早くも5回目の更新となった「SimuTrans OTRPで関東+αを再現」シリーズです。
今回の更新内容
~鉄道~
東海道本線 興津~熱海
東海道新幹線 静岡~熱海
身延線 富士~西富士宮
岳南電車 吉原~岳南江尾
御殿場線 沼津~御殿場
伊豆箱根鉄道駿豆線 三島~修善寺
※上記区間では列車の運行も開始
~高速道路など~
東名高速道路 清水IC~御殿場IC
新東名高速道路 新静岡IC~御殿場JCT
新東名高速道路清水連絡路 清水JCT~新清水JCT
と言った感じで結構盛りだくさんになりました。
東海道本線は熱海まで達し、あとちょっとで神奈川県というところまで来ました。
並行する東海道新幹線も同じく熱海まで伸び、途中駅で分岐する支線も整備しまして、岳南電車や伊豆箱根鉄道駿豆線は全線開業となりました。
一方、身延線は流石に甲府まで作るとそれだけで記事1回分のボリュームになりそうだったのと、甲府まで作っても接続する中央本線が出てくるのがだいぶ先になるだろうということで、今回は区間列車が多い西富士宮まで作りました。
また、御殿場線についてはとりあえず御殿場までとしています。
これはちょうど東名高速道路と新東名高速道路が御殿場で合流するということでキリが良かったというだけです。
電車の運行についてですが、東海道本線ではJR東海区間は(マップに収まる範囲は)全区間再現できたということでダイヤ改正を実施し、実際のダイヤを考慮した運行形態としました。
この区間は朝夕には浜松~熱海間を走破する普通列車も設定されるのですが、日中のダイヤでは浜松~興津間と島田~熱海間の系統に分断されており、この2つの系統が重複する島田~興津間は10分間隔、それ以外は20分間隔となっており、毎時1本程度浜松~掛川間の区間列車が入るほか、沼津~三島・熱海間の区間列車、富士~熱海間の区間列車などもあるようですが、SimuTransではそのうち浜松~掛川間、浜松~興津間、島田~熱海間の系統を再現することにしました。
沼津~三島・熱海間については東京方面が未整備で需要が少ないと思われることから現状では再現していません。
東海道新幹線についてですが、路線が伸びるにつれて需要も増えてきて従来の「こだま」のみの運行では積み残しが出るようになったことから新たに「ひかり」の運転も開始しました。
現実の「ひかり」は停車パターンがいくつかありますが、今回は熱海・三島・静岡・浜松・豊橋・名古屋としています。
静岡・浜松は主に東京~新大阪間の「ひかり」を中心に半数程度の「ひかり」が停車しますが、三島と熱海は選択停車のようになっていて、両方に停車する「ひかり」というのは存在しないのですが、熱海は現状では終点なので通過できない上、三島は伊豆箱根鉄道の需要で利用が多くなっているので停車させたいということで連続停車させています。
なお、今のところは暫定運行という扱いなので「こだま」と「ひかり」は追い越しを設定していません。
東京まで繋がったら「のぞみ」もデビューさせて途中駅での追い越しも踏まえて複雑なダイヤを組んでみたいと思っています。その時が来ればOTRPの本領発揮ですね。
御殿場線については前述の沼津~三島間の区間列車の代替やなるべく新幹線に旅客を集めるためということもあって三島まで直通させています。
これも実際に存在する列車なので一応再現ということになります。
その他、身延線は富士~西富士宮間の区間列車のみ、岳南電車は元々吉原~岳南江尾間を走破する列車しかないのでそのまま再現、駿豆線も同じく朝夕に大場発着がある以外は三島~修善寺間の運転が基本なのでそのまま再現しています。
スクショで見てみよう
それではスクショタイムです。
興津から由比にかけての区間です。
このあたりは海沿いに走る区間であり、国道1号とも寄り添って走ります。
由比駅付近です。
薩埵(さった)峠と呼ばれる区間であり、東海道本線・国道1号・東名高速道路が狭い平地を奪い合うようにひしめく区間であり、テレビのライブ中継でもおなじみですよね。
海沿いであることに加えて富士山まで見えるロケーションから有名な場所ですが、土砂災害や高波などで度々寸断される場所でもあります。
最近では2014年に東海道本線の線路に土砂が流れ込み不通になったということもありましたね。
ちなみに、東海道新幹線についてはこの区間はトンネルで抜けているので地上からは見えません。
蒲原駅から新蒲原駅にかけてです。
薩埵峠から引き続いて国道1号・東名高速道路と並行していますが、地形がだいぶ開けてきて余裕が出てきています。
ちなみに、由比~興津間は路線バスがなくローカルバス乗り継ぎ旅をするならば難所となる区間ですが、由比~蒲原病院間には自主運行バスが出ており、蒲原病院~富士駅は富士急静岡バスが出ているのでバスでも移動可能です。
富士川を渡って富士駅です。貨物駅も併設している他、貨物用の専用線も伸びています。
