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E231系電車




概要

JR東日本が国鉄時代に113系・115系といった近郊型電車や103系・201系・205系といった通勤型電車を置き換えるために開発した電車です。
一時はJRグループの中で最多両数を誇る大所帯となり、現在でもE233系に次ぐ第2位の両数を誇っています。
あらゆる路線で活躍するため番台区分が多岐にわたり、試作車の900番台、基本番台の0番台、山手線専用(後に中央・総武緩行線に転用)の500番台、東京メトロ東西線乗り入れ用に開発された800番台、近郊路線用の近郊型、八高線・川越線向けに改造された3000番台があります。
近郊型と通勤型の両方を同一形式で充足することとなっており、本形式は一般形電車という区分になっています。 なお、当系列はJR東日本と東急車両製造(当時、現在は総合車両製作所)が共同開発した車両で、東急車両製造に加え川崎重工業やJR東日本の新津車輌製作所でも製造されています。
また当系列は性能面やコストの面などにおいて今後の車両開発における標準車両とみなされており、他の鉄道会社に当系列をベースにした車両を開発・投入されたり、当系列の部品を取り入れたりする鉄道会社があります。 本形式の開発により、JR東日本は2006年度地球温暖化防止活動環境大臣表彰(対策技術導入・普及部門)、及び、本形式及びNEトレインの開発・導入によって「省エネ車両の継続的導入と世界的ハイブリッド鉄道車両の開発・導入」の理由により、第16回地球環境大賞文部科学大臣賞を受賞しています。
デザインはGKインダストリアルデザインが担当し、車体は軽量ステンレス(前面部はFRP製カバー)となっています。
制御装置はIGBT素子によるVVVFインバータ制御で、定格95kWのMT73形かご形三相誘導電動機を搭載し、最高速度は120km/hとなっています。
大きく分けると通勤型と近郊形に区分でき、近郊型は基本編成と付属編成があり、更にグリーン車もあります。
以下、番台ごとに解説していきます。

0番台は中央・総武緩行線向けに103系や201系の置き換え用として導入され、後に常磐快速線、成田線我孫子支線にも導入されました。
後に山手線から中央・総武緩行線へ500番台が転属すると、余剰となった本番台は一部が武蔵野線へ転用し、更に3000番台への改造の上で八高線・川越線にも転用されました。
編成は中央・総武緩行線向けが10両固定編成、常磐快速線・成田線向けは10両の基本編成と5両の付属編成があり、最大で15両編成で運行されることもあります。
武蔵野線への転用に際しては8両固定編成に組み替えられています。

500番台は山手線向けに導入された区分で、11両固定編成です。
混雑対応のため、6扉の車両も存在しますが、ホームドア設置によるドア位置統一のため、6扉車は廃車となり、新造された4扉車に代替されています。
山手線にE235系が導入され、本形式の置き換えが始まると、本番台は中央・総武緩行線に転用され、10両固定編成に組み替えられました。

800番台は中央・総武緩行線と直通運転をする東京メトロ東西線向けに導入された区分であり、103系、及び301系の置き換えを目的としていました。
地下鉄乗り入れのため、先頭部に非常用貫通扉を備えるなど、外観面での違いも大きいです。
編成は10両固定編成で東京メトロ仕様の無線装置を搭載します。
性能面では、東京メトロとの協定により起動加速度3.3km/h/s以上を求められたため、電動車比率を高めることで対応しています。

900番台は元々209系950番台として製造されたタイプで、本形式の導入に向けた試験車両という位置づけでした。
元々は0番台とともに中央・総武緩行線で活躍していましたが、500番台の移籍に伴う転属で武蔵野線に転用されました。

近郊形は東海道線・宇都宮線・高崎線などの113系・115系・211系の置き換え用として登場した区分で、通勤型に比べると高速走行する機会が多いことから先頭部にクラッシャブルゾーンを設けており、事故時の乗務員・乗客への被害を軽減する設計となっています。
編成は10両固定編成の基本編成と、5両固定編成の付属編成があり、基本編成にはグリーン車が2両組み込まれています。
また、E233系の近郊型である3000番台との併結が可能です。
運用範囲が広大で、北関東での運用もあるため、全車が寒冷地仕様となっており、ドア開閉ボタンを搭載し、半自動扱いに対応しています。
車内はロングシートが基本であるものの、一部にセミクロスシートが採用されており、グリーン車は転換クロスシートとなっています。
長距離運行もあるため、トイレも設置されており、勾配線区への乗り入れに備えて抑速ブレーキも搭載しています。

3000番台は中央・総武緩行線の0番台を改造して登場した区分であり、八高線・川越線に導入されています。
編成は4両固定編成であり、ワンマン運転にも対応しています。

