今回は中央線で1日2本だけ運行される河口湖行きに全区間乗車しましたのでそのレポートとなります。
奇しくもこの1つ前の活動が「箱根ケ崎行きに乗車!」だったので、中央線ネタが続くこととなりましたが、それとは別の活動となっています。
今回の活動内容としてはまず東京駅から河口湖行きに乗って河口湖まで行き、河口湖周辺で一晩明かしたら折返し東京行きに乗車します。
ただし、復路は東京まで乗り通すことはせず、大月で乗り換えて甲府方面に向かい、そこから別の活動がスタートするというわけです。
その次の活動についてはこの次の記事を公開したときのお楽しみということでw
中央線河口湖行きについて
まずはこのレポートの主題となる中央線河口湖行きについて解説してから本編に入っていくとしましょう。
中央線では通常は快速など特急料金不要の列車では高尾までしか運行せず、その先は乗り換えが必要なダイヤとなっていますが、平日・土休日ダイヤともに朝夕を中心に大月まで直通する列車が設定されています。
これは1日あたり10本程度運行されており、山梨県東部から東京へ通勤通学する人などへ直通サービスを提供しているわけですが、今回乗車する河口湖行きはその大月をさらに越えて富士急行線に直通して河口湖まで行く列車となっています。
河口湖を始めとした富士山麓地域は観光地としても有名ですが、この列車については夜間に河口湖行き、早朝に東京行きが走るダイヤとなっており、観光利用には向かない時間帯であるため、沿線住民が東京都内へ往来するのに便利な列車という位置づけだと思われます。
富士急行とJR(国鉄)との直通の歴史は古く、早くは戦前から観光客向けの直通列車が設定されていたようですが、中央線の通勤電車が富士急行まで行くようになったのはそれに比べるとかなり最近の話で、国鉄分割民営化直後の1990年にスタートしたようです。
この頃は長距離通勤をする人が増えていた時代であり、富士急行線の沿線となる富士吉田市や都留市などから東京へ通勤する人も増えてきた関係ではないかと思われます。
本数は平日も土休日も2往復ですが、平日は河口湖行きが通勤快速、東京行きが快速として、土休日は往復とも中央特快として運行されており種別が変わります。
全区間乗ると3時間ほどの乗車となり、所要時間から言えば大月まで特急を利用して乗り換えるか高速バスの方が早いですが、通勤の場合は少しでも交通費を抑えたいということもあるでしょうし、直通で行けるならば移動時間に寝るなり仕事を進めるなり出来るので所要時間は気にならないという人もいるんでしょうね。
まずは河口湖へ3時間の旅
というわけで早速本編に入っていきます。
まずは東京駅の中央線ホームにて河口湖行きを待つところから記事がスタートします。
まずは発車標から
富士山・河口湖と併記されていますが、これは「富士回遊」など他の河口湖行きの列車でも同様なのでそれに準じたものでしょう。
また、「富士回遊」は新宿駅始発が基本で、一部が千葉駅始発となりますが、それも東京駅は通らないため東京駅で河口湖行きの表示が見られるのは中央快速線からの直通以外を含めても1日2回しか見られないレア行先となります
ちなみに、2019年春の改正までは土休日限定で「成田エクスプレス」が河口湖まで直通しており、それは東京駅も経由していたので東京駅で河口湖行きの表示を見ることが出来ました。
ただし、中央線経由ではなく横須賀線・山手貨物線経由でしたので、中央線ホームではなく総武地下ホームからの発着でした。
そちらも過去に乗っていて記事にしていますのでよろしければご覧下さい。
ローマ字Ver.
