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E4系新幹線
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概要
JR東日本が200系初期車の置き換えと当時増加していた新幹線通勤に対応すべく、着席定員を増やした2階建て車両として導入した新幹線車両です。
オール2階建て新幹線としてはE1系に続いて国内2例目となり、愛称はE1系と同じく「Max」となっています。
デザインコンセプトは「BIG WAVE」(雄大)とし、エクステリアキーワードは「ELASTIC」(しなやか)、「WAVE MOTION」(躍動、いきき)としています。
編成はE1系では12両固定編成だったのに対し、本形式では8両固定編成と短縮されていますが、これは需要の多い時間帯は8編成を併結して16両編成として運行し、東北新幹線にて山形新幹線「つばさ」と併結する運用に就く際には8両単独とすることでホームの有効長に収まるようにという、運用の冗長性を確保する意図がありました。
なお、本形式を2編成併結した16両編成での定員は1634人となり、高速鉄道用の車両としては世界最大の定員となっていました。
車体はアルミ合金製であり、先代MaxのE1系では普通鋼製だったのに対して大幅な軽量化を実現しました。
塗装は飛雲ホワイトと紫苑ブルーのツートンに山吹イエローの帯が入ったものとなっていましたが、後に2014年の新潟ディスティネーションキャンペーンに合わせて変更され、帯の色を朱鷺色と称するピンク色に変更されました。
先頭部形状はトンネル微気圧波と騒音対策のため、E1系よりもロングノーズとされました。
前照灯には外側にシールドビームライト、内側にHIDランプを採用しており、先頭車には自動で格納・展開が可能な分割・併合装置を搭載し、400系ないしE3系との多層建て列車としての運用や本形式同士を2編成つなげて運用されることもありました。
車内は「ADVACE」(先進性、魅力的、未来的)と「COMFORT」(くつろぎ)をキーワードとし、グリーン車では高品質で落ち着きのある車内、普通車の2階部はワクワクする楽しみある車内、普通車の1階部は明るくくつろげる暖かみある車内を目指して設計されました。
グリーン車は2+2列の配置となっており、普通車については主に指定席として使用される2+3列の車両と、通常自由席として使用される3+3列の車両が存在しています。
3+3列の座席配置は国内では珍しく、新幹線通勤に対応するという本形式の目的をよく表した設備となっています。
バリアフリー設備としては6号車1階と8号車2階に車椅子対応席が儲けられ、更に8号車には急病人などに対応できる多目的室があります。
また、本形式は2階建てという構造上、各客室への移動に階段移動が必要であり、先代の2階建て新幹線だったE1系ではワゴンによる車内販売が出来ず、バスケットを使用することになっていましたが、本形式ではワゴン販売用のエレベーターを設置することで、ワゴンによる車内販売を実現しています。
走行機器としてはIGBT素子によるVVVFインバータ制御で定格420kWのかご形三相誘導モーターを駆動しており、電動車と付随車との比率であるMT比はE1系と変わらないものの、E1系よりも強力なモーターを搭載することで起動加速度を向上させています。
ブレーキは回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキとなっており、遅れ込め制御にも対応しています。
また、抑速ブレーキと定速運転能力も強化しており、連続勾配でも安全に走行できるようになります。
分類としては東北・上越新幹線専用の1~2次車と、北陸新幹線長野以南への乗り入れが可能な3次車、本庄早稲田駅開業に伴う輸送力増強として増備された4次車があります。
3次車については北陸新幹線の30‰の勾配に対応しており、軽井沢駅までの乗り入れが可能となっており、更に4次車では50Hzだけでなく60Hzの周波数にも対応しており、北陸新幹線長野駅までの入線が可能となっていました。
ただし、本形式の北陸新幹線乗り入れ対応はあくまでも緊急時の運用変更などに対応する目的であり、常用する想定ではないとされており、北陸新幹線での運用は2001年~2003年までの2年間、軽井沢発東京行きの「Maxあさま」という臨時列車で運行されたことがあるのみです。
