4泊5日(1泊は車中泊)で実施した四国・九州遠征の3日目です。
なお、1日目・2日目をご覧になっていない方はそちらから先にご覧になることをおすすめします。
本日の行程
3日目となる今日は昨晩宿泊した宿毛からスタートし、宿毛営業所から宇和島自動車の路線バスで宇和島駅へ、更に特急バスに乗り継いで松山へ向かったら、今度は伊予鉄バスと”せとうちバス”が共同運行する新居浜特急線に乗って新居浜へ1往復して松山へ戻ったらゴールです。
タイトルにも”乗りバス編”と銘打っていますが、実は今日は1区間たりも列車に乗りませんw
四国の鉄道は過去2回の遠征(2016年と2019年)で完全制覇しており、乗りつぶしという意味ではもう新たに乗るべき路線がないという状態なので、その分バスの割合が高くなるわけですね。
宇和島自動車で宇和島へ
まず最初に乗るのは宇和島自動車のバスですが、宿毛→宇和島の路線となります。
路線としては松山-宇和島-宿毛という長大路線であり、宇和島自動車の主力路線とも言える路線です。
ただし、現在は松山と宿毛を走破する便は運行されておらず、宿毛発着の便は宇和島までで、宇和島~松山間は基本的には高速道路経由の事実上の高速バスとしての運行になっています。
宿毛~宇和島間はローカルバスとして系統分断された形ですが、1日3本だけ宿毛の少し宇和島側にある城辺から松山まで直通する便も設定されていて、こちらは宇和島~城辺間も快速運転で停車するバス停が限られているようです。
また、結局は未成線に終わったものの宿毛~宇和島間に鉄道を建設する構想があったようなので、今回乗るバスは幻となった鉄道のルートを辿るものとも言えます。
ホテルからバスの始発となる宿毛営業所へ歩くことから朝が始まります。
実はホテルの近くにも宇和島自動車のバス停があるのでそこから乗ることも出来るんですが、どうせ乗るなら全区間乗りたいということで始発の宿毛営業所まで向かうことにします。
お遍路さんへ向けた札所の案内が出ていました。
これを見ると四国を旅してると実感するものです。
営業所のある辺りは昔ながらの市街地であるらしく、建物が続いています。
逆に宿毛駅周辺はお店が点在しているものの田んぼが多くて昨晩ホテルまで歩いた時はあまりの暗さに携帯のライトを点けながら歩いたほどでしたw
こちらが宿毛営業所のようです。
営業所という割には小規模な気もしますが地方のバス営業所はこんなものでしょうね。
これが私が乗る宇和島行きになるんでしょうか。
実は今回が宇和島自動車のバスに乗る初めてになるので楽しみです。
神戸・大阪行きのバスの案内が出ていました。
宇和島自動車の松山-宇和島間の便は事実上の高速バスですが、より本格的な高速バスとして「ウワジマエクスプレス」というバスを運行していて、昼行便と夜行便が1往復ずつ出ています。
昼行は宇和島~大阪間の運行ですが、夜行は城辺まで乗り入れていて、宿毛からも近いのでここでもPRしているんでしょうね。
どうせなら宿毛始発でも良さそうですが、夜行バスの運行支援ができる設備がないんですかね。
このスペースが待合スペースのようでベンチが置いてありました。
バス停のポールです。
ここから出るのは宇和島行きだけで、その他の支線的な系統もないのですが、そもそも宿毛は高知県であり、宇和島自動車から見れば営業エリア外に乗り入れているようなものなので、最小限の運行なんでしょうね。
ちなみに、宿毛市周辺の近距離路線は高知西南交通が運行しています。
側面の幕も行先のみを表示して経由地の表示がありませんでした。
単純な路線なので必要ないということでしょうか。
↑車窓は動画でどうぞ
乗客は私一人でバスは宿毛営業所を発車しました。
しばらくは先ほど歩いてきた道を進み、宿毛駅に立ち寄ります。
宿毛駅からは数名乗ってきて、バスは国道56号に入ります。
片側2車線の立派なバイパスもあっという間に終わって国道56号は2車線道路に収束してトンネルに入りました。
てっきり海沿いに進むかと思えばバスはトンネルに入り山へ分け入っていきます。
カーブも多く谷間を縫うように進む未改良の国道風景に懐かしさも覚えつつ峠を越えると県境を超えて愛媛県愛南町に入ります。
