車中泊込みで7泊8日で実施した北海道遠征の6日目です。
なお、1・2日目・3日目・4日目・5日目をご覧になっていない方はそちらから先にご覧になることをおすすめします。
本日の行程
6日目となる今日は昨晩宿泊した札幌からスタートし、まずは737系充当の普通列車東室蘭行きで東室蘭まで一気に乗車し、更に乗り継いで室蘭まで行ったら苫小牧まで引き返して737系運用区間を一気に制覇してしまいます。
ちなみに、苫小牧→札幌の運用は2日目に乗車済みです。
苫小牧からは日高本線を鵡川まで1往復し、その後札幌へ移動したら、特急「とかち」で帯広まで1往復したら札幌に宿泊してゴールです。
メインは737系ですが、それだけでは時間が余ったので車窓撮影を目当てに日高本線と「とかち」にも乗るという感じですw
まずは737系に乗る
というわけで早速この日の目玉となる737系です。
まずはその解説から始めたいと思いますが、737系はJR北海道が2023年5月から運用を開始した新型車両で、室蘭本線の電化区間の普通列車向けの車両として導入されました。
それまで活躍していたキハ141系の後継車両として導入されたもので、JR北海道の電車としては初めてワンマン運転に対応したものとなりました。
元々JR北海道管内の路線は札幌都市圏を除いては非電化区間が多く、電車そのものが少数派な上、電車を使用する区間は需要が多い区間が多いこともあって、JR北海道で電車といえば特急形か通勤型となるわけですが、室蘭本線の室蘭~苫小牧(沼ノ端)間は電化区間ながら需要が少なく、711系引退後はこの区間の需要にふさわしい電車が存在せず、電化区間ながら気動車のキハ141系が使用されていました。
しかし、そのキハ141系も老朽化のため引退することとなり、その後継として導入されたのが737系というわけです。
そのため、737系はJR北海道の電車としては初めて2両編成とされ、ワンマン運転に対応した形式となりました。
また、普通列車向けに737系以前にJR北海道が導入した形式としてH100形がありますが、こちらはJR東日本のGV-E400系をベースにしたものでJR北海道が独自に開発したものとは言えませんでした。
それが737系はJR東日本の地方線区向け交流電車である701系やE721系をベースにするのではなくて、完全に独自の車両として開発したものとなります。
特徴的なのは乗降扉が2箇所ずつとなっていて、比較的利用者数が少なく、かつ寒冷地ゆえに保温性を確保する必要のある地理的条件に対応しつつ、車内はロングシート主体として混雑時の詰め込みにも対応できるようになっています。
そのため、キハ141系に比べると座席定員は減っていますが、乗車定員そのものは増えているようです。
2023年時点では室蘭本線での運用が主体で苫小牧~室蘭間の普通列車の多くで活躍していますが、導入目的には函館本線の721系置き換えも含まれていることから、函館本線の中で比較的利用が少ない岩見沢~旭川間の普通列車にも今後投入されるものと思われます。
それから、今回乗車する札幌発東室蘭行き普通列車についてですが、737系は基本的には苫小牧~室蘭間での運用であるものの、所属する車両基地が札幌にある関係上、朝の札幌発東室蘭行きと、夜の東室蘭発札幌行きの1往復でのみ、千歳線でも営業運転をします。
そのうち、2日目で乗車した札幌行きについては、「エスコンフィールドHOKKAIDO」でナイターの試合が開催される日は737系は千歳までの運転となり、千歳から札幌は731系などの長編成の車両を使っての運行となるため、札幌まで737系で乗り通したい場合はナイターとかぶらないように注意が必要です。
といったところで、解説はこれくらいにしてそろそろ本編に入っていくとしましょう。
まずは発車標ですね。
札幌駅から出る東室蘭行きの列車というのは、特急「すずらん」の1本と、この普通列車東室蘭行きの2本しか無いのでそれだけでもレアですし、札幌駅にやってくる列車で2両編成というのもレアですね。
札幌周辺では閑散時間帯の普通列車ですら最低でも3両ですからね。
ちなみに、キハ141系の時代にも同じ札幌発東室蘭行きに乗っていますが、当時は札幌発が6時18分となっており、現行ダイヤより3分早く発車していました。
おそらくはキハ141系より737系の方が加速性能などが優れているのを加味して所要時間が短縮された結果、発車を遅らせることになったんでしょうね。
ホームへ行くと既に入線していました。
早めに行って入線シーンを撮ろうと思っていたのですが、結局ギリギリに駅に向かった結果がこれですw
まあ、737系ならデビューして間もない車両ですし、今後撮影するチャンスはまたあることでしょう。
それでは乗り込みます。
札幌という道内最大の都市のターミナル駅ながら、まだ朝早すぎるため利用者はそれほど多くなく737系2両編成でも十分に足りる程度の乗車率でした。
この日は平日ということもあり、そろそろ通勤ラッシュが始まりますが、ほとんどの通勤客は苫小牧方面から札幌へ向けての利用者でしょうから、逆方向の苫小牧方面へ向かうこの列車は無縁と言えるでしょう。
まあ、だからこそ札幌都市圏を2両で走るなんて暴挙が許されるんですけどねw
