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HB-E210系気動車




概要

JR東日本が「仙石東北ライン」用として導入したハイブリッド方式の一般型気動車です。
東日本大震災で被害を受けた仙石線を復旧するにあたり、従来から検討されていた東北本線と仙石線を直通運転する計画も動き出しましたが、東北本線は交流電化、仙石線は直流区間となっており、直通運転に使用する車両は交直流電車か気動車が必要となり、結局はコストの高い交直流電車を避けて、気動車である本形式が投入されることとなりました。

車体はE129系に準じた軽量ステンレス製のsustinaS23シリーズとなっており、ハイブリッドシステムを搭載することによる重量増に対応するため側梁を追加して強度や剛性の強化を図っています。

デザインは仙石線と東北本線のラインカラ-である青と緑、沿線のシオガマザクラや日和山公園・矢本海浜緑地公園のサクラをモチーフにした桜色の3色をあしらっています。

車内はE231系・E233系に準じたものとなっており、座席配置はE721系と同じセミクロスシート配置であり、座席そのものはE129系と同一のものとなっています。
また、車椅子・ベビーカースペースや車椅子対応のトイレも備えています

走行システムはシリーズハイブリッドと呼ばれる方式で、ディーゼルエンジンは発電専用であり、走行は電気モーターを使用します。
この方式はキハE200形やHB-E300系と同じであり、450PSを発揮する直噴式直列6気筒ディーゼルエンジンに、270kWを出力する三相交流発電機を接続し、発生した電力を1両あたり15.2kWhの容量を持つリチウムイオンバッテリーに蓄えます。
バッテリーは2群構成となっていて、冗長性を確保しており、発電機をエンジンスターターとして使用することで、セルモーターを省略しています。
また、メインのバッテリーが正常に作動しない場合のバックアップとして、エンジン始動専用のバッテリーも搭載しており、その場合は発電機の電力だけで走行する電気式気動車としての運用も可能な構成になっています。

モーターの制御にはIGBT素子によるVVVFインバータを使用しており、モーターはかご形三相誘導モーターを使用しています。

停車中や惰行中・減速中はエンジンを停止し、低速時を除く加速時やバッテリー残量が少ない場合のみエンジンを起動して走行します。
また、減速時はバッテリーへ回生電力を回収する回生ブレーキが可能ですが、前述の電気式気動車としての動作時には回生ブレーキが使えないため空気ブレーキのみとなります。
最高速度は100km/hとなっています。

編成は2両固定編成であり、2編成を併結して4両編成で運用することもできます。

また、鉄道友の会「ローレル賞」受賞しています。

歴史

2015年5月30日より営業運転を開始し、「仙石東北ライン」として運用が始まりました。
同年8月6日より石巻線に乗り入れて女川へも乗り入れるようになりました。

現状

「仙石東北ライン」の全列車と、送り込みとして東北本線の仙台~小牛田間、また、1日1往復のみ石巻線石巻~女川間にて運用されています。

走行音

録音区間:陸前山下~蛇田(快速)(お持ち帰り)

走行線区は準備中です。

フォトギャラリー

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外観

前面行先表示器

側面行先表示器

車内

座席(ボックスシート)

座席テーブル

座席(ロングシート)

座席(優先席)

乗降扉(車内より)

ドア開閉ボタン

車内案内表示器

車内トイレ

車番

車端部

ハイブリッドシステムモニター

運転台
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