今回は7泊8日(車中泊込み)で実施した北海道遠征です。
私の活動では年に1回は北海道へ遠征しているのでもはや恒例ですが、今回はちょっと特殊です。
長丁場の遠征シリーズになると思いますが、どうぞお付き合い下さい。
なお、6月下旬から7月初旬にかけて実施した活動でしたが、多忙のため執筆が遅れています。
なので、記事中の記述は特筆なき限り当時のものとしてご覧下さい。
今回の活動内容
まずは今回の遠征の全体像をおおまかに説明してから本題に入っていきたいと思います。
今回の遠征では、大きく3つの目的があって北海道遠征を決めたのですが、1つは富良野線にキハ261系「ラベンダー編成」を使った臨時快速が設定されることでして、これに乗るというのが遠征を決める最大の決め手でした。
2つ目は今年の10月で音威子府~浜頓別間の部分廃止(デマンド交通への移行)が予定されている宗谷バスが運行する天北宗谷岬線に乗ることでして、過去の遠征で乗っていますがさよなら乗車という意味で改めて乗りに行きます。
3つ目は今年5月にデビューしたばかりのJR北海道の新型車両737系に乗車することでして、GV-E400系と同型のH100形とは違って、完全な新型車両ということで興味を持っていました。
この3つを軸にしつつ、キハ283系が投入された「オホーツク」や「富良野・美瑛ノロッコ号」などを盛り込み、7泊8日の行程となりました。
本日の行程
というわけで、早速初日ですが、実は1日目と2日目は同じ記事でレポートしたいと思います。
何故かというと、往路で使うのがフェリーであり、移動だけで1日がかりでして、1日目の活動は昼頃に出発してフェリーの出発地である大洗までの移動だけとなり、乗船から下船まではひたすら船の上ですし、2日目は午後に苫小牧に到着して、札幌まで向かったら737系の札幌行き普通列車に乗るだけなので、別々の記事にすると余りにも記事のボリュームが少なくなってしまうということでこのようにしました。
それで、行程ですが、まずは東京駅から高速バス「かしま号」で鹿島神宮駅へ向かったら大洗鹿島線に乗車して水戸へ、そこから茨城交通の路線バスで大洗港フェリーターミナルへ向かったら、フェリー「さんふらわあ」に乗船して苫小牧港まで移動です。
この移動だけで18時間程かかりますから、1・2日目の行程の大半はこの「さんふらわあ」に乗っている時間ということになります。
苫小牧港到着後は高速バス「とまこまい号」で札幌へ移動し、ここからは北海道フリーパスを購入して「すずらん」で苫小牧まで戻り、737系充当の札幌行き普通列車に乗って札幌へ戻ったら宿泊です。
旅の初めは「かしま号」から
というわけで北海道への1週間超えの遠征の初日ですが、最初に乗るのは飛行機でも新幹線でもなくて、なんと高速バスです。
今回の遠征では北海道への往路に長距離フェリー「さんふらわあ」を利用することとなっており、その出発地である大洗まで向かわないといけないのですが、通常であれば水戸経由が最短ルートのところ、あえて「かしま号」で鹿島神宮駅ヘ向かい、大洗鹿島線を利用するという変則的なルートとなっています。
これは特急「あやめ」を廃止に追い込むほど圧倒的シェアを誇る「かしま号」を一度くらいは利用してみたかったというのと、大洗鹿島線で置き換えが進む6000形に乗っておきたいという理由から決めたものでした。
なので、レポートは東京駅で「かしま号」に乗り込むところから始まります。
というわけで東京駅八重洲口にやってきました。
東京駅周辺にも新たなバスターミナルの「バスターミナル東京八重洲」が出来たばかりですが、「かしま号」は引き続き東京駅八重洲口の駅前から出発します。
バスターミナル東京八重洲は駅から道路を渡っていかないといけないのに対して、駅前ロータリーならば駅を出れば目の前ですから利用者にとって利便性が高いのは現在の駅前ロータリー発着でしょうね。
八重洲口のバスターミナルはバスが頭から突っ込むという今どきでは珍しいスタイルのバスターミナルとなっています。
でも、利用者目線ではやっぱり乗り場同士が近くになるので便利なんですよね。
マニア視点でもバスが横一列に並ぶ光景は圧巻です。
奥の待機スペースには京成バスが停車中でした。
鹿島神宮駅行きとなっていますから、これが「かしま号」でしょうね。
↑そして、1本前のバスが一斉に発車していくと、入れ替わりで「かしま号」がやってきました。
「かしま号」は均一運賃となっており、利用区間に関わらず一律で2100円(ICカード乗車券利用の場合は1950円)となっており、乗車時に支払う方式です。
早速乗り込みまして、無事に最前列を確保できました。
ですので・・・
↑前面展望をどうぞ!