あと、これは2日目に乗車したときにも気になった点ですが、1日に1往復しか運行されない千歳線区間にもちゃんと自動放送が用意されていたことですね。
確かキハ141系の頃は千歳線区間は肉声放送のみだったと思いますが、キハ141系と737系では放送の音源が違うので、どのみち室蘭本線の放送も新調しなければならないならば、ついでに千歳線区間の放送音源も用意したといったところでしょうか。
せっかくなのでここでも外観撮影です。
北広島駅にやってくるのはナイターによる運用変更がなければ1日2回だけですからね。
キハ141系の頃は千歳線の普通列車で気動車ということで特別感があったんですが、737系だと形式がレアとはいえ電車なのでそこまで特別感がないなというのが正直なところですが、千歳線では通常は大橋俊夫さんの自動放送が流れるのに対して、H100形と同様の放送なので音鉄としてはそこが注目ポイントでしょうか。
この後は苫小牧でも停車時間があったはずなんですが、流石に長丁場の遠征で疲れが溜まってきていたのかすっかり寝ていて、気がついたら室蘭本線に入っていたという落ちでしたw
室蘭本線での感想も書くと、電車ということで気動車のキハ141系よりも走りがスムーズで、揺れも少なくエンジン音もしない分静かで快適性ではかなり進歩したと思います。
まあ、音鉄としてはちょっと物足りない感じもするんですけどねw
走行性能も当然上がっていて、今回乗車した札幌発東室蘭行きでいうと、キハ141系の頃は札幌を6時18分発の東室蘭に9時08分着でしたが、737系に投入により札幌を6時21分発の東室蘭に8時50分着となり21分もの短縮を実現しました。
このため、2023年5月20日の運行開始に合わせて737系充当の列車に限ってダイヤ改正が実施されたのですが、3月にもダイヤ改正があったばかりで、わずか2ヶ月後にまたダイヤ改正を実施するという、鉄道業界の慣例としてはややイレギュラーな展開となりました。
噂によると本来は3月のダイヤ改正に合わせて737系をデビューさせる予定だったのが、車両の製造が遅れたか、現場での受け入れ準備に時間がかかったなどの事情で5月にずれ込んだという話もあるみたいです。
思うのは、気動車と電車では運転士に求められる免許が違ってくるので、従来はキハ141系を運転していた運転士に電車の免許をとらせる必要があってそれが時間がかかったという可能性はありそうですね。
余談ですが、737系がデビューするまでは、室蘭本線の室蘭~苫小牧間では電化区間ながら架線を使用する列車は電車による特急「すずらん」のみとなっており、特急「北斗」は気動車でしたし、普通列車も気動車ばかり、貨物列車もディーゼル機関車が牽引するという状況で、電化設備の無駄遣いと言われていました。
737系導入で普通列車でも電化設備を活用できるようになり、電化区間の有効活用が出来るようになりました。
そして、札幌から2時間半ほどで東室蘭に到着です。
当然特急よりは時間がかかりますが、737系になったおかげでだいぶ早くなりました。
↑そこへ789系「すずらん」がやってきました。
写真でも撮ります。
この列車は札幌からの「すずらん2号」であり、東室蘭止まりの列車となります。
「すずらん」は基本的には支線に乗り入れて室蘭駅発着で運行されますが、この「すずらん2号」と折り返しとなる「すずらん5号」の1往復だけは室蘭まで行かずに東室蘭~札幌間の運行となっています。
ここからは東室蘭始発の室蘭行きの普通列車に乗り換えて室蘭まで行きます。
この普通列車は「すずらん2号」から接続する列車ともなっていて、「すずらん2号」を利用して東室蘭より室蘭方面の駅へ行きたい人もこの列車を利用することとなるため、意外と混み合っていました。
それにしても、ということは札幌から利用する場合、私が乗ってきた札幌発東室蘭行きの普通列車に乗っても、「すずらん2号」に乗っても東室蘭~室蘭間の各駅への到着時刻は同じということになりますね。
普通列車だと6時21分に出発しており、「すずらん2号」の札幌発が7時30分なので、特急だと1時間9分も遅く出発できることになり、流石に特急の格を見せつけられた気分ですw
折返しは苫小牧行きとなるようです。
そのまま折り返し乗車しますが、室蘭駅は有人駅であり、例によって列車別改札だと思うので一旦改札を出ます。
「北斗」も停車する東室蘭駅に比べると「すずらん」しかやってこない室蘭駅は駅も小さいですが、元々室蘭本線は岩見沢周辺で採れた石炭を室蘭の港へ運ぶための鉄道として建設されたわけですから、室蘭駅こそ室蘭本線の発祥の地の1つと言えるでしょう。
名所案内です。
中でも気になるのは「地球岬」でして、まさか星の名前をつけてしまうなんて、なんて壮大なんだろうと思いますが、実は本来は「チキウ岬」という名前で、元々はアイヌ語で「チケプ」(親である・断崖)という意味からつけられた地名だそうですが、「チキウ」が「地球」と似ていることから一般的には地球岬と呼ばれているようです。
ただ、駅からは結構離れており、最寄りも当駅よりは母恋駅の方が近いみたいです。
アクセス手段としては路線バスがありますが、本数も多いとは言えず、更に最寄りバス停となる「地球岬団地」から更に徒歩15分と公共交通機関でのアクセスは良いとは言いかねます。