「県界」というそのまんまな名前のバス停もありましたw
時折バスは国道を外れて旧道に入ったりもします。
これも路線バスあるあるですね。
海が見えてきました。
このあたりは三陸海岸と並んで日本有数のリアス式海岸が続いていて、それゆえ海沿いなのに地形の険しい車窓になるんでしょうね。
このあたりでそろそろ城辺に差し掛かります。
城辺営業所という場所もあり、ここに立ち寄って乗務員交代を行っていました。
近くには紫電改展示館という提督ならば見逃せない施設もあるみたいなので、今度は松山-城辺直通のバスに乗ってここを訪れてみたいですね。
鳥越トンネルというバス停もありました。
名前の通り鳥越トンネルの目の前にあり、このトンネルで半島の付け根を貫いているようです。
このトンネルを過ぎれば住所は愛南町から宇和島市に変わります。
宇和島市街が近づいてくると松山自動車道の津島岩松ICが見えてきます。
ここは通行料無料の区間で、事実上の国道56号のバイパスとも言える道路ですが、もちろん路線バスはここを通ることはなく国道の現道の方へ逸れていきます。
岩松出張所というバス停がありました。
名前からして定期券の発売などを行う場所なんですかね。
このあたりまで来るとすっかり宇和島の市街地であり、車内はだいぶ混み合っていました。
宇和島市の市内交通の役割も担っているんでしょうね。
そして、宇和島バスセンターが見えてきます
宇和島バスセンターは松山方面への急行・特急バスも発着するターミナルですが、今乗っているバスは立ち寄りこそしますが終点はもう少し先のJR宇和島駅です。
さて、実は宇和島駅では5分乗り換えで松山行きの急行バスに乗り換えるつもりだったんですが、通院のお年寄りが多くて5分程度遅延しており、宇和島バスセンターから出発する松山行きの急行バスが前方に見えましたw
宇和島駅で多少停車時間があるならばギリギリ乗り換えられるかもしれませんが果たして・・・
とりあえず宇和島駅に到着しました。
問題の急行バスですが、ちょうど私が降り立つと同時に出発していったので乗り継げませんでしたw
ただ、予定の急行バスの30分後に特急があるのでそれに乗っていくとしましょう。
松山では余裕を持った行程にしていたのでそこで調整できるでしょう。
急行と特急の違いは高速道路を利用する区間の長さであり、特急バスは西予宇和ICから高速道路に入り伊予ICで降りるのですが、急行バスだと大洲ICまでは一般道を経由してから高速道路に入り伊予ICで降ります。
更に特急の中でも一部の便は宇和島朝日ICから高速に入るルートになっていて、これがもっと高速道路を経由する割合が高い便になります。
急行便だと一部高速道路を通る路線バスって感じですが、一番早い特急便なら完全に高速バスですね。
また、30分後の特急バスもこの宇和島朝日IC経由のやつで、一番早いやつです。
せっかく来たので駅舎は撮っておきましょう。
まあ過去に1度来てはいるんですけどねw
フリーきっぷを持っていたら特急「宇和海」で松山へ行くのもよかったですが、どうせ正規運賃を払って乗るなら乗ったことがないバスにしようということになりましたw
まあ、昨日の岡山→宿毛の移動ではJR四国に1万円近くお布施しましたし、今日はバスへの浮気を許してもらいましょうw
この機関車は予土線の前身となる私鉄の宇和島鉄道のものだそうですが、実物ではなくレプリカとのこと・・・
また、鉄道唱歌の作詞を担当したことで知られる大和田建樹氏の出身地であることから鉄道唱歌が流れる装置も設置されています。
宇和島市内の防災無線チャイムにも鉄道唱歌が採用されているそうですが、残念ながら鉄道唱歌の中で宇和島を歌ったものはありません。
伊予鉄道を歌った伊予鉄道唱歌は大和田建樹氏の作なので、愛媛県の鉄道という意味では地元を題材した鉄道唱歌も作っていると言えるでしょうか。
駅前通りは南国風の街路樹が植えられ、南国ムードがあります。
この後はまだお昼にも早いので徒歩で宇和島バスセンターまで移動して、そこから特急バスに乗りたいと思います。
予定通り乗り換えていたら宇和島駅からの乗車だったので全区間乗車できたことは怪我の功名?
