SUNQパスで行く九州乗りバス・乗り鉄旅(3日目)

2泊3日(実質3泊4日)で実施した九州遠征の3日目(最終日)です。
なお、この活動の実質初日となる「36ぷらす3」や、1日目2日目をご覧になっていない方はそちらから先にご覧になることをおすすめします。

本日の行程

最終日となる今日は、昨晩宿をとった延岡からスタートして、日豊本線の普通列車で佐伯まで向かい、佐伯からは大分バスが運行するH74系統で大分へ、更に大分交通が運行するAS70系統で国東へ、国東観光バスで伊美、大交北部バスで宇佐駅へ抜けたら日豊本線で杵築駅へ向かったらバスを乗り継いで大分空港へ行ったらLCCのジェットスターで帰路に就きます。
メインは大分県内での乗りバス旅であり、後半は国東半島をバスで1周してみようという感じで選んだルートとなっています。

早朝の普通列車で宗太郎越え

それでは早速メインのレポートに入っていきます。
まずは昨晩宿泊した延岡からスタートというわけで、記事も延岡から始まります。


九州の日の出は遅く、まだ真っ暗な中のスタートです。


この改札口から最終日の活動がスタートすることとなります。
小さな駅だと早朝は無人なんてこともありますが、流石に特急も停まる主要駅とあって早朝でも駅員さんがいました。


発車標です。
左上の6時10分発の佐伯行きがこれから乗る列車なんですが、これはネタ列車とも言えるので解説しておきたいと思います。

まず最初に、日豊本線の延岡~佐伯間についてですが、この区間は宮崎県と大分県の県境にあたる区間であり、途中にある宗太郎峠にちなんで「宗太郎越え」と呼ばれることもあります。
ただし、峠としてみるとそこまで険しいというわけではなくて、日豊本線も20パーミルの勾配と37本のトンネルで越えますが県境部分にはトンネルはなく、スイッチバックとかループ線とか、長大トンネルと言ったものもありません。
それにも関わらず「宗太郎越え」は鉄道ファンにおいてとても有名です。
何故かというと、この延岡~佐伯間を通り抜けられる普通列車が極端に少ないからであり、なんと宗太郎越えをする普通列車は区間便を除くと1.5往復しか存在しません。
特急「にちりん」はもっと頻繁(といっても1~2時間に1本程度)に出ているので、単純にこの区間を移動したいだけならばそんなに困らないのですが、このダイヤでもっとも困るのは18キッパーと呼ばれる青春18きっぷで旅をする人たちですね。
18きっぷはもはや有名すぎて説明不要かもしれませんが、簡単に説明するとJRの普通・快速列車限定で乗り放題になるトクトクきっぷのことで、このきっぷを使って旅をする場合、特急列車に乗ることはできないためこの区間を通過したければ1日に1.5本しかない普通列車に乗らないといけません。
それも延岡から佐伯なら朝の6時10分発の他に、20時07分発の列車もあるため鹿児島・宮崎方面から普通列車を乗り継いできて宗太郎越えを経て大分方面まで抜ける行程も可能ですが、佐伯から延岡へは朝の6時18分に佐伯を出る列車が唯一の宗太郎越えが出来る普通列車となるので、大分方面から普通列車だけで宮崎・鹿児島方面へ抜けるなら佐伯への宿泊が必須となっています。
このように18キッパーにとっては難所となっており、その名を轟かせる理由ともなっているわけですね。

そして、もう1つネタ要素なのがその普通列車に使用される車両であり、なんと787系が使われます。
有名な車両ですが一応解説すると、787系はJR九州が特急「つばめ」向けに開発した特急型車両となっており、特急「つばめ」が新幹線に格上げという形で廃止になった後も九州各地の特急列車に使用されるJR九州を代表する特急型車両です。
そんな787系が普通列車に使われるというのがネタなんですよね。
この宗太郎越えの普通列車は利用者が少ないことから長らくキハ220形というディーゼルカーが使われていました。
電化区間なのにディーゼルカーが使われていたのは、電車による運転とした場合はJR九州においては1両で運行できる車両がなく、最低でも2両編成としなくてはならないのが、利用の少ない宗太郎越え区間では無駄が多いということで電化設備をあえて活用せずにディーゼルカーで運行していたわけですね。
この頃は1日に3往復走っていて今よりは18きっぷで宗太郎越えをするのは楽だったんですけどねw
それが2018年3月のダイヤ改正で使用車種が787系に変更の上で現在の1.5往復に減便されました。
1両のディーゼルカーで十分な区間に特急型車両の4両編成を使うなんて余計にもったいない気もしますが、このディーゼルカーはわざわざ大分の車両基地から持ってきて運用しており、この回送がもったいないという結論になり、特急「にちりん」や「ひゅうが」の間合い運用とすることで輸送力過剰を考慮しても全体的には効率的ということなんでしょうね。


解説もこれくらいでホームへ入りました。
ホームは2面3線と地方幹線の主要駅としては標準的な構造ですね。


駅名標も撮っておきましょう。


ベンチは丸太をまるごとカットしたみたいな見た目でした。


ソーシャルディスタンスの張り紙かと思ったらささくれに注意せよという張り紙でした。

さて、あとは入線を待つだけですが、ここで駅員さんから声をかけられました。
私は佐伯行きの列車を基準にして最後尾あたりの位置に居たんですが、先頭車付近で待つようにということでした。
これは、宗太郎越えの普通列車には787系4両編成が充当されますが、実際には1両で十分な程度の需要しかないため先頭の1両のみ開放して、残りの3両は閉鎖するという運用をしているためです。
殆どの駅が無人駅であり途中駅から乗ってきた人は車掌さんがその都度車内を巡回して改札や乗車券の車内発売をしなければならず、4両全部を回るのは大変なので1両だけ乗れるようにして1両分巡回すれば済むようにしているんでしょうね。

ただ、このことは音鉄にとっては困ったことであり、何故かというと787系の4両編成の場合、Tc-M-M-Tc(Tcはモーターなしの先頭車、Mはモーター付き車両)という構成になるのですが、先頭車はどの方向でも必ずモーターなしの車両になってしまうため、この列車に乗車してモーター音を収録することは不可能というわけです。
聞くところによればまれに利用者が多く1両では混雑してしまう場合に車掌さんの判断で他の車両も開放することがあるらしいのでそういう時に当たるしかモーター音を収録する手はないということになるでしょうか。


↑そして、いよいよ佐伯行き普通列車の入線です。
ホームで並んでいる人はほとんどが乗り鉄とお見受けする方々でしたw
実は列車自体は南延岡が始発なんですが、前述の通りどうせモーター音を収録できないなら全区間乗車にこだわらなくていいかということで延岡からの乗車としました。
一応延岡から宮崎方面の始発列車に乗れば南延岡から全区間乗車することも出来たんですけどね。
それか、南延岡に宿泊するという手もあったんですが、調べた限りでは南延岡にホテルはないようでした。


幕だけ撮ったら乗車です。


こんな快適な座席なのに18きっぷで乗れてしまうなんて乗り得列車ですよね。

ここでアナウンスが始まりますが、車掌さんが乗務する列車なので肉声放送となります。
ところで、アナウンスで知ったんですが、佐伯行き基準で2両目の車両にトイレがある関係上、2両目もデッキ部までは立ち入れるらしく、その先にある客室への扉を閉鎖して締め切りしているようでした。
それならば2両目のデッキに立っていればモーター音の収録は可能ということになりますが、1時間弱の乗車になりますし、ずっと立っているのは辛いなということでおとなしく座席で過ごすことにしました。
車内は10名ちょっと乗っているくらいでこの日は土曜日ということもあってか高校生の姿もなく乗り鉄専用列車と化した佐伯行きなのでしたw