室蘭市を代表する観光地の一つみたいな扱いをされていながら、直接乗り入れるバスすら無いなんてちょっと寂しいですね。
さて、いつもならばこのあたりで駅名標を貼るところですが、どうやら撮り忘れていたようですw
まあ、過去に何度か訪れている駅ですし別にいいですけどw
駅舎は1997年に建て替えられたもので、そんなに古いわけではないですが、改札口は昔ながらのラッチスタイルでした。
とりあえず駅前に出て駅舎だけ撮ったらあとは駅舎内で待って過ごしました。
改札が始まると入場し、また737系の車内に吸い込まれて折り返し乗車です。
列車は苫小牧まで直通ですが、東室蘭で停車時間があったので一旦外へ出て撮影タイムです。
ちなみに、この停車時間の間に函館からやってきた札幌行きの特急「北斗3号」が先行するので、室蘭駅方面からの利用者が札幌へ向かう場合は「北斗3号」に乗り継ぐことでスムーズに移動できるように配慮されたダイヤとなっています。
側線にいたのは737系と入れ替わりで引退したキハ141系でした。
これにて定期運用は終了ですが、一部報道によるとJR北海道ではキハ141系の活用策を検討しているとのことで、どのような形で活用するのかはまだ分かりませんが、全ての車両が廃車されるわけではないようです。
札沼線電化時には中古車両として海外に輸出された編成があったみたいなので、今回も海外へ輸出されるのか、それとも大穴で観光列車などに改造するなんて可能性もありそうです。
ここからは勝手な想像ですが、一昨日の行程で乗った「富良野・美瑛ノロッコ号」も客車がかなり老朽化してきているタイミングでしょうし、ディーゼル機関車が牽引するスタイルは乗り鉄としては乗っていて楽しいですが、鉄道会社としては気動車とは異なる免許を持つ乗務員が必要だったりして運用上のデメリットもあるところ、キハ141系を改造した観光列車に置き換えれば運用上のメリットもありますね。
そして、発車時刻となりましてあとは苫小牧まで特に書くこともなく一気に移動しました。
これにて737系が定期運用される区間の録音は全区間揃えたことになりますが、函館本線での運用が始まったらまた乗りに行かないとなぁ~w
したから!とまこまい
分かる人には分かるネタを見出しに持ってきてしまいましたが、苫小牧ではしばらく滞在時間がありまして、実はここでちょっとしたネタもあります。
“分かる人”はお楽しみにw
ここの側線にもキハ141系がたくさんいますね。
この活動の時点で定期運用がなくなってから1ヶ月ちょっと経っていましたが、そのまま留置されているということは、やっぱり廃車はしないんですかね。
駅の柱を使って地元名産のホッキ貝をPRしていましたw
そういえば、”あの娘”もPRしていましたね?
ここでお昼ごはんです。
注文したのは「ホッキ貝カレー」です。
駅の中にあるという便利な立地もありますが、もちろん美味しかったです。
お供の飲み物は北海道のローカルドリンク「ガラナ」です。
私の北海道遠征では必ずと言ってもいいほど飲んでいる定番です。
ちょっとぶれてしまいましたが観光協会の掲示板がありました。
小樽とかトマムとかに比べると観光地というイメージは薄い苫小牧ですが、観光協会は頑張っているみたいですね。
駅前に出てきました。
昨日の朝もここからスタートしたので帰ってきた気分です。
見出しの意味が分かっている方は、早く紹介しろと逸る気持ちで読んでおられるところでしょうが、ここで今の私にとって大事なミッションがありますね。
それは・・・充電器の回収です!
昨日の記事をご覧になっていない方には何のことやら?という感じでしょうが、実は前日の朝、苫小牧駅前のホテルをチェックアウトした際にエネループ用の充電器をホテルに忘れてきてしまったのです。
その後、電話にて問い合わせるとやはりホテルにあるとのことで、今日のこのタイミングに取りに行く旨を連絡済みでしたので、このタイミングで回収します。
ホテルへ向かうと簡単な書類を書くことになりましたがスムーズに受け渡していただきました。
今回は私の不注意でしたが、対応してくださったホテルのスタッフの方々にはこの場を借りてお礼申し上げます。
懸案事項の1つだった充電器の回収も済んだところで、苫小牧でのお目当てを目指します。
その場所というのが、駅のお隣りにあるこちらのビルです。
「ふれんどビル」という名前のこのビルはレストランから職業安定所、法律事務所や会社のオフィスなど様々な施設が入った場所となっていて、一見すると地元住民以外が入るのは憚られるような場所でもあります。
しかし、この中に私が行きたい場所があるんです。
もうもったいぶらずにそのネタを明かすと、やってきたのはこちらです。
この場所は「苫小牧観光協会」で、普通だったら観光情報を案内したり、チケットを売っていたり、せいぜいレンタサイクルをしていたりといったくらいの場所ですが、ここはこんな空間になっていますw
その中でも私のお目当てはこちら
この娘は「ウマ娘プリティーダービー」に登場するウマ娘の一人、「ホッコータルマエ」といいまして、私の推しウマ娘の一人です。
モチーフとなった競走馬のホッコータルマエ号も苫小牧の実業家だった故矢部幸一氏が馬主であり、馬名も苫小牧市にある樽前山にちなんでいるなど、苫小牧と縁が深い馬となっていて、馬でありながら「とまこまい観光大使」にもなっているそうです。
