今回は西武新宿線で運行されている種別の1つである快速急行に乗車しましたのでそのレポートです。
なお、時系列としては「本八幡発高尾山口行き急行に乗車!」の続きとなり、2022年2月中に実施したものとなります。
なので、記事中の記述は特記がない限りは2022年2月時点のものとしてご覧下さい。
西武新宿線の快速急行とは
まず最初にこの記事の主題である西武新宿線の快速急行について解説してから本編に入っていきたいと思います。
西武新宿線では最速達種別として特急「小江戸」があり、特別料金が不要の優等種別としては急行が主力として運行されています。
しかし、急行は田無~本川越間は各駅停車となっていて、田無~本川越間でも通過駅があるのは日中ダイヤでは特急「小江戸」だけということになります。
そんな中で田無~本川越でも通過駅がある種別として、今回乗車する快速急行と、以前に乗車して記事にもしている平日朝ラッシュ時間帯に設定される通勤急行の2つがあります。
この快速急行は2022年春改正までは土休日に限り西武新宿駅を9時33分と10時21分に発車する下り2本が設定されており、上りの設定はありませんでした。
改正後は西武新宿駅を9時ちょうどに発車する1本のみとなり、減便された格好ですが、停車駅などは変更ありませんでした。
そして、停車駅ですが、西武新宿を出ると高田馬場に停車するとなんと次は田無まで停まらず、更に急行が各駅停車となる田無より先にも通過駅があります。
田無から先は東村山・所沢・新所沢・入曽・狭山市・新狭山・南大塚・本川越と停車していきます。
所沢までは田無に停まる以外は特急に匹敵する飛ばしっぷりですが、所沢から先は通過するのは航空公園だけであり、流石に末端部はこまめに停車させて特急との差別化をしているんですかね。
休日のみの運転という点からもお察しだと思いますが、元々は川越への観光客へ速達輸送を提供しようという種別であり、2020年春のダイヤ改正にて登場しました。
急行より停車駅が少ないこともあって、急行に比べて10分も早く、西武新宿~本川越間を50分ほどで結んでいます。
流石に特急「小江戸」の45分よりは遅いですが、特急料金無しで特急より5分遅いだけなら十分乗り得列車ですよね。
ただ、とりあえず2022年春の改正では減便はされたものの存続出来たわけですが、コロナで観光需要が低迷している上、近年は全体的に減便の傾向があることを考えると遠からず消滅する気もしてしまい、今回せっかく午前中に新宿にいたということもあって乗りに来ました。
乗車レポート
解説はこれくらいにして早速レポートに入っていきます。
新宿駅から少しだけ離れた西武新宿駅へ向かうところからレポートが始まります。
流石は大都会のど真ん中にある駅だけに、駅ビルも高層ビルになっていますね。
待ち時間に色々撮ります。
まずは特急「小江戸」です。
この10000系レッドアローは池袋線系統からは撤退しましたが、新宿線ではまだまだ現役ですね。
それから発車標です。
今回乗車するのは10時21分発の列車ですが、実はその3分前である10時18分に急行があるんですよね。
急行のほうが停車駅が多いわけなのでこれでは急行に追いついてしまうのではないかと思いますが、実際に田無で先行する急行を追い越すダイヤになっているみたいです。
急行が他の列車を待避するなんて珍しいですが、こうすることで鷺ノ宮と上石神井の利用者も田無で乗り換えることで所沢・本川越方面へ急ぐ人には恩恵を与えることが出来ますし、田無~東村山間の快速急行通過駅へ行きたい人はやはり田無で乗り換えることで快速急行を利用できるということなんでしょうが、マニア目線では優等種別同士の待避というのが注目ポイントですね。
こうしてみると急行より更に速いのが一目瞭然ですね。
高田馬場~田無間では14駅連続通過します。
さて、あとは発車まで待つだけなんですが、何気なく通過する山手線を見ていると・・・
こ、これは・・・ウマ娘電車!
