このタイトルを見て「おや?」と思った方がいれば、その方はおそらく当ブログの常連さんではないかと思いますが、というのは、3年ほど前に似たようなタイトルの記事を公開しているためです。
前回は「”ほぼ”乗りつぶしの旅」と題しており、四国の鉄道完全制覇を意図した遠征だったものの3日間という限られた日程では流石に私鉄も含めての完全制覇は達成できず、一部乗り残しが発生していました。
それが、今回の遠征で完全に制覇してしまおうということになります。
今回の遠征の目的
第一にはやはりタイトルにもある四国の鉄道を完全制覇することがありますが、2泊3日というスケジュールを組むことができた今回、それだけではもったいないため、現地への移動では700系による「のぞみ」を選択し、岡山~徳島直通の「うずしお」、8000系による「しおかぜ」などの乗り鉄要素も加味し、徐々に勢力を減らす四国のキハ40系の乗車や秘境駅として名高い坪尻駅などの駅巡りなども絡めて2泊3日のスケジュールにまとめました。
初日の行程
毎回恒例ですが、1日を1記事として分割してお届けしていきますので、まずは初日となる1日目の行程を説明していくと、朝早く東海道新幹線に乗り700系「のぞみ」で岡山へ、特急「うずしお」に乗り継いで徳島まで行ったら地蔵橋、文化の森の2駅を巡り高徳線を普通列車で高松まで1往復、その後鳴門線で鳴門に行きゴールです。
高徳線の1往復と鳴門線はキハ40系の充当を期待して盛り込みましたが、ダイヤ改正直後というタイミングで実施した今回の活動では、確実度の高いキハ40系の運用情報を得ることはできず、改正前の運用ではキハ40系だった列車を中心に選択しており、そのあたりは正直博打でした。結果がどうだったかはレポート本文でお確かめ下さいw
旅立ちは700系「のぞみ」で
旅の初めは東京駅から乗る新幹線ですが、利用するのは700系の「のぞみ」です。
一時は東海道・山陽新幹線の主力車種と言ってもいい勢力だった700系もN700系に追い立てられるかのように数を減らし、ついには2020年までの完全撤退が発表されるなど、もはや風前の灯火という状況であり、それも「のぞみ」「ひかり」での定期運用はなく「こだま」でしか乗れない状況だったのですが、臨時列車についてはこの限りでなく、「のぞみ」でありながら700系が充当される便のうち遠征に使いやすい時間帯の便をリサーチしていた私はその便を利用しての遠征を企図し、せっかくならば乗り残している四国の路線を制覇しようと思い至ったのであり、今回の遠征は700系あっての活動だったとも言えます。
というわけで東京駅です。
この7時13分発の「のぞみ」が700系です。
行先表示です。
LEDを備えるような車両が置き換え対象なんて時代の流れって早いものですね。
この3分前にはN700系による定期列車の「のぞみ」が走っており、大半の利用者はそっちを選んでいるようであり、700系のほうがかなり空いていました。なお、私の記事をよくご覧になっている方はご存知でしょうが、指定席嫌いの私は今回も自由席です。
そして、かなり座席に余裕がある状態で東京駅を後にします。これがあの東海道新幹線の「のぞみ」かとも思いますが、連休や帰省シーズンでもなくビジネス客ばかりの車内で、しかも3分前にも定期列車がいるとなるとこんなもんなのかもしれません。
あと、鉄的には700系充当というのは言うまでもなく当たりですが、一般利用者からすると、700系だとコンセントがないというデメリットがあり、移動中もノートパソコンを広げて仕事を進めたい人などからしたらマイナスポイントですし、700系だという理由で避けている人もいそうです。
一方で、一般利用者であってもあえて700系を選ぶ理由があるとすれば、それは喫煙車があることであり、N700系ではデッキ部への喫煙スペースの設置と引き換えに客室は全車禁煙となっていますが、700系は今でも喫煙車の設定が残っており、指定席利用の場合に限られはしますが、移動中にタバコが吸えることに魅力を見出してあえて700系を選ぶという声もあるようです。