宇和島のシンボルの宇和島城も見えました。
バスセンターもこの近くです。
こちらが宇和島バスセンターです。
天満屋バスセンターとかバスタ新宿に比べると小規模ですが、地方都市でもちゃんとバスセンターがあるのはいいですね。
個人的にこういう雰囲気のバスセンターは大好きです。
こちらの看板には「丸之内バスセンター」とありますが、他の看板や宇和島自動車の公式サイトにも「宇和島バスセンター」となっているので、この表記の差は何なんでしょうか。
乗り場は3つあり、バスが頭から突っ込んでバックで出ていく昔ながらのスイッチバック式バスターミナルです。
松山行きは3番乗り場にやってくるようですね。
大阪行きもここみたいですが、看板のフォントがレトロです。
内部は待合室になっていて、窓口は券売機もあるため、まるで駅みたいです。
ありがたかったのが券売機で松山行きの乗車券も買えたことでして、宇和島自動車ではICカードを使えないので、乗車券を事前に買っておけば両替の手間が省けます。
宇和島自動車 宇和島バスセンター→道後出張所(特急・道の駅みま経由)
続いて乗車するのは宇和島自動車の特急松山行きです。
前述の通り、路線としては宿毛~松山間になるのですが、全区間走破する系統は存在せず、宇和島~松山間は都市間輸送を重視して一部高速道路を通る設定になっています。
急行便は大洲IC~伊予IC間、特急便のほとんどは西予宇和IC~伊予IC間、今回乗車する便を含めた道の駅みま経由は宇和島朝日IC~伊予IC間で高速道路を走ります。
全面的にJRの特急「宇和海」と競合する路線ですが、運賃の安さと松山市中心部の松山市駅や大街道などへ乗換なしで行ける利便性を武器にJRと勝負しています。
バスがやってきました。
高速道路を走るということで高速バスタイプの車両が使われています。
非公式側からも
それにしても、宇和島自動車のこの塗装を見ると小田急20000形(RSE)を連想してしまうのは私だけでしょうか?w
行先を撮ったら乗り込みます。
このように道の駅みま経由となっており、吉田営業所などは経由しません。
また、松山行きとなども書いてきましたが、実際の終点は道後出張所であり、行先にも道後が併記されています。
https://youtu.be/AZCn7tUXGW0
↑前面展望をどうぞ!
さて、バスは宇和島バスセンターを出ると恵美須町・宇和島駅と停車していき、宇和島駅を出ると次は道の駅みままで停車しないのですが、駅を出てすぐに高速道路に入ってしまったので驚きました。
それが西予宇和ICから高速に入る便だとJRでいうと卯之町駅付近までずっと国道56号を行くわけですからこの便の速さが際立ちます。
ただ、ここまで格差があるなら同じ特急としないで、超特急とでも付けて差別化したらいいんじゃないでしょうか。
高速道路と入っても暫定2車線の区間ではありますが、やはり信号もない道路はスムーズに走ることができ、バスは快調に飛ばしていきます。
地図で見ると予土線と並行しつつ、務田駅近くにある三間ICで一旦高速道路を出ます。
インターチェンジを出てすぐのところにある道の駅みまに停留所があります。
道の駅みまは松山自動車道のパーキングエリアを兼ねて設置された道の駅で、無料区間なので一旦高速を降りて乗り直しても通行料が割高になる問題もないために出来るやり方ですね。
ここにもバス停を作ったのは、務田駅が近いので予土線から乗り換える利用者を取り込む意図もあるんですかね。
三間ICから再び高速道路に戻って西予宇和ICまで進みますが、またここで高速を降ります。
卯之町営業所にも立ち寄るんですが、時間帯によっては宇和島バスセンターから来たローカル系統と接続して、特急バスが経由しなかった停留所からの利用者の便宜を図るダイヤになっていることもあるようです。
私が乗った便は接続するローカル系統がなく、先行する急行松山行きが事実上の接続便ですが、時刻表の上では私が乗っている特急は先行の急行を追い越さないので、乗り換えずにそのまま急行で松山に向かったほうがよいでしょう。