実はこの活動の当時、ウマ娘の広告ラッピング車が山手線で運行中であり、たまたまそれに遭遇したようです。
なお、このウマ娘電車については何度かに分けて撮影&乗車をしていて、他の遠征レポートなどが片付いた頃合いで記事にしようと思っています。
それでは乗車して車内案内表示です。
本川越駅には「時の鐘と蔵のまち」という副駅名がありますが、長いですねw
結局、発車時間になっても車内はガラガラでしたが、収録のことを考えるとかえってありがたいです。
最初の停車駅の高田馬場です。
ここは山手線・東京メトロ東西線の2路線と接続する駅であり、特急「小江戸」も停車する駅となっており、他路線の駅とは距離がある西武新宿とは違い、乗り換えにも便利なことからここから乗車する人も多かったです。
それでもまだかなり座席に余裕がありましたけどね。
15分ほど走りっぱなしで田無に到着です。
隣の乗り場には先発していた急行が停車中で、ここで追い越します。
田無の先も通過駅がありまして、次の停車駅は東村山です。
東村山も特急停車駅となっており、国分寺・西武園方面との乗り換え駅でもあります。
その先の所沢では意外と乗ってくる人が多く、東京都心部を走っている区間よりかえって混んでいるような気さえしました。
所沢を出ると航空公園の1駅だけ通過してあとは各駅停車となります。
平日の朝に上りだけ設定されている通勤急行はこの区間もがっつりと通過するんですが、通勤輸送と行楽輸送では大きく性質が違いますしね。
これにて活動終了ですが、ちょっとだけおまけがありますので、もうしばらくお付き合い下さい。
おまけ
本川越に着いた私は、このあと帰路に就くのですが、普通に西武新宿線で折り返すのもつまらないので最後もネタを入れて帰路に付きたいと思います。
川越から西武新宿線以外のルートとなると、東武東上線かJR川越線がまず思い浮かびますが、いずれも何度も乗ったことがある路線ですし、ネタと言う意味では私にとっては物足りない・・・
となるとバスですが、川越グリーンパーク経由で大宮へ抜けるルートは既に使ったことがあり、他にバスでショートカットする面白いルートはないかと調べていると上尾行きのバスがあることに気づきました。
そのバスは東武バスが運行する川越06系統というバスで、JR川越駅から本川越駅・埼玉医大総合医療センター・平方などを経由してJR上尾駅まで行く路線です。
途中の埼玉医大総合医療センターや川越運動公園などへの区間便を入れると毎時4~5本程度の本数がある、普通の街の路線バスという感じの路線なんですが、上尾駅まで走破する便は少なく、おおむね1~2時間に1本とまるで田舎のローカルバスのような本数になってしまいます。
確かに川越から上尾へは鉄道だけで行くと一旦大宮へ出る必要があってかなり遠回りになりますから、そこをショートカットするこの路線は有用なんでしょうが、そもそも上尾と川越を往来する流動が限定的なんでしょうね。
で、このバスは本川越駅からも乗車できますが、起点はJR川越駅です。
マニアの習性としてなるべくなら始発から終点まで乗り通したいというのもありますし、時刻表を調べてみると本川越駅で待っていても30分以上暇することになるみたいなので、その間にJR川越駅まで徒歩で移動して、そこから乗車することにします。
というわけで本川越駅からJR川越駅へ向けて歩いていると次々とバスが通ります。
川越を発着する路線バスは本川越駅とJR川越駅の両方に立ち寄る設定になっている路線がほとんどなので、本川越駅とJR川越駅の間は路線バスが非常に高頻度で運行されているのです。
このため、本川越駅とJR川越駅の間の乗り継ぎは路線バスを使うケースも多く、私も今回は時間つぶしを兼ねての川越駅への移動だったため歩きましたが、この区間は普段バスを利用することが多いです。
この西武バスの本52系統は川越グリーンパークからやってくるやつで、歴史的には大宮駅から直通運行されていた時代もある路線です。
しばらく歩くとJR川越線と東武東上線の高架が見えてきました。
ちょうど川越線のE231系が通過するところでした。