まあ、私はタバコは吸わないので全く関係ありませんがw
大都会東京の高層ビル群の中を京浜東北線と並走しながら進みます。
東京駅を出て品川までは在来線とほとんど並走しながら走り、駅間が短いこともあって新幹線といえどもそんなに飛ばしません。流石に京浜東北線よりは早いですが、中電である東海道線との比較だとほとんど差がないくらいではないでしょうか。
その割にこの区間だけ乗車するとしても運賃+特急料金の合計は1000円を超えますから、いくら新幹線が好きという人でも東京~品川間だけで乗車する人はまずいないでしょうw
再開発の進む品川地区に差し掛かります。
当然降りる人はおらず、乗ってくる人が結構多いです。
理由として始発駅である東京駅からならば先発の定期列車でも普通に座れる可能性が高いのに対して、品川からだとその限りでなく3分後続の列車を選んで座れる確率をあげようという利用者が多かったのかもしれませんね。
品川を出ると次は新横浜です。ずっと並走していた東海道線とは一旦分かれて、横須賀線・湘南新宿ラインなどが走る品鶴線に沿って内陸側へ入っていきます。この区間は都県境を跨ぐだけあって22kmあるので新幹線らしい走りにはなってきます。この区間だけの利用者もそれなりにいるようで新横浜駅での下車も若干見受けられましたが、やはり乗車が圧倒的に多く、ここで席の7~8割は埋まったと思います。東京時点では意外と空いていて驚きましたが、品川・新横浜と首都圏側の3つの停車駅に停車しているうちに「のぞみ」らしい雰囲気になってきました。
しかし、乗車率に反してそんなに騒がしくなく、録音環境としては悪くないのもよかったです。行楽客が多いとどうしても車内が騒がしくなりがちですが、ビジネス客ばかりなので、出張先での仕事に備えて休息を取る人、移動中の時間も無駄にしまいとノートパソコンに向き合って仕事をする人とそれぞれ自分の世界に入っているようです。
新横浜を出るとお次は名古屋まで1時間20分ほど走りっぱなしになります。東海道新幹線においては熱海駅から浜松駅までかかる、大陸のごとく横たわる静岡県内には1つも停車しないわけですが、「ひかり」だとこの間に最低でも1駅は追加で停車するので700系で新横浜~名古屋ノンストップを楽しめるのは貴重な体験です。
新横浜から小田原あたりまではいよいよ新幹線の本領発揮とばかりに全速力で駆け抜ける興奮に浸っているわけですが、小田原から三島あたりまではトンネルが連続する区間でちょっと退屈さも出てきて、それが終わると待ち構えているのが日本一の霊峰富士山。
東海道新幹線に乗ればよほどの悪天候でもなければまず見ることができる定番の景色ですが、何度見ても美しいですね。
私なんてつい数週間前にも見ているのにやはり関心してしまいました。
富士山もすごい勢いで後ろへ消えていき、静岡・浜松と静岡県内の主要都市も容赦なく通過していく走りは爽快ですが、スマホに入っている「ヒロシゲ36号」という東方の曲をBGMにするとピッタリで流れる景色との相性も抜群でした。
大人げもなく新幹線に一人盛り上がっているともう名古屋に到着です。1時間20分って聞くと長い気もしますが乗っているとあっという間でしたね。
自由席ということで名古屋での乗客の入れ替わりも激しく、降りる人が降り終わり、慌ただしく乗る人が乗り込んでくるともう発車です。
名古屋を出るとお次は京都まで停まりませんが、おそらく滋賀県内での1枚
貨物列車を物凄い勢いでぶち抜いていきます。
観光地として名高い京都も観光を終えるには早すぎる時間帯もあって乗ってくる人は少なく録音環境は変わらず良好です。
京都~新大阪間では「トワイライトエクスプレス瑞風」と遭遇!