卯之町営業所から先が急行と特急の差が出る区間で、特急は西予宇和ICから高速に入るのに対して、急行便は大洲ICまで国道56号を通ります。主に大洲市街のバス停がターゲットの系統のようで、特急より本数は少なめですが、ほぼ終日に渡って運行されています。
卯之町営業所でUターンする形で再び西予宇和ICから高速道路に戻ってお次は大洲インター口です。
西予宇和ICから大洲北只ICまでの1区間だけは有料区間になっており、その間に大洲松尾料金所が設けられています。
これは市街地周辺の短距離利用者は無料にするけど、都市間移動で利用する中長距離利用者は通行用払ってねってことですかねw
大洲市に入り、大洲北只IC・大洲南IC・大洲肱南IC・大洲冨士IC・大洲北IC・大洲ICと大洲が付くインターチェンジが6連続で登場する区間になりますが、無料区間ということでこまめにインターチェンジを設置しているんでしょうか。
バスは大洲北ICで一旦高速道路を降りて国道56号上にある「大洲インター口」に停車します。
客扱いを終えると大洲ICから再び高速道路に入ります。
ここは降りるインターチェンジと乗るインターチェンジが別々になっていますが、大洲北ICと大洲ICが片方向にのみ利用可能なハーフインターチェンジなためで、2つのインターチェンジが合わさって両方向へ利用可能になっているようです。
また、大洲ICから先は有料区間が始まり、以後無料区間がないので無料区間内のインターチェンジから流入した車に対しての料金所として大洲本線料金所が設けられています。
このあたりでJR線は伊予長浜経由の旧線と、内子線を挟む内子経由の新線の2つのルートに分かれますが、松山自動車道は新線に近いルートをとっており、高い位置を走るためにJR線の線路を車窓から見下ろすことが出来ます。
山を抜けると伊予ICとなり、高速道路とはここでお別れです。
松山が目的地ならば松山ICで降りたほうが早いと思いますが、バスは伊予市内や松山市郊外の需要を取り込むためか伊予ICで降りるルートを選んでいます。
インターチェンジを降りると国道56号を走りますが、片側2車線の大通りとなっており、地方都市近郊の風景が続きます。
国道56号上にある伊予市バス停に停車しますが、JR伊予市駅とは離れてます。
続いて停車するのはエミフル・松前でして、松前町の役場にも近い場所ですが、気になったのは降りる人はいないのにバス停で待っている人がいるとバス停に停車していて、この路線は元々一般の路線バスが発展したものということもあって高速バスではありがちなクローズドドアシステムを導入しておらずこのあたりのバス停から松山市駅や大街道への乗車も可能みたいです。
ただ、実際には乗ってくる人はおらず、それでも確認のためにバス停に停まらざるを得ないので、その間に後続車がどんどん追い越していくものだからなかなか発車できず時間をロスしている様子でした。
本来は路線バスが発車しようとしている場合、後続車はバスに譲らなければならないんですが、ほとんど守られていませんよね・・・
続いて停車するのは保免で、続いては松山営業所に停車します。
流石に松山市街はこまめに停留所を設けているようですね。
郡中線の踏切を越えたら国道56号を外れて松山市駅に到着します。
この路線はJR松山駅には立ち寄らず、松山市駅だけに停車します。
ここでほとんどの乗客が降りていきました。
ここが終点ではなくて、道後出張所まで向かうのですが、やっぱり松山市駅の需要が一番大きいんですね。
続いて停車するのは一番町三越前というバス停で、伊予鉄道の大街道電停のすぐそばにあるので大街道へ向かう人はここを利用することになります。
松山市内は伊予鉄道のテリトリーでしょうし、大街道の名前を使わないのは伊予鉄道への配慮なんでしょうか。
数名降りていきまして、最後の1区間は私の貸切のようです。
続いて停車するのは終点の道後出張所です。
その後、誘導員の誘導で隣接する待機場所に入っていきました。
すぐ近くに伊予鉄道の道後温泉駅があってそこもちょっとしたバスターミナルになっているんですが、伊予鉄道が関与しない路線であるためかそこへは乗り入れずに独自のターミナルを設置しているようです。
これが出張所の建物のようです。
何だか宇和島バスセンターよりも立派な気がw