本形式はJR東日本としての標準車両となり、後継車種であるE233系、交直流仕様のE531系のベースになった他、TIMSなどのシステムをE257系に応用したり、更には私鉄でも相鉄10000系、東急5000系、6000系、7000系、横浜高速鉄道Y500系、都営地下鉄10-300形などが本形式をベースに開発されています。

歴史

1998年に試験車両が登場しました。
2000年3月には0番台が登場し、中央・総武緩行線に、同年6月には近郊型が登場し宇都宮線にて運用を開始しました。
2002年4月には500番台が登場し、山手線にて運用を開始しました。
2003年5月には800番台が登場し、東京メトロ東西線、及び同線と直通する中央・総武緩行線の列車にて運用を開始しました。
2017年より山手線に後継車種となるE235系が導入されると、500番台は順次中央・総武緩行線へ転用されることとなりました。
玉突きで中央・総武緩行線にて使用されていた0番台は武蔵野線への転用、及び3000番台への改造が実施されました。
同時期に900番台も武蔵野線へ転用されました。

現状

0番台は中央・総武緩行線、武蔵野線、常磐快速線・成田線我孫子支線にて、500番台は中央・総武緩行線で、800番台は東京メトロ東西線及び中央・総武緩行線で、900番台は武蔵野線で、3000番台は八高線・川越線にて、近郊型は上野東京ライン(常磐線系統除く)や湘南新宿ラインを中心に活躍しています。

走行音

0番台
録音区間:南千住~三河島(お持ち帰り)
500番台
録音区間:高田馬場~目白(お持ち帰り)
800番台
録音区間:南行徳~浦安(お持ち帰り)
近郊型(インバータ換装前)
録音区間:浦和~さいたま新都心(お持ち帰り)
近郊型(インバータ換装後)
録音区間:桶川~北上尾(お持ち帰り)
3000番台
録音区間:北八王子~小宮(お持ち帰り)

走行線区(特記無い場合は全線)

JR東日本 0番台 イエロー塗装 中央本線(三鷹~御茶ノ水)、総武本線(千葉~錦糸町、御茶ノ水支線)
グリーン塗装 東海道本線(品川~東京)、東北本線(東京~日暮里)、常磐線(日暮里~取手)、成田線(我孫子支線)
オレンジ塗装 武蔵野線(府中本町~西船橋、西浦和~与野)、京葉線(東京~海浜幕張、市川塩浜~西船橋、南船橋~西船橋)、東北本線(与野~大宮)、中央本線(国立~八王子)
500番台 中央本線(三鷹~御茶ノ水)、総武本線(千葉~錦糸町、御茶ノ水支線)
800番台 中央本線(三鷹~中野)、総武本線(西船橋~津田沼)、東京メトロ東西線
900番台 武蔵野線(府中本町~西船橋、西浦和~与野)、京葉線(東京~海浜幕張、市川塩浜~西船橋、南船橋~西船橋)、東北本線(与野~大宮)、中央本線(国立~八王子)
近郊型 東北本線(東京~宇都宮)、高崎線、上越線(高崎~新前橋)、両毛線(新前橋~前橋)、東海道本線(東京~沼津)、伊東線、湘南新宿ライン
3000番台 八高線(八王子~高麗川)、川越線(高麗川~南古谷)
2025.02.12現在

フォトギャラリー

画像をクリックすると拡大できます。

0番台 イエロー塗装 津田沼駅にて

同編成 先頭部分側面

同編成の6ドア車

同編成 留置中の中間車 東京総合車両センターにて

0番台 グリーン塗装 成田駅にて

同編成 先頭車連結部分

0番台(成田線120周年)

同乗務員扉

同側面

同ヘッドマーク(その1)

同ヘッドマーク(その2)

0番台(武蔵野線)

同行先表示器

0番台の車内

0番台 ドア内側部分

0番台 LED式車内案内表示器

500番台

500番台(赤レンガ駅舎ラッピング)

同番台 ポケモンラッピング 高田馬場駅にて

同番台 地デジカラッピング 東京駅にて

同番台 タフマンラッピング 東京駅にて

同番台 検査中の中間車 東京総合車両センターにて

同番台 車外検査表記

同番台 車外銘板

500番台(イエロー)

800番台 西船橋駅にて

近郊型

近郊型 先頭車連結部分

近郊型 川崎重工製ビード付き中間車 東京総合車両センターにて

近郊型のLED方向幕

同車両 車外銘板

近郊型の車内

普通車乗降扉(車内より)

ドア開閉ボタン(車内)

車椅子スペース

近郊型の運転室部分

グリーン車

同乗降扉

グリーン車車内

グリーン車座席

グリーン車階段

Suicaグリーン券案内

Suica読み取り部

グリーン車テーブル

3000番台

前面行先表示器

側面行先表示

ドア開閉ボタン(車外)

ドア開閉ボタン(車内)
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