速さを追求した鉄道と快適さや豪華さを追求した鉄道という、対極にある列車の一瞬の邂逅でしたが、向こうは向こうで「新幹線だ!」と盛り上がっているんですかねw
新大阪では大半が降りていき一気にガラガラになりました。
東海道新幹線から山陽新幹線へと変わる駅でもありますが、やはり山陽区間の需要は東海道に比べれば圧倒的に少ないようですね。
若干残っていたビジネスマンも新神戸で降りていき、トンネルばかりの区間を走り抜けたら岡山に到着で700系とは一旦お別れです。
このまま乗っていれば故郷の福岡へ行けるわけですが、今回は遠征が目的ですからここまでです。
すぐに発車してしまうのであまり落ち着いての撮影はできませんが、できるだけ撮っていきます。
N700系はN700系でも山陽区間でしか見られない7000・8000番台
それでは、新幹線編は以上となり、ここからいよいよ四国へ上陸していきます。
特急「うずしお」 岡山→徳島
いよいよ今回の活動のメインとなる四国へ向けて「うずしお」に乗り込みます。
乗り場へ行くと早速2000系のアンパンマン列車がいました。
「うずしお」は岡山~宇多津間では「南風」と併結しており、これは「南風」の方の編成です。
もう1本アンパンマンの列車がいました。
これは「アンパンマントロッコ」です。
トロッコはキハ32系の改造のようですが、エンジンは撤去されているようで、形式は”キクハ”でした。
子どもたちはアンパンマンに大喜びでしたが、エンジンのないキハなんて、私には何の興味もそそられませんw
当然、”キクハ”だけでは走れませんから、隣にはキハ185系がくっついていて、電車っぽく言えば1M1Tの構成といえますね。
電気モーターに比べてパワーの劣るエンジンでこの構成は苦しそうですが、スピードを求めない観光列車だからこそ成立する構成でしょうか。
そして、いよいよ私が乗る「うずしお」です。
岡山駅から乗れるのは1日2本しかないわけで、このN2000系が岡山駅に停車しているのもレア度の高い光景といえます。
それでは乗り込みます。
乗車率は半分弱かなと言ったところで岡山駅を発車しました。
2000系気動車には何度か乗っているのですが、N2000系となると初めてであり、130km/h運転に対応するための高出力エンジンはより力強い(ような気がする)エンジン音を轟かせて瀬戸大橋線の高架へ駆け上がっていきました。
併結相手の「南風」がアンパンマン列車のためか、アンパンマンの声でアナウンスがありますがそれは冒頭の僅かな部分だけで、大半は普通のJR四国の自動放送です。案内の全てをアンパンマンの声でやるとしたらそれだけ声優さんに発注する内容が増えるわけですし、列車ごとに音源を用意する手間も考えれば冒頭だけにとどめたのでしょうね。
ここで「うずしお」について軽く解説です。
「うずしお」は高松~徳島間を結ぶ特急列車ですが、1日2本だけ岡山へ直通しており、今回乗ったのはそれです。
四国内の特急列車は本州接続を役割とする「しおかぜ」「南風」などが主力列車であり、松山・高知からは岡山直通が当たり前に実施されており、高松発着の「いしづち」「しまんと」は繁忙期は運休扱いにされて多度津~高松間のみの運転になり、通常は「いしづち」「しまんと」として走る編成が岡山行きとなるなど、高松への利用者を犠牲にしてまで岡山方面への輸送力を確保するほど力を入れられている印象ですが、徳島発着系統となる「うずしお」については、この限りでなく、岡山発着は2本しかないのは前述の通りです。これについては、四国内各都市から本州方面へは京阪神地区や東京方面への利用者が多く、徳島から京阪神地区へは大鳴門橋・明石海峡大橋経由の高速バスが広く利用されていて所要時間面・運賃面ともに鉄道ルートは不利であることから高松~徳島間のローカル輸送に徹する形としているものと思われます。なお、高松~岡山間には高松市と本州を接続する列車として快速「マリンライナー」が走っており、高松駅で「うずしお」と乗り継げば徳島と本州を鉄道で行き来することは可能であり、特急券の乗継割引についても、岡山駅での乗り換えだけでなく、「マリンライナー」を介して高松駅で乗り換えても適用されるなど一応配慮はされているようです。
現在は徳島と広島や九州方面の利用者を取り込むべく企画乗車券を発売するなどの施策を行っているようです。
また、「うずしお」は気動車特急として運行される列車としては「宇和海」と並んで日本最多の16.5往復が走っています。その代わり1列車あたりの輸送力は押さえられており、朝夕ラッシュ時以外は2~3両の短編成での運行となっており、フリークエンシー(高頻度運行)を重視する戦略のようですね。
あと、岡山発着便については「南風」と併結する都合上瀬戸大橋線から坂出方面の短絡線を使わずに宇多津駅へ向かい、「南風」と分割併合して進行方向を変えて高松へ向かい、更に高松駅が予讃線と高徳線ではスイッチバック構造になっているためにここでも進行方向が変わるため、現在定期運行されている特急列車では唯一2回運行途中で進行方向が変わる列車となっています。
それから、「うずしお」の特徴と言えるのが、停車駅のバリエーションが非常に多いということであり、高松~徳島間では全ての列車が停車するのは栗林・志度・三本松・板野の4つだけであり、それ以外に屋島・オレンジタウン・讃岐津田・引田・池谷・勝瑞が停車駅に加わる列車もありますが単純に速達型と停車型といった風に分類できるものではなく、列車ごとに停車パターンが違っており、究極の千鳥停車とも言える設定となっているため、途中停車駅で乗り降りしようと思っている場合は停車駅を要チェックです!