それではここで「かしま号」について解説を入れてからレポートを進めていきたいともいます。
「かしま号」は東京駅と鹿島神宮駅を水郷潮来・鹿島セントラルホテル・鹿島宇宙センターなどを経由して結ぶ高速バスでして、JRバス関東、JRバステック、京成バス、関鉄バスの4社で共同運行しています。
沿線には観光地としても知られる水郷潮来や鹿島神宮があり、更には鹿島臨海工業地帯のビジネス利用、カシマサッカースタジアムのサッカー観戦など様々な需要に支えられていて、国内でも屈指のドル箱路線となっています。
その運行本数は驚異の88往復となっており、日中でも10分~20分おきという高頻度運行を実現しています。
これは東京駅発着の高速バスでは最多の運行本数です。
そんな「かしま号」ですが、その歴史は平成元年に始まり、当初はJRの特急「あやめ」の補完という位置付けで、運行本数は1日に6往復しかなかったようです。
しかし、鉄道駅から離れた地区もこまめに立ち寄る経路設定が受けたのか、翌年には18往復に増発され、更に2年後の1992年には36往復となるなど、運行開始からわずか3年で6倍もの本数に膨れ上がりました。
そして、現在の88往復体制へとなりますが、2023年現在は新型コロナウイルス感染拡大を受けての特別ダイヤとなっており63往復の運行となっています。
減便されても63往復とは、いかに「かしま号」の需要が旺盛かを物語っていますね。
一方で、もろに競合するJRの特急「あやめ」は2015年3月をもって定期運行を終了し、以後は観光シーズンなど限定で「あやめ祭り」などの臨時列車として特急列車が設定されるにとどまるようになり、鹿島線も普段は普通列車のみのローカル線と化してしまいました。
余談ですが、かつては九州の祐徳バスと西日本鉄道(西鉄バス)も同名の「かしま号」という高速バスを運行していたことがあり、こちらは佐賀県鹿島市と福岡市を結ぶものでした。
しかし、関東を走る「かしま号」とは対象的に、所要時間面で鉄道に対して劣勢であったこともあり、需要は伸びず、わずか7年で運行休止に追い込まれることとなりました。
同じ「かしま」の名を持ちながら、片方は国内屈指のドル箱路線へ、片方は事実上廃止に追い込まれると、随分と対象的な結末を迎えたものですね。
運行経路ですが、東京側の停車地は東京駅のみとなっており、一方で鹿島側は水郷潮来・鹿島セントラルホテル・鹿島製鉄所・鹿島宇宙センター(鹿島アントラーズクラブハウス)・鹿島市役所・鹿島神宮・鹿島神宮駅となっており、基本は鹿島宇宙センター経由なものの、一部の便のみ鹿島宇宙センターには立ち寄らずに鹿島アントラーズクラブハウスに立ち寄る系統が存在します。
また、鹿島セントラルホテルまでの区間便や、鹿島神宮駅から更にカシマサッカースタジアムまで乗り入れる系統などもあります。
今回乗車するのは鹿島宇宙センター経由の鹿島神宮駅行きという一番オーソドックスなタイプの系統と言えます。
それでは乗車レポートです。
私が乗り場に並んだ頃は数名しか無かったのが発車間際まで続々と乗り込んできて、座席の3分の2程度は埋まったようでした。
それほど需要が多い時間帯ではない昼頃でこれなら、いかに「かしま号」がドル箱かが分かりますね。
東京駅を出ると八重洲通りに出てから宝町出入口から首都高都心環状線に入っていくのですが、この入り口は直角カーブとなっており、ここを大型バスでスイっと曲がっていくのは流石はプロドライバーだなと思いました。
そこからは江戸橋ジャンクションから6号向島線へ、両国ジャンクションからは7号小松川線へ入り、そこからは京葉道路・東関東自動車道と進んでいきます。
ほとんど渋滞もなく順調に走り、バスは東関東自動車道の東京側区間の暫定的な終点となる潮来ICで高速道路を降りました。ここから先は現状高速道路はありませんが、2025年度~2026年度開業を目指して東関東自動車道の延伸部の整備が進んでおり、そうなれば茨城町JCTまでの東関東自動車道が全通する予定となっています。
まあ、「かしま号」は潮来市・鹿嶋市がターゲットなので、この先の区間が開業したとしても恩恵はなさそうですけどねw
長い橋で利根川を渡ると千葉県香取市から茨城県潮来市へと入っていきます。
そして、最初の停車停留所、水郷潮来に到着です。
本当にインターチェンジを降りてすぐにありました。
周囲は大きな駐車場となっており、まるで道の駅のような雰囲気ですが、あくまでバス停です。
