H100形気動車
概要
JR北海道がキハ40系などの置き換えのために導入した一般型気動車です。
「DECMO」(デクモ)の愛称があり、JR東日本のGV-E400系と同一仕様であり、ディーゼル・エレクトリック方式の電気式気動車となっています。
電気式気動車を採用した理由としては、GV-E400系の仕様と共通化する目的の他に、機械的な駆動・回転部分を省略することで安全性を向上することや、部品点数を減らすことによる信頼性向上、電車と同様の機器を採用することによるメンテナンスコストの削減と言った目的があり、ハイブリッド車両としなかったのは蓄電池を省略することによるメンテナンスコストの削減やコストの抑制を目的としています。
車体の構造はGV-E400系の両運転台車と共通ですが、本州よりも寒さの厳しい北海道での運用を考慮し、氷点下35℃~40℃の極端な低気温や粉雪・湿雪といった様々な雪にも対応できるような仕様となっており、北海道でのローカル線の実情を考慮し、両運転台仕様のみ製造され、片運転台仕様は製造されませんでした。
車体そのものはGV-E400系と同様ですが、塗装はオリジナルのものとして、「新しさ・北海道らしさ」を表現したデザインが目指されました。
「夏の植物」を表す濃いグリーン、「冬の雪」を表す白、JR北海道のコーポレートカラーであるもえぎ色の帯を配したデザインになっています。
走行機器もGV-E400系と同様であり、コマツ製直噴式6気筒ディーゼルエンジンに305kWを出力可能な発電機を組み合わせ、コンバータ・VVVFインバータ・補助電源装置を一体構成とし、、かご形三相誘導モーターを制御します。
加速性能はキハ40系のエンジン更新車と同程度に設定されており発進から60km/hまでの加速度は1.3km/h/sとなっています。
また、H100形同士で再ぢあ4両まで併結が可能ですが、他形式との連結には対応していません。
車内も基本的にはGV-E400系と同一ですが、座席モケットの色(一般席「グリーン」優先席「オレンジ」)などに違いがあります。
また、観光列車兼用車両と称して、内外装が異なる仕様の車両も8両投入されており、これらの導入はJR北海道が単独での維持が困難であるとしつつ、地元負担を前提に存続する方針を示している線区の振興策としてどうy縫うされており、車両は北海道高速鉄道開発が取得し、JR北海道に無償貸与する堅田を撮っており、その費用を鉄道建設・運輸施設整備支援機構と北海道から支援されています。
歴史
2015年に本形式の投入計画が明らかになりました。
2017年には詳細な仕様と形式名が発表され、翌2018年には量産先行車2両が落成し、試運転を開始しました。
2020年3月14日ダイヤ改正より函手本線小樽~長万部間にて営業運転を開始しました。
2021年3月13日ダイヤ改正では宗谷本線旭川~名寄間、石北本線新旭川~上川間、室蘭本線長万部~苫小牧間(支線含む)へも投入されました。
2022年3月12日ダイヤ改正では根室本線新得~釧路間にて運用が開始されました。
2023年3月18日ダイヤ改正では富良野線全線での運用を開始しました。
2024年3月16日ダイヤ改正では石北本線全線、釧網本線全線、函館本線札幌~旭川間でも運用を開始しました。
現状
函館本線・石北本線・根室本線(新得~釧路間)・釧網本線・宗谷本線(旭川~名寄間)、室蘭本線(長万部~苫小牧間)、富良野線(特記なき場合は全線)の普通列車や快速「しれとこ摩周」「なよろ」や、特別快速「きたみ」といった快速列車などでも使用されます。
走行線区は準備中です。
フォトギャラリー
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外観(一般車)
外観(富良野線)
行先表示器
車番
ロゴマーク
車外スピーカー
乗務員扉
乗降扉
ドア開閉ボタン(車外)
車内
座席(2人がけボックスシート)
ボックスシート(1人がけ)
ロングシート
優先席
整理券発行機
ドア開閉ボタン(車内)
運賃表示器
運転台