続けて別のバスが到着しましたが、これは私が宇和島で乗り損ねた急行のようです。
つまりはいつの間にか追い越していたわけですね。
大洲IC以降で姿を見ていないわけですから、卯之町営業所~大洲IC間を走行中に追い越していたのでしょう。
時刻表上では追い越さないはずなので急行バスが遅延したんでしょうね。
↑路上バックして待機場所へ
道後で小休止
今朝に宿毛を出てからひたすら移動を続けてもうお昼ですが、ここではしばらく時間があるのでお昼ごはんも食べつつぶらつきたいと思います。
もしさっきの急行バスに間に合っていて定刻通りに到着していたら予定より1本早い新居浜特急線に乗れていて、余った時間で伊予西条駅にある「四国鉄道文化館」を見学しようかと思っていましたが、間に合わなかったのでまた今度のお楽しみですw
道後出張所の付近にある伊予鉄道の電停は道後公園ですが、これがその道後公園かな?
↑路面電車が来たので撮影します。
1駅分歩いて道後温泉駅に向かいます。
路面電車の1駅なので全然大した距離ではありません。
駅舎は観光地の玄関口とあって大正ロマンという雰囲気の駅舎です。
夏目漱石の小説「坊っちゃん」の世界観ですかね。
観光列車として運行されている坊っちゃんは運行がない時は道後温泉駅にて展示されていて、道後温泉駅の見どころの1つになっています。
お店が集まるアーケードもすぐそこです。
有名なからくり時計もあって、観光気分が盛り上がります。
まあ、滞在時間的にひとっ風呂というわけには行きませんがw
そこへ伊予鉄バスがやってきました。
前述の通り、道後温泉駅はちょっとしたバスターミナルになっているのですが、空港リムジンバスや松山観光港への連絡バスも道後温泉を起点に運行されています。
そして、道後温泉駅ではある名物があります。
それは・・・
↑バスのターンテーブル!
ここで折り返すバスが転回するスペースがないため、ターンテーブルで折り返すという珍しい光景を見ることができます。
夜行バスなどで道後温泉駅を跨いで運行するバスだと乗客を乗せたまま回転させることもあり、私も以前に「道後エクスプレスふくおか号」で体験しました。
このパネルは温泉むすめのものでした。
そういえば、この前実施した北海道遠征の最中にも上川駅で目撃しましたね。
更に温泉むすめのキャラクターが描かれた「トゥクトゥク」(?)までいました。
しかもこれレンタカーなんですね。
ファンならこれを借りて周辺散策も楽しそうです。
普通の顔出しパネルもありました。
こっちは坊っちゃんの登場人物をモチーフにしたものですね。
ここでお昼ごはんにします。
注文したのは愛媛県の名物の「鯛めし」です。
実際には愛媛県でも南予と呼ばれる地域の名物だそうで、松山にも「鯛めし」と呼ばれる名物料理がありますがまた違う料理なんだとか。
写真にあるのは南予風の「鯛めし」なので、本来は松山名物ではありませんが、最近は松山市内でも普通に食べられるんだとか。
このように鯛の刺身とだし汁が付いていて、まずだし汁に鯛の刺身を入れて薬味や卵を混ぜてから刺し身を白飯に乗せ、最後に出汁をかけて完成という料理です。
かけるとこんな感じ
元々海鮮系が好きな私はとても気に入りました。
追加注文で愛媛名物のじゃこ天も頂きました。
魚の練り物を素揚げしたもので、愛媛ではおでんにも入れたりするそうです。
これは以前に松山駅の駅うどんで「じゃこ天うどん」を食べたこともあったので初めてではありませんでしたが、変わらず美味しかったです。
食後は駅に行って時間つぶしです。
伊予鉄道の路面電車は基本的に路線バス同様に車内で運賃を払う仕組みなので駅への出入りは自由にできるわけですね。
↑動画も撮りました。
といったところであとは・・・
伊予鉄バス8系統 道後温泉駅→JR松山駅
続いては新居浜特急線に乗るためにJR松山駅へ移動するんですが、伊予鉄の路面電車ではなくて、伊予鉄バスの路線バスを使うことにします。
↑乗車するバスがやってきました。
ターンテーブルで向きを変えて待機場所に停まりました。
伊予鉄バスも一般路線バスとして乗るのはこれが初めてですが、路面電車と同じカラーリングになっているんですね。