周囲は田んぼばかりで、こんなところに高速バスが停まる意味あるのかと思ってしまいますが、その感想に反してここで車内の乗客の3分の1程度が降りていきました。
このバス停はいわゆる「パーク・アンド・ライド」を前提としたバス停であり、利用者はここにマイカーを置いたり、知人や家族に迎えに来てもらう形で利用しているようです。
地方発着の高速バスはこのスタイルが多いですが、これが地方に最適化された高速バスの形なのかもしれませんね。
ここからは北上すれば鹿島神宮駅へは最短ルートですが、バスは神栖市にも立ち寄るため、一旦東へ進んでいきます。
このあたりは工業地帯も近いためか大型トラックの往来も多く、道路の流れはあまりよくありませんでしたが、それでも渋滞というほどではなく地方都市郊外の雰囲気を進みます。
続いて停車するのは鹿島セントラルホテルですが、バス停名と同名のホテルの敷地内にバス停があります。
高速バスがホテルに立ち寄る例はなくもないですが、これも珍しいなと思っているとここでもぞろぞろ降りていき、半数以上は降りていきました。
皆さんこのホテルに泊まるのかな?でもチェックインにはまだ早いよなぁなんて思っていたのですが、あとで調べてみるとここは神栖市周辺の利用者にとっての乗り換え拠点となっていて、ホテル周辺には高速バス利用者も利用可能な駐車場も整備されているようです。
水郷潮来と同様にパーク・アンド・ライド的な利用も多いんでしょうね。
鹿島セントラルホテル発着の区間便もあるくらいなので、水郷潮来と鹿島セントラルホテルの2箇所だけでもかなりの需要があるんでしょうね。
続いて停車するのは鹿島製鉄所です。
バス停名通り、日本製鉄東日本製鉄所鹿島地区の目の前にあり、業務で訪れる人の需要も拾う形でしたが、ここは利用者がなく通過でした。
続いて停車する鹿島宇宙センターですが、近くに「鹿島宇宙技術センター」という施設があり、ここでは衛星通信の研究や宇宙観測などを行っているそうです。
種子島みたいにロケットの打ち上げをするといった派手なことはしていませんが、宇宙開発の研究において重要な施設であることに変わりはありません。
なお、事前予約が必要なものの、展示室の見学が可能みたいですよ。
見学者か関係者の利用しかないでしょうが、東京駅から高速バスで直結とはすごいですよね。
そのあとは鹿嶋市役所・鹿島神宮・鹿島神宮駅と停車していきますが、数名ずつ降りていきまして、最後まで乗ったのは私の他に数名だけでした。
私のように大洗鹿島線に乗り継ぐ人は駅まで乗るでしょうが、鹿嶋市内が目的という人は駅まで行くメリットがないですし、駅までの利用者は少ないんでしょうね。
ちなみに、鹿島神宮駅の1つ手前が鹿島神宮というバス停なので、駅まで行きたい方は間違えてここで降りないように要注意です!
あと、余談ですが、自治体名としての「鹿嶋市」と、地名としても鹿島は表記が異なっているんですよね。
これは1995年に大野村と旧鹿島町が合併し市制施行をした際、表記を現在の鹿嶋市と改めており、これは恐らくは佐賀県に既に鹿島市が存在しており、市名の重複を避けるために表記を変えたものと思われます。
そんなこんなで終点の鹿島神宮駅に到着です。
渋滞もほとんどないスムーズな走行で定刻通りの到着でした。
所要時間は2時間ほどですが、これは特急「あやめ」と比べても遜色ない所要時間であり、鹿嶋市、潮来市、神栖市などが目的地の場合、駅から更にバスなどに乗り継がなければならないところを、高速バスは直結しているということを考えればかえってバスの方が早い可能性もありますし、運賃もJRの普通運賃よりも安いと、これはバスが優勢にならざるを得ないという感じですね。
ただ、今後は燃料費高騰やバス運転士不足といった問題もありますから、鉄道の役割が大事になってくる可能性もあるでしょう。
↑最後にバスの引き上げを動画で撮ったら「かしま号」編は終了です。
鹿島神宮駅で小休止
ここからは鹿島臨海鉄道大洗鹿島線に乗り継いでいくのですが、乗り換え時間が少々あるので駅をぶらぶらしつつ時間をつぶしたいと思います。
まあ、過去にも訪れている駅ですから、そんなにがっつりとご紹介することはしませんけどねw
なんと高速バスが2台並びました。
「かしま号」の高頻度運行を物語る光景ですね。
当駅の主力は高速バスですが、一般路線バスも乗り入れていて、これは関鉄バスの小見川駅行きでした。
