北海道冬の乗り鉄旅行(2日目)

2泊4日に及ぶ北海道冬の乗り鉄旅行の2日目となります。なお、1日目をご覧になっていない方はそちらから先にご覧頂くことをお勧めします。

行程の説明

昨夜宿を取った網走より釧網本線を南下し、一気に釧路まで乗車し完乗。
釧路からは快速「ノサップ」で根室へ向かい、そのまま折り返しの普通列車で釧路に戻ってきます。
釧路からは特急「スーパーおおぞら」で一気に札幌まで移動します。朝の6時台から夜21時までを費やすスケジュールながら乗る列車は全部で4本という、本当に乗ってばかりの旅ですw

朝の網走駅

ホテルをチェックアウトし、凍てつく寒さの網走駅へ向かいます。

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流石に人通りもまばらですね。まあそういう雰囲気の駅も好きだったりしますが。

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入場すると既に釧路行きの列車は入線していました。

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列車はキハ54系の単行列車。

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サボは若干くたびれていましたw

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昨夜は暗くて気づきませんでしたが、意外と広い構内だったんですね。

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普通列車は1両ないし2両、特急ですら4両編成の現状では持て余し気味に思える長い有効長のホームもかつてはちゃんと役に立っていたんでしょうね。

というわけで早速釧網本線の旅を始めたいと思います。

釧網本線を南下

釧網本線は名前の通り、路と走を結ぶ路線で、読み方は「せんもうほんせん」です。
”本線”を名乗る割には定期列車では特急の設定はなく、冬期の流氷観光の時期に走る「ノロッコ号」を除いては普通列車と快速列車のみというちょっと寂しい路線です。

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しばらく走ると早速海が見てきます。このあたりは観光列車も走る区間なだけに車窓も期待できるんでしょうね。

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と思えば列車は海から離れて走ったりと変化に富んだ車窓でした。


↑動画もどうぞ


↑動画その2

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途中には「緑駅」もあります。色の名前ただ1文字だけというのも変わっていますが、他に「赤駅」の福岡にありましたね。

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駅名を意識してか駅舎も緑っぽい色w

釧路湿原

タンチョウヅルの飛来地としても知られる釧路湿原ですが、実は釧網本線はその釧路湿原の中を走行する区間があるんです。
そのため、途中下車して展望台から見学する余裕が無いという方でも列車に乗ったまま湿原を見学することができるんです。

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湿原というものに馴染みのない私なので、違っているかもしれませんが、これが湿原の景色なんですかね。

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列車は塘路という駅に到着しました。列車交換のためしばらく停車時間があるようだったので少しだけ車外から撮影させてもらうことにしました。

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どうせなら湿原をバックにとかやってみたかったですが、結局ありきたりな構図にw

動画もまとめてご紹介しますね。


↑その1


↑その2


↑その3

湿原地帯を抜けると徐々に釧路の市街地に入っていき、釧路駅はもうすぐです。

釧路駅

網走から3時間半ほどの乗車でようやく釧路に到着です。これで釧網本線完乗です。

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JR東日本管内でも増殖中のLEDタイプの駅名標ですね。

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縦型は普通のタイプ

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乗車位置案内です。「スーパーおおぞら」は増結が常態化するほど利用の多い列車のようですが、指定席のドアから乗って自由席に割り込む問題が発生するのもある意味混雑の証ですかね。

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ホームは広々としていました。

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駅弁屋・・・と思われますがシャッターが閉まっており開店前のようでした。

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地下道入口は北海道では標準的な装備のガラス戸完備でした。

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エスカレーター完備でした。

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改札口も自動改札が並び都会的な感じ

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やっぱりというか、タンチョウヅルがお出迎えw

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かつては列車名にも起用されていた「まりも」
よくおみやげ用に瓶詰めされたもんが売られていますが、あれってほとんど養殖物なんですね。本物の「まりも」は特別天然記念物ですからねぇ。

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そして、こちらが説明文

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駅前に出てみました。網走よりも栄えている印象ですね。
工業都市として発展した道東最大の都市になるようです。

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車体にタンチョウヅルをあしらったバスは「くしろバス」のようです。

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こちらはLED式の方向幕

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駅舎も立派でした。

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こういうデザインは昭和っぽい気もします。

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モニュメントにもタンチョウヅル

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駅前にSLの動輪のオブジェというのもあるあるですね。

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やっぱり「スーパーおおぞら」推しw

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駅前にこんな洒落た建物がありました。
何かと思えば教会だったんですね。

