観(山陰海岸ジオライナーラッピング)

外観(名探偵コナンラッピング)

外観(石見神楽ラッピング)

行先表示器

銘板

車番

乗降口ステップ

車内

車内(車端部)

ボックスシート

ロングシート(優先席)

ICカードリーダー(一部編成のみ)

運転台
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