ただし、関鉄バスの直営ではなくて、神栖市コミュニティバスという扱いになっているようです。
調べてみると、当駅に乗り入れる民営のバス路線は高速バスのみとなるようです。
駅よりも高速バス利用者のほうが多そうな当駅ですが、バス乗り場は屋根付きとなっています。
駅舎です。
高架駅となっており、コンクリートが目立つ無骨な印象ですが、高度成長期という雰囲気を感じます。
あとは列車を待つのですが、今から入場しても早すぎて暇なので、近くのコンビニで軽食を買いつつイートインスペースで時間をつぶしてから駅に戻りました。
どうせ時間が余るならばもう少し遅い「かしま号」を利用する手もあったのですが、高速バスに遅延はつきものということで、余裕を持った行程にしたのが定刻通りの到着だったことが裏目に出た形になりましたw
そんなわけでコンビニで時間をつぶしてから駅に戻ってきました。
鹿島神宮駅はJR鹿島線の駅でして、Suicaエリア内ですが、鹿島臨海鉄道の列車はSuicaでは乗車できないので紙の乗車券を買います。
関東地区で紙の乗車券を買って乗車するという体験は久々でした。
ホームに上がると駅名標を撮りました。
過去に何度も訪れていて、当然駅名標も撮っていますが、つい撮ってしまうのはもはや習性ですねw
↑列車の接近を知らせる放送が流れたので大洗鹿島線の列車だと思って撮ったらなんと貨物列車でした!
実は鹿島線は旅客輸送の面ではローカル線の地位に甘んじていますが、貨物輸送の面では今でも重要な路線となっており、鹿島臨海鉄道鹿島臨港線と直通し、神栖方面へと貨物輸送を担う路線でもあります。
元々鹿島線は鹿島臨海工業地帯の開発に連動して整備された経緯のある鉄道路線であり、貨物輸送こそが鹿島線の本来の目的とも言えますね。
鹿島臨海鉄道大洗鹿島線
ここから乗車するのは鹿島臨海鉄道大洗鹿島線です。
乗車するのは久々で、以前に乗車したときは、確か2015年のことでしたから、気づけば8年ぶりの利用でした。
関東地方の鉄道だというのに随分とご無沙汰してしまったものです。
というわけで、久々の鹿島臨海鉄道なので、ここで鹿島臨海鉄道について解説を入れてから乗車レポートを進めていきたいと思います。
鹿島臨海鉄道は大洗鹿島線と鹿島臨港線の2路線を運営する鉄道事業者であり、鹿島臨港線は貨物専用であるため、旅客輸送としては大洗鹿島線の1路線のみを運営する鉄道事業者です。
元々は社名の通り鹿島臨海工業地帯への臨海鉄道として設立された鉄道事業者であり、限定的に旅客輸送をしていたこともありましたが、当初は貨物専業の鉄道事業者でした。
そして、今回乗車する大洗鹿島線についてですが、水戸駅と鹿島サッカースタジアム駅を結ぶ路線となっており、歴史としては鹿島線の延長部として計画されていた路線でしたが、国鉄の財政悪化を受けて国鉄直営での運営は難しいとの判断から第三セクター方式での運営を国鉄は望みましたが、それに応える形で茨城県は既に鹿島線に接続する臨海鉄道として鹿島臨港線を運営していた鹿島臨海鉄道が鹿島線延伸部を引き受ける方針を決定し、鹿島臨海鉄道大洗鹿島線として開通を果たしました。
正式な終点は鹿島サッカースタジアム駅ですが、鹿島サッカースタジアム駅を経由する全ての列車がJR鹿島線に乗り入れて鹿島神宮駅発着で運行されており、運行形態上は鹿島神宮駅~水戸駅間の路線となっています。
また、その鹿島サッカースタジアム駅は元々は貨物駅の北鹿島駅として設置された経緯があり、現在は旅客化されているものの、旅客扱いは駅に隣接するカシマサッカースタジアムでサッカーの試合が開催される日のみとなっており、それ以外の日はすべての旅客列車が通過となることもあり、鹿島線としての終点にして、JR東日本千葉支社管内では最北端の駅ながら存在感は低くなっています。
ただし、例えば青春18きっぷなどJR線が乗り放題の乗車券を使って大洗鹿島線の列車を利用する場合、鹿島サッカースタジアム駅から鹿島神宮駅までは青春18きっぷが有効となるため、このことを知っているとちょっとだけ運賃を節約することが出来ますw
運行形態ですが、全ての列車が普通列車となっており、水戸~鹿島神宮間を走破する列車のほか、水戸~新鉾田間、水戸~大洗間などに区間列車が設定されており、全線走破の列車は1~2時間に1本程度ですが、水戸側は20分~30分間隔の運行となるなど、地方鉄道と侮れない部分もあります。