ウマ娘の方も作中で苫小牧を盛り上げるべくロコドル(ローカルアイドル)として活動しているという設定があり、苫小牧の名物や名所をPRしまくっていて、モデル馬同様に「とまこまい観光大使」に任命されているようです。
こうした縁からか、現在のホッコータルマエ号の馬主となっている北幸商事が版権元のCygames協力の下でパネルを用意し観光案内所と樽前山神社に設置されることとなり、今ではウマ娘のトレーナーの間でちょっとした聖地になっているみたいですw
なお、このパネルの展示がいつまでなのかは明言されていないので、もしこの記事を参考にして訪れてなくなっていても責任は持てませんのでご了承下さい。
隣には苫小牧のご当地キャラ「とまチョップ」もいますが、被っている帽子は「ホッコータルマエ」のやつですねw
後ろに掲げられた「したから!とまこまい」というフレーズはこの項の見出しにも使いましたが、「ホッコータルマエ」のゲーム中でのキャラクター取得時の演出に出てくるフレーズです。
演出の中には「とまチョップ」も出てきますし、こちらの「とまチョップ」の脇にある「したから!とまこまい」の色や配置もゲーム中の演出にかなり寄せていますw
ちなみに「したから」は北海道弁で「だから~」といった意味らしいですよ。
ホッコータルマエちゃんを見に来るのが目的だったのであとはすることもないのですが、観光案内所ということで、普通に観光案内とかレンタサイクルといった利用も可能なので、ウマ娘に興味がない方も気軽に立ち寄ってみて下さい。
ただ見るだけ見て帰るのも冷やかしみたいで悪いかなと思ったのと、ホッコータルマエ推しとして少しでも苫小牧にお金を落とせればと思って「苫小牧カレーラーメン」と「よいとまけ」を買ってきました。
ラーメンの方は調理が必要なタイプなので自宅で食べましたが、美味しかったですよ。
「よいとまけ」の方は北海道土産の定番の1つでしょうから今更解説もいらないかもしれませんねw
ちなみに、ウマ娘作中でも「よいとまけ」という名前こそ出さなかったもののハスカップを使ったお菓子が登場しており、その影響か「よいとまけ」の売上が伸びていて、最近は競馬場でも「よいとまけ」を売るようになったんだとかw
ちょうど道南バスが来たのでこれだけ撮ったらあとは駅に戻って活動の続きです。
日高本線を1往復
ここからはメインとなる737系が終わってしまったので暇つぶしという感じになりますが、まずは日高本線を鵡川まで1往復します。
元々日高本線は様似まで通じる146.5kmのそれなりに長大な路線でしたが、高波被害を受けて大部分の区間が長期不通となり、結局は復旧されずに廃止となり、今では苫小牧~鵡川間の30.5kmとなってしまい、路線名にもなっている日高地方は通らない路線となりました。
廃止区間は結局1度も乗れないまま終わってしまいましたが、残った鵡川までの区間は過去にも乗車しており、これが3回目の乗車となります。
また、残念ながら乗車できなかった区間にあった駅もレンタカーを使って訪問しています。
2回に分けて全駅を訪問していますが、その時の活動は1回目と2回目それぞれレポートしていますので、よろしければ是非ご覧下さい!
お次に乗るのはこの12時25分発の鵡川行きです。
以前に乗ったときはまだ鵡川~様似間は運休扱いであって、時刻表上は様似行きとして運行されていたので、発車標にも様似行きとして案内されていましたが、鵡川以南の廃止で正式に鵡川行きとなったことで、発車標にも鵡川と表示されるようになったのは日高本線鵡川以南廃止後の変化でしょうか。
まあ、列車が鵡川までしか行かないという点については変わっていないんですけどね。
1つ前の列車は12時19分発の「すずらん4号」ですが、札幌からの特急が到着する4分後に発車するという非常に接続の良いダイヤとなっていました。
北海道ではただでさえ本数が少ない区間が多いのですから、列車同士の接続が良いのは大事なことですよね。
キハ261系「北斗」がやってきました。
「すずらん」と並んで当駅を代表する特急ですね。
↑発車は動画で
↑続けて千歳線の733系も発車するところでしたので動画を回しました。
札幌都市圏の電車が直通してくる南端の駅ともいえる苫小牧駅ですが、そう考えると苫小牧もギリギリ札幌都市圏に入るんですかね。
↑あと、これは苫小牧駅ならではというわけではないですが、JR北海道の駅ではよく聞く音です。
北海道へ行ったことがある方なら聞き覚えがあるのでは?
正体は「盲人鈴」といって、目の不自由な方に対して階段などの存在を知らせるために鳴らしている音となります。
盲人鈴自体は北海道に限らず全国的に整備されていますが、普通は「ピンポン」という簡単なチャイムだったり、鳥の鳴き声だったりすることが多い中、北海道では独特の音色となっていて、正体を知らなくても北海道にいる気分を盛り上げてくれる音の1つとなっています。
私もこれを聞くと「ああ、北海道に来たんだなぁ」と実感したりしますw
↑そして、いよいよ日高本線の列車が入ってきました。
やってきたのは「道央 花の恵み」というキハ40系の中でも特別仕様の車両です。
過去に「風っこそうや」として乗ったことがありますが、まさか日高本線で会えるとは・・・!?