それではレポートに戻ります。
岡山を出て最初の停車駅となる児島までは特急らしくノンストップで走り抜けます。「マリンライナー」や普通列車だと児島まででも結構長く感じますが、特急だとあっという間ですね。
児島を出ると瀬戸大橋を渡り四国へ上陸します。
もう何度も見た景色なので今更動画は撮りませんが、何度見ても美しい車窓です。
「南風」と併結している都合上、高松方面への連絡線へは入らず宇多津へ向かいます。
明らかに遠回りですが、岡山~茶屋町間の宇野線は単線区間も残り線路容量が逼迫する区間ですから別立てで走らせるのは避けたいのでしょうね。
宇多津からは何名か乗ってきて驚きましたが、どうやら間違って「南風」の車両に乗ってしまい、アナウンスで間違いに気づいて慌てて乗り換えてきた人たちのようです。
宇多津を出ると次は高松です。他の特急列車は坂出にも必ず停車しますが、岡山発着の「うずしお」だけは例外で通過します。
高松運転所が見えたらもう高松です。
意外とここで降りる人もいましたが、「マリンライナー」があるにも関わらず特急料金を払ってもこの区間だけ「うずしお」に乗るという人もいるんですね。
余談ですが、11時05分に岡山を発車した私の乗っている「うずしお」が高松に着くのは12時03分、所要時間は58分ですが、岡山駅を7分後の11時12分に発車する「マリンライナー」は高松に12時07分に着くため、所要時間では55分と、なんと快速である「マリンライナー」の方が早いというオチになっていますw
「マリンライナー」は妹尾・茶屋町に余分に停まるとはいえ、児島~高松間では坂出経由の最短経路を行く上に分割併合の作業もない一方、「うずしお」は妹尾・茶屋町を通過して稼いだマージンも宇多津経由という遠回り&分割併合作業で潰してしまい所要時間だけ見れば逆転されてしまっているわけですね。
なお、「うずしお」は高松でも進行方向が変わる都合で3分間停車しますが、発車は12時06分と「マリンライナー」が高松に到着する1分前に逃げるように発車していくため、高松以遠まで行きたい場合は高松まで「マリンライナー」にして特急料金を浮かすなんて事はできないようです。
ていうか、これで高松で追いつけるダイヤだったらいよいよ岡山直通の意義が怪しくなってきますからねw
2度目のスイッチバックを終えて高徳線に入るといよいよ本領発揮です。私の乗った便は栗林・志度・三本松・板野にしか停まらない最速達便となっていますが、栗林・志度は高松の近郊区間ともいえ、数分おきに停車していきます。こんな区間でも利用者がいるのに驚きますが、地方線区は普通列車が少なく短距離でも特急を使わざるを得ないケースも多いですからね。
JR四国的にも短距離でも特急に乗ってもらってちょっとでも増収しようって意図なんでしょう。
カーブでは振り子全開で曲がり、直線に入ればエンジン全開のフル加速を繰り返し田園風景の中を爆走します。
古い国鉄型気動車のエンジン音も好きですが、高性能気動車のパワフルな音も大好きです。
どんどん進み気づけば香川県と徳島県の県境に差し掛かりますが、このあたりは峠越えとなっていて急勾配が控えているものの、N2000系はそんなのどこ吹く風と余裕の高速運転であっという間の徳島入りでした。
徳島に到着!
東京駅を出てから約6時間掛けての徳島入りですが、鉄道だけで長距離移動というのも楽しいものですね。
時間と予算が許せば列車で遠くへ出かけるのもいいものです。
飛行機でひとっ飛びというのも悪くはないですが、時間を掛けて到着してこそ遠出したという実感が湧くというものです。
以前にも訪れているので細かくは撮りませんが、駅名標くらいは貼っておきましょう。
側線を見渡せば今回の遠征の目的の1つでもあるキハ40系が停車中でした。
狙うのは夕方以降の運用ですが、私が乗る列車に充当されますように!