2つの駅名を併記しているため窮屈ですねw
あと、富士山は”Mt.FUJI”となっているのも注目ポイントでしょうか。
東京駅の中央線ホームは高頻度運行なのに1面2線しか割り当てられていないため折返しも慌ただしく停車時間も数分しかないのが当たり前なので撮影は手短に済ませます。
この前乗車した箱根ケ崎行きと違ってこちらは別に廃止が発表されたわけでもなく、来年度以降も運行が継続されることもあって撮影している人は私の他には居ませんでした。
通勤時間帯にしては車内に余裕があったので車内の案内を撮りました。
まだまだ先は長いですねw
ちなみに、私が乗車した18時08分発の通勤快速河口湖行きは河口湖には21時08分に到着するダイヤとなっており、所要時間はちょうど3時間となりますが、車内の案内では河口湖まで147分となっていて、3時間(180分)とは33分足りません。
恐らくですが、途中駅での特急待避や分割作業のある大月駅での停車時間、単線となる富士急行線内での離合待ちなどで停車時間がちょこちょことあり、合計すると33分になるということなんでしょうね。
なお、発車ギリギリまでホームで撮影していたので座席にありつくことは出来ずしばらくの間立ち席を余儀なくされましたw
これから神田・御茶ノ水・四ツ谷・新宿と停車していきますが今が帰宅ラッシュの時間帯であることを考えるとどんどん乗ってくるばかりで空席が都合よく発生して私がそこにありつける確率はかなり低いと思われます。
まあ、立川か八王子あたりまで行けば座れるくらいの混雑度に下がるでしょうしそれまでは立ち席で過ごすとしましょう。
ところで、河口湖行きという点ばかりに注目して「通勤快速」という種別については触れずに来ましたが、この「通勤快速」も種別名の通り通勤ラッシュの時間帯にのみ走る種別であり当然土休日には運行されないので沿線に住んでいる方以外にはあまり馴染みがない種別だと思います。
実は私もこれが初めての乗車となりました。
かつてはJRの首都圏近郊路線には大抵通勤快速がありましたが、東海道線・宇都宮線・高崎線では運行を終了し、総武快速線も今度の改正で廃止されることが決まっていますし、通勤快速という種別自体も珍しいものとなりつつありますよね。
あと、通勤快速が日中に走る通常の種別よりも停車駅が少ない場合(埼京線や京葉線など)の方が多いと思いますが、中央線の場合は東京から立川までの間が快速区間であり、停車駅は神田・御茶ノ水・四ツ谷・新宿・中野・荻窪・吉祥寺・三鷹・国分寺・立川となっており、中央特快・青梅特快に比べると荻窪と吉祥寺に停車する分、停車駅が2つ増えています。
逆に土休日ダイヤの快速は高円寺・阿佐ヶ谷・西荻窪を通過するため三鷹~東京間では通勤快速と停車駅が同じになるという面白い現象も起きています。
まあ、通勤快速は平日のみですから、この2つが同時に走ることはないんですけどねw
また、ついでなので触れておくと、中央線には通勤快速とは別に「通勤特快」という種別もありまして、こちらは平日ダイヤの朝に大月始発が2本と高尾始発が1本の合計3本、東京行きのみが運行され、停車駅は高尾・八王子・立川・国分寺・新宿・四ツ谷・御茶ノ水・神田・東京となっています。
中央特快・通勤快速は高尾~立川間は各駅に止まりますし、国分寺~新宿間では三鷹と中野にも停車するのに対して、通勤特快は西八王子・豊田・日野も通過する上に、特快が停まる三鷹・中野も通過し国分寺~新宿間ノンストップ運転という中央線で特別料金なしで乗れる列車の中では最も停車駅が少ない種別となっていますが、いかんせん運行が早朝の東京行きのみなので沿線外から乗りに行くのは難しい列車でもあります。
こちらもいずれ乗りに行きたいですが、まだ実現していません。
と、だいぶ話が脱線してしまいましたが、乗車中の通勤快速は立川を過ぎあとは各駅停車となります。
つまりはここまで先行列車を追い越す側だったのが、今度は後続列車に追い抜かれる側になるわけですね。
↑豊田駅で後続の特急「かいじ」に抜かれました。
