中央道・笹子トンネル崩落事故まとめ

メディアでも頻繁に取り上げられている笹子トンネル崩落事故について今出ている情報をまとめてみようと思います。

事故の概要

2012年12月3日、中央自動車道の笹子トンネル上り線で重さ1.2トンほどのコンクリート板が100枚ほど車道に落下して、通行中の車を押しつぶしました。
3台が直撃を受け大破し、9人の方が亡くなりました。また、この影響で火災も発生しました。
このコンクリート板は、車道部分とその上部にある通気用のスペースを区切るためのものとのことです。
排気ガスを効率良く排出するために設けられているようですが、最近の車は性能が向上し、排気ガスも減っていることから不要として撤去されているところもあるようです。

原因

コンクリート板を吊っていたボルトが天井部分から抜け落ちており、補強に使用していた接着剤の劣化が指摘されています。
また、点検は2001年に実施していたものの高さが5mあり、作業が困難として、実際に叩いて音を確認する打音点検ではなく、目視による点検にとどめていたということ、更に、トンネル開通以来1度も打音点検はしていなかったということで、劣化を見逃した可能性も指摘されています。

交通への影響

中央自動車道は勝沼IC~大月JCTと一宮御坂IC~大月JCT間の上り線と大月JCT~勝沼IC間の下り線で通行止めが続いており、復旧の目処は立っていません。
関東~山梨・長野方面へは迂回が必要な状況です。
大月~勝沼間を国道10号に迂回するルートが推奨されていますが、順調に流れても1時間程度、渋滞がひどければ更に時間がかかると見込まれています。
あと、周辺の峠道に迂回できるとする情報も出回っていますが、狭隘だったり降雪・凍結などで通行が困難なケースもあるとのことです。土地勘のない方は国道10号ルートが無難でしょう。
一方、高速バスへの影響ですが、中央道を経由して東京と山梨・長野方面を結ぶバスでは、大月~勝沼間を国道10号に迂回するルートで運行されています。このため、平均して1時間程度の遅れが続いているようです。
時間に余裕を持ってご利用下さい。
また、名古屋~東京で中央道を経由するバスは東名高速への迂回となっています。

その他の影響

NEXCO中日本には家宅捜索が入った他、各地の同様の構造を持つトンネルでは緊急点検が行われる動きがあるようです。
また、本格的な帰省シーズンまでに笹子トンネルが復旧できなかった場合、迂回する車が集中するであろう東名高速が凄まじい大渋滞になるのではないかと懸念の声も出ています。

総括

今回は古い構造物の老朽化に適切に対処しなかったために起きた事故といえると思いますが、東海道新幹線など比較的古い時代に出来た新幹線の構造物でも老朽化が進んでいるでしょうし、在来線の幹線は下手をすれば100年以上前に作られた構造物が現役という所も多いと聞きますしね。鉄道業界にとっても決して対岸の火事ではないと思います。

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つばめ501号(管理人) について

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