↑そこへ1200系が入線してきました。
あとは、乗り換え待ちの間、暇つぶしも兼ねて外へ出ます。
徳島駅は駅構内はそれほど大きい駅という気はしませんが、外から見るとかなり大きいですよね。
何のお店かと思えば、高速バスなどを運行する海部観光のチケット売り場のようでした。
お昼ご飯は徳島ラーメンです。
豚肉や生卵を乗せるのが定番らしいのですが、私が入ったお店ではトッピングとして別注文しないといけなかったようで、入っていませんでした。
まあ、美味しかったのでいいですけどw
これで徳島駅とは一旦お別れして、18きっぷに日付を入れてもらうミッションを終えたら無事18キッパーに変身して旅を続けます。
地蔵橋駅
徳島入りして駅巡り1駅目の地蔵橋駅です。
↑乗ってきた列車の発車シーン
ホームです。
駅舎に近い部分だけ屋根がついていますが、1面1線の棒線駅です。
駅構内と周辺の建物の境界が曖昧ですが、これもローカル駅あるあるですね。
ホームを見渡します。
今は線路は1本だけですが、昔はもう1線あって、1面2線の交換可能駅だったことが想像できる構造ですね。
昔は売店があったみたいで乗車券の発売もしていたようで、当時は簡易委託駅だったようですが、今は完全な無人駅です。
なんかモニターがありました。
サイズ的に正体はタブレット端末?w
こちらが駅舎です。
見た目はそこまで古くは見えないのですが、Wikipedia情報では大正15年建築なんだとか。
駅はあっさり見終えてしまったのでちょっと寄り道します。
踏切を渡るのですがこの踏切にもネタがありました。
うんうん、こんな狭い踏切だし、自動車通行禁止だよね。
・・・軽自動車は除く!?
軽ならば通っていいみたいです。
踏切から駅を眺めます。
ここから見ればかつて交換可能駅だったのは明らかですね。
更に歩いて県道まで出ました。
いくら暇だからって当てもなく徘徊していたのかというとそんな事はありません。
ちゃんと目的がありました。
いえいえ、これは列記とした”山”なんですよ。
しかも、日本一低い山なんです。
実を言うと、日本一高い山が富士山で異論がないのに対し、低い方は全国にそう言われる山がいくつかあり、極端なものだと秋田県の海抜ゼロメートル地帯に作られた築山の大潟富士は海抜がちょうど0mですし、仙台の日和山は3mで、地形図に掲載されている山としては日本一低く、大阪府堺市の蘇鉄山は6.97mで一等三角点がある山としては日本一低いなど、様々な条件設定でどれが日本一になるかは変わってくるようなのです。
で、この弁天山ですが、こちらは標高が6.1mであり、日和山よりは高いわけですが、弁天山は”天然の山”としては日本一低いそうです。
お遍路さん向けの案内のようですが、ちゃっかり弁天山の宣伝もされていましたw
弁天山の”麓”には、ラーメン屋さんがあり、ここで弁天山登頂証明書を10円で発行してもらえるそうです。
完全に観光地化されていますねw
別アングルから弁天山を撮影です。
普通、山の全景なんて相当離れないと撮れないものですが、ここはわずか数メートル下がるだけで撮れてしまいますw
舗装もされた大変良く整備された登山道です。
昨今は登山ブームの一方で、軽装で山に入ってしまい遭難するという事故も発生しており問題になっていますが、ここならばサンダル履きで入山したって大丈夫です。
この祠、ただの飾りじゃなくておみくじや御守りを収める容器という役割もあり、参拝者はセルフサービスでおみくじやお守りを授かります。
中にはお金を入れる箱もあり、完全に田舎あるあるな野菜の無人販売所ですねw
ちょっと無骨な見た目ですが、賽銭箱もあります。
神主さんも巫女さんもいませんが、参拝を済ませたら撤収です。
山頂からの眺めです。
木々に遮られるため、あまり開放感はないですが、逆に秘密基地感があって子供の頃だったら喜んで入り浸りそうですw
↑最近はやっているらしい、RTA(リアル登山アタック)っぽく動画にしてみました。
他の投稿者さんの作品見たく、凝った演出を付ける技量もセンスもないので撮って出し状態ですがお目溢しをw
駅へ戻る道すがらで見つけたのですが・・・
おそらく水路の向こうの農地へ出入りするために所有者が掛けた簡易の橋なんでしょうが、文字通りの一本橋で、渡るには勇気がいりそうです・・・
往路でもネタにした踏切です。今度は反対側からの撮影ですが、こちらから見ると軽ならば通れそうな感じがしますね。
想像ですが、駅舎が面する側は住宅地となっている一方、ホーム側は農地ばかりなので農家さんの軽トラの便を図って軽自動車に限って通行を認めているのではないでしょうか。
正式な標識でも「軽・二輪は除く」となっているので、軽自動車が通れるのは正式な扱いのようですね。
それでは、駅に戻りまして、お次は文化の森駅です。
文化の森駅
名前の時点でネタっぽいですが、選んだ理由も駅名が気になったからですw
↑乗ってきた列車を見送ったら文化の森駅の取材開始です。