今回乗る8系統はJR松山駅-松山市駅-道後温泉駅と結んでおり、一見すると路面電車と完全に並行しているようにも思えますが、道後温泉駅を出ると一旦路面電車沿いを外れて四国八十八箇所の札所の1つ「石手寺」を経由してその後は路面電車よりも南側の千舟町通りを通って松山市駅を目指します。
なので、路面電車とは棲み分けができているようで、30分ヘッドで運行されています。
電車の利用が難しい地区の需要をこまめに拾っていることもあって短距離での乗り降りが激しい路線でした。
ただ、景色はずっと町中なので車窓は撮りませんでしたけどw
松山市駅からはほとんど路面電車と並走しつつJR松山駅を目指します。
松山駅に到着です。
ここからはすぐの連絡で新居浜特急線に乗り換えます。
新居浜特急線
続いての乗りバスは新居浜特急線です。
松山駅を起点にするバスも少なくないので、待機中のバスが沢山いました。
せとうちバスが停車していました。
ただ、私が乗る予定の便は伊予鉄バスの担当便のはずなので、これは更に次の便に入るバスでしょうか。
方向幕はばっちり新居浜行きでしたがw
ところで、特急の文字が緑色ですが、私の中では特急といえば赤なんですよね。
こっちの方向幕は特急の文字が赤なんですね。
この微妙な差は一体w
田舎のバスあるあるの1つだと思っているこの車内ウインカーも、高速バスタイプの車両についているのは初めて見ました。
↑車窓は動画でどうぞ
ここで新居浜特急線について解説をしておきます。
新居浜特急線は伊予鉄バスと”せとうちバス”が共同運行する路線バスで、松山駅と新居浜駅を結んでいます。
運行距離や同区間には松山自動車道が整備されていることからしていかにも高速バスという感じがしますが、実は新居浜特急線については全区間で一般道を経由するんです。
今では鉄道と並行していて高速道路もあるのにあえて全区間一般道経由なんてバス路線はかなり珍しい存在だと思いますが、それが可能になっているのはJR線と国道の位置関係によるもので、JR予讃線は松山から伊予北条・今治と海沿いに進んで伊予西条・新居浜に至りますが、新居浜特急線が走る国道11号は桜三里越えと呼ばれる最短ルートを突っ切るようなルートを取っており、予讃線のルートでは松山→新居浜は91.3kmあるんですが、桜三里越えのルートだと60kmちょっとと、約3分の2の距離で済むんです。
所要時間は2時間半程度で流石に特急列車の1時間程度よりは遅いですが、普通列車とはほぼ同等の所要時間でありながら、松山~新居浜間を1700円で移動でき、特急列車利用の半額程度で移動できます。
JRの普通運賃(1830円)よりも若干安いため、金券ショップで回数券を買うとか18きっぷで往復利用するとかを別にすれば最も安く移動できる手段にもなっています。
また、JR松山駅が中心部から離れていることもあって、このバスなら直通できる松山市駅や大街道といったエリアとの移動なら、松山駅からの乗り換え時間なども考えると特急利用であっても新居浜特急線との所要時間差は縮まるわけです。
このおかげで鉄道と並行する一般道経由のバスが成立するわけですね。
地図を見ると川内IC~いよ小松IC間は高速道路を使っても良さそうですが、その間にも停留所があるのでそこの需要を拾うためにあえて高速は使わないんだと思われます。
それでは乗車レポートに入ります。
JR松山駅から乗る人はあまり多くはなく、数名程度で松山駅を発車しました。
鉄道同士の交差で有名な大手町の踏切を通過して松山市駅へ向かいます。
やはりここでの乗車が多かったです。
その後しばらく路面電車と並走しつつ大街道にも停車したら、あとは国道11号を進みます。
ここから横河原までは伊予鉄横河原線とおおむね並行して走りますが、バイパスを進む区間が多いので車窓から線路が見える箇所はあまりありませんでした。
バイパスに入って最初のバス停は新久米といい、横河原線に久米駅があるのでその近くだとわかります。
続いてフジグラン重信SC前に停車したら一旦バイパスを外れて四国がんセンターに立ち寄ります。