最初は真っ暗な車窓なので景色も見られず退屈でしたが、徐々に明るくなっていきました。


川から湯気みたいなものが出ていますが、「気嵐(けあらし)」というらしく冬場の寒さが厳しい時期に見られる現象だそうです。


東九州自動車道の高架が見えました。
東九州自動車道も日豊本線や国道10号と同じく宮崎・延岡・大分・北九州へと至る道路ですが、延岡から佐伯にかけては宗太郎峠を通る国道10号と日豊本線に対して、東九州自動車道は海沿いのルートをとっているため日豊本線の宗太郎越え区間で東九州自動車道が見えるのは延岡を出てすぐと佐伯の手前だけとなります。


佐伯の市街地が近づいてきました。
このあたりでも一般の利用者と思われる人は乗ってこず、最後まで乗り鉄専用列車だったのでしたw
これでは1日1.5往復まで減便されてしまったのは納得せざるを得ないというのはありますが、18キッパーにとっては辛いですよねw

ここで1つ余談を・・・
787系は特急型車両であり、当然グリーン車もついているのですが、そのグリーン車は延岡方面の先頭車の半室という形で設定されています。
そのため佐伯行きではそもそもグリーン車がついている車両自体が閉鎖されているため利用不可なのですが、延岡行きではグリーン車がついている車両のみが乗車可能となっていることもあってグリーン車も営業する扱いになっています。
扱いは首都圏の中電のグリーン車と同じく自由席グリーンという扱いですが、グリーン券の発売は車内に限られており、利用したい場合は車掌さんに申告してグリーン券を発売してもらうという形になるようです。
時刻表をチェックすると延岡方面の列車にのみグリーン車のマークがあり、車内でのみ発売という注釈がついていると思います。
ちなみに、青春18きっぷではグリーン車は自由席扱いのもののみグリーン券追加購入で乗車可となっているので、このグリーン車は18きっぷでも可能です。


1時間10分の乗車で佐伯に到着しました。
特急でも1時間かかる区間なので普通列車でもそこまで極端に遅くはないですよね。


↑ここで方向幕が回る所を撮影しました。
今はこういう物理的な方向幕はレアになってきましたからね。


列車はそのまま大分行きの特急「にちりん」となるのですが、この列車に乗り継ぐと大分で「ソニック」に接続して小倉・博多方面へも行けるので、延岡→佐伯の普通列車は延岡から大分・小倉・博多方面へ向かえる1番列車でもあるということになります。


駅名標です。
佐伯は「さえき」と読みたくなりますが、「さいき」が正解です。
地名としての佐伯市も「さいき」と読んでいるんですが、元々は「さえき」が正式だったのを現地での訛りで「さいき」と読んでいたのを大正時代に正式な読み方とした経緯によるもので、駅の方は開業時は「さえき」でしたが、1962年に「さいき」に改められて現在に至ります。


名産は柑橘類が多いようですね。


改札口です。


改札を出ました。
昔ながらのラッチがそのまま残っていますね。


駅前にはロータリーがありますが、送迎マイカーとタクシーのためのスペースであるらしく、路線バスは駅前を通る国道上にバス停を設けています。


あと、植え込みに埋もれるようにSLの動輪が飾られていました。


駅舎です。
よくある地方都市の駅という雰囲気がいいですね。


バスはこちらから発着します。
駅前ロータリーには入りませんが、屋根やベンチもある立派な部類に入るバス停ですね。


駅前の交差点です。
これは国道217号であり、佐伯から大分まで海沿いに進む国道となっています。
一方、延岡から仲良く寄り添ってきた国道10号はというと内陸を通るルートで大分まで行きます。


ちなみに、交差点名は「佐伯駅前」です。


ちょうど大分バスがやってきました。
市内各所へ向かう路線のほか、これから乗る大分行きや大分空港へのリムジンバスもあります。


次のバスまで時間があるので乗り場を見ていきましょう。
国道の路肩にあるという立地からバスターミナルと呼んでいいのか微妙な感じですが、ベンチと屋根があるだけで立派な感じがしますね。
ただ、真冬は寒いので、駅の方の待合室を使ったほうが快適だと思いますw


時刻表が並ぶ光景はターミナル感がありますね。
まあ、本数はそれほどではありませんが・・・w


何の張り紙かと思ったらコミュニティバスの乗継券は大分行きでは使えないということらしいです。
幹線だけバス会社直営で、支線はコミュニティ転換というパターンになっているんですかね。

あとはバスを待つのみです。

大分バスH74系統 急行「さざんか号」 佐伯駅→コンパルホール入口

それでは続いて乗車するのは大分バスが運行する急行バス「さざんか号」です。


バスがやってきました。
乗車時間にして2時間近く、距離も50kmを超える長大路線ですが、ごく普通の路線バスがやってきました。
どうやら以前は観光バスタイプのハイデッカー車が専用車として充当されていたそうなんですが、長距離利用者が少ないことから他の路線と同じような一般路線バスの車両に変更されたんだそうです。


側面の幕を撮ったら乗り込みます。

さて、それではここから大分へのバス旅が始まります。
まずはこの路線についてざっくりと解説しておきますと、系統番号としてはG73・H73・H74のいずれかとなっており、経路によって変わるようですが今回乗車するのはH74系統です。
また、ネット上の資料では「さざんか」という愛称があるような記述が散見されますが、現地での案内や車内放送などでは特に「さざんか」という愛称は確認できませんでした。
ただし、急行運転自体は現在も続けられており、佐伯から大分市内の戸次というところまでは各バス停に停車していきますが、戸次から大分(コンパルホール入口)までは急行運転となり一部のバス停のみ停車していきます。
路線バスの場合、乗降する客がなければバス停を通過するという性質上、急行運転といっても元々利用者が少ない場合はあまり意味がないこともあるんですが、大分市内のみ通過運転とすることで短距離利用者を分離する意図があるんでしょうね。

運行経路ですが、ほとんどの区間が国道10号となっており、日豊本線とは違って津久見や臼杵・幸崎などは通らず内陸を行くルートになっています。
また、犬飼から大分までは豊肥本線と並行することになります。
佐伯から大分へは東九州自動車道も利用可能ですが、「さざんか」は高速バスに格上げされることもなく、現在まで一般道のみを通るルートで運行が続いているようです。
逆に佐伯~大分間を結ぶ高速バスは設定されていませんが、佐伯から大分空港へのリムジンバスは高速道路を使うようですね。

専用車両の充当をやめてしまうなど佐伯と大分を結ぶ都市間輸送の役割はJRの方が優位なのかもしれませんが、中判田など豊肥本線の沿線から佐伯方面を短絡する役割だったり、国道10号沿いのローカル輸送だったりの役割があるためJRとは上手く棲み分けて高速バスではない鉄道並行路線ながらこの令和の時代まで生き残れたのだと思われます。
このような特徴は以前の遠征で乗車した新居浜特急線と共通するものを感じますね。