特筆すべきはアニメ「ガールズ&パンツァー」との関係でして、同作は大洗鹿島線の沿線にある大洗町を舞台としていることもあり、鹿島臨海鉄道でもラッピング列車を走らせるなど積極的なコラボをしており、作中にも大洗鹿島線の列車が登場するなどしており、聖地巡礼による需要も増えていることが挙げられます。
ブームの最盛期には鹿島臨海鉄道の経営を黒字化してしまうほどの効果があったそうですよ。
説明はこれくらいで本編に戻りますと、今回は鹿島神宮駅から水戸駅までの片道乗車とします。
実は以前に2回乗車したときはいずれも水戸から鹿島神宮への乗車であり、反対に鹿島神宮から水戸の方向で乗ったことがなかったのと、6000形が新型車両8000形投入で置き換えが進んでいることもあって、この機会に乗りに来たのでした。
↑というわけで鹿島臨海鉄道の列車がやってきました。
お目当ての6000形だった上に、「ガルパン列車」でした。
実は過去に2度乗った鹿島臨海鉄道ですが、その2回ともガルパン列車に当たっており、2度あることは3度あるという格言通りなのか、今回もガルパン列車に当たってしまいましたw
私とガルパンは何かと縁があるのかもしれません。
でも、ガルパン列車は6000形運用終了とともに、終了するというアナウンスが出ていますから、これが最後の乗車になるかもしれません。
元々は作中に登場したシンボルですが、トレインマークみたいに馴染んでいますねw
ガルパンの宣伝になると同時に大洗町の宣伝としても効果絶大ですね。
ちなみに、こちらはガルパン列車の中でも最終章公開を記念して導入されたⅣ号車と呼ばれるタイプです。
それから車内です。
日よけのブラインドにまでキャラクターが居るのは一緒に乗車している気分になっていいですね。
制服姿のあんこうチームもかわいいです。
車内はこれくらいでボックス席を確保してあとは水戸までの乗車を楽しみます。
↑というわけで車窓をどうぞ
高架線を多用した高規格路線なので見晴らしもいいですよ!
最初はそれほど混んでいなかったのが、発車時刻が迫ると学生さんが多く乗り込んできて座席の半数程度は埋まった状態で鹿島神宮駅を発車しました。
車窓からは水面が見えました。
鹿島臨海鉄道というくらいだから海かと思えば実はこれは海ではなくて北浦という湖なんです。
大洗鹿島線にも北浦湖畔という駅がありますね。
ちなみに、社名に反して大洗鹿島線では車窓から海が見える区間はほとんどなく、むしろ北浦の方が近くに見えます。
あと、茨城県で湖といえば、日本で二番目に大きな湖としても知られている霞ヶ浦を連想しますが、北浦は霞ヶ浦とはまた別の湖です。
奥にはフェリーの姿もありました。
あれが今晩からお世話になる「さんふらわあ」ですかね。
ちなみに、手前に見えるタワーのような建物は「大洗マリンタワー」というらしいです。
確かガルパンのアニメにも登場していたと思いますが名前は知りませんでしたw
↑大洗駅では増結されて2両編成となりました。
水戸駅に到着する頃には夕方のラッシュアワーに突入していますからそれに備えてということなんでしょうね。
さて、私もこのあとは大洗からフェリーに乗るので、ここで降りたほうが近いんですが、フェリーの時間まではまだしばらくあるのと、6000形の録音を水戸方向でも全区間確保しておきたかったということでこのまま水戸まで乗っていきます。
というわけで水戸に到着です。
大洗あたりから混雑も増しており、到着するとともに大勢の乗客がホームへ吐き出され、またホームで待っていた行列が吸い込まれていくというローカル鉄道とは思えない混雑っぷりを体験しつつホームに降り立ちました。
ここからは茨城交通の路線バスで大洗港を目指しますが、乗り換えに少し時間があるので、軽くホーム上で撮影をこなしていきます。
もちろん列車も撮ります。
こちらは大洗駅で増結された車両でして、ガルパン列車ではありませんでした。
水戸駅の売店はかつて常磐線で活躍していたE653系「フレッシュひたち」を模したデザインになっているのが特徴的です。
他に似た例としては藤沢駅の湘南電車型の売店もありますね。
そして、そこへやってきたのは特急「ときわ」です。
E657系ですが、「フレッシュひたち」の塗装を再現したリバイバル編成でした。
↑発車ももちろん動画で撮ります。
↑そして、大洗鹿島線の発車シーンです。
これだけ撮ったら駅前に出て茨城交通のバスに乗り換えます。
茨城交通に乗車するのも初めてなのでちょっと楽しみです!
