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E531系電車




概要

常磐線と水戸線において国鉄時代から長らく使用されてきた403系と415系(1500番台以外の鋼製車)が老朽化したことによる置き換えと、2005年8月に新規開業した首都圏新都市鉄道(通称:つくばエクスプレス)への対抗のための速度向上・サービス強化を目的としてJR東日本が導入した交直両用型車両で、E231系の交直流タイプともいえます。
以前に403系・415系・E501系が担当していた常磐線上野口の運用は現在ではすべて当系列に統一され、常磐線系統では初となるグリーン車の営業も当系列を用いて開始されました。
新製時から乗車促進放送や発車メロディを流すための車外スピーカーが設置され、滑り止めを兼ねてドア周りに貼られた黄色の点字ブロックはJR東日本では初採用となります。

編成はグリーン車付き10両固定編成の基本編成と、グリーン車なし5両固定編成の付属編成があり、それぞれ単独で運用されることもある他、基本編成と付属編成を併結して15両編成で、あるいは付属編成を2本併結した10両編成で運用されることもあります。
車内はロングシートを基本とするものの、一部の車両はセミクロスシートとなっています。
また、ドア開閉ボタンを車内外に設置しているため、夏季・冬季の車内の保温も兼ねてドアの開け閉めを乗客が操作する「半自動機能」を備えています。
その他、長距離の運用を考慮し、車内トイレも設置しています。

制御方式はIGBT素子によるVVVFインバータ制御で、定格140kWのMT75形かご形三相誘導電動機を搭載します。
ブレーキは回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキで、全電気ブレーキも搭載します。
最高速度は130km/hであり、JR東日本の普通列車用車両としては初の130km/h対応となりました。
本形式は交直流電車であり、デッドセクションでは交流と直流の切り替えを行うのですが、切り替えはATS-P地上子を用いた自動切換えとなっています。
また、デッドセクション通過時の停電状態でもバッテリーから電力が供給されるため、車内の照明は消灯しません。

番台は0番台と3000番台の2つがあり、0番台は1次車~5次車、3000番台は6次車に相当します。
6次車だけ番台が区分されている理由は準耐寒耐雪仕様になっているためです。
また、5両固定編成についてはワンマン運転にも対応しており、ホーム上の安全確認のため、側面のカメラを設置しています。

歴史

2005年3月に最初の編成が登場し、同年7月ダイヤ回異性より営業運転を開始しました。
2007年3月ダイヤ改正で常磐線上野口の中距離電車の運用を全て本形式で統一し、403系、415系、E501系を置き換えました。
また、同改正よりグリーン車の営業を開始しました。
2015年には上野東京ライン開業に伴う運用増加に対応するため、増備が行われ、本形式が品川駅まで乗り入れるようになりました。
2017年10月ダイヤ改正では東北本線黒磯駅構内にあった地上切り替え方式の交直切換が、黒磯~高久間のデッドセクションによる切り替えに変更されたことに伴い、東北本線黒磯~白河間での本形式の運用が開始されました。
また、同改正より常磐線の竜田~富岡間の運転再開に伴い、本形式の運用範囲が富岡までに拡大しました。
2020年3月ダイヤ改正では黒磯~新白河間の普通列車が本形式に統一されました。
また、同改正より常磐線の富岡~浪江間の運転再開に伴い、本形式の運用範囲が原ノ町駅までに拡大しました。
2021年3月ダイヤ改正では水戸線にてワンマン運転を開始しました。
2023年3月ダイヤ改正では常磐線水戸~いわき間でもワンマン運転を開始しました。
2024年3月ダイヤ改正ではワンマン運転の範囲が常磐線土浦~原ノ町間に拡大しました。

現状

上野東京ラインの常磐線系統、及び水戸線、東北本線の黒磯~白河間の普通・快速・特別快速列車として活躍中です。

走行音

録音区間:ひたち野うしく~荒川沖(お持ち帰り)

走行線区(特記無い場合は全線)

JR東日本 常磐線(日暮里~原ノ町)、東北本線(東京~日暮里、黒磯~白河)、東海道本線(東京~品川)、水戸線
2025.02.15現在

フォトギャラリー

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外観(その1)

外観(その2)

赤電復刻塗装

同側面

スカート

パンタグラフ

側面保安カメラ

側面行先表示器

車内(セミクロスシート)

座席(ボックスシート)

車内(ロングシート)

座席(ロングシート)

ドア内側部分

ドア開閉ボタン(車内)

車内仕切り扉部分

吊り輪
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