新居浜特急線は都市間バスという位置づけですが、クローズドドアシステムは採用されていないため、短距離での利用も可能であり、通院需要も取り込むべくがんセンターにも立ち寄るんでしょうね。
再びバイパスに復帰して牛久保団地口に止まりますが、これも横河原線に牛久保団地前駅がありますね。
横河原でもバイパスを逸れて愛大病院前横河原と停車します。
横河原は横河原駅と隣接していて、鉄道との乗り継ぎ利用も可能となっており、停車駅数で言えばバスの方が急行便という感じですが、バイパスも結構混雑していたのと、所々でバイパスを外れて病院などに立ち寄る箇所もあるため所要時間では鉄道の方が早いようです。
特に松山行きで渋滞が激しい時間帯に乗車する場合は横河原駅から電車に乗り換えてしまうのも手かもしれませんね。
あと、乗り鉄的には伊予鉄の乗りつぶしをした後にこのバスで伊予西条駅などへショートカットして帰るなんて使い方もできそうです。
ここから先は鉄道のない区間になりますが、この先にもバス停を設置していてローカル輸送の役割も持っているようです。
前述の通り、川内ICから松山自動車道に入った方が所要時間的には有利なんでしょうけどね。
桜三里霊園前というバス停もありつついよいよ桜三里越えです。
松山自動車道にも桜三里パーキングエリアというのがあるので名前は知っていましたが、峠の名前だったんですね。
桜三里もなかなかの山道でしたが、幹線国道ということでそこまで激しいヘアピンカーブとかはありませんでした。
小松総合支所前からは再びJR予讃線に沿って走るようになり、伊予小松駅も近くです。
伊予氷見駅には氷見バス停、石鎚山駅には石鎚神社バス停と、おおむね鉄道駅に対応してバス停が設置されており、西条駅前に到着します。
ここで降りれば「四国鉄道文化館」をゆっくり見学する時間が取れますがせっかくなら全区間乗車したいし・・・というわけでやっぱり新居浜まで乗っていきます。
西条駅からは鉄道沿いではなく市北部を横断する県道13号を走ります。
この間に西条済生会病院前があり、ここでも通院需要を取り込んでいます。
続いて現れるのは新居浜西バスターミナルですが、駅とは全く離れた場所にありますが、新居浜駅に立ち寄らない路線との乗り継ぎ拠点になっているようです。
市役所前にも立ち寄ったら終点の新居浜駅です。
西条駅前~新居浜駅間では少し遠回りをしている気もしますが、新居浜市街を通ることで鉄道駅から遠いエリアの需要を拾う戦略なのでしょう。
「あかがねの流れ」という作品で、新居浜にあった別子銅山にちなんで銅の精錬過程をモチーフにしているとのこと。
新居浜駅は構内だけ見たことがあったのですが外を見たのはこれが初めてでした。
しかし、ここで寄り道をしてしまったため駅はこれしか撮っていませんw
その寄り道とは・・・
住友別子鉱山鉄道星越駅跡
かつて新居浜を走っていた別子銅山鉄道の星越駅の跡が名所として紹介されていたのでそこへ行ってみることにしました。
別子銅山鉄道は別子銅山で採れた銅を港や精錬所へ運ぶための鉄道として建設され、そのうち平地を走る部分は下部鉄道とも呼ばれ、一時は旅客営業もしていたそうです。
また、この別子銅山鉄道は愛媛県内では伊予鉄道に次ぐ2番目の鉄道として開業した鉄道でもあるようです。
銅山の閉山とともに鉄道もなくなりましたが、今でもその痕跡が市内に残っているようですね。
廃線跡は遊歩道として整備されているようです。
地図で見てもいかにも鉄道っぽい線形の道路だたので怪しいとは思っていました。
地元の人の散歩道や自転車利用者にとっての快走路として活用されているみたいですが、鉄道ファンとしては列車が走っていた時代を想像しながら散歩を楽しむとしましょう。
気になったのが車道をアンダーパスする箇所があったことでして、鉄道が現役の頃からアンダーパスしていたのか、それとも自転車道になった時に安全に横断できるようにこうしたのか・・・
勾配に弱い鉄道にわざわざ不必要な勾配を作るとも思えませんし、やっぱり後年の改良ですかね。
新居浜駅から既に2kmは歩いてきましたが、ずっと直線的な道のりが続くので体感よりは進むペースが早くなりました。
何か別子銅山鉄道についての掲示物とかないかなと思ったら出てきました!