↑車窓は動画でどうぞ
なお、2時間弱ありますので、モバイル回線などの方はデータ量にご注意下さい。

さて、佐伯駅を出たバスはしばらく国道217号を進みます。
日豊本線を基準に考えると延岡方面に進んでいるように感じるため本当にこのバスが大分まで連れて行ってくれるのかと心配になりますが、これは国道10号へ入るためであり、道路と鉄道で地理感覚が大きく変わる場所ですね。

途中の大手前というところは佐伯のバスターミナルの役割を担っているようで、ここからの乗車も若干ありました。
大手前を過ぎてしばらく走ると国道217号を外れて開けた場所に出ました。
そこはコスモタウンというニュータウンのようでした。
郊外型店舗が集まっていて買い物には便利そうですが、時間が早すぎるのか買い物客の姿はまだ見られませんでした。
このコスモタウンは日豊本線でいうと佐伯の延岡方に1駅隣にある上岡駅に近く、鉄道しか知らないと完全に逆方向ですよねw

コスモタウンを過ぎると国道217号のバイパスに入り、番匠という交差点を右折するといよいよ国道10号です。
ちなみに、この交差点を直進すると延岡方面なので本当に逆方向へ進んでいる気分になります。

ここから先の国道10号はすっかり田園地帯という感じになり、信号も少なくバス停に停車することも少ないため走りっぱなしという状況が多くなります。
時折集落があってまた田園風景になるというのを繰り返しているうちにバスは豊後大野市に入り、大野川に沿うようになります。
ここで豊肥本線とも合流しあとは鉄道沿いの区間となります。
そう言えば、昔家族旅行で国道10号を通行して佐伯を目指した際、カーナビに従って走っていたのですが、行先に中判田とか出てくるので豊肥本線のイメージでこのまま行くと阿蘇や熊本の方へ行ってしまうのではと不安になりながら走ったのを覚えていますw


大野川です。
車窓の動画は右手で撮っているのですが、川はずっと左手にあるので左手で撮ればよかったなとちょっと後悔w


タイミングよく豊肥本線の普通列車が来ました。
当然列車のほうが早いですが、列車は必ず全ての駅に停まるのに対して、バスは乗降がなければ通過であり、まだまだ郊外で信号も少ないため、列車に引き離されたと思ったら駅につくとバスが抜き返すというデッドヒートを繰り広げていましたw


お先に~!
まあ、大分市街に入れば信号も増えますし道路も混んでくるので最終的には列車が勝つんですけどねw

豊後大野市はちょっと掠めるだけという感じで、すぐに大分市に入りました。
道路も熊本方面からの国道57号も合流してきて交通量が増えてきました。

戸次からは急行運転が始まり「◯◯には停車しませんのでご注意下さい」という放送が流れるとちょっとテンションが上がりますw
急行ということで通過バス停がありますが、停車するバス停の選定はおおむね鉄道の1駅につき1箇所程度という感じになっているようです。

敷戸駅付近からは豊肥本線とはお別れして府内大橋で大分川を渡ります。
その大分川を渡るとバスは国道10号とは分かれて国道210号を進み、久大本線と交差したら大分駅に差し掛かります。
大分駅前を走るのも国道10号なので結局国道10号に戻ってきた形ですね。


日豊本線の高架を潜って国道10号へ出ます。


あれってアマビエですよね。
早くコロナが収束するといいですね。

大分駅でほとんどの乗客が降りますがバスはまだ先まで運行されており、大分県庁などを通ってぐるりと中心部を周回したらコンパルホール入口という所で終点です。
何だか中途半端な終点ですが、この近くに金池ターミナルというバスターミナルがあり、大分を出発するバスはここから出発しますが、到着する便についてはコンパルホール入口で営業を終えて回送で金池ターミナルへ向かう運用になっているようです。

まとめですが、佐伯市内から大分市内まで乗り通したのは私の他には1組のみで、他は短い区間のみを乗車するローカル輸送が多かったです。
とはいっても竹中や中判田から大分への利用もあったので豊肥本線の補完という役割もあるようでした。
高速バスだと都市間輸送以外は切り捨ててしまうことになるので、あえて一般道経由の路線バスとして維持されているのかもしれません。

最後に所要時間や運賃についてですが、まずこの大分バスの「さざんか」が1730円、JRの普通列車で1310円、JRの特急列車で2150円(自由席)となっており、バスの運賃は普通列車よりは高く、特急列車よりは安いという位置になっています。
所要時間についてはバスでは2時間弱、特急列車ならば1時間、普通列車で1時間半程度なのでやはりバスが一番時間がかかります。
かといって運賃も安いわけではないのでバスの存在意義が微妙な感じもするのですが、駅から離れた地区同士の移動であれば駅からまたバスに乗り換えることを考えると直通で行けるこのバスの方が結果的に早いというケースも出てくるでしょうし、SUNQパスで佐伯に行きたい場合はこの路線を活用する手もあると思います。


終点のコンパルホール入口に到着しました。
バスはすぐに引き上げていき、おそらく金池ターミナルへ向かうものと思います。


コンパルホール入口のバス停です。
終点にしてはあっさり過ぎるくらい普通のバス停です。


これがコンパルホールとやらかな?
このコンパルホールは多目的ホールや体育館などを備えた大分市の公共施設なんだそうです。


こちらが金池ターミナルです。
大分バスのバスターミナルとなっていますが、乗り入れる路線は限られていて、この佐伯方面のバスの他は、臼杵方面のG51・H51と熊本方面の特急バス「やまびこ」が乗り入れるのみとなっており他の市内路線や大分交通など他社が運行するバスは乗り入れていません。


駅名標代わりにポールも撮っておきましょう。
しかし、こういうバス会社独自のターミナルって廃止になるか各社共通のバスターミナルが整備されるかすることが多い中、こうして残っているのはすごいですよね。


この手のターミナルにありがちな中途半端に郊外にあるとかなくて、ちゃんと市街地のど真ん中にありJR大分駅とも徒歩圏内の好立地となっています。


流石は鶏王国の大分県というか、鶏天の広告ラッピングバスがいましたw


そして、大分駅にやってきました。
次に乗る大分交通のバスは駅前から発車ですし、高架化工事が完成してからは大分駅を見ていないのでついでに見物して行くとしましょう。


上部には特徴的な形の塔が付いています。
あの塔のような建物は「夢かなうぶんぶん堂」というらしく、近くには鉄道神社もあるらしいです。


コンコースに入ってきました。
大分駅もすっかり都会的な駅になりましたねぇ~


天井は気品ある洋館のような意匠になっていました。


改札口ですが、今回はバスを待つだけなので中へは入りません。


なんかいるぞw


客車の部分もありました。


どうやらよくショッピングモールでやっている子供向けのミニ列車のようです。
それにしても、駅にいれば本物の列車に乗れるのにわざわざミニ列車に乗らなくてもなんてw


ベンチにも鶏のオブジェがw
大分県は郷土料理のとり天だったり、今や全国区の知名度となった中津からあげなど鶏肉とは縁深い土地ですからね。


元AKB48のメンバーの指原莉乃さんも大分出身ということでこんなパネルが展示されていました。
そういえば、前に大分と福岡を結ぶ高速バス「とよのくに号」で指原莉乃さんの声でアナウンスを流すなんて企画もやっていましたね。