ここでまさかのハプニング!?
というわけでここからはフェリーが出る大洗港まで路線バスで移動する予定だったのですが、ここで予期せぬハプニングが!?
乗ろうとしていたバスが出るバス停に向かったのですが、時間になってもバスがやってこないのです。
路線バスに遅延はつきものですからそれ自体は仕方ないにしても、もし乗り場が違ったとか、今日は運休日だったとかだと困るので念のためと時刻表を確認するとなんと既にバスは出た後・・・
どういうことかというと、私の手元にある行程表には18時10分発と記されていたのが、バス停の時刻表は18時05分となっていたのです。
構内で撮影やらしているうちに18時05分は過ぎてからバス停に向かったので、結果的にはバスに乗り遅れてしまったわけです。
行程表を作るときに入力ミスをしたのかなとも思いましたが、スマホに入っていたNAVITIMEで検索するとアプリ上でも18時10分発と記されていたのです。
行程表を作るときにもNAVITIMEを使った記憶があったのでこれはNAVITIMEが間違っていたのか?と「おいおい、乗換案内アプリで時刻の間違えは致命的じゃん」と思いながらも、なにはともあれ大洗港まで移動しなければフェリーにも乗れず、北海道へ行くことも出来なくなるので大急ぎで代替ルートを探ります。
~追記~
この書き方だとNAVITIME側の落ち度という誤解を与えそうなので細かい経緯を書いておきますと、私がこの活動をする少し前に茨城交通でダイヤ改正があったそうで、元々18時10分発だったバスが18時05分に変わっていたようです。
NAVITIMEではそのダイヤ改正の反映が遅れていたようでして、よく読むとダイヤ改正に未対応である旨、注意書きが出ていました。
なので、私がこの注意書きに気づいていれば公式サイトなど別の媒体で確認するなどして防げていたトラブルであり、NAVITIMEが誤情報を載せていたというわけではない点は明確にしておきます。
大洗港へのバスはフェリーに合わせて設定されているもので、乗り遅れたバスの後は別のフェリーの時間までないので利用できず、港まで行けずともとりあえず大洗町までは行こうということで、さっき乗ってきた大洗鹿島線の列車で大洗駅まで向かい、そこから徒歩なりタクシーなりの手段で港へ向かうこととしました。
調べてみると運よくちょうど大洗行きの列車が出るところだったのでそれに飛び乗って大洗まで移動です。
大慌てだったので列車を撮る余裕すらなく大洗まで乗車です。
というわけで大洗駅です。
終点なので全員が降りていきますが、大洗町から水戸市内へ通勤・通学する人も多いのか、降りる乗客も多かったです。
大洗駅は本来は素通りするだけの予定でしたが、予定外に降りることになり、しかもこれが初訪問だったこともあってちょっとワクワクしてきましたw
本来は一刻も早くフェリーターミナルへ向かわないといけないということで、のんびりしている場合ではないのですが、水戸駅を出るのがバスよりも遅くなったとはいえ、バスより列車の方が早いことを考えれば既にバスを追い越している可能性が高いですし、出港まではまだ1時間以上あるので大丈夫だろうとちょっとだけ駅も見てからフェリーターミナルへ向かいたいと思います。
ホームは2面3線となっており、車両基地も併設される大洗鹿島線の運行拠点となる駅となっています。
水戸方面の乗り場案内ですが、フォントがレトロですね。
あと、さり気なく上にもキャラクターパネルがいますね。
改札口へはこの地下通路を渡っていきます。
流石に通路はガルパンだらけではありませんねw
でも、改札手前はこの通り!w
別にこれ、コラボイベントをやっている最中とかじゃないですからね?
肝心の改札口ですが、自動改札などはなく、昔ながらのラッチが残るスタイルでした。
大洗鹿島線の運行拠点となる駅だけあって有人駅となっており、きっぷも駅員さんが回収します。
駅前には顔出しパネルもありました。
もはや聖地というよりも観光地ですねw
マンホールもオリジナルデザインでしたが、これもガルパンは関係なさそうです。
沼津とかだとアニメキャラのマンホールとかやってましたが、盗難とかで問題になったりもしたのでやらない方がいいのかもと思ったり?