この車両は車内もオリジナルのキハ40系とは異なっていて、特に座席周りがだいぶお色直しされていますね。
ローカル線の旅では定番のボックスシートもこんなに綺麗だと違った雰囲気に思えます。
ちなみに、この「道央 花の恵み」を含めて「北海道の恵み」シリーズは複数ありますが、イベント列車や臨時列車として使用することもあるものの、普段は一般のローカル列車に使われることが多いので、北海道のローカル線を旅していると遭遇するチャンスもありますよ!
↑今回乗車した目的とも言える車窓をどうぞ
日高本線もだいぶ短くなってしまったので30分ほどしかありませんけどねw
過去にも乗っていることもあってそれほど書くことはないんですが、特筆すべきは駅の少なさですね。
全長は30.5kmですが、駅数は4駅しかないんですよね。
前回乗車時には浜厚真駅と鵡川駅の間に浜田浦駅という駅もあったのですが、今年の春のダイヤ改正で廃駅となりました。
その割に線形はいいのでローカル線にしてはなかなか高速走行を楽しめます。
苫小牧港の近くも走るため、車窓からはフェリーの姿が見えることもあります。
そういえば、今回の遠征はまさに苫小牧港から北海道に上陸したんでしたね。
ただし、写真は新日本海フェリーであり、乗ってきたのは「さんふらわあ」です。
ところで、新日本海フェリーというと小樽港のイメージが強くて、苫小牧に来ているとは知らなかったんですが、小樽港発着の航路と苫小牧港発着の航路の両方があるみたいです。
そして、終点の鵡川に到着です。
まず気になったのが駅名標ですが、様似方面が廃止になるまでは隣に汐見駅という駅がありましたが、それが消えており修正の痕跡もないことから廃止に併せて駅名標を新調したみたいですね。
ただし、今年になって浜田浦駅も廃止されたため、結局浜田浦駅が書いてあった部分は修正されているようですw
構内は一見すると相対式2面2線の交換可能駅でしたが、様似方面廃止に伴い、駅舎側の線路を使用停止して現在は1面1線として運用しているみたいです。
駅舎は「むかわ交通ターミナル」という施設を併設しており、路線バスとの乗り継ぎ拠点となっています。
構内はなかなかの広さで、ここで列車やバスを待っても快適そうです。
更にはこんなものも・・・
もう二度と様似まで列車で行くことは出来なくなりましたが、こうして思い出として残してくれるのはいいですね。
駅舎の全景です。
全体的にログハウス風のデザインとなっています。
「交通ターミナル」を名乗るだけあって駅前にはバス停があります。
あつまバスと道南バスが乗り入れていますが、日高本線の代替交通機関となる道南バスの静内方面の路線は基本的に苫小牧駅発着で運行されており、鵡川駅は一つの経由地でしかないという感じです。
しかし、むかわ町内を走るむかわ町営バスや厚真方面を結ぶ”あつまバス”の路線などは鵡川駅やむかわ町内を起終点としているため、日高本線から乗り継ぐという需要もありそうです。
ちなみに、鵡川から苫小牧まではバスでも列車でも行くことが出来るわけですが、時間では鉄道が30分ほどに対してバスは1時間以上かかるため流石に鉄道優勢となっています。
ただし、苫小牧市内のイオンモールや市役所、王子総合病院前などへ直通というメリットがあるため、地元住民にとっては時間がかかってもバスでそのまま直通がいいという需要も出てくるんでしょうね。
これは2日目に乗車した高速バス「とまこまい号」でも見られた傾向ですね。
↑復路も車窓を撮りました。
今度は逆側です。
苫小牧へ戻ったらそのまま札幌へ移動して、あとは「とかち」で帯広へ1往復ですが、その前に・・・
ちょっと寄り道・・・白老駅
このあとは札幌へ行く予定だったのですが、今からすぐに札幌へ向かっても札幌駅で時間を持て余すこととなり、それならばちょっと寄り道できないかと調べてみると、普通列車で白老まで行って、そこから「すずらん」で折り返してくればいい感じで時間が潰れることが分かりました。
そのため、今から白老駅に立ち寄ってきます。
ちょうど行ったことがなかった駅だったのでいい機会でした。
↑発車は動画で
まずは駅名標ですね。
駅名は所在する白老町にちなんで付けられ、その白老町という地名はアイヌ語が由来で、「シラウオイ」(アブの多い所)から来ているとする説が一般的だそうです。
街の歴史の基礎はアイヌの人々によって築き上げられたこともあって、白老町ではアイヌ文化の振興を施策の1つとして行っていて、2020年には民族共生象徴空間「ウポポイ」が開業し、新たな観光スポットとなりました。
ちなみに「ウポポイ」というのもアイヌ語で「(おおぜいで)歌うこと」を意味するんだそうです。
駅名標の脇にも「ウポポイ」の看板が出ていますが、「ウポポイ」開業以前は特急は「すずらん」のみ停車だったのが、「ウポポイ」開業後の開館時間内に発着する「北斗」も停車するようになり、利便性が向上しました。
また、併せて白老駅には副駅名として「ウポポイ 民族共生象徴空間前」と命名されました。
ホームは変則2面3線ですが、上下ホームの間に貨物列車用の待避線があり、3番乗り場は下り列車のみ待避が可能となっているため、旅客列車については下り列車のみ待避可能な構造と言えます。
こんな独自のデザインの駅名標もありましたが、上下にあしらわれているのはアイヌの紋様でしょうか。
全てが「ウポポイ」のために新しくお色直しされているかと思えば、年季の入った看板も残っていました。
かつての伝統も残そうという姿勢はいいですね。
改札を出ました。
元々「すずらん」だけとはいえ特急停車駅でしたし、窓口と自動改札もありますね。
あと、さり気なくアイヌの紋様であろう模様が刻まれていました。
自販機までアイヌの紋様でした。
ウポポイ最寄り駅だけあって駅全体的にアイヌ推しですね。
また、取り出し口の上にあるスペースには「イランカラプテ」と書いてありますが、これはアイヌ語で「こんにちは」という意味だそうです。
JR北海道の特急列車に乗ると始発・終着駅などでこの「イランカラプテ」という言葉が流れる場合があるのですが、気付いていましたか?
