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E217系電車




概要

JR東日本が横須賀線・総武快速線の113系置き換えのために開発した電車で、209系と同様の設計思想に基づいているため209系の近郊タイプともいえる車両です。
横須賀線・総武快速線で初めての2階建てグリーン車を採用しています。
デザインは「GKインダストリアルデザイン」が担当し、総武快速線・横須賀線の東京トンネル・総武トンネルに乗り入れるため、先頭部に貫通扉を備えているのが特徴的です。

車体は209系と同じく軽量ステンレス車体ですが、車体幅を209系より広い2950mmとされ、裾絞りのある車体形状となっています。
先頭車は高速走行を多用する路線環境に合わせて高運転台とし、1992年の成田線大菅踏切での教訓を活かして衝撃吸収構造となり、事故時の乗務員の保護を強化しています。
なお、前面の貫通扉については後に政令改正により不要となったため、7次車以降ではデザインはそのままに貫通扉を廃止しています。

本形式には普通車とグリーン車が存在し、また、普通車においてはロングシートとセミクロスシートの車両が存在します。
グリーン車は2階建てとなっており、基本編成に2両連結されています。
編成は11両固定の基本編成と、4両固定の付属編成があり、それぞれ単独、あるいは基本編成と付属編成を連結した15両編成で運行されます。

走行機器は基本的には209系を踏襲しており、定格95kWのMT68形(7次車以降と機器更新車はMT73形)かご形三相誘導電動機を搭載し、これをGTO素子によるVVVFインバータで制御します。
なお、209系よりも高速性能を重視するため、ギア比が変更されており、最高速度は120km/hですが、起動加速度は209系より劣る2.5km/h/sとなっています。
ブレーキは回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキで、直通予備ブレーキや耐雪ブレーキも装備します。

後年に機器更新が実施され、インバータ装置をGTO素子からIGBT素子に変更するなどしか他、塗装の帯色を変更するという変更点もあります。

主に総武快速線・横須賀線や直通する外房線、内房線、総武本線、成田線、鹿島線などで活躍し、一時期は湘南新宿ラインでも運用されていました。
現在は後継となるE235系1000番台の投入が続いており、本形式は順次置き換えが進行中です。

歴史

1994年に量産先行車が落成し、同年12月3日より運用を開始しました。
1995年に通商産業省選定グッドデザイン商品(商品デザイン部門)を受賞しました。
2001年からは湘南新宿ラインの一部にも運用されるようになりましたが、2004年をもって終了しました。
また、2006年より湘南新宿ライン増発による横須賀線の減便に伴い、本形式が余剰となったことから3編成が国府津車両センターへ転属し、その際は車体の帯色を湘南色に変更し、編成も東海道線の列車と合わせる形で基本編成は10両、付属編成は5両に組み替えられました。
2007年度より前述の機器更新が実施され、2012年7月までに全編成に施工されました。
2015年3月14日ダイヤ改正をもって東海道線での運用が終了し、国府津車両センターに所属していた編成は元の鎌倉車両センターに再転属しました。
2020年より後継となるE235系1000番台の投入が開始され、本形式の置き換えが始まり、順次廃車が始まっています。

現状

総武快速線・横須賀線系統を中心に、直通する内房線・外房線・総武本線・成田線・鹿島線でも活躍中です。

走行音

GTO車
録音区間:田浦~東逗子(お持ち帰り)
IGBT車
録音区間:鎌倉~逗子(お持ち帰り)

走行線区(特記無い場合は全線)

JR東日本 横須賀線、総武本線(東京~成東)、成田線(佐倉~香取、空港支線)、鹿島線(香取~鹿島神宮)、外房線(千葉~上総一ノ宮)、内房線(蘇我~君津)
2024.12.17現在

フォトギャラリー

画像をクリックすると拡大できます。

スカ色(機器未更新・GTO車)

スカ色(機器未更新・IGBT車) 久里浜駅にて

湘南色

パンタグラフ

車外サイン

LED方向幕

所属表記

連結部転落防止幌

妻面表示

妻面銘板

車内LED案内表示機

運転室部分

一般車の車内(セミクロスシート)

普通車座席

普通車座席(一部優先席)

車椅子スペース

車番表示(車内)

車内案内表示器

2階建てグリーン車の2F車内

2階建てグリーン車の1F車内
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