もう少し引いて駅舎全体を・・・
この駅舎もアニメにも出ていたと思いますが、アニメでは手前の屋根が描かれていなかったような気がします。
アニメ放映時は設置されていなかったのか、見栄えが悪いのであえて描かなかったのか分かりませんが、駅舎を撮る身としては無い方がいいですけどね。
まあ、利用者目線ではあったほうが便利な施設ですから、設置を批判するつもりは毛頭ないですけど・・・
駅前にあったオブジェですが、「大洗の海」という作品のようです。
随分とリアルに作られていて見応えがありますね。
といったところでそろそろ大洗フェリーターミナルへ移動です。
出港までの時間としては徒歩でも十分間に合いそうですが、雨がちらついていたのと、遠征特有の重い荷物も抱えていたのでタクシーを利用することにしました。
観光客も多い土地柄なので駅前に待機しているかと思えばそんなことはなく、念のためにとスマホに入れておいたタクシーアプリで呼び出してフェリーターミナルまで一気に移動です。
結局、水戸駅での一件のせいで、余計なタクシー代までかかってしまいましたが、大洗駅も見れたしよしとしましょうw
あと、実はこのタクシーを利用するという判断がこの先の明暗を大きく分けていたのでした・・・
大洗港から18時間の航海
というわけで、タクシーを飛ばして大洗港フェリーターミナルへやってきた私は早速ターミナルに入って乗船手続きをしようとしましたが・・・
後ろになにかいる!?
茨城交通の路線バスですが、実はこれ、水戸駅で私が乗りそこねたバスなんですね。
定刻通りならばとっくに通過済みのはずですが、遅延したのか私のタクシーがターミナルへ乗り付けるのと同時に到着しました。
結局、バスに乗っても到着が同時だとはなんだか笑っちゃいますねw
それではターミナルへ入ります。
「さんふらわあ」というとカーフェリーにおいては老舗といえる事業者ですが、ターミナルは今風の新しそうな見た目をしていました。
ターミナル内はこんな感じで小綺麗な空間になっていました。
私は事前予約済みなのでチェックイン機にて乗船手続きを済ませ、乗船券を受け取りました。
乗船券以外に案内の紙も何枚か出てきたのですが、流し読みすると驚愕の一文が・・・!?
それは、最終乗船時刻が19時ちょうどということです。
現在時刻は18時55分・・・あと5分しかない!
出港は19時45分だったのでのんびりしていたんですが、45分も前に締め切ってしまうんですね。
以前に乗船した「松山・小倉フェリー」は乗船10分前とかで普通に乗れたので今回もそれでいいと思っていたんですが、長距離フェリーだと事情が違うんですかね。
というわけで大慌てで乗船口へ急ぎます。
既にチェックインは済ませているので目の前で乗船口を閉められてしまうなんてことはないでしょうが、それでも乗れなかったらどうしようと焦りを感じながら走りました。
時間がないとはいえフェリーの外観を1枚くらいは撮りたいと決死の撮影です。
そして、ほとんどタッチの差といってもいいくらいのギリギリで乗船完了し、なんとか北海道へ行けることが確定しました。
無事に船内に入れたことで安心してスマホを見ると見知らぬ番号から着信が来ていたことに気付きました。
局番から茨城県内からの着信だということは分かりましたが、私には心当たりがなく、なんの電話だろうと思いつつその電話番号で検索をかけると、なんと今乗船している「さんふらわあ」を運航する商船三井フェリーの予約センター的なところからかかっていたようです。
どうやら最終乗船時刻ギリギリまでチェックイン手続きをしていなかったので本当に乗船するかどうか確認の電話だったのでしょうね。
しかし、となると私は公式のアクセス手段として紹介されている茨城交通の路線バスとほぼ同時にターミナルに到着したわけで、これでギリギリとなるとバスが遅延したらフェリーに乗れない可能性があるということですし、結構慌ただしいですよね。
無意識に危ない橋を渡っていた私ですが、なんとか乗れてよかったです。
が、これを教訓に、今後長距離フェリーを利用するときは時間に余裕を持ってターミナルへ向かうようにしたいと思います。
無事に乗れたところで、自分の席に貴重品以外の荷物を置いてから船内探検をしてみたいと思います。
初めての長距離フェリーとあってテンションが上がっていましたw
乗船したのは「さんふらわあ さっぽろ」という船でしたが、記念撮影スポットがありました。
まずは自分の席に向かいます。
今回チョイスしたのは「コンフォート」というクラスで、カプセルホテルのようなスペースにベッドがあり、カーテンで仕切れば簡易的なプライベート空間になるという、かつてのブルートレインにあった開放型寝台のような部屋です。
これは下から2番目に位置するクラスで、一番安いのは「ツーリスト」というクラスですが、これはいわゆる雑魚寝なので少し料金を追加して「コンフォート」を選びました。
そしてこちらが席です。