この放送のおかげで、「イランカラプテ」というアイヌ語はすっかり覚えてしまいましたw
さらに、白老駅到着時の放送では「民族共生象徴空間ウポポイへおいでのお客様は白老でお降りください」という意味のアイヌ語を流したりしていて、ウポポイへ向かう観光客が聞いたら、到着前から気分を盛り上げてくれること間違いなしです。
コインロッカーでも「ウポポイ」をPRしていましたが、ステッカー乱発し過ぎでは?w
それにしても、この貼っている形にも何か意味があったりするんでしょうか?
駅前にはバス停があります。
駅周辺が既に白老町の中心部となるのですが、道南バスの苫小牧~登別温泉間の路線や緑泉郷~新千歳空港の路線が立ち寄る以外は白老町内の生活路線となる町営バスが出ているくらいです。
ちなみに多くの人が白老を訪れる目的としているであろう「ウポポイ」ですが、当駅から徒歩10分となっており、徒歩でもアクセス可能ですし、歩くのがきついという方は白老町交流促進バス「ぐるぽん」というコミュニティバスのようなものが利用できます。
駅前の道路は「道道388号白老停車場線」といういわゆる停車場線シリーズでした。
しかし、隣には「ウポポイ」へ向かう利用者に便宜を図ったのか、まだまだ新しい自由通路が整備されていました。
なんか駅舎よりも立派な気が・・・w
こちらは白老駅出身の歌人の満岡照子氏の歌碑だそうです。
自然石風のデザインですが、肝心の文字が読みづらいのが玉に瑕・・・?
それではそろそろ構内に戻りましょう。
後から調べると近くにD51形蒸気機関車が保存・展示されていることが分かったのですが、突発的に訪問が決まったこともあって、訪問当時は下調べもしておらず知らなかったので見落としてしまいました・・・
これは再訪時の宿題ですね。
改札を入りまして、今度は札幌方面なので跨線橋で向かいのホームへ移動です。
跨線橋の途中にはこんな場所があります。
一見すると業務用の通路とかかなと思えますが、実はこれ臨時改札口なんです。
この扉の向こうは先程駅前で見た自由通路と繋がっていて、この改札口が開設されているときは駅前に出ることなく直接自由通路に出ることができ、ウポポイは自由通路を抜けていくのが最短なので、ウポポイ利用者はより短い移動距離でウポポイへ向かえるように配慮されているようです。
なお、この改札口はウポポイの営業時間中のみの開設となり、営業時間外や休館日は閉鎖されます。
この日はウポポイは休館日だったため閉鎖されていますね。
見る限り改札機どころかラッチすらないので、開設するときだけ駅員さんが立って改札業務をするということなんでしょうね。
あとは列車を待つだけですが・・・
↑貨物列車の通過シーンに遭遇しました。
室蘭本線は札幌や道東方面から本州への貨物輸送の重要なルートでもありますからね。
↑そして、私が乗る予定の「すずらん」がやってきました。
今度も789系ですね。
前は「すずらん」といえば785系で、789系はレアという感じだったのが、今は789系が主力で、785系がレアという感じになっていますね。
乗車中は特筆すべきことはなかったのでそのまま札幌まで記事はワープします。
↑731系の普通列車の動画を撮ったらお次は・・・
特急「とかち」で帯広へ1往復
ここからは特急「とかち」に乗って帯広へ1往復します。
これもはっきり行って暇つぶしで入れた行程でして、時刻はまだ16時前とホテルへ入ってしまうのはもったいない時間だったことと、そういえば「とかち」についてはちゃんと乗ったことがなかったなと思って入れました。
考えてみれば道東方面へ特急を使う場合って、釧路まで一気に移動する場合が多く、そうなると帯広までしか行けない「とかち」は利用できず、釧路行きの「おおぞら」ばかりになっていたというのがあります。
そのため、「おおぞら」は3回か4回は乗っているのですが、「とかち」はまだ1回しか乗ったことがありません。
しかも、その1回は新夕張から札幌という中途半端な区間でしたからね。
というわけで、ちゃんと「とかち」を取り上げるのはこのブログでは初めてだと思いますので、ここで解説を入れておきます。
「とかち」は札幌と帯広を結ぶ特急列車であり、同じく石勝線・根室本線を走る札幌~釧路間の特急「おおぞら」の区間列車と言える存在です。
2023年現在では使用車種はどちらもキハ261系となっていて、運行区間と愛称が異なるだけともいえますが、停車パターンとしては釧路まで足を伸ばす「おおぞら」は少なめで、帯広までしか行かない「とかち」は多めに設定されており、同じ特急ながら速達型と停車型という見方をすることも出来ます。
これは常磐線における「ひたち」と「ときわ」であったり、中央本線における「あずさ」と「かいじ」の関係に似ているかもしれません。
同じ北海道内では「北斗」と「すずらん」が同様の関係にありますね。
その停車駅をより詳しく説明すると、「とかち」は全ての便で停車駅が統一されていて、札幌を出ると新札幌・南千歳・追分・新夕張・占冠・トマム・新得・十勝清水・芽室・帯広と停車しますが、「おおぞら」の場合はこのうち追分・新夕張・占冠・十勝清水・芽室の5駅については一部の列車のみ停車となっており、基本的には「とかち」よりも「おおぞら」の方が停車駅が少なくなっています。