この運用でも勾配を登る方向である軽井沢行きは回送扱いで旅客営業をせず、勾配を下る方向である東京行きのみ旅客営業をしており、これは乗客を乗せた状態では北陸新幹線の勾配を登れない可能性があったためです。
運用としては登場からしばらく、東北・上越新幹線を中心に活躍し、当形式を運用する車両では列車愛称に「Max」を冠していました。
その後はE2系やE5系への置き換えによる東北新幹線からまず撤退し、最後の活躍の舞台となった上越新幹線でもE7系の投入により置き換えられ、2020年度末までに本形式を引退させる計画でした。
しかし、2019年10月に発生した台風19号による千曲川の氾濫の被害でE7系・W7系の120両が水没し廃車となってしまい、この穴埋めのため、一旦上越新幹線向けに投入したE7系を北陸新幹線向けに転用し、本形式の引退は延期となりました。
その後、2021年10月1日の運行を最後に定期運用を離脱し、同年10月9日~17日にかけて2週の週末に渡って運行された旅行商品専用列車での運行をもって全ての営業運転を終了し、本形式の運行は終了となりました。
歴史
1997年12月20日に東北新幹線東京~盛岡間にて運行を開始しました。
1999年4月28日からは山形新幹線「つばさ」との併結運用が開始されました。
2001年5月7日には上越新幹線での運用も開始し、更に同年7月22日からは北陸新幹線(長野新幹線)軽井沢~東京間での運用も開始しました。
2012年9月29日ダイヤ改正より、東北新幹線仙台以北での本形式の定期運用を終了し、運用区間は東京~仙台間となりました。
また、これを記念して同年「ありがとう!Maxやまびこ号」と称する旅行商品専用列車が東京~仙台間で運行されました。
2018年度より上越新幹線にE7系が投入され、本形式の置き換え計画も発表されますが、前述の台風被害によりE7系の増備が遅れて、実際の引退は2021年10月1日に定期運用終了、10月9日・10日・16日・17日に運行された「サンキューMaxとき&やまびこ」「サンキューMaxとき」と称する旅行商品専用列車での運行をもって本形式は完全引退となりました。
これにより本形式が最後の2階建て新幹線だったこともあり、日本国内からは新幹線の2階建て車両が消滅することになりました。
現状
全車が廃車済みであり、走行可能な車両は現存しません。
なお、保存車としてP1編成の先頭車であるE444-1が新潟県新潟市にある新潟市新津鉄道資料館にて保存・展示されています。
走行音
録音区間:浦佐~越後湯沢(Maxとき352号)(
お持ち帰り
)
走行線区は準備中です。
フォトギャラリー
画像をクリックすると拡大できます。
外観1(旧塗装)
外観2(旧塗装)
外観(新塗装)
先頭部連結器(カバー開放)
前照灯
先頭部分側面(旧塗装)
先頭部分側面(旧塗装)震災復興応援ステッカー付
Maxのロゴ(旧塗装)
新塗装ロゴ
引退記念ステッカー
2階建て客室部分の外観
車外車号表記
LED式の席種類表示・方向幕
LED式の席種類表示器
グリーン車のロゴ
ドア横の車両案内ステッカー
菱形パンタグラフ
中間車連結部分 機械室側
中間車連結部分 フラット室側
グリーン席込み先頭車両 乗務員室後部デッキ
2F グリーン席の車内
グリーン座席
グリーン座席背部
壁際用フットレスト&テーブル
車椅子スペース後部用フットレスト&テーブル
グリーン席用の毛布
2F グリーン席入口の自動ドア
グリーン席&普通席用階段入口と車内販売ワゴン用昇降機
1F 普通席入口の階段
グリーン席込み先頭車両のデッキ
車両内通路
洗面台
カード式公衆電話
デッキ
車内車号表記
車内案内とゴミ箱
ドア上部の非常用ドアコック
普通席用階段入口と車内販売ワゴン用昇降機
1F 普通席入口の階段と自動ドア
1F 普通席入口部分の照明
1F 車内販売ワゴン用昇降機
1F 普通席の車内
壁際のテーブル
普通座席(1F・フラット室用)
普通座席(1F・フラット室用)背面
LED式車内案内表示器
2Fからデッキへと下る階段
2F 車内販売ワゴン用昇降機
2F 普通席の車内
普通車車端部テーブル
普通座席(2F用)
普通座席(2F用)背面
座席番号表示
フラット室入口の自動ドア
フラット室の車内1
フラット室の車内2
非常ボタン付LED式車内案内表示器
日除けカーテン
窓側衣服用フック
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