キハ85系気動車
概要
JR東海が開発した特急形気動車で、同社発足後最初の新型車両です。
JR東海に残っていたキハ80系の置き換えのために開発され、ワイドビューひだに最初に導入されました。
ステンレス車体で軽量化・メンテナンスフリーを実現しています。
本形式のデザインは以後のJR東海の車両に踏襲され、JR東海の車両デザインの基礎となりました。
また、エンジンにカミンズ社製のものを採用し戦後初の輸入エンジンを採用した気動車となったことも特筆しておきます。
国産にこだわらず経済的で高性能なエンジンを採用したことで電車に匹敵する高速運転を実現しました。
観光路線の色が濃い高山本線や紀勢本線への投入が前提だったため、運転台部分は大型ガラスで眺望を確保しました。
受賞歴としてはグッドデザイン賞を受賞しました。
歴史
1989年に製造が始まり、同年より「ひだ」での運用が始まりました。
また、同年に通商産業省(現経済産業省)グッドデザイン商品(現グッドデザイン賞)に選ばれました。
1990年にはブルーリボン賞の候補となりましたがJR東日本651系に及ばず次点となりました。
1992年には「南紀」にも運用が広がりました。
2022には後継となるHC85系が登場し、本形式の置き換えが始まりました。
2023年3月17日をもって「ひだ」の運用から撤退し、同年6月30日には「南紀」からも撤退したことで、本形式の定期運用は終了しました。
その後は臨時列車としての運用がありつつ7月9日の臨時列車「さよならキハ85系号」での運用をもって引退となりました。
なお、本形式のうち4両が京都丹後鉄道へ譲渡され、KTR8500形の形式名で活躍中です。
現状
JR東海では全列車が引退済みです。
4両が京都丹後鉄道に移籍し、KTR8500形として運用中です。
走行音
録音区間:高山~下呂(ひだ6号)(お持ち帰り)
走行線区(特記無い場合は全線)
JR東海 |
ひだ |
東海道本線(名古屋~大阪)、高山本線 |
南紀 |
関西本線(名古屋~河原田)、伊勢鉄道伊勢線、紀勢本線(津~紀伊勝浦) |
フォトギャラリー
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外観(非貫通)
外観(貫通)
ヘッドマーク部
貫通車連結部
方向幕
方向幕その2
グリーン車マーク
車番
デッキ部ドア
車内電光掲示板
座席テーブル