歴史としては「とかち」の歴史は「おおぞら」に比べると浅く、そのデビューは1990年と既にJR北海道が発足していましたし、平成に入ってからの出来事でした。
元々は札幌~帯広間のみの列車も「おおぞら」として運行していたのを別の愛称をつける形で分離したものでした。
新型車両の投入も距離が長くより高速化の要求が強い「おおぞら」が優先される傾向があって、「おおぞら」(当時は「スーパーおおぞら」)がキハ283系で統一された後も、「とかち」はキハ183系による運行が続いていたりしましたが、現在は前述の通り「おおぞら」も「とかち」も同じキハ261系が使われています。
既に入線していました。
それにしても、今はJR北海道の気動車特急といえばキハ261系ばっかりなので、ぱっと見では「北斗」なのか「とかち」なのか「おおぞら」なのか「宗谷」なのか分かりづらくなりましたね。
「とかち」と「おおぞら」の間違えならまだしも、他は全く違う方向に連れて行かれるので乗り間違えには要注意です。
車内は混雑というほどではないですが、ガラガラというわけでもないといった程度の乗車率となっていました。
↑というわけで車窓をどうぞ
帯広までなのでそんなに時間がかからないと思えば3時間弱あるんですよねw
帯広も近いようで遠いですw
ちなみに、以前に「おおぞら」でも車窓撮影をしていて、そのときに札幌~帯広間の車窓も撮影していることになりますが、反対側で撮ったのでそちらを既にご覧頂いた方もぜひご覧下さい。
札幌を出て新札幌にも停車したら札幌市を後にして、続いては南千歳まで行きますが、この時点では車内は半分程度の乗車率という感じでゆったり乗車できる範疇の混み具合でした。
それが南千歳で大勢乗り込んできて一気に車内は混雑し、ほぼ満席という状態になりました。
彼らは大きなスーツケースを抱えている人が多く、どうやら新千歳空港に到着して「エアポート」で南千歳へやってきて乗り継いできた観光客のようで、外国人の割合も高かったです。
南千歳駅は特急列車にとっては新千歳空港への接続点という顔もあるわけですね。
実を言うと現在の新千歳空港が出来る前の千歳空港のターミナルは南千歳駅付近にあって、当時は南千歳駅が千歳空港駅を名乗っていました。
意外と混み合う車内で石勝線へと入り、追分、新夕張・・・と進んでいきます。
新夕張駅はかつて夕張駅方面へ出ていた夕張支線との接続点でしたが、廃止されてしまった今となっては単なる途中駅でしかなくなっています。
かつての夕張支線のことを知らない人からしたら、新夕張駅はあるのに夕張駅がないのは何故?なんて思うかもしれませんねw
ただし、現在でも運行系統としてみると境界となる駅といえまして、南千歳~新夕張間には特急列車の他に普通列車も運行されていますが、新夕張~新得間は特急列車しか運行されておらず、普通列車が走っていない区間となっています。
そのため、新夕張~新得間のみを利用する場合は特急券なしで特急に乗れるという特例が認められており、これは青春18きっぷなど普通列車限定のフリーきっぷにも適用されるため、18きっぷで特急に乗れる数少ない区間の1つともなっています。
そもそもなんでこの区間に特急しか走っていないかといえば、元々札幌と道東を結ぶ短絡ルートとして建設された上に、日高山脈を横断する新夕張~新得間は沿線人口が極端に少ない地域となっていて、この区間のみのローカル需要が見込めず、開業当初から普通列車は運行されていませんでした。
占冠に停まってお次はリゾート地としても名高いトマムですが、ここで大勢降りていき車内の半数以上が下車していきました。
時間帯的にも17時半とこれからホテルにチェックインするにはちょうどいい時間帯なので、降りていった人たちはみんなトマムのリゾートホテルにでも宿泊する人たちなんでしょうね。
狭いホームに吐き出された大勢の旅行者たちは駅前に乗り付けたホテルの送迎バスに次々と吸い込まれていきました。
トマムの需要も「とかち」にとって大きいものだと実感する体験となりました。
引き続き長大トンネルが連続する車窓風景で日高山脈を越えていく、いよいよ列車は十勝地方に入りまして新得です。
ここからは根室本線ですが、富良野方面が廃止されることが決まりましたから分岐点という存在ではなくなりますね。
新得を出ると「おおぞら」だと帯広までノンストップがほとんどの中、「とかち」は十勝清水と芽室にも停まったら終着の帯広です。
それにしても、芽室と根室って発音が似ていて、しかも同じ根室本線の駅と来ているのでややこしいですねw
というわけで帯広に到着です。
帯広駅は高架駅となっており、なかなかに都会的な駅ですが、その割に分岐路線もなく、しかも乗り入れる全ての路線が非電化というギャップを感じる駅でもあります。
昔は幸福駅があることで有名だった広尾線が分岐していましたが廃止されてしまいましたからね。
LEDになった「とかち」のトレインマークも撮ったら急いで改札を出て向かったのは・・・
豚丼!