西口もちらっとだけw

ここで簡単にお昼ごはんを食べますが、まだ時間が早く全国チェーンのお店以外は空いていなかったためごく普通の食事となり、写真は貼りませんw


東口の駅前です。
駅前ロータリーがバスターミナルの機能を持っていて、先程見た金池ターミナルよりも大規模なターミナルとなっています。


乗り入れ路線数もかなりのものなので乗り場も多くて初見では自分の乗りたいバスがどこから出るのかが分かりづらいですよねw


そういう利用者もいると考慮してか発車標が整備されています。
これがあれば時刻も乗り場も一目瞭然ですね。
上から2番目に出ている国東行きが次に乗るバスです。

それでは続いて大分交通のAS70系統で国東へ向かいます。

大分交通AS70系統 大分駅→国東

本日2本目のバスとなる大分交通のAS70系統です。
なお、さっき乗った大分バスと社名が似ていますが、全くの別会社であり何の関係もありません。
このAS70系統は大分駅から国道10号で日出まで、更に国道213号に入り、杵築・大分空港などを経て国東まで行く路線です。
歴史的には大分駅前から亀川までは国道10号沿いに結んでいた別大線という路面電車のルートを引き継いでいるといえ、また、杵築から国東にかけては国東線という鉄道の流れをくむ路線とも言えます。
このように2つの廃止された鉄道のルートを1つのバス路線で体験できる上、全区間乗ると2時間を超える乗車時間と、乗りバスにはうってつけの路線と言えます。

運行ダイヤは平日に6往復+杵築バスターミナル止まりが1本、土日に5往復となっており、決して本数が多いわけではないですが、国東半島と大分市内を直結する唯一の公共交通機関として地元の大切な足となっているようですね。
昔は特急バスとして運行され「国東特急」と呼ばれていたようですが、現在は各駅停車のみとなっています。

解説はこれくらいで乗車レポートへと進んでいきます。


バスがやってきました。


側面も撮ったら乗車します。


↑車窓は動画でどうぞ

さて、大分駅を出た時点では意外と乗車率は高めで座席のほとんどは埋まっているようでした。
大半は地元の方のようでしたが観光客と思しき方も見受けられました。
国東半島へ観光へ行くのかなと思ったら途中にある「うみたまご」という水族館の近くで降りていきました。
そういえば、「うみたまご」ってJR日豊本線の車窓からも見えるので普通に鉄道でアクセス可能な場所だというイメージでしたが、「うみたまご」の近くには駅がなく、一番近い東別府駅からでも徒歩15分程度かかるので路線バスでのアクセスが主流みたいです。

大分駅を出ると国道10号と交差しますがここでは国道10号へは入らずに一旦直進します。
竹町や新川といった大分市の中心市街地を経由するルート設定になっているようで、これはかつての大分交通別大線のルートを踏襲したものでもあるようです。
新川からは県道22号を通り西大分駅の付近で国道10号に合流します。


その西大分駅の次のバス停は「かんたん」という変わった名前になっています。
一体何が「簡単」なんだ?と思って由来を調べると、「簡単」という言葉とは全く関係なく、漢字表記すると「菡萏」となるんだそうですが、
この「菡萏」とは中国語で蓮の花を意味する言葉なんだとか。
しかも単なる地区名に留まらず、古くは湾の形状が開きかかった蓮の花に似ることから別府湾のことを菡萏湾と呼んだり、大分港のことを菡萏港と呼んだりと今より広域的な呼称だった時代もあるようです。
また、かつての大分交通別大線にも「かんたん」という停留所が設けられており、バス停もそれを踏襲したものであるようです。
ただ、漢字表記だと完全に中国語になってしまい日本人には馴染みがなく読みづらいので「簡単に読めるように」ひらがな表記にしたんでしょうかねw


そのかんたんを過ぎると国道10号は海沿いに走るようになります。
山側には日豊本線も並走し、鉄道でも別府湾がよく見える絶景区間として有名ですよね。

また、このあたりの国道10号は大分市と別府市という大分県内2大都市を結ぶ重要なルートでありながら他に迂回路となりうる主要道路が存在しないため、交通量が非常に多く地方都市とは思えぬ片側3車線で整備されています。
国道は海と山に挟まれるように走るため沿線に住宅や店舗などはほとんどなく右左折の車も少ないため一般道ながら快走路ともなっています。
西大分駅から東別府駅にかけてはバス停の間隔も長くなり、急行バスみたいな気分になりますがそもそも交通需要を生じさせるような施設が沿線に少ないからバス停自体があまり設置されていないということになります。


先程も名前が出た「うみたまご」です。
もちろん近くにバス停がありますが、その名前は「高崎山」であり、バス停名には「うみたまご」とは付かない点は要注意です。
観光客風の人たちはほとんどここで降りていきました。
「うみたまご」も名所ですが、バス停名にもなっている高崎山は猿の生息地としても有名ですね。


東別府駅のあたりまで来るといよいよ別府の街並みが見えてきます。
温泉地としても有名な別府市ですが、都市としてもなかなかの規模です。


遠目に見えたのは「別府タワー」です。
名古屋のテレビ塔・大阪の通天閣に続き国内で3番目に建設された高層タワーですが、東京タワーなどとは違って電波塔としてではなく純粋な観光施設やランドマークとしての役割の施設で、別府市の観光スポットとして知られています。
中には娯楽施設が設置され、喫茶店や展望台もあるみたいです。


別府市内を進むとバスは別府北浜という場所に差し掛かります。
ここは別府市の繁華街といえる地区で、ご当地デパートのトキワなどの商業施設も集まる一帯です。
また、別府駅にもほど近い場所ですが、国道10号を行く多くのバスは別府駅へは立ち寄らないルート設定になっています。
別府駅を起点にする系統もあるので別府駅方面へはそちらをご利用くださいということなんでしょうね。
別大線には一時期別府駅へ向かう支線もあったようですが、本線の廃止よりかなり前に廃止になっているようです。

現在の別府北浜はバスターミナルとしての役割もあり別府を発着する高速バスも別府駅ではなくここ北浜に停車する場合が多いようです。


市街地に遮られて見えなくなっていた海が再び出てきました。


別府港に差し掛かります。
別府からは四国の八幡浜や大阪までのフェリーが出ていて、路線バスも一旦国道を外れて別府港に立ち寄るようになっています。
また、別府港は「別府国際観光港」と呼ばれることが多いですが、この港の存在が別府市の観光都市としての地位を築くにあたり大いに貢献したことによるらしいです。

さて、バスは別府港を過ぎて「亀川バイパス入口」というバス停から国道10号を外れて旧道にあたる県道642号鉄輪亀川線に入っていきます。
バイパスではなくて旧道を走るのは路線バスあるあるですよね。

この沿線には別府競輪場もありまして、この日は開催日ではなかったのか閑散としていましたが開催日ともなれば路線バスで来場するファンも多いんでしょうね。

そして、バスは亀川駅に到着します。
鉄道では別府市内最後の駅となり、この次の豊後豊岡駅からは日出町になります。
また、かつての別大線は亀川駅が終点となっており、ここから先は別大線を踏襲した区間ではなくなります。

亀川駅を出て古市というところから再び国道10号の現道に戻っていきます。
亀川バイパス手前まで片側3車線だった国道10号もここまで来ると2車線に減ってしまいますが、それでも地方の主要国道の姿としては一般的なものではないでしょうか。

