今回は浜松町バスターミナルと東京ビッグサイトを結ぶ「kmフラワーバス」が5月いっぱいで廃止されるそうなので、それのさよなら乗車に出かけました。コミケの足として活用していた方もいらっしゃるのではないでしょうか?(今年の夏コミからは使えなくなりますね・・・
バスのさよなら乗車ということですが、「お伊勢さんエクスプレス福岡」やエアロキング充当の「はかた号」など、高速バスのさよなら乗車はしたことがありましたが、一般の路線バスでさよなら乗車というのは初めてのパターンですね。
この路線はSimuTransプロジェクト(最近更新できていませんね・・・)で存在を知りまして、気になっていて機会があれば乗りに行きたいと思っていた所に5月いっぱいでの廃止というニュースが飛び込んできたため慌てて乗りに行ったというわけです。東京都内の路線であり、気軽に乗りに行けるところで助かりましたw
まずは浜松町へ
今回は時間つぶしも兼ねて芝公園駅から歩いて浜松町を目指すこととしたのでその道中からレポートをスタートします。
たまたま通りがかった都営バスです。「グリーンエコー」というのは都06系統の愛称であり、渋谷駅と新橋駅を結ぶ系統の1つです。
都市間バスや高速バス以外で路線に愛称をつけているのって珍しいですよね。
首都高速都心環状線の高架下の様子ですが、川の上に通っているのが印象的ですね。
首都高速のうち初期に建設された路線は東京オリンピック(1964年)に間に合わせるべく用地取得の容易な河川や運河の上を積極的に利用して建設されたそうですが、ここはそれを体現する光景が見られますね。
都営地下鉄の大門駅を過ぎて浜松町駅へ向かいます。
ちなみに、都営大江戸線が開業する際、駅名を「浜松町駅」とする予定もあったそうですが、同じ都営地下鉄の浅草線と駅名を合わせることを優先したのか、大門駅で落ち着いています。
あと、三田線の芝公園駅付近で大江戸線と交差しているのですが、交点付近に駅はなく、三田線から浜松町駅へ向かうには芝公園駅から徒歩というルートになってしまいます。
浜松町バスターミナル
以前に銚子行きの高速バスに乗るために訪れて以来の浜松町バスターミナルですが、今回は時間もあるので少し見学していきましょう。
前回は駅から直接バスターミナルへ向かった関係で外観を見ていませんでしたが、こんな外観だったんですね。
バスターミナルに入ったら「kmフラワーバス」に関する案内などをチェックしていきます。
これはお台場レインボーバスという別路線についての掲示のようでした。
乗り場には既に結構な行列ができていました。廃止されるくらいだからよほど人が乗らないのかと思いましたが、この混雑ぶりには驚きました。
この案内も撮ったらいよいよ「kmフラワーバス」に乗り込みたいと思います。
kmフラワーバス
乗り込む前に「kmフラワーバス」について解説しておきたいと思います。
「kmフラワーバス」はケイエム観光バスという会社が運行する路線バスで、ケイエム観光バスはタクシーや観光バスで有名な国際自動車のグループ会社です。なお、名前がよく似ていますが、東京北部や埼玉を中心に展開する国際興業バスとは全く関係ありませんw
そして、「kmフラワーバス」ですが、元々都バスが運行していた「虹01」という路線を引き継いで運行しています。
浜松町バスターミナルからレインボーブリッジを経てお台場へ渡り、おおむね”ゆりかもめ”に並走しつつ東京ビッグサイトへ向かう経路であり、都バスから移管された際に大江戸温泉物語に立ち寄るようになった以外は都バス時代の経路・バス停をそのまま引き継いで運行しています。
基本は東京ビッグサイトで折り返しですが、国際展示場駅まで足を伸ばす系統が僅かながらある他、朝夕に区間急行、急行として途中停留所を通過運転する系統も存在しているようです。
それぞれに別系統が与えられ、基本系統のkm01、区間急行のkm02、急行のkm03というようです。
その他、面白い特徴として、Suica・PASMOなど交通系ICカードは使えないものの、電子マネーのiDが使えるという点ですね。Suica・PASMO非対応自体は小規模なバス会社にありがちですが、「kmフラワーバス」については、路線バス事業に参入して年数が浅く、継続5年以上の営業実績がないとSuica・PASMOを導入できないという規制があるんだそうです。そこで苦肉の策としてiDを導入したということなんでしょうかね。
車内で見ている限りではiD決済をする人は少数派でしたが、バスで使えることを知らないか、そもそもiDを持っていないかのどっちかでしょうね。