この貨物線を活用して身延線を新富士駅に乗り入れさせようという構想もあるらしいですが、確かに新富士駅につなげるにはおあつらえ向きな位置に貨物線がありますよね。
あと、身延線ですが、ローカル線ながら何気に複線なんですよね。
これは富士~富士宮間のみであり、それ以外の区間は単線となっていますが、これは宗教が理由だったりします。
富士宮には大石寺というお寺があり、ここが日蓮正宗の総本山であるため信徒向けの団体専用列車が頻繁に運行されていた時期があり、1969年にこれへの対応のために複線化されました。
しかも単なる複線化ではなく、従来は富士駅から東へ出ていた身延線を西側から出るように経路変更を伴っており、これは東京方面からくる団体専用列車がスムーズに身延線に入れるようにということだったらしいです。
しかし、現在は日蓮正宗から創価学会が破門された影響で運行本数が激減しており、この複線を活かす機会も限られています。
ちなみに、特急「ふじかわ」は富士駅でスイッチバックしていますが、経路変更していなければスイッチバックが不要だっただけにとばっちりな感じもしますね。
一方、東海道新幹線は新富士駅となっており、在来線とは駅が分かれています。
考えてみれば、このプロジェクトでは初の新幹線単独駅の登場ですね。
富士駅や富士市内へは路線バスで接続しています。
身延線に沿って北上すると東名高速道路の富士IC、新東名高速道路の新富士ICが立て続けに出てきます。
浜松市から静岡市にかけては東名高速道路と新東名高速道路は距離をとって並走していますが、富士市あたりからはかなり隣接する区間が多くなります。
これだけ高速道路が隣接して並走している例ってなかなか無いんじゃないでしょうか。
新東名高速道路が東名高速道路のバイパス線として整備されたという事情ゆえですが、高速道路のバイパスが必要になるほど交通量が多い区間というのは全国探しても限られるでしょうね。
東名高速道路の富士川SAです。
名前の通り富士川の畔に位置しており、道の駅やスマートインターチェンジも併設する大きな施設となっています。
続いて東海道本線に戻って吉原駅のあたりです。
吉原駅からは岳南電車が出ていて、岳南江尾まで結んでいます。
沿線には工場が多くあることからかつては貨物輸送で栄えた路線でしたが、2012年に貨物輸送が廃止されると収益が悪化し、存続も危ぶまれましたが、工場地帯を走るというロケーションを生かして「夜景遺産」に認定されるなど、最近では観光鉄道的な売り出し方をしているようです
あと、何気に東海道新幹線と2回交差しているのも特徴ですね。
新東名高速道路の駿河湾沼津SAと東名高速道路の愛鷹PAです。
どちらもスマートインターチェンジを併設していますが、今のところは周辺道路が未整備なので利用不可能となっていますw
実は富士市から先は鉄道と高速道路しか引いていない箇所が多く、細かい開発はこれからということになっています。
続いては東名高速道路の沼津ICと新東名高速道路の長泉沼津ICです。
この2つのインターチェンジも隣接しており、伊豆縦貫自動車道によって直結されているので、東名でも新東名でも同等の利便性を確保できるようにしているようです。
三島駅です。
静岡県東部の主要駅の1つで、「ひかり」も一部停車する駅ですが、ここからは伊豆箱根鉄道駿豆線も出ていて、伊豆半島西部への玄関口伴っています。
東海道本線と伊豆箱根鉄道駿豆線は連絡線で結ばれており、この連絡線を使って特急「踊り子」が直通運転をしていますが、この連絡線、なんとホームの途中で分岐するというなかなか変わった配置になっており、SimuTransでもそれを再現してみました。
なお、SimuTransではホームの途中で分岐させることは出来ないので、分岐するマスだけホームを設置しないという形での再現となっているため、機能的には縦に2つの乗り場が並んでいる感じになっています。
「踊り子」の運転開始はまだまだ先ですが、修善寺踊り子が走る姿が待ち遠しいです。
東海道新幹線についてですが、車両基地を併設しており、朝夕には当駅始発・終着の列車が設定されたりします。
また、配線も変わっていて、普通は両側に相対式ホームを設けて、ホームの間に通過線を持ってくるといういわゆる新幹線型配線を取るところですが、当駅に限っては中央に島式ホームがあって、その両側に通過線が来るという変則的な形になっています。
このような構造は新幹線では当駅のみであり、在来線を含めても京急の鮫洲駅などごく限られた例しかありません。
それでは駿豆線沿線を見てみましょう。
といっても鉄道以外ほとんど整備されていませんw
駿豆線は全線単線ですが、本数はなかなかあり、沿線に点在する温泉街や終点の修善寺でさらに伊豆半島の奥を目指す路線バスとも接続するなど伊豆半島の西側の幹線とも言えます。
丹那トンネルを抜けて熱海駅です。
