キハ40系気動車

国鉄が一般・近郊型気動車として開発した気動車です。なお、キハ40系とは正式な形式名ではなく、キハ40形、キハ47形、キハ48形、およびこれらの派生系列の総称です。
大きく分けると両運転台のキハ40形、片運転台で両開きドアのキハ47形、片運転台で片開きドアのキハ48形があります。更にそれぞれの形式の中でも暖地向け、寒地向けなど細かい番台区分があります。また、JR九州がキハ40形、キハ47形を高出力エンジンに改装したキハ140形、キハ147形もあります。
国鉄初期の古い気動車を置き換え、接客サービスや安全対策、整備性の向上などを目的に開発されました。国鉄時代に全国的に運用され、全てのJRグループで運用が見られます。このため、非常にカラーバリエーションが豊富というのも特徴です。
しかし、車体強度と引換に重量の増加という代償を払ったような設計ゆえ、加速が鈍く、特に電化路線に乗り入れる場合は電車の足を引っ張る形になってしまうなど問題もありました。こういった理由により、加減速が多い線区や勾配線区には不向きな車両でしたが、高出力エンジンへの改装などの対策の上、各地の非電化ローカル線で活躍しています。
JR化後も引き続き非電化ローカル線を中心に広く活躍していますが、一部は観光列車などに改造されるなどしています。

走行線区(特記無い場合は全線)

※キハ40系は系列、番台区分が多岐にわたりすべてを網羅することは難しいため、キハ40系と一括りで掲載する。

JR北海道	江差線、函館本線、札沼線(石狩当別～新十津川)、室蘭本線、千歳線(千歳～南千歳)、石勝線、日高本線、富良野線(旭川～美瑛)、宗谷本線（旭川～音威子府）、石北本線、釧網本線(網走～緑、川湯温泉～東釧路)、根室本線(滝川～東釧路)
JR東日本	津軽線、八戸線、五能線、奥羽本線(秋田～東能代、弘前～青森)、男鹿線、石巻線、気仙沼線、陸羽東線、只見線、磐越西線(会津若松～野沢)、磐越西線(新津～会津若松)、羽越本線(新津～酒田)、信越本線(新津～新潟)、烏山線、東北本線(宇都宮～宝積寺)
JR東海	高山本線、太多線、紀勢本線、参宮線
JR西日本	北陸本線(高岡～富山)、城端線、氷見線、山陰本線(豊岡～浜田、益田～幡生)、山陽本線(下関～新下関、徳山～櫛ヶ浜)、播但線(寺前～和田山)、姫新線(津山～新見)、因美線(鳥取～那岐)、津山線、吉備線、境線、芸備線(三好～広島)、岩徳線、山口線、呉線
JR四国	高徳線、鳴門線、牟岐線(徳島～牟岐)、徳島線、予讃線(松山～八幡浜)、内子線
JR九州	鹿児島本線(熊本～宇土、鹿児島中央～鹿児島)、筑豊本線(若松～直方)、香椎線、長崎本線(佐賀～久保田)、唐津線、筑肥線(山本～伊万里)、日田彦山線、日豊本線(小倉～城野、高鍋～鹿児島)、久大本線(夜明～大分)、豊肥本線、三角線、肥薩線、吉都線、日南線、指宿枕崎線
IGRいわて銀河鉄道	いわて銀河鉄道線(小鳥谷～目時)
青い森鉄道	青い森鉄道線(目時～八戸)
若桜鉄道	若桜線
阿佐海岸鉄道	阿佐東線