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駅の裏手に回るとこんな看板が・・・
北海道は各地から移住した開拓者によって開拓された歴史を持っていますから、こういう看板は北海道内のあちらこちらで見ることが出来ますね。

思わぬハプニング

さて、ここで昼食を取ることにしましたが、駅前にはちょっと割高な個人経営っぽい店ばかりでした。まあチェーン系のファーストフードが駅周辺に乏しいのは地方の駅の常ですがねw
で、携帯で調べると1kmほど離れたところにマクドナルドを発見しまして、旅先でまでマクドナルドもどうかと思いましたが、そこで昼食を取ることにしました。

ところが、これが思わぬハプニングを生むことになりました。
2つの誤算があり、1つはそのマクドナルドまでが予想以上に時間がかかったこと。携帯で調べた距離は駅舎の反対側の跨線橋入口部分からの距離でしたが、一旦駅舎側に出てぐるっと大回りして反対側に回らねばならない構造だったため実際の距離はもう少し長かったこと、そして、入店してからも予想外に混雑していて注文までに待たされたことでした。
結果、無事食べ終わったのは乗り継ぐ列車の発車時間の10分前w
1kmちょっとの道のりを徒歩で行くにはかなり厳しい時間となってしまいました。
そして、根室本線の運行本数を考えると次の快速「ノサップ」を逃してしまえば根室への訪問を断念してここで「スーパーおおぞら」を待つしか無くなってしまいます。
それでは流石にダメージが大きすぎます・・・そこで考えたのが路線バスの利用です。いくら地方とはいえ駅から1km程度の距離なら複数の路線が乗り入れていてそれなりの本数が確保されていると考えてバス停に行ってみるもちょうど行ったばかりで次は30分近く後でした。
次のバスを待っていては到底列車には間に合いませんし、可能性としては全力疾走で駅へ向かうことくらい・・・2泊分の荷物もあって走るのもしんどい、追い詰められた状況に現れた救世主はタクシーでした。
ちょうど流しのタクシーが通りがかり、それに乗ることで無事列車に間に合うことができました。
東京より割安とはいえ690円を支払うこととなり、これなら駅近くのお店でお昼を頂いていたほうが安上がりだった事にはなりましたねw
ちなみに、タクシーがマニュアル車だったのには驚きました。かつてはタクシーといえばマニュアル車というイメージでしたが、今ではオートマ車ばかりですよね。

気を取り直して根室へ

タクシーという救世主により無事間に合った快速「ノサップ」で根室へ向かいます。
途中には日本最東端の駅である東根室駅もあり、まさに最果てへの旅という感じがします。

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地下道側にもガラス戸があって、防寒対策は万全ですね。

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快速「ノサップ」もキハ54系単行でした。

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方向幕にはちゃんと列車名も入っていました。

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向こうのホームにはルパン三世のラッピング列車がいました。
沿線にある浜中町がルパン三世の作者であるモンキーパンチさんの出身地だからという縁でラッピング列車が走っているようですね。

快速「ノサップ」で最果てへ

これから乗る快速「ノサップ」は釧路と根室を結ぶ快速列車で、言わずもがなですが根室市にある納沙布岬にちなんだ列車名となっています。
快速とは言っても上尾幌までは各駅に停まっていきます。

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釧路市街を過ぎてしばらく走ると太平洋を望めます。


↑こちらも動画もどうぞ


↑厚岸が近づいてきました。

漁業で知られる厚岸を過ぎると先程もご紹介した浜中町に入っていきます。

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茶内駅では銭形警部がお出迎え

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そして、浜中駅には主人公ルパン三世がお出迎え

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駅前には「ルパンタクシー」も待機していました。

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列車は更に太平洋沿いに進んでいきます。

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思わず「らくせき」と読みたくなりますが、「おちいし」と読む落石駅を出ると次は終着根室駅です。


↑落石駅付近も太平洋が望めます。


↑風力発電の風車が見えました。

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風力発電の風車です。

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線路沿いに牧場が広がる北海道らしい景色の中、列車は根室市街へと入っていきます。

根室駅

いよいよ終着根室です。

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駅名標は普通のタイプ

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駅名標の前には除雪機が並べられていました。

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顔出しパネルもありました。

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スノーダンプまで完備されています。九州や東京ではまず見かけない光景だけに思わず撮ってしまいましたw

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若干レトロ感さえある歓迎の看板

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ホームは1面1線という簡素なもので、終着駅としては寂しいですね。