暘谷駅を少し過ぎた堀交差点でバスは国道10号を外れて国道213号へ別れていきます。
国道213号は国東半島の沿岸部を周回するような経路で別府市と中津市を結ぶ国道で、起点は別府市内の九州横断道路入口交差点ですが、堀交差点までは国道10号との重複区間というわけです。
国道213号は引き続き片側2車線の立派な構造ですが、それは大分空港道路へ向かう交通を捌くためであり、会下交差点を過ぎれば2車線対面通行のよくある田舎の国道の姿に落ち着きます。

また、国道10号とはお別れしましたが、日豊本線とは引き続き大神駅付近まで並走しています。
日豊本線と国道10号って時々別ルートを取る区間があって杵築付近もその1つですね。

バスは日出町を過ぎて杵築市に入っていきます。
この活動の時点で2週間ほど前に西鉄好きさんやyamanomiさんと撮影に行ったばかりなので景色にも見覚えがあったりして不思議な気持ちになりますw

面白いのはバスは杵築駅を無視してそのまま杵築市の中心部へ向かっていくことです。
杵築駅は市役所などがある杵築の中心部からは離れているんですが、だからって駅を無視しなくてもw
ちなみに、杵築市街に杵築バスターミナルというのがあり、大分方面からのバスの一部はここを終点とする他、杵築駅と杵築バスターミナルの間を連絡するバスもあるみたいで、鉄道利用者を完全に無視しているというわけではないようですが、大分~国東間のバスを杵築駅経由にすると杵築~大分間は鉄道を使う人が増えてしまうからあえて駅を通らないようにしているんですかねw

その杵築市街ですが、国道を外れたルート設定な上、城下町ということでくねくねした細い道路が多く乗りバスする上では狭隘路線として楽しめる区間でした。

さて、ここから先ですが、杵築駅から国東までを結んだかつての大分交通国東線を踏襲した区間となります。その沿線には大分空港もありますが、空港アクセスの役割は高速道路と大分空港道路を経由する空港リムジンバスがメインで担っているようで、この路線を使って空港へ向かう人はほとんどいないと思います。
例えば空港から大分駅まで「エアライナー」の直行便に乗ると53分で行くことが出来ますが、本路線では1時間50分もかかってしまいますし、本数も少ないですからね。
ただし、「エアライナー」は別府や大分市内をターゲットにしているため、杵築市内や国東方面から空港へ向かうならば本路線がアクセス手段として有用になる場合もあると言えます。

また、余談ですが国東線は1966年に廃線になっていますが、そのわずか5年後の1971年には大分空港が現在の場所に移転してきているので、国東線もあと5年持ちこたえていれば空港アクセス鉄道として今でも存続できていたのではないかと思ってしまいます。


車窓からは大分空港のターミナルが見えてきました。
どうせ今晩ここから帰路に就くんですが、今は素通りします。


そういえば大分県は「おんせん県」としてPRしていましたね。
確かに別府や由布院など温泉地に恵まれた県ですが、鶏天やだご汁、関アジ・関サバなど味覚にも恵まれています。


空港周辺らしく低空で飛ぶ飛行機の姿が見えました。


空港周辺には工場も立ち並んでいました。
写真はソニーの工場ですね。

その先も海すれすれを走るわけではないですが時折車窓から海が見えたりしつつ、バスは国東地区に入っていきます。
所在する国東市は国東半島の大部分を占める大きな自治体ですが、これは市町村合併の結果であり、もともと国東という名前を名乗っていたのは国東バス停もある旧国東町なんですね。


そして、バスは国東に到着しました。
バスの案内では「国東」となっていましたが、地図などでは「国東バスターミナル」と書いている例もあったりしてどっちが正式なのかは分かりません。


バスターミナルとは言いますがようするに営業所なんですね。
それにしても木の看板なんて渋いですw

国東にて

大分から2時間超をかけて国東へやってきたのですが、次のバスまでは1時間近く待つので暇つぶしがてら周辺を散策していきたいと思います。


バスターミナル周辺はちょっとした商店街のようになっていて飲食店や商店などが点在していました。
ただ、日曜日であることに加え少しお昼を過ぎた時間だったこともあって営業していないお店が多かったです。
これは田舎あるあるなんですが、これを見越して私は大分駅で早めの昼食を済ませておいたのでした。


街灯の形がいかにも商店街という雰囲気です。
昔はもっとお店も多くて活気に溢れた場所だったのかもしれませんね。


銀行の目の前にバス停もありますが、バスはこの道を通ってきました。
古くからの市街地そのままという雰囲気がいいですよね。


営業所の全景です。
手前の建物が事務所と待合室で、奥の建物がバスの整備などを行う工場のようです。


ちょうどエンジンルームを開けているバスが居ますが、まさに整備が行われている真っ最中なんですかね。


入口部分にも国東営業所の名称が書かれていますが、「国東バスターミナル」とはどこにも書いていませんね。
営業所ということで定期券の発売などもしているでしょうし、実質バスターミナルの機能を有しているからと、非公式にバスターミナルと呼ぶ習慣が出来て、一部の地図サイトもそれに準じた表記をしているとかでしょうか。


高速バスなどは担当していないようですがハイデッカー車がいました。
観光バス用の車両なんですかね。


あそこで給油をするようですね。
路線バスがガソリンスタンドで給油している姿を見たことがないという人がほとんどだと思いますが、それはこのように営業所に自前の給油所を持っているからなんですね。


やけに強調されているこの注意書きは「ハンドル戻せ」でした。
バスに限らず駐車時にハンドルを切った状態だと車体に負担をかけてよくないとか聞きますし、バス会社でも呼びかけているんでしょうね。


↑狭隘区間で大分行きのバスを撮ってみました。


まだ時間があるので更に散策します。
商店街を外れると民家ばかりの集落へと入っていきます。
こういう場所を歩いていると地元の方の視線が気になってしまうこともあるんですが、そもそも道を歩いている人がほとんどおらず町を貸し切りにしているような気分になりました。


こういう地元の人しか行かなそうな神社を見かけるのも、旅しているなという感じがします。


海辺に出てみました。
するとやけに細い道路があったんですが、サイクリングロード的なものですかね?


なんだこれ!?と思ったらこれ・・・


波消ブロック(通称「テトラポッド」)を作っている現場だったんですね。
あの物体は型枠というわけですね。
ちなみに、よく「テトラポッド」と呼ばれるこれですが、実は「テトラポッド」とは不動テトラ社の登録商標であり、不動テトラ社以外の製品を「テトラポッド」と呼ぶのは間違いなんだとか。
このように本来はある製品カテゴリの中での1つの製品名でしかない名称が、製品カテゴリ全体を指すようになる例は「ホッチキス」とか「セスナ」とか色々ありますよね。


その波消ブロック製作現場は猫にとっては居心地がいいようですw


もう1匹いました。
ここは滅多に人も来ないし、いざとなれば型枠の影に隠れられるので猫にとっての楽園なんでしょうかw


ここから見える海は伊予灘であり、対岸には愛媛県が見えるんですが、JR四国が運行する「伊予灘ものがたり」の由来でもありますね。

また、関門海峡にも通じる立地から航行する船舶も多く海上交通の要衝とも言えます。
写真でも3隻の船を1枚の写真に収めることが出来ているくらい頻繁に船の往来を見ることが出来ました。