どうせなら八王子まで逃げ切れば緩急接続出来るのになぁと思いますが、中央線のダイヤは過密ですからやむを得ない事情もあるんでしょうか。
八王子まで来ると東京からの通勤客のほとんどが降りていき、ようやく私も席にありつくことが出来ました。
高尾では待避というわけではないですが停車時間があるようです。
ここで8分ほど停まるのですが、その間に後続の高尾行き快速に追いつかれてしまいますw
これは東京駅を3分前に出発した快速で、三鷹で追い越した列車なんですが、高尾で結局追いつかれるというw
つまりは、三鷹~西八王子間で河口湖行き通勤快速にタッチの差で乗り遅れたとしても、後続の快速高尾行きに乗れば追いつけるということですが、時々こういう謎ダイヤありますよねw
行先表示からは「通勤快速」の表示は消えてただの河口湖行きになりました。
行先表示です。
次の停車駅が相模湖と案内されていますが、大月行きでも見られるとは言え中央線で高尾より先まで行く列車は10本ちょっとしかありませんからE233系の表示としてはレアですね。
後続の快速が到着したらいよいよ出発です。
高尾までは「中央線」か「中央快速線」と呼ぶことが多いでしょうが、ここから先の区間は「中央本線」と呼びたくなる区間であり、東京方面からの列車の多くはここで折り返し、逆に甲府方面からの普通列車も大半がここで折り返しになり、境界と呼べる駅ですが、今回は停車時間こそありましたが列車自体はそのまま直通していきます。
高尾を出て最初の停車駅は相模湖です。
名前からして分かるでしょうが、相模湖駅は神奈川県相模原市に所在しており、中央本線は東京都と山梨県を移動する間に神奈川県も通っているんですね。
特急だとこのあたりの駅はすべて通過なので中央本線が神奈川県を通っているというイメージを持っていない方も多そうです。
ここでも車内はガラガラとまでは行かずそこそこ乗っていました。
座席の半分以上は埋まっている程度でしょうか。
藤野を過ぎて県境をまたぎ山梨県に入ると上野原駅です。
上野原市は山梨県ではありますが、東京都市圏に含まれ、この列車の乗客でも上野原で降りる人が割と多かったです。
特急も一部が停まる大月駅が近づいてきました。
大月は笑点に出演している三遊亭小遊三師匠の出身地として有名ですが、富士急行線との乗り換え駅であり、特急「かいじ」の全てと「あずさ」の一部が停車する主要駅となっています。
中央本線としては特急以外で東京への直通列車がある最西端の駅であり、東京への通勤圏もこのあたりまでだと思われますが、今乗っている河口湖行きはそのまま富士急行線に入っていきます。
また、ここまで10両編成でやってきましたが、富士急行線には10両では入れませんしそこまでの需要もないということで4両編成に短くなって河口湖まで行きます。
残りの6両は大月で切り離しとなります。
富士急行線内の駅名もこうやってLCD案内に出るとは、乗りに来た甲斐がありました。
ここでは切り離し作業があるため停車時間がありますのでホームに降りて撮影をすることにしました。
ここまでくればもう座れないほど混むということもありませんしね。
行先表示です。
次の停車駅が上大月となっているのは河口湖行きでのみ見られる表示であり、1日2回しか見られないレア表示です。
大月まではそこそこ乗り入れる機会がありますが、それでも駅名標と絡めた写真を撮るのはもはや習性ですw
切り離された方の6両は高尾行きとして運行されるようです。
てっきり翌朝の運行まで大月で夜間滞泊かと思えばまだ運用があるんですね。
発車標です。
切り離された状態でそのまま営業開始なので、同じ乗り場から2つの列車が立て続けに発車するようになっています。
それでは車内に戻るとしましょう。
富士急行線に入って最初の停車駅は上大月です。
あと、ちゃんと富士急行線内もJR東日本の自動放送が流れていたのは乗りに来た甲斐があったというものです。
富士急行線はワンマン運転を行っておらず必ず車掌さんが乗務しているのですが、それでも自動放送音源を用意しているのは素晴らしいですね。
この車両で赤坂と言われたら東京の赤坂しか思いつきませんが、この赤坂駅は山梨県都留市にあります。