ネットを探しても見当たらないような細かいデータまで載っていました。
廃線探訪とかするならばこういう情報は貴重ですよね。
その廃線跡の遊歩道も終わり一般の車道に合流すると巨大な施設が出てきました。
別子銅山鉄道と関わりの深い住友金属鉱山の事業所でして、銅山が閉山した今でも住友金属鉱山が保有している敷地になるようです。
こちらが例の星越駅跡です。
別子銅山鉄道関連では唯一残されている駅舎らしく、このように綺麗に保たれているのはありがたいんですが、駅跡も住友金属鉱山の敷地内にあるため基本的に一般人は立ち入れず敷地外から眺めることしかできません。
入口部分です。
せっかくこんなに綺麗に保存するならばお金を取ってもいいから中も見学させてほしいですね。
まあ、現役の施設の敷地内にあるわけでセキュリティ上の問題もあるのかもしれませんが・・・
さて、問題は駅に戻る方法です。
ここまで徒歩で来たんですが、なんだかんだで3kmほど歩いてきており、帰りも歩くならばまた3km歩きです。
バスでもあれば乗っていきたいですが、新居浜駅へ行くバスはあまり多くないらしくしばらく待つようです。
ここまで来ると新居浜西バスターミナルも近いのでそこで新居浜特急線を待つ手もあるんですが、それだと逆に時間が余って暇になるので、運動不足解消のいい機会だと持って歩きましたw
阪神バスがいました。
大阪からの「サラダエクスプレス」らしく、せとうちバスと共同運行で大阪と新居浜・西条・今治を結んでいるようです。
本当に高速バスっていろんな地域を結んでいますね。
駅へ戻ってきたら新居浜特急線のアフィを発見しました。
やっぱりこの安い運賃が売りなんですね。
なお、星越駅へ往復する間に暗くなってしまったので駅の撮影はこれ以上しませんでしたw
帰りも新居浜特急線ですが、今度はせとうちバスの担当便でした。
基本的にはさっきのリプレイになるのであまり書くことがありませんが、せとうちバスに乗るのはこれが初めてでした。
せとうちバスは正式には瀬戸内運輸という社名で、通称として「せとうちバス」と呼ばれるようです。
今治に本社をおいており、愛媛県の東部を中心に路線バスを手掛け、今治や新居浜を拠点に高速バスも手広くやっているようです。
瀬戸内の社名通り、しまなみ海道沿いの島々に立ち寄りながら今治と福山・広島を結ぶバスなども運行しているようで、そっちも機会があれば乗ってみたいと思っています。
松山に到着するとJR四国バスがいました。
これは久万高原線という路線に使われるバスで、明日の行程で乗る予定です。
四国新幹線建設促進を訴えるポスターがありました。
確かに出来れば便利になるでしょうが、本州や九州にも繋げないと効果が薄いですしね。
そうなると元々新幹線の分のスペースが確保してある大鳴門橋と瀬戸大橋以外は新たに橋なりトンネルなりを作らないといけないので、そこが一番のネックになるでしょうか。
ただ、九州方面に作ってくれるならば、現状は空路かフェリーか、遠回りしてしまなみ海道経由しかない状況が大きく改善するので実現したら嬉しいです。
といったところで3日目は以上です。
本当にバスに乗るだけで1日終わりましたがたまにはこういうのもいいでしょう。
4日目は追ってレポートしますのでしばらくお待ち下さい。