それではぼちぼちバスターミナルに戻るとしましょう。

国東観光バス 国東→伊美

続いて乗車するのは国東観光バスの国東から伊美までの路線です。
国東観光バスというのは大分交通の子会社で国東半島のローカル路線を中心に運行している会社です。
今回乗車する国東から伊美までの路線は地元住民の生活路線という色が濃いようで、平日は7往復設定されますが、土日は4往復しかありません。


営業所に戻ると既にバスが到着しているようでした。
車庫の方で待機しているので、発車時刻まで運転士さんの休憩時間ということなんでしょう。


別アングルからも
それにしても、LEDじゃない方向幕という時点でレアなのに、行先だけをシンプルに表示し、ローマ字表記すらしないというのは今ではなかなか見られないレアさですよね。


ガラス越しに見えると思いますが、今時珍しいツーステップバスです。
今やワンステップどころかノンステップが当たり前になりつつありますが、地方ではまだまだツーステップが現役です。


側面の幕です。
普通はもう少し縦に長い気もしますが、書くことも少ないのでこれでいいんでしょうw


あと、これはトイレの個室内に掲示されていたんですが、内容はいかにして燃費良く運転するかというもので、どう見ても運転士さん向けですよねw
トイレ自体は待合室内にあって一般客にも開放しているようですが、運転士さんを始め職員も一緒に使うということでしょうか。
まあ、ここだとそれほど利用者が多いとも思えないので別々に用意するほうが不経済というものですかね。

結局発車時刻を少し過ぎて運転士さんがやってきて乗ることが出来ました。
恐らくですが利用客が少ないので時間通りに発車してしまうとスムーズに進み過ぎて早発してしまうので、あえて数分遅れて発車するようにしているんでしょうね。
前に北海道の長万部でバスに乗ったときも発車時刻を少し過ぎての発車だったので、地方のバスあるあるの1つだと思います。


↑車窓は動画でどうぞ
今回は35分程度とそこまで長い乗車ではありません。
まず、驚いたのがバスは方向的には大分空港や杵築の方へ向かうように進み始めたことです。
一瞬乗るバスを間違えたかと焦りましたが、伊美行きという表示を確認の上で乗り込んでいますし、アナウンスでも伊美行きと言っているので間違いはないはず・・・

しばらく進んで国道213号へ出ると一気に伊美方面に向きを変えました。
恐らくですが国東バスターミナル周辺の道路は狭いため国道へ出入りするまでの経路を一方通行にしてバス同士のすれ違いが発生しないようにしているのではないでしょうか。

無事に国道213号に入り正しい方向へ進み始めた所でバスは2~3名の乗客を国東地区で拾っていきました。
運転士さんが「今朝は乗らなかったね?」と訪ね、常連と思われる乗客が「今朝は知り合いに送ってもらって」と受け答えするという都会のバスではまずありえないやり取りにほっこりする場面もありました。


↑あと、車内から見えるウインカーが付いてました。
古いバスには付いていることが多いですが、現代のバスにはまず付いていない装備ですよね。

運行経路のほとんどは国道213号であり、集落内は旧道を行くという路線バスのセオリーを守るルート設定なんですが、車窓風景は先程以上に海がよく見える場所が多くて、せっかく国東まで乗りバスするならばこの路線は外せないと思いました。
また、奈良原という地区を過ぎると道路はカーブや勾配を増すようになります。
これは国東半島の北部はリアス式地形であるためで、集落を過ぎると坂を登ってトンネルで山を超えるとまた下って次の集落というパターンが続くことになります。

ちなみに、先程ちらりと紹介した大分交通国東線は国東より先まで延伸して宇佐まで結ぶ国東半島一周ルートを構築する構想もあったらしいですが、実現していたらこのあたりはトンネルだらけになっていたことでしょうね。
三陸鉄道のようにトンネルと築堤や高架橋ばかりという沿線風景になっていたかもしれません。


そして、バスは伊美に到着します。
伊美も現在は国東市の一部ですが、昔は伊美町という独立した自治体だったようです。


伊美は営業所ではありませんが、バスの待機が出来るスペースを持っている拠点となるバス停です。


待合室の中は誰も居なかったので待合室の様子も取材です。


もちろんベンチもあるんですが、奥にあるやつってどう見てもバスの座席ですよね。
廃車になったバスの部品を有効活用ということなんでしょうかw


電灯には燕(?)の巣の跡がありました。
鳥が営巣してしまうなんてよほど人の出入りが少ないんでしょうかw


伊美からは宇佐駅までバスで出られるためか宇佐駅の時刻表が貼られていました。


時刻表も見ていきましょう。
今乗ってきた国東行きは前述の通り平日7往復、土休日は4往復ですが、他の2路線は中の迫行きが1本、上岐部行きが2本で、しかも土日は運行なしなのでこれを見ると国東行きはまだ本数が多く感じてしまいますw


一方、次に乗る宇佐駅方面です。
宇佐行きは平日7往復あり、その区間便と言える竹田津行きも5本ありますが、その他は1日1本、多くて3本という有様です。


そしてこの活動の日は日曜日でしたが、土日ダイヤでは宇佐行きと竹田津行き以外は運行されないようですねw


乗ってきたのとは別の国東観光バスですが、小型のバスですね。
ローカル路線用でしょうか。


周辺の国道上にはパチンコ店やガソリンスタンドの他に、スーパーマーケットもあって意外と揃っていました。
スーパーマーケットで飲み物だけ買いました。


案内標識です。
まっすぐ(先程走ってきた方)行くと国東を経て別府に至りますが、分岐側には「姫島行フェリー」の文字もありますね。


看板も出ていますが、姫島というのは国東半島の近くに浮かぶ離島で、姫島村という独立した自治体になっています。
九州本土とは架橋されておらず島への往来は姫島村営フェリーが唯一の交通手段となっており、そのフェリーは伊美港から出ています。


バス停の近くには鳥居が見えました。
宇佐神宮が近いので観光振興のために作られたのかと思いきや、伊美別宮社という独立した神社で、国東半島最大の「国東塔」が境内にあるそうです。


↑ここで乗ってきたバスが国東へ引き返す様子です。
狭隘路から出てくる姿は一見の価値ありですよ!


あとはバス停で大人しく待つとしましょう。
待機場所には既に宇佐行きの幕を出した大交北部バスが停車中でした。
これが次に乗るバスになるんですかね。


ところで、この「大交北部バス」という社名についてですが、国東観光バスと同様に大分交通の子会社であり、中津市・宇佐市・豊後高田市・国東市・日田市などを中心に路線バスの運行を行っています。
社名の通り大分県の北部を受け持つ子会社というわけですね。


後ろからも

ふと時刻表をチェックするとそろそろ宇佐方面からのバスがやってくる時間のようなので国道へ出て待ち構えることにしました。


↑ただ国道を右折するだけですが動画をどうぞ


到着すると幕を消してしまいました。
やっぱりさっきの幕車の方が私が乗るバスかな?