活気あふれる構内ですが、駅名の看板も観光地らしく色鮮やかなデザインですね。
バスの案内がありました。
なお、これから乗る川越06系統を始め、東武バスは全て東口から発車となっており、この案内は西口のバスだけのようなので載っていません。
それではあとは西口駅前のバスターミナルでバスを待ちます。
ペデストリアンデッキが張り巡らされた都会的なバスターミナルでした。
こちらは観光用の周遊バスみたいですが、サンルーフみたいな窓まで着いていて乗ったら見晴らしが良さそうですね。
時刻表です。
このように本数はなかなか多いように見えますが、大半が区間便であり、上尾まで行くのは前述の通り1~2時間に1本程度なので、上尾方面まで通しで利用する場合は事前に時刻表の確認が必須です。
バスがやってきました。
幕がまだ川越行きのままですが、川越06系統なので、恐らくこれの折り返しが上尾行きだと思います。
幕をアップで
それにしても、首都圏の路線バスの系統番号は大抵の場合、漢字1文字+数字というパターンですが、ここについては漢字2文字なんですよね。
恐らく、川越の”川”とした場合、川口駅発着の系統と重複してしまうし、では2文字目の”越”を採った場合でも、越谷駅発着の系統と重複してしまうということで、苦肉の策で2文字の系統番号としたんでしょうか。
後ろの幕も撮ったら乗り込みます。
最初はそれほど混んでいなかったのですが、発車間際に続々と乗ってきてほぼ満席になりました。
雰囲気的には地元の方という感じの人が多く、中心部で用事を済ませて帰るところという感じでしょうか。
休日ということで観光車両により道路の流れは悪かったですが、そこまでひどい渋滞ということもなく川越の市街地を進みました。
川越氷川神社を過ぎると国道254号と交差して、このあたりを境目に車窓は田園風景になっていきました。
徐々に上尾の市街地に入ってくると国道17号のバイパスである上尾道路と交差します。
この上尾道路は新大宮バイパスの宮前ICから圏央道の桶川北本ICまでの区間が供用されていますが、熊谷・高崎方面までは繋がっておらず、今のところ国道17号のバイパスとしての役割は限定的なものとなっています。
しかし、計画では鴻巣市の箕田交差点まで伸びる予定になっており、そこから熊谷バイパスに直結して本格的に国道17号のバイパスとして機能するようになる予定です。
また、将来的には自動車専用部分として、新大宮上尾道路の計画があり、その用地として道路幅員はかなり広めに作られています。
この新大宮上尾道路は首都高速S5号埼玉大宮線の与野JCTから直結され、事実上同線の延長として建設されることになり、事業主体は首都高速道路株式会社となる見込みであることから首都高速の一部という扱いになることが予想され、そうなると上尾市にも首都高が通ることになりますね。
そんな上尾道路を越えると沿線にはUDトラックスの本社が出てきます。
UDトラックスというのは社名の通りトラックをメインに製造する自動車メーカーですが、実はその本社は上尾にあるんですね。
以前は日産ディーゼル工業という社名で、バスも製造していましたが、現在はバスの製造からは撤退し、トラックに一本化しています。
日産からボルボ傘下になり社名をUDトラックスに改めた末、現在はいすゞ自動車の傘下にあるようです。
今はもうバスは作っていませんが、かつては日産ディーゼルで作られたバスがこの本社前を通る光景もあったのかもしれませんね。
ちなみに、このUDトラックス本社前の道路は「ニッサン通り」という通称があるようで、旧社名の日産ディーゼル工業にちなんでいるようですね。
最後に上尾市のコミュニティバス「ぐるっとくん」を撮って活動終了です。
あとは高崎線で普通に帰りましたのでこれ以上書くこともなく、記事もこのあたりで〆ようと思います。
最後までお付き合い頂きありがとうございました。
次回ですが、関東地方での日帰りでの活動の記事となる予定です。
公開までしばらくお待ち下さい。
それでは!
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