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とはいえ、流石に側線はありました。

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最東端の有人駅ということで看板が設置されています。
ちなみに、無人駅も入れると先ほども少しだけ触れた東根室駅が最東端となります。

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改札口も簡素なものでした。

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出札窓口と改札口が同じなのは地方駅に多い構造ですよね。

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待合所はちゃんとしていました。

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このデザイン、洒落ていますね。

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入口部分はこんな感じ

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駅舎全景です。

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真横にはバスターミナルが併設されています。
納沙布岬へ向かう路線やその他市内バス、そして根室中標津空港への空港連絡バス、釧路、札幌などへの長距離バスも出ていて、鉄道よりバスの方が充実している印象ですね。
これは対札幌輸送で鉄道優位の状況にある釧路とは対照的です。

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そして、乗り入れているのはそのまんまなネーミングの根室交通というバスです。

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それにしても、「太平洋回り」ってすごい表記だなぁw

このあとは根室本線を釧路方面へ折り返す形となりますが、今度は快速ではなく普通列車となります。

釧路へ戻る

釧路行き普通列車で釧路まで戻ります。基本的にはさっきのリプレイですが、先程は撮り損ねた景色もあったので少しご紹介しますね。

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根室本線の根室~釧路間にはJR花咲線の愛称がつけられていますが、沿線には花咲駅があります。
花咲ガニとしても有名ですね。

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確かSuperBell’zの「MOTORMAN」でもネタにされていた厚床駅。
ちなみに、読み方は「あっとこ」です。

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糸魚川と似ていますが、糸魚沢駅です。


↑糸魚沢駅付近の車窓風景

この後は普通に釧路まで移動となりました。

スーパーおおぞら

釧路からは一気に特急「スーパーおおぞら」で札幌まで移動します。

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キハ40系が停まっていました。


↑そして、いよいよスーパーおおぞら入線シーン

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「スーパーおおぞら」単独で


↑キハ40系発車シーン

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キャプチャーですが並んだ瞬間を撮ってみました。

さて、早速乗り込みます。遅い時間の列車なためか乗車率は低めで録音環境も最高でした。昨日の「北斗」や「オホーツク」がこうだったらよかったのにw

新しい特急型気動車らしくターボ付きエンジンの音も心地よく、日没で景色が見えなくとも楽しんで乗車時間を過ごすことが出来ました。
根室本線も新得までは特急も走る幹線ルートであるために高速化改良もされており、快調な走りでした。しばらくは本当に暗闇の中を走るという感じでしたが、段々と街明かりが見えてくると十勝地方最大の都市帯広となります。
帯広と札幌の間には「スーパーおおぞら」の補完列車として「スーパーとかち」も運転されており、「スーパー北斗」に対する「すずらん」のような関係でしょうか。
更に進んで新得をすぎれば路線切り替えで幻となった日本三大車窓がある狩勝峠を越えて石勝線へと入っていきます。石勝線は道東と札幌を短絡すべく建設された高規格な路線で無人の山岳地帯を長大トンネルを駆使したルートで駆け抜けていきます。
そのため、石勝線のうち新夕張~新得間は特急列車しか運転されておらず、本当に都市間輸送に特化した鉄道と言えますね。ちなみに、この区間のみを利用する場合、特急券無しで特急の自由席に乗れる特例が設けられています。
途中にはリゾート地として知られるトマムもありますが、観光客が大勢乗ってくるような事態も起きず平和に終わりました。
新夕張を過ぎると普通列車の運転もある区間となり、札幌都市圏が近づいてきます。室蘭本線と交差する追分をすぎれば新千歳空港が見えてきて南千歳駅に到着です。
ここからは千歳線となり、電化され比較的高頻度運転の区間となり、列車と頻繁にすれ違うようになります。札幌都市圏に入ったことを実感しますね。
ところで、新札幌駅では「この列車は特急です。ご乗車には特急券が必要です」と自動放送で流れていましたが、車掌がしゃべることはあっても自動放送で用意してあるのは珍しいなと思いました。

そして、長かった旅も終わりいよいよ終着札幌に到着です。特急を使ってもこれだけ時間がかかるのだから北海道は本当に大きいですね。

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久々に見る都会の景色をカメラに収めたらさっさとホテルにチェックインですw

というわけで、2日目は以上となります。3日目は別記事として追ってレポートします。
~追記~
3日目も公開しました。

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つばめ501号(管理人) について

関東を拠点に鉄道旅行を楽しんでいます。また、写真撮影や走行音の録音もしています。 サイトの方ではそれら写真や録音も公開していますのでぜひご覧ください。
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