構造は1面1線の棒線駅ですが、高架駅というローカル線らしからぬ構造です。
高架の反対側は住宅街となっており、近くにはスーパーマーケットもあるので、活気を感じる駅です。
無人駅ですがホーム上に券売機があるため、近距離きっぷ限定ですが駅で切符を買うことができます。
それにしても、「キップうりば」という表記が何か気になりました。
ひらがなで「きっぷ」か、漢字で「切符」ならばよく見ますが、カタカナってあまり見ないですよね。
JR四国の駅では通過列車の通過時刻を掲示してくれているので通過列車の撮影には大助かりですが、牟岐線唯一の優等列車の特急「むろと」も今や1日1往復になってしまいましたねぇ・・・
以前の旅で乗ったことあるんですが、あの頃は日中にも普通に走っていて行程に組み込むのも容易だったものの、今のダイヤじゃわざわざ「むろと」に乗ろうという目的で旅に出ない限り乗るのは難しい列車になってしまいました。
ホームからせり出すように通路があり、ここが駅への出入り口になります。
逆にいうと、ここ以外から駅へ出入りすることはできず、エスカレーターやエレベーターと言った気の利いた設備もありません。
というわけで、当駅利用者は有無を言わさずに階段を強制されます。
若者ならば何ら苦もなく上り下りするでしょうが、お年寄りや身障者といった方は苦労されるでしょうね。
当駅の開業は1990年と、JR発足後のことであり、ギリギリ平成時代に入っていたわけですが、その頃はまだバリアフリーという概念は普及していなかったのでしょうか。
駅前広場と呼んでいいのか微妙ですが、階段の前はちょっとした広場になっています。
こんなところに駅名が書かれていました。
あんまりにも小さくて何気なくここを通りがかっただけだったら駅があるとは思わないかもしれませんw
駐輪場は充実しているあたり、地方ローカル駅らしいですよね。
でも、止まっている台数から言えば、案外利用者が多そうですよね。
時間が余ったのでぶらぶらと散策していると青看を発見!
駅名にもなっている文化の森の案内が出ていたので撮りましたが、1.6kmって・・・w
そう、実を言うと文化の森駅の由来である「徳島県文化の森総合公園」までは徒歩30分ほど離れており、駅名を信じて降りてしまうと全然近くないというオチになりますw
でも、バスに乗り換えればいけるんでしょ?とお思いの方もいるでしょうが、結論としては当駅からバスで文化の森へ行くことはできます。ただし、本数は非常に少ないようで、ほとんどの人は徳島駅から直通のバスを利用しているようです。
これでもマシになった方らしく、以前は当駅から文化の森へ行けるバスは出ていない状況だったみたいですから、本数が少なくともバスが繋がっただけ良しと思いましょうw
このあとは近くのスーパーマーケットで飲み物などを調達したら駅へ戻ります。
駅に戻ってホームからの1枚ですが、このように駅から見えるくらい近くにスーパーマーケットがあるのですが、駅との間には私有地が広がっていて公道だけを通っていこうとすると一度大きな通りまで出る必要があり遠回りを強いられるので見た目ほど近くありません。
特に列車の時間が迫っている状況下で買い物をしようってときは要注意です。
駅から徳島方を見た景色ですが、少し進んだところで川を渡っていて堤防道路と交差する踏切があります。
どうせなら、あそこまで線路に並行する通路でも作ってあげれば平面移動だけでホームへたどり着けるようになるし、この画像で踏切の左側の地区から駅を利用したい人からすると現在の入口を利用するよりショートカットになっていいと思うんですがね
と言ったところで列車がやってきました。
これにて駅巡り編は終わりで、あとはひたすら乗ってばっかりの行程となります。
高徳線を1往復
徳島に戻ってきた私はここから普通列車で高徳線を1往復します。
キハ40系が充当されることを期待しての行動でしたが果たして・・・
と、その前に徳島駅のホームで見つけたこれをご紹介
古そうな電灯ですが、かなり古いものなんですかね。
1200系と1500系の混合編成が停車中でしたが、これは鳴門線の列車のようです。
奥には1000系がいました。
よく見ると高松幕なので、私が乗る列車のようです。
↑鳴門線の発車シーン
鳴門線が発車していくと1000系も移動してきて客扱いを始めました。
幕は引き続き高松幕のままなので、私が乗る高松行きで間違いなさそうですね。
キハ40系でないという意味ではハズレですが、実は高徳線での1000系の運用は長らく徳島側の区間運転に限られていて、全区間走破する運用はなかったのですが、この前のダイヤ改正で”復活”したものであり、たまたまそれに当たったようです。
これはある意味アタリですね。
なお、これの折返しの高松発徳島行きがキハ40系らしいという情報をTwitterで入手していたのですが、こうして高松行きがキハ40系じゃないということは、その運用もダイヤ改正で変更になりキハ40系運用は消滅してしまったのでしょうか・・・?