西桂町の中心部に当たる三つ峠駅です。
中央線の通勤電車で”峠”という文字は似つかわしくないですが、既に小仏峠などを越えて来ていますからね。
縁起の良い駅名として知られる寿駅です。
元々は「暮地駅」という駅名でしたが、墓地と似ていて縁起が悪いということで現在の駅名に改名されました。
ここまで来るともう車内はガラガラで列車全体でも10名も乗っていないのではないでしょうか。
富士山駅が近づいてきました。
元々は富士吉田駅という名前でしたが、観光振興のために富士山駅と改められました。
富士山駅ではスイッチバック構造のため進行方向が変わります。
ここでも長く停車するかと思ったら2~3分程度だったので車内で大人しく待ちます。
次は富士急ハイランド駅ですね。
私にとっては「瑞雲祭り」の思い出がある場所ですが、今回は素通りです。
というか、富士急ハイランドももう閉園時間になっているでしょうしね。
そして、東京から3時間かかってようやく終点の河口湖です。
ここまで乗り通したのは私の他に数名のようですが、東京駅からずっと乗り通してきたのは流石に私だけではないでしょうか?w
終点河口湖に到着です。
ここにE233系が止まっていること自体がレアですが、暗いので記録写真程度になりそうですね。
そういえば、JR線内では立川を過ぎて各駅停車になる区間では通勤快速の表示が消えていましたが、ここに来てまた通勤快速表示が復活していますね。
富士急行線内は各駅停車区間でも種別を表示する仕様なんですかね。
もしかすると、「通勤快速」が乗り入れていることを富士急行として自慢したくてとか?w
富士急行線もSuicaエリア内なので簡易改札機がありますが、今回私もSuicaで乗ることにしました。
普段富士急行線に乗るときはフリーきっぷを使うことが多いので普通にSuicaで運賃を支払ったのは初めてかもしれません。
さて、ここからですが、まだ大月行きの最終電車が残っておりここから帰ることも可能なんですが、どうせなら折返しの東京行きでも富士急行線のE233系を体験しておきたいというのと、1つ隣の富士急ハイランド駅にカプセルホテルがあることが分かり、そこなら宿泊してもそれほどお金がかからないだろうということでここで一晩明かします。
ちなみに、私が乗ってきた1本目の河口湖駅行きならば、最悪寝過ごして河口湖駅まで来てしまってもまだ折り返し電車があるのでリカバリー可能ですが、2本目だと河口湖駅から戻る電車がないので現地で一晩明かすしかなくなりますので要注意です。
何度か訪れている河口湖駅ですが、こんな真っ暗な中では逆に新鮮です。
私と一緒に乗ってきた数名もすぐに駅を出て家路に就いていったので駅には私しか居ないようです。
これが昼間なら観光客の姿もあって賑わっているんですが、そんな場所に私一人なんて不思議な感じです。
さて、それでは翌朝の電車に乗るために一晩明かすのですが、目星をつけたカプセルホテルは1つ隣の駅である富士急ハイランド駅の近くにあります。
前述の通りまだ大月行きの終電があるのでそれに乗っていくことも可能でしたが、しばらく待たないといけないし、歩いても行ける距離なので歩いていくことにしました。
時刻としてはまだ21時であり深夜と呼ぶには少し早い時間帯ですが、田舎ではこの時間でも十分に真っ暗でシーンと静まり返っていてこんな中を歩くのはちょっと勇気が要りましたねw
富士急ハイランド駅では私が乗ってきたやつの1本後の河口湖行き通勤快速が来たので写真を撮りました。
一応富士急ハイランドの観覧車と絡めたんですが分かりづらいですね・・・w
波乱の一晩
さて、ここで一晩明かさなければならないのですが、ここでは波乱の展開となりました。
ただ、活動の本質とは全然関係がない割に文字数はそれなりになってしまったので、興味がない方はスキップしても構いません。
河口湖駅に降り立った私は徒歩で富士急ハイランド駅にやってきたのですが、目星をつけたカプセルホテルへ向かうも、なんと入口は閉まっていて”Close”の札がかけられていたのです。