それでは浜松町の町並みを見つつ、お台場への小旅行へ出発です。
東京の海の玄関口とも言える竹芝桟橋の近くを進みます。帆船のマストのような形の物体が見えました。
車窓から見えた水門は日の出水門というんだそうです。そういえば、ゆりかもめにも日出駅がありますね。
さて、ここからはいよいよレインボーブリッジですが、進行方向右側に座ったためあんまり景色は楽しめませんw
といっても、これは狙ったものであり、レインボーブリッジでの”ゆりかもめ”との並走を楽しみたかったわけです。
↑しかし、並走は出来ずw
あっという間にレインボーブリッジは終わってしまい、お台場に入りました。お台場海浜公園駅のあたりですね。
これほど外観から何の施設か想像しやすい建物もなさそうですが、ゆりかもめの駅名にもなっている「船の科学館」です。
都バスとすれ違いです。虹01系統からは撤退した飛ばすですが、東京駅や門前仲町からの路線は引き続き運行中です。
一旦ゆりかもめ沿いの経路から外れて大江戸温泉物語へ立ち寄ります。
コミケでお馴染みの建物が近づいてきました。あそこが終点ですね。
ちなみに、最後まで乗っていた人は数人程度でしたね。まあこの日はビッグサイトで特にイベントがあっていたわけでもないので仕方ないんでしょうけど。
東京ビッグサイト
コミケや東方例大祭なんかで何度か訪れた東京ビッグサイトですが、バスターミナルの方へは来たことがなかったので、駅取材ならぬバスターミナル取材を簡単にしたいと思います。
そういえば、浜松町ではバスの写真を撮り損ねたのでバスを撮っておかねば・・・
これはケイエム観光バスでも品川を起点としてお台場地区を循環運行するお台場レインボーバスというやつの車両のようです。
廃止まで1ヶ月ちょい(この旅の時点基準)なので、お台場レインボーバスの塗装に先行して塗り替えていっているのかもしれませんね。
バス停です。浜松町駅行きの他、国際展示場駅行きも案内されていますが、1日数本のみのレア行先となっています。都バス時代もそんな感じで、ケイエム観光バスに移管後、しばらく増発していたようですが、それでも定着しなかったようです。
乗り場の全景です。
屋根とベンチがあって、バスターミナルとしては必要十分な設備は整っていますね。
「kmフラワーバス」以外にもいくつか路線が乗り入れており、意外と広いターミナルになってます。
待機中の都バスも見切れていますが、東京駅から2系統、門前仲町から1系統が乗り入れています。その他、横浜駅、羽田空港、成田空港からのバスもあります。
それでは、浜松町へ戻りましょう。
浜松町へ戻る
10分ちょっとの滞在でしたが、東京ビッグサイトを後にして浜松町へ引き返しましょう。
ところで気になったんですが、運転席にiPadっぽいタブレット端末が見えるんですが、スタフ代わりに使っているということなんでしょうか。確かにアプリだけ用意すればハードウェアは汎用の市販品を使えるということで合理的な選択ですよね。
放送装置代わりにポータブルCDプレイヤーを使う鉄道会社があるくらいですから、ありでしょうねw
↑先ほど解説もしてしまったので再びレインボーブリッジを渡るときの車窓です。今度は左側なのでちゃんと海が見えますよ。
さて、浜松町駅に到着して全員降りたので私も一緒に降りたわけですが・・・
あれ?バスは回送幕に変わるでもなく、そのままバスターミナルの中へ入っていくぞ?w
あ、これって「浜松町駅前」≠「浜松町駅」ってことですかね・・・博多バスターミナルだと、出発はターミナル内だけど、到着は路上のバス停というパターンも多いのでそのパターンだと思って、しかも、全員降りるものだから完全に終点だと思ってしまいましたw
てことは私は終点の1つ手前で降りてしまったようですね。ビッグサイト行きはちゃんと全区間乗車したものの浜松町行きは全区間乗車できませんでしたねぇ。
まだ廃止まで時間は多少残っていますが、この1区間のためだけにリベンジするのもどうかなというのが正直なところ。まあ多分リベンジはしないと思いますがこれにて私のさよなら乗車は終わりです。
記事のネタ的にはおいしいオチが付いた所で、レポートは以上にしたいと思います。今回は短編レポート(の割に執筆に時間かけすぎとか言わないで下さい)でしたが、次回はそれなりのボリュームの記事になる予定です。
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