帯広といえばこれですよねw
駅構内にある「ぶたはげ」というお店ですが、過去に何度か食べているもののすっかり気に入っていて、帯広に行くならば食べない手はないと楽しみにしていました。
ただ、列車の到着がラストオーダー時間ギリギリだったため急いでいたわけですね。
過去にも訪れている駅ですが、せっかく来たので駅前くらい見ていきましょう。
本当に帯広駅って地方都市ながら都会的な印象の駅ですよね。
駅前広場の歩道にはレールが埋め込まれているんですが、これは初代帯広駅の頃の根室本線のレールがあった位置に復元したものだそうです。
やっぱり高架化に伴って位置も少し変化していたんですね。
駅前には長崎屋という商業施設があるんですが、記事では「あった」と書くほうが正確です。
といいますのは、残念ながら長崎屋帯広点は2023年7月末をもって閉店してしまったからで、一部テナントが営業継続しているもののそれも2024年3月末で全面閉店する予定とのことです。
また、かつて帯広には地元資本による百貨店「藤丸」というのがありましたが、こちらも2023年1月末をもって閉店してしまい、これにより道東からデパートが消滅した他、北海道内で地元資本によるデパートも消滅してしまったようです。
「藤丸」の閉店に続き「長崎屋」も撤退するなど、帯広市では大規模な商業施設が立て続けに閉店する事態となり、都心部から活気がなくなると公共交通機関の衰退にも繋がりますし、帯広の将来が心配になるニュースでした。
この赤いバスは拓殖バスです。
かつては鉄道もやっていましたが今はバス会社です。
それにしても、赤いバスというと九州生まれの私としてはJR九州バスのイメージが強いですw
こちらはJR北海道バスですが、札幌行きの高速バス「ポテトライナー」のようです。
それにしても、確かに十勝地方はポテトが有名ですが、「ポテトライナー」という名前は面白いですw
それでは改札口に戻ります。
帯広駅は1・2番線と3・4番線で改札が分離されている独特な構造で、利用する列車の乗り場で入るべき改札口が異なるので要注意です。
そういえば、列車を降りたときは急いでいて駅名標を撮りませんでしたw
普通列車のH100形がいました。
以前に帯広駅から普通列車の旅をしたときはキハ40系でしたが、時代は移り変わりますね。
到着したときと変わらず「とかち」は同じ乗り場で待っていました。
今度は19時22分発の「とかち10号」でして、これは「とかち」としては最終便となりますが、帯広から札幌へはもう1本あとの20時34分発「おおぞら12号」も利用可能なので特急列車としてはまだ最終ではありません。
今度はそれほど混んでおらず、車窓も暗くなりつつあるためそれほど書くことはないかと思っていたのですが、石勝線に入ってから列車は何度も急ブレーキ!
原因は北海道あるあるの1つですが、ズバリ「鹿」です。
しかも1回は衝突してしまったようで、安全確認のため10分程度現場で立ち往生することになりました。
最終的には走行に支障なしとなって運行再開してくれたのでよかったですが、夜間に山間部を走る列車に乗る場合は高確率で遭遇するので、そういう列車を利用するときはその後の行程に余裕を持たせるようにした方がいいですね。
まあ、私の場合は札幌へ着いたらホテルへ向かうだけなので、多少遅れても着いてさえくれれば別にいいですがw
というわけで札幌へ戻ってきました。
それにしても、私がやったことって結局のところ、特急で往復6時間以上かけて帯広まで豚丼を食べに行ったってことになりますよねw
一般人に話したら呆れられそうですw
まあ、北海道フリーパスのおかげで実質タダみたいなものですからw
↑最後に「エアポート」と「宗谷」を撮ったら活動終了です。
あとはホテルへ向かうだけなのですが・・・
駅前を歩いていると工事現場の柵がありまして、そこにこんな看板が出ていました。
新幹線のための工事なのは知っていましたが、具体的に何を作っているのかイラスト付きで分かりやすく説明しているのがいいですね。
「パセオ全館解体工事」とも書いてありますね。
パセオというのはかつて札幌駅前にあった商業施設でしたが、2022年9月をもって営業終了となりました。
理由は北海道新幹線の工事のためでして、昨晩お邪魔した「エスタ」と同じ理由ですね。
実は札幌周辺の商業施設は元々北海道新幹線のために確保されていた用地に建てられていて、北海道新幹線の計画がなかなか進展しないので札幌駅前の一等地を遊ばせておくのももったいないということで商業施設としていた経緯があり、いざ北海道新幹線の建設が動き出すと立ち退かなければならないのは経緯からすれば仕方がない部分もあります。
ただし、駅前一等地の商業施設というのはJR北海道にとっては貴重な収益源でもありましたから、新幹線のためとはいえ一時的にもその収入がなくなるのはJR北海道の経営にはマイナスでしょうし、そういう意味では懸念もあります。
最後に小ネタも拾ったところで、あとはホテルへチェックインして6日目は終了です。
7日目以降は別記事として追ってレポートしますので、公開までしばらくお待ち下さい。
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