と思ったらしばらくして宇佐行きの幕を出し始めたので、後から来たほうが私の乗るバスになるようです。

大交北部バス 伊美→宇佐駅

それでは国東半島1周のシメとなる大交北部バスの路線で宇佐駅まで進みます。
この路線は伊美港にも立ち寄るため姫島村営フェリーとの接続路線という役割もありますし、途中にある竹田津港からは徳山へのスオーナダフェリーとの連絡もあるため、航路連絡路線として重要な路線だと思われます。
走行経路はやっぱりほとんどが国道213号であり、豊後高田までは海沿いに進み海の景色を楽しめます。


↑車窓は動画でどうぞ
今度は1時間ちょいの乗車時間になります。

伊美を出発したバスは一旦宇佐とは逆方向へ進みます。
姫島村営フェリーが出る伊美港へ立ち寄るため出発早々に複乗区間になるわけですね。
伊美港では1名乗ってきましたが、地元の人っぽい雰囲気でした。
姫島の人がこれから出かけるには遅いですし、むしろ豊後高田や宇佐あたりの人が何かの用事で姫島へ行った帰りとかでしょうかね。

伊美港を出て来た道を引き返して国道213号に出るとトンネルを抜けて竹田津地区に入りますが、ここで一旦国道213号を外れます。
竹田津港に立ち寄るためですね。


竹田津港です。
ここからは徳山まで行く「スオーナダフェリー」が出ていますが、フェリーの時間と合わなかったのか利用客はいませんでした。
この「スオーナダフェリー」は大分県と本州を短絡する航路として一定の需要があるようですが、旅客輸送という面では竹田津港が鉄道駅からのアクセスが悪い点や、「ソニック」で小倉へ出てから山陽新幹線に乗り継ぐルートと比べると所要時間でも大きな優位性は発揮しづらく、どちらかと言えば車ごと乗船する利用者が多く、バスとフェリーを乗り継ぐ利用は少ないんでしょうね。

余談ですが、かつて「別府ゆけむり号」という高速バスが運行されていて、このバスは大分・別府・宇佐から徳山・広島を結んでいたのですが、なんとこのバス、経路に「スオーナダフェリー」を含んでおり、バスごとフェリーに乗ってしまう珍しい高速バスとして知られていました。
「スオーナダフェリー」がドック入りなどで欠航する場合は関門橋経由の陸路で迂回していたようですが、その場合はフェリーに乗るより時間がかかっていたようで、「スオーナダフェリー」が大分と広島方面では高速道路を含めても所要時間で優位性があるという証明といえますね。

ただ、残念なことに2017年に運行休止とされそれ以後運行されていないことから事実上廃止となりました。

それでもバスごとフェリーに乗る体験をしてみたいという方は、鹿児島県を走る「鹿屋直行バス」なら今でもバスごとフェリーに乗船する体験をすることが出来ます。
鹿児島市と鹿屋市を結ぶこの路線は、鴨池港から垂水港まで「鴨池・垂水フェリー」を利用しており、バスごと乗船する路線として2022年現在国内唯一の例となっています。

竹田津を過ぎるとしばらくして豊後高田市に入ります。
豊後高田市は昭和レトロの街として知られており、郊外型店舗の進出で衰退した商店街を活性化するべく、古い建物が多く残っていたことを逆手に取り昭和レトロを体験できる街として観光スポットになっているようです。
ただ、今回は残念ながら通るだけですがw

一旦国道を外れて豊後高田の中心地を抜ける箇所もありましたが、昭和レトロの商店街を車窓から見つけることは出来ませんでした。

ちなみに、豊後高田から宇佐にかけてはかつて大分交通宇佐参宮線という鉄道が通っていた区間であり、今回乗車した大交北部バスの伊美→宇佐駅の路線も部分的に鉄道のルートを踏襲するバス路線と言えます。
国東半島一周鉄道が実現していれば宇佐参宮線もその一部となるはずでしたが、結局1965年に廃止になっています。

豊後高田市を過ぎると特に境目感のないまま宇佐市に入り、日豊本線を陸橋でまたぎ越したら国道10号と久々に再会し宇佐駅に到着します。
考えてみれば1日で国道213号の大部分を路線バスで制覇した格好になりました。


宇佐駅に到着です。
あとは帰路へ就くべく大分空港を目指さなければなりませんが、宇佐と大分空港を結ぶ「ノースライナー」は既に最終便が出てしまっており、仕方がないので日豊本線で杵築まで戻り、杵築から杵築バスターミナル経由で国東行きに乗って大分空港を目指すという若干面倒くさいルートで大分空港を目指します。
ちなみに、「ノースライナー」の最終便とは豊後高田から宇佐駅を走行中にすれ違っており、豊後高田で降りればちょうど乗り換えができるダイヤになっていたようですが、豊後高田で終わってしまうのは中途半端な気もしたため宇佐駅まで乗り通すことにしたのでした。

宇佐駅

乗りバスとしては以上ですが、宇佐駅も降りるのは初めてのはずなのでレポートしておきたいと思います。


駅舎です。
宇佐と言えば宇佐神宮が有名ですが、それにちなんでか駅舎は朱色に塗られていました。


入口部分


駅名部分です。
シンプルでいいですね。


先程乗ってきたバスは折返し豊後高田行きとなるようです。
豊後高田市は大分交通宇佐参宮線の廃止以後、市内に鉄道は通っていませんが、宇佐駅まで4~5kmという立地から鉄道へのアクセスは比較的しやすい部類かと思われますが、その分路線バスの役割は重大なものになりますね。


↑ちょうど発車するところだったので動画を撮りました。


駅前広場の脇にはバスの転回場を兼ねた待機場所があり、手前にはバスの待合所が用意されています。
宇佐駅は特急の一部も停まる駅ですが、昭和レトロが有名な豊後高田へも、宇佐神宮へも、そして宇佐市の中心部へもバスでないとアクセスできず、駅周辺はそれほど栄えているわけではないため、路線バスが重要であり、交通結節点としてしっかり整備しておこうということなのでしょう。


改札口です。
出札窓口と改札口を兼ねた昔ながらの造りですが、SUGOCAエリア内ということでICカード用の簡易改札機も設置されています。


前述の通り交通結節点としての役割が強い駅だけに待合室は広めのスペースとなっていました。


ICカードが使えるのでサクッとタッチして入場しました。
ホームは2面3線の国鉄型配線となっています。


駅名標ですが、中央のイラストにご注目下さい。
宇佐神宮と「八幡総本山宇佐神宮」という文字が書いてあって地元の名所をPRしているだけのごくありふれた・・・なんて言い訳はなしでどう見てもアメリカの星条旗に見えるような配色と配置ですよねw

これは、宇佐をローマ字表記すると”USA”となり、アメリカ合衆国を意味する”United States of America”の略称と同じになることに由来する遊び心なんでしょうね。

余談ですが、昔まだ日本の工業水準が低く日本製品の品質が低かった時代、宇佐の工場で作られた製品に”Made in USA”と表記して怒られたことがあったとかなかったとか・・・w


島式ホーム部には階段でアクセスします。


この駅名標はネタに走らず、宇佐神宮をモチーフにした真面目なもののようです。


中線には815系普通列車が停車中でした。
宇佐は大分県の県庁所在地である大分市や別府市よりも中津市や福岡県の北九州市との関係の方が強いこともあり、普通列車の多くは当駅で折返しとなっており、ここから大分方面の普通列車は小倉方面の列車よりも少なくなっています。


なんとなく駅名標と絡めてみる


ここの駅名標もやっぱり星条旗っぽいw


キロポスト発見!
これは小倉起点のようですが、宇佐って福岡からも結構近いんですね。


中線の普通列車を後ろ側から撮影です。


↑ここで883系「ソニック」の通過です。
愛称の名に恥じず早いですねぇ~
ちなみに、速達型の「ソニック」はこのように宇佐駅を通過しますが、停車型の場合は大抵は停車駅となっています。