公式サイトでも営業休止などではないことを確認済みだったんですが、臨時休業なのか受付時間を過ぎてしまったのか・・・
いずれにせよ今晩ここに泊まるという目論見は崩れ去ったという事実は変わりません。
そうなると周辺のホテルに飛び入りで宿泊するしかありませんが、富士急ハイランド周辺よりは富士山駅や河口湖駅周辺にホテルは集まっていて、もう終電もなく路線バスも動いていないためいずれにしても歩いて移動するしかありません。
また、このあたりのホテルは観光客メインのホテルばかりですから、この時間帯だともうチェックインを受け付けていない可能性もあります。
個人的にもカプセルホテルなら安く済むだろうということで宿泊を決めたのであり、普通のホテルに泊まるとなると当初考えていた予算を大幅にオーバーすることになりますからホテルに泊まる気にもなれず・・・
とはいえ、もう終電もないので翌朝までここで過ごさなければならないし・・・
と色々思索を巡らせていると、ふと視界にカラオケ店の看板が飛び込んできたのです。
カラオケ店ならば翌朝の5時くらいまで終夜営業をしているのが普通ですし、暖房の効いた温かい室内でソファにでも横になって過ごせるわけで、ホテルほどではないにせよ快適に一晩を明かせそうです。
値段も高く見積もっても3000円まではしないでしょうし、カプセルホテルと同程度かそれ以下の値段で済むということで私は喜び勇んでカラオケ店の受付へ向かいました。
が、ここでまさかの事態が・・・店員さんに翌朝まで利用したい旨を伝えると「当店は認証店なので2時間までしか滞在できない」と言われました。
え?認証店?2時間?どういうこと?朝5時まで営業しているんでしょ?といろんな疑問が頭をよぎると同時に、なら2時間経ったら一旦退店して再入店って形ならいいんじゃね?という屁理屈をこねようと思ったら、店員さんは私の思考を読み取ったがごとく「一旦退店しての再入店もだめです」とダメ押ししてきましたw
2時間で強制的に追い出されるとなると、今から入店しても深夜の1時とか2時には追い出されるわけで、3~4時間は外で路頭に迷っていなければならないということに・・・
それじゃあ意味ないしなぁと「なら結構です」と立ち去ることにしました。
とりあえず「認証店」なるワードについてスマホで調べてみると、山梨県が独自のコロナ対策として実施している制度らしく、カラオケ店については消毒などの感染対策とともに、客の滞在時間を2時間以内にすることを認証の条件にしているようです。
先程訪れたカラオケ店もその認証店になっていたため2時間以上の利用を認めることは出来ないというロジックは分かりましたが、おかげで私はこの寒い中で野宿をせざるを得ない状況に追い込まれたのです。
確かにカラオケは歌唱という飛沫を飛ばすリスクの高い行為をする場であり、実際にカラオケ店でのクラスターが発生した例もあるわけですから、カラオケ店に対して規制を設けるという発想が理解できないわけではありません。
ただ、それは複数名で利用した場合の話であり、私みたいに単独で利用するならばむしろ個室で過ごす分、感染リスクは非常に小さなものとなると思います。
この制度を考えた為政者の考えの中には、私のようにカラオケ店を宿代わりにするために単独で一晩利用するという利用形態は存在しなかったのだと思いますが、コロナ対策の名のもとに感染対策として疑問符がつくような制限がまかり通っている現状には疑問を呈さざるを得ません。
まあ、事前に予約をするなりしなかった私の落ち度もありますがねw
とはいえ、ここでいくら文句を言った所で認証店制度が廃止になったり改正されたりするわけでもないですし、カラオケ店側も協力金やら罰金やらが絡んでくる話でしょうし、私が単独であり感染リスクが少ないからと例外を認めたとして、それをうっかり私がこの記事に載せでもしたらどこかしらから通報が入って結果お店に不利益になるという可能性を考えるとお店を責める気にもなれません。
現実問題としてどうやって明日の朝まで過ごすかという懸案事項を抱えているわけで、スマホでホテルについて調べるとこの近辺で手頃な値段でこの時間帯でもチェックインできそうなホテルを探すも場所が遠すぎたり予算が折り合わなかったりでよさそうな場所はありませんでした。