実は今乗っている列車と折返しの徳島行きは別の車両が運用される可能性もありますし、過度に悲観的にはならず、とりあえず高松まで行きましょう。
高徳線は既に「うずしお」では乗っているわけですが、やはり普通列車で乗るのは違いますよね。
ただ、「うずしお」が1時間ほどで走破する高徳線を、普通列車だと2時間半近くかかり、18キッパーが特に冷遇されている感がありますw
これは74.5kmという路線長に対して29駅もあり、平均すれば2.5kmに1つの間隔で駅があることになり、そこに加速度の低い気動車という条件も相まって所要時間が伸びていることに加えて、全線単線ながら特急が1時間ヘッドで走るなど、列車交換待ちの停車が多くならざるを得ない条件が揃っているんでしょうね。
まず最初の1区間の佐古駅までは徳島線との単線並列となっており、見た目上複線に見えますが、高徳線と徳島線の単線が2つ並行しているだけなので複線区間ではありません。
ちなみに、徳島県は宮崎県と並んで県内の鉄道が全て単線だったりします。
池谷駅では鳴門線が分岐していき、普通列車では折り返す列車も多い板野を過ぎると阿波大宮~讃岐相生間で県境を超えて香川県に入ります。この区間は1区間で5.6kmと高徳線では最も長く、また25‰の急勾配があるため県境らしい県境になっています。まあJR発足後のデビューの1000系の足なら軽々越えていきますけどねw
あとは、ネタと言えば、オレンジタウン駅ですが、これはJR四国グループの不動産会社「よんてつ不動産」が開発した住宅団地の名前から来ており、私鉄っぽいやり方をするなと思いましたが、考えてみればJR四国は国鉄時代からの型式名の命名規則を放棄して、1000系・2000系・・・と私鉄のような型式名に移行してもいますし、JR四国らしいとも言えるのでしょうか。
これくらいしか書くこともなく乗車レポートに戻りますが、1000系の運用がレアだと言っても2時間半はただただ乗っているだけになりましたね。
なんだか、長かった割にあまり印象に残っていませんw
高松が近づく頃にはすっかり薄暗くなって車窓も見られなくなりましたしね。
高松に到着!