跨線橋に登って構内を見渡してみます。


特急列車はちょうど階段付近を境に自由席と指定席で分かれるのでこのような案内になっていました。


それにしても、大分はともかく、鹿児島という案内が国鉄時代のまんまなんでしょうが時代を感じますね。
現在の旅客流動からすれば別府・大分とか、せいぜい宮崎あたりまでで、鹿児島となると宇佐からなら一旦小倉へ出てから新幹線で行ったほうが早そうですw


出口の案内もすごく国鉄チックです。


ホームへ降りてきましたが階段の支柱に囲まれたベンチを発見w


ところで、この屋根の支柱って廃レールの転用ですよね。
昔、レールが高価なものだった時代は摩耗して本来の用途では使えなくなったレールをこうして屋根の支柱などに転用する例が多かったようですが、それが残っているということはその駅がそれなりの歴史を持つ駅だということの傍証でもあります。


宇佐神宮をイメージしたであろう看板には国東半島の観光案内が出ていました。
ちょうど国東半島を一周してきたわけですが、結局観光らしい観光はしてきませんでしたねw
また訪れることがあれば、今度はしっかり観光もしてきたいですね。


↑今度は885系「ソニック」の通過です。
このように上下とも通過列車ばっかりで特急に乗れなかったので普通列車で杵築まで向かいます。

まあ、どのみちSUNQパスではJRには乗れず特急に乗れば特急料金もかかるところ、運賃だけで済み、区間が短いため特急との所要時間差も小さいので普通列車がちょうど走っている時間帯で良かったといいましょうかw

大分空港へ向かう

あとは帰路に就くべく大分空港を目指してひたすら移動です。
日豊本線の普通列車で杵築駅へ向かい、杵築からは国東観光バスで杵築バスターミナルへ、杵築バスターミナルからは大分交通で大分空港というルートです。


道中は端折って杵築に到着です。


国鉄タイプの駅名標もありました。


杵築は城下町ということでか、時代劇の茶店とかにありそうなデザインのベンチになっていました。


ホームの支柱も渋い茶色に塗られていて、お城のイメージに合わせているようです。


改札口周辺です。


自販機まで暗めの色になっていましたw


観光PRもただの看板じゃなくて暖簾風のものでした。


流石に改札口が関所風なんてことはなく普通でしたがねw


英語の案内はなぜか手書きというw


駅前の公衆電話ボックスまで昔の建物っぽいです。


すっかり暗くなってしまいましたが駅の入口です。


丸型ポストもありました。
ただ、他が江戸時代のイメージなのに、これだけ昭和で浮いているようなw


灯籠のようなものまでありました。


そして、次に乗るバスはもう停車中でした。


側面の幕


後ろの幕も撮ったら乗り込みます。

今回は意外と乗車率が高くほぼ満席に近い状態でした。
時間帯的にJRで大分や別府へ行った帰りという感じなんでしょう。

さて、この杵築駅から杵築バスターミナルの路線ですが、大分方面からの幹線のバスが杵築駅にやってこない代わりに、杵築駅と杵築市街を連絡する役割を持っているようで、運行は大分交通直営ではなく子会社の国東観光バスが担っています。
また、かつての大分交通国東線は杵築駅から出ていて杵築バスターミナル周辺を経て国東に至っていたのでこの路線もまた国東線の流れを汲むと言えますね。


10分ちょっとの乗車でバスは杵築バスターミナルに到着しました。
ここはかつての国東線の杵築市駅があった場所で、その名残から今でもバスターミナルを「市駅」と呼ぶ人もいるようです。


ここは国東と違って公式にバスターミナルと呼称しているようですね。


小規模ながら乗車ホームがあります。
これだけでバスターミナル感が出ますね。


乗り場案内


待合室もあります。

さて、この次は大分方面からやってきた国東行きですが、これは今日の活動で乗った路線であり重複してしまうので記事ではカットしますw


大分空港に到着です。


エアポートライナーなどは頻繁に出ていることもあり自動券売機もありました。


初めて訪れる空港なのでターミナル内も軽く撮っていきます。


温泉のPRのためか、桶のキャラクターがお出迎えw


これ、一見すると何の広告なのか分かりづらいかもしれませんが、大分空港は世界的にも珍しい乗り物が発着する空港になることが予定されていて、それのPRのためです。

その珍しい乗り物とはずばり「人工衛星」です。
現在人工衛星の打ち上げはロケットを使うことが多く、国内だと種子島宇宙センターなどが有名ですが、大分空港ではヴァージン・オービット社によってボーイング747-400を改造した打ち上げ機材を使った打ち上げが実施されることが決定しています。
要するに飛行機で人工衛星を上空まで持っていき、そこでロケットに点火することで、地上からロケットで打ち上げるよりも低コストで済むということらしいです。

また、もう1つ珍しい乗り物が乗り入れる予定があり、それは「ホバークラフト」です。
実はもともと大分空港では大分市方面とのアクセス手段として別府湾を横断するホバークラフトの航路が運航されており、2009年に運航が終了するまで国内唯一のホバークラフトによる定期航路となっていました。
道路事情が改善されて陸路に対する優位性が弱まったこともあり経営が悪化し不採算による廃止という結果になりましたが、大分県は船舶購入費や港湾に係る経費を公費で負担し、運航のみを民間事業者に委託する形でホバークラフトの航路を復活させる意向を示しており、これが実現すれば大分空港は人工衛星の打ち上げ基地(=宇宙港)であり、かつ日本唯一のホバークラフトでアクセスできる空港にもなり、中には空港目当てに大分を訪れるなんて人も出てくるかもしれませんね。


さて、大分駅で早めのお昼を食べて以来何も食べていないため腹ペコで空港に到着したわけですが、空港のレストランで夕飯を食べてから飛行機に乗りたいと思います。
成田着が遅くその時間では成田のレストランはもう開いていないでしょうし、空腹で飛行機に乗ると気分が悪くなりそうという不安もありますしね。

で、せっかくならば大分名物を・・・ということで名物鶏天を頂きました。


せっかく鶏王国の大分にいるならばと鶏刺しも頂きました。
今は衛生基準とかが厳しくて提供しているお店も少ないですし、貴重ですよね。


こちらは「りゅうきゅう」という郷土料理で、簡単に言えばタレに漬け込んだお刺身です。
なお、「りゅうきゅう」というと沖縄を連想しがちですが、これは大分の漁師が沖縄の漁師から教わって大分に定着したという説や、胡麻和えにする料理を「利休和え」と呼ぶことからそれがなまって「りゅうきゅう」になった説など諸説あるようです。


シメは「やせうま」です。
「やせうま」も大分の名物料理で、小麦粉で作った麺をきな粉や砂糖にまぶして食べるというものです。
スイーツがたくさんある現代では素朴な味というのが正直な感想ですが、これはこれで美味しかったです。

空腹の勢いでちょっと頼みすぎた感もある大分フルコースになりましたが、美味しく頂き、あとは飛行機で成田へ飛ぶだけです。


私の遠征では毎度おなじみの「ジェットスター」で成田へひとっ飛び!
ここから先は本当に書くことがないので記事はここまでとしたいと思います。

実質4回に渡って続いた九州遠征シリーズもこれにて完結です。
最後までお付き合い頂きありがとうございました

このあとは関東周辺での活動をしていますのでその記事でお会いしましょう。
それでは!

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