こういう時に頼れる場所としてネットカフェもありますが、この近辺にはないようです・・・
ホテル・ネットカフェ・カラオケ店と一晩を明かすのに役に立つ施設が全滅となると、もう残った選択肢は野宿しかありません。
となると少しでも快適に過ごせる場所を探す必要がありますが、それは案外すぐ見つかりました。
富士急ハイランド駅には高速バスなども発着しており、そのバス停には屋根付きの待合室が設けられていたのです。
完全にドアを締めることは出来ないものの野ざらしに比べれば遥かに風を防げますし、途中で雨が降ってきたとしても濡れることはありません。
そのベンチに腰を下ろしじっと時が過ぎるのを待っていましたが、とにかく寒くて寝付けませんでした。
手持ちの防寒着はフル活用し、コンビニで使い捨てカイロも買ったのですがこの寒さの前にはないよりはマシ程度でした。
コロナ対策のためにカラオケ店から締め出された私が野宿して風邪を引いてそれがコロナだったら本末転倒だななんてことを考えつつ、気づけば時刻は深夜3時に迫っていました。
そして、ここで寒さの限界を感じた私はバス停を後にして移動を開始しました。
その目的地はあのカラオケ店です。
考えてみれば店員さんの言っていたことは「2時間以上滞在できない」ということだけであり、利用そのものを断られたのではなく、私が朝まで居られないなら意味がないと断っただけだったのです。
そして、今は深夜3時です。閉店時間の朝5時までは残り2時間なので今から入店して朝まで過ごすならば何の問題もないはずです。
先ほどと同じ店員さんがカウンターに居たのでちょっと気まずいですが、「今から2時間」と伝えると分かりましたといいマイクを渡してくれました。
ネットカフェ泊は経験がある私もカラオケ泊は初めてだったのですが、朝まで居られないならオールでカラオケをする人も居ないようで、店内の客は少なく他の個室から漏れてくるカラオケの音もあまりせず快適に過ごせそうです。
個室に入るとまずはスマホなどの手持ち機材を一通り充電するし、さあ2時間しかないんだから早く寝ようと思うと同時に、最近はコロナ禍で友人とカラオケに行く機会もなくカラオケ店に入ること自体が数年ぶりという状態だった私は「せっかくだし1曲ぐらい歌うか」とリモコンで選曲を開始したのでしたw
そして、私がカラオケに行かなくなってからハマり始めたウマ娘関連の楽曲を一通り歌ったら寝ようと思うも、ついでだしあの曲も・・・とどんどん追加していき、ふと我に返ったら退室時間を知らせるインターホンが鳴っていたのでしたw
というわけで結局一睡もしないまま朝を迎えてしまいました。
このあともガッツリと1日活動をすることになっていたので、徹夜してしまったのはまずいことなんですが、後悔先に立たずでありこうなったらもうこのまま活動を乗り切るしかありません。
精算を済ませてカラオケ店を後にすると徒歩で河口湖駅を目指します。
どうせ東京行きの電車も富士急ハイランド駅にも停車しますからそこから乗ってもいいんですが、否応なく5時で追い出されるのに発車は6時近くとなりそれまで外で待っていなければならないなら歩いて河口湖まで行けば丁度いい時間になるだろうというわけです。
途中にあったコンビニで朝食のパンや眠気覚ましドリンクを買い込んだら河口湖駅に向かい活動の後半がスタートすることになります。
早朝の河口湖駅からE233系に乗って
スキップした方もそうでない方もお待たせしました。
ようやく翌朝の列車で折返しとなります。
河口湖から東京行きの電車は平日も土休日も時間は変わらず5時49分発と6時15分発の2本です。
今回乗車するのは1本目となる5時49分発ですね。
ところで、東京からやってくる河口湖行きは1時間ほどの間隔を開けて運行されていましたが、東京行きは30分以内と立て続けに運行されるんですよね。
なお、5時49分の前に5時26分発の大月行き普通があるため、東京行きは河口湖駅からの始発電車というわけではありません。