東海道本線と並走する熱海~来宮間だけは伊東線の線路も引いてありますが、この区間は東海道線の一部みたいなものなので開通区間には含めませんでした。
伊東線や伊豆急行線が完成すれば熱海駅の需要も大きく伸びそうですが、現状では接続路線はおろか、路線バスすらまともに整備していないので大きな駅の割に利用者は少ない状態です。
続いては御殿場線に沿って行きましょう。
岩波駅付近で、東名高速は東名裾野バス停や裾野IC、駒門PA/SICが並びます。
ところで、沼津までは東名高速と並走するのは国道1号でしたが、ここからは国道246号にバトンタッチしており、国道1号は箱根を越えて小田原・横浜・東京へと至ります。
駒門PAは上下線で位置がずれており、その真上を新東名が跨いだりとなかなか面白い線形ですね。
新東名高速道路と東名高速道路が合流する御殿場JCTです。
現状では単純な構造ですが、新東名高速道路が更に東京方面まで延伸されれば新東名東京方面と東名静岡方面を結ぶランプも設けられる予定で、もう少し複雑な構造になると思われます。
なんて書いていますが、新御殿場ICまでの僅かな区間ではありますが、2021年の4月、つまり記事執筆時点では約1ヶ月後にはそれが現実のものになるわけですから、早いうちに作り直す羽目になりそうw
こちらは御殿場ICです。
東京方面への出入り口は2箇所に分かれているのが特徴となっています。
余談ですが、御殿場には東京から一番近い「さわやか」がありまして、しかも御殿場ICに近いので、東京の人が「さわやか」を食べたいと思ったらここが一番近いんですよね。
まあ、その分混雑もするので、沼津や函南あたりまで行くのも手かもしれませんが・・・
だいぶ戻りますが清水のあたりで、清水JCTから新清水JCTを結ぶ清水連絡路です。
東名高速道路と新東名高速道路を連絡するための道路であると同時に、新清水JCTから先、甲府方面へ至る中部横断自動車道とも直結しています。
この道路があるおかげで、静岡市街に近い静岡ICや清水ICを利用してからこの連絡路を通って新東名高速道路に入るなんてことも可能であり、実際そういう経路で運行される高速バスも存在します。
その先にある清水PAと新清水ICです。
市街地からはかなり離れており、市街地への利用ならば連絡路を通って東名高速に入ったほうが便利そうですね。
最後にマップ機能を使って開発済みのエリアを眺めてみたいと思います。
静岡県西部の海岸線や浜名湖などは地図と比較しても遜色ないくらいには再現できているのではないでしょうか。
掛川から焼津のあたりです。
浜松ほどは路線が多くはありませんが、御前崎や吉田方面へ連絡する路線があるのが特徴ですね。
浜松市周辺です。
静岡市よりも長距離路線が多いのが特徴ですかね。
実を言うと静岡市も長距離路線がそこそこあるんですが、本数が少ない系統が多いのに加えて、山に分け入るルートが多いため、走らせるためには山を再現しないといけなかったりという事情もあって省略した路線が多かったのも事実です。
なので、ちゃんと再現すれば静岡市ももっと路線網がにぎやかになるはずです。
おまけ
ちょっと気になっていたことがあったのでやってみることにしました。
それは・・・
車で溢れかえる東名高速道路!
やっぱり東名といえば国内有数の混雑路線ですし、これくらい賑やかでないとw
実はこれ、高速道路はどれくらい車が走ると渋滞するのかという実験を目的にやってみたものでして、トラックやバス約300台を特定の区間を往復させる形で走らせてみました。より現実の交通状況に近づけるべく、最高速度が異なる車両をごちゃまぜにして走らせたのですが、なんとそれでも合流で多少つっかえる場面こそあれど、本線が全く動かなくなるレベルの渋滞は起きなかったのです。
私の気力が尽きたためこれ以上の台数は実験していませんが、OTRPのおかげで道路の容量は格段に向上したことが確かめられましたね。
ちなみに、このときの交通量はなんと823!w
これはその気になれば1000超えも目指せそうですね。
東京方面まで繋がると流石に高速バスも増えますし、そのうち産業を設置してトラック輸送もやってみようかと思っているので、そうなると渋滞が心配になっていたのですが、これだけ走らせても大丈夫ならばよほど極端なことをしなければ大丈夫そうですね。
次回の目標
と言ったところで今回の更新内容のご紹介は以上となります。
次回ですが、三島や熱海まで来たからには早く東京へ!という逸る気持ちを抑えて伊豆半島や箱根周辺の開発をメインにしたいと思います。
目安としては伊豆半島全域と御殿場線の内側といったところでしょうか。
伊豆半島といえば天城峠がありますし、石川さゆりさんの「天城越え」もBGMにして作業しようかなw
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