徳島ではまだまだ明るかったのに、だいぶ日が落ちて日没間際です。
写真だと意外に明るく見えますが実際はすっかり薄暗かったですよ。
幕を見ると、引田行きになっているので、折返しの徳島行きは別の車両が充当されるようです。
果たして・・・
讃岐うどんが美味しい高松駅ですが、駅名標を撮るだけでホームの立ち食いですらうどんを食べる余裕はありませんw
なにせ、5分折り返しですからね。
徳島行きの案内に従って乗り場へ行くと・・・
四国のキハ40系は現在もっぱら徳島地区でのみ走っており、こうしてわずかにある高松乗り入れ運用を別にすれば、徳島へ行かないと会えない存在になっています。
古い車両のセオリーに漏れずにキハ40系もラッシュ時のみの運用であり、日中にはほとんど走らないこともあり、今やわざわざ乗りに行かないと乗れない車両とも言えますが、徳島県内で列車で通勤・通学されているという方は今でも馴染みのある車両かもしれませんね。
また、音鉄的な注目ポイントとしては、国鉄時代からエンジンを換装せずに使用されていることであり、昔ながらのエンジンサウンドが今でも楽しめます。
あとは、のんびりとキハ40系の旅を楽しみます。
最初は混み合っていた車内も高松市街を抜ければ閑古鳥が鳴くような状況だったため、録音環境もよさそうです。
途中、何箇所かで停車時間のある駅があったんですが、引田駅での1枚です。
そして、ここからはいよいよ25‰が控える県境区間に入ります。
「うずしお」ではそんな急勾配だとは思わないほど猛スピードで駆け上がっていた勾配も、国鉄型のキハ40系には苦しいらしく、激しく唸るエンジン音の割に車体は遅々として進まず、ゆっくりゆっくりと峠に挑んでいました。
それが逆に頑張っている感が出ていてよかったですけどね。心の中でエンジンを応援してしまいましたw
徳島県内に入ってもガラガラのままで、このまま徳島駅まで行けると思っていたのですが、そうは問屋が卸さず、1駅手前の佐古駅からはサラリーマン風の人たちがぞろぞろ乗り込んできて、混雑とまでは言いませんが、ちょっと騒がしくなりました。
佐古駅周辺にお勤めの方が一旦徳島駅に出て帰路に就くというパターンでしょうか。
徳島に到着です。
もう完全に夜の暗さですが、それもそのはずでもう20時を過ぎています。
ところで、折返しは板野行きとなるようですね。
時間的にそのまま夜間滞泊でしょうか。
鳴門へ向けてラストスパート
徳島についたら鳴門線に乗り換えて鳴門駅でゴールとなります。
が、その前に徳島駅構内で色々撮っておきます。
キハ185系もいました。
「剣山」の運用でしょうね。
側線にもキハ40系がいました。このまま明日の朝まで動かないのかもしれませんが、これが鳴門線の運用に入ってくれれば私はもう1度キハ40系に乗れる機会を得ることになります。
どうなるんでしょうね。
反対側は通称たらこ色でした。
JR西日本は経費削減目的で採用していますが、国鉄時代から存在する塗色であり、各地で見かける気がします。
↑そこへN2000系「うずしお」が入ってきました。
↑続いて乗ってきたキハ40系が発車します。
続いて鳴門線の列車が入ってきましたが、1200系・・・
これはキハ40系は諦めるしかないのか・・・と思ったらここで妙案が出ました。
それは、1本見送るということです。鳴門線は地方線区にしてはそれなりの本数が出ており、40分後に後続の鳴門行きがあるのでそれに乗って鳴門へ向かってもホテルのチェックイン時間には間に合う上、調べると鳴門駅周辺の飲食店は遅い時間までは営業しておらず、このまま鳴門まで行ってしまうとまともな食事にありつけない一方、ここで1本見送れば、40分ちょっと徳島駅で時間ができることになり、それだけの時間があれば駅周辺で夕食を済ませることができるという狙いもありました。
ようは、しっかりした夕飯を食べられる上、うまくすればキハ40系にももう1回乗れるかもという一石二鳥な作戦だったわけですね。
というわけで、駅周辺で腹ごしらえを済ませてまたホームへ戻ってきました。(名物でも何でもないので写真はありませんよ?w
おお、これはビンゴ!
側線にいたキハ40系が夕飯を食べに行っている間にホームに据え付けられており、鳴門行きに充当されるようでした。
それでは乗車です。
鳴門線は明日も乗るので今回は解説はなしでとりあえず鳴門まで行きます。
時間的に遅いこともあってガラガラでしたが、翌朝のラッシュ輸送に備えてか長い編成だったため、ドアカットがあって鳴門線内はドアが開かない車両があり、車掌さんが車内を巡回して終点まで乗ることを確認して回っていました。
道中書くことはそれくらいですかね。
鳴門駅に到着です。
前回の「”ほぼ”乗りつぶしの旅」では鳴門線は行程の都合上組み込むことができず、徳島県内では最後の未乗路線として残っていましたが、これにて完乗です。
ところで、列車を降りると車掌さんが待ち構えていて集札をしていました。鳴門駅は結構大きい駅のイメージだったので流石に駅員がいると思っていたのですが、遅い時間は営業していないようであり、このようなスタイルになるようです。
駅舎の外観だけ撮ったらホテルへ急ぎます。
なにせ、明日も早いですし、早くチェックインしてシャワーを浴びたら充電をセットして寝ないといけません。
というわけで、1日目は以上となり、2日目以降は追ってレポートしますのでしばらくお待ち下さい。
~追記~
2日目も公開しました。