発車標です。
「富士回遊」も新宿行きしか設定されていないため東京という行先が見られるのは河口湖駅ではこの2本だけとなります。
↑動画でも撮りました。
停車駅案内では富士急行線内も含めて全ての駅が表示されるのでぜひご覧ください。
隣の側線には後続の東京行きに充当されるであろうE233系が停車していました。
河口湖駅にE233系がいる事自体が珍しいのに、2本も並んでいるなんてすごい光景ですね。
その隣には「フジサン特急」も停車中でした。
この並びはレアですよね。
あと薄暗くて分かりづらいですが実は富士山もうっすらと写っています。
もう少し日の出が早い時期に来ればはっきりと撮れたんでしょうが、まあ仕方ないですね。
土曜日では通勤客も皆無でしょうし、こんな早朝の電車に乗る人は少なく、河口湖の時点では車内は貸切状態でした。
E233系を貸切状態にできるというだけでもすごいことですよね。
今回は大月で降りてしまうとは言え先は長いです。
今は真っ暗で閑散とした雰囲気の車内も東京都内に入る頃にはすっかり明るく動き出した街を走っているんでしょうね。
今度は道中の案内などは撮りませんが、途中駅から1~2名ずつ乗ってきて大月までには各車両10名程度は居たかなという感じでした。
大月が目的地の人や特急に乗り換える人、甲府方面に乗り換える人なども混じっているでしょうが、中には東京都内までずっと乗っていく人もいるんでしょうかね。
さて、大月駅では連結というイベントがあります。
昨晩、大月駅で6両を切り離して4両の身軽な編成で富士急行線に入ったのの逆で、今度は6両を連結して10両編成になって中央線に入っていきます。
ただし、大月駅での連結は6両編成が先に大月駅構内で待機し、後からやってきた河口湖からの編成が乗客を乗せたまま連結作業を行い、連結完了後にドアが開くという流れになるので富士急行線内から乗車した場合、大月駅での連結作業を見学することは出来ません。
ちなみに、この後続の東京行きは大月始発のものなので、河口湖からの後続列車ではありません。
そう考えるとこの時間帯は15分おきに3本続けて東京行きが出ることになりますから、大月から東京への流動は結構多いんでしょうね。
ただ、私は東京ではなくて甲府に向かわないといけないので・・・
211系に揺られて甲府を目指します。
甲府からはもちろん別の活動があるんですが、それは趣旨が大きく異なることから別記事としたいと思います。
なので記事は一旦ここで区切ることとします。
最後までお付き合い頂きありがとうございました。
この次の活動については、次の記事の公開までお楽しみに!
この後の活動はこちら
河口湖行 通勤快速 で検索してここにやって来ました。
大変貴重なレポートを読ませていただきありがとうございます!
というのも、私普段会社帰りに四ツ谷駅からこの列車に乗っていて、都内で下車するものの「河口湖って!」といつも終点河口湖への想いを馳せていたのです。
会社帰りにこのまま河口湖まで行ってみたい、と毎日夢想していました。
夜遅く到着するけど泊まるところさえあれば、ホントにいつか金曜の夜に実行してみたいと思っていました。
カプセルホテル→カラオケ→高速バス乗り場→カラオケ→結局寝ずに歌いまくりっていうくだり、とても面白かったです!
そのカラオケ店今もあるなら、私も今度、通勤快速降りずに河口まで行ってみようかな♪
また楽しい記事を楽しみにしてますね。
コメントありがとうございます。
記事を楽しんで頂けたようで嬉しいです。
確かに仕事の帰りなどに遠くまで行く列車を見かけると、終点がどんなところだろうとか考えてしまいますよねw
ちなみに、私が利用したカラオケ店は「ビッグエコー富士急ハイランド駅前店」ですが、2023年9月現在でも営業しているみたいですよ。
とはいっても、もし本当にこの列車で河口湖まで行くならば、しっかりホテルを手配してから行くことをおすすめしますけどね。
このブログでは今後もこのようなネタ列車を含め、鉄道に関する記事を中心に公開していく予定なので、今後ともよろしくお願いします。