ブルートレインを知る身としては、開放式寝台そのものだなと思いましたが、古臭さはなく今風に正当進化した開放式寝台といったところでしょうか。
今でも夜行列車が衰退せずにたくさん走っていればこういう綺麗な開放式寝台を備えた列車もあったかもしれませんね。
現状、一番それに近いのは「サンライズエクスプレス」ですが、後継車両の話も出てこないですし、いつまで走ってくれるでしょうか・・・
靴はここに入れることでスペースを広く使えるようです。
今回はお隣が空席だったので気兼ねなく使えますが、混雑時にはこういうささやかな気遣いもあるとないで違ってくるんでしょうね。
寝台はこんな感じです。
本当にちょっと小綺麗になったブルートレインという感じですね。
この位置にテレビがあるのもカプセルホテルっぽいですね。
ただ、洋上でテレビの電波が入るのかという疑問があったんですが、どうやら衛星放送を受信しているようですね。
なるほど、衛星放送ならば洋上でも受信できるわけですね。
また、テレビ放送以外に船内の案内映像なんかも見られるようです。
テレビのリモコンや照明、コンセントが集約されています。
長旅では持ち歩く電子機器の充電は重要ですから、コンセントがあるかどうかは死活問題といってもいいですからね。
寝転がった状態の目線だとこんな感じです。
一応はカーテンでプライバシーも確保できますし、私にとってはこれで十分な設備です。
落ち着いたところで乗船券も紹介しておきましょう。
このようなカードになっており、個室の部屋を利用する場合はこの乗船券がそのままルームキーにもなる仕組みのようですが、開放式寝台の私にとってはただ座席の位置を知るためだけのものです。
ちなみに、実名が入っている箇所があるためぼかし処理をしています。ご了承下さい。
それでは船内探検といきましょう。
平日ですし、利用者も少なく閑散としているかと思えば思いのほか賑わっていて驚きました。
フェリーで旅をする人も少なくないんだと感心しました。
大型モニターで船内の各施設の営業時間が確認できます。
基本は深夜帯以外はやっているという認識でいいですが、レストランは時間がきっちり決まっているので、特の朝食は朝寝坊すると食べ損ねる可能性があるので要注意です。
ところで、右上に何か出ているなと気になったんですが、見覚えがあると思ったらChromeのメッセージでしたw
つまりはこの画面はChrome上で動かしているということでしょうか?w
船の現在位置を教えてくれる画面もありました。
飛行機でもこういうのがありますが、船だと飛行機以上に現在位置が分かりにくいのでありがたいですね。
さて、それではそろそろ夕飯時でお腹も空いてきたのでレストランへ向かいます。
まだ出港前で船は港にいますが、それでも普通にレストランは営業していました。
手作り感のある案内ですが、夕食と朝食はバイキング形式で提供されます。
ドリンクバーは料金に含まれており、アルコール類は別料金という体型のようです。
また、これとは別に定食も用意されていて、バイキングか定食かを選ぶことができるようです。
この券売機で食券を買ってから入るようです。
最初はかなりの行列が出来ていましたが、船内で唯一のレストランですしそりゃあ殺到しますよねw
券売機の画面です。
夕食は大人2200円、子供1100円ですが、朝食とのセット券も用意されており、こちらは大人2900円、子供1700円となり、バラバラで購入するよりも割安になります。
画面にフェリーのイラストがあるのもいいですね。
私もセット券を買ってレストランへ入場です。
席が空くまで少し待たされましたが、10分と待たずに入場できました。
腹ペコだった私は初っ端から欲張ってしまいましたw
見事な茶色率ですが、肉や魚だけでなくサラダやデザート系も多くあり、値段相応の品数だともいました。
ドリンクバーが含まれているのも嬉しいですね。
レストランで食事を楽しんでいる間にいつのまにか出港時刻となり、船は苫小牧への18時間の航海に出発していきました。
出発は甲板に出て見学しようかと思っていましたが、どうせ真っ暗でしょうしいっかw
それと同時に船長からのアナウンスがあり、航路上の海況は穏やかで、あまり揺れのない航海になりそうだとのことで一安心です。
私はあまり船酔いはしない方ですが、18時間もの航海で気持ち悪くなったら最悪ですからね。
あと、これは船ならではだなと思ったのが、テーブルがしっかりとネジで床に固定されているんですね。
これは船が揺れた際にテーブルが動かないようにしているんでしょうが、今のところはほとんど揺れを感じることがないほど穏やかな航海でした。
椅子については普段は固定していないようですが、床に固定用の金具があり、椅子側にもチェーンが付いていて荒天時には固定できるようにしているみたいですね。
そろそろお腹いっぱいになってきたのでレストランを後にして船内探検の続きと行きましょう。
長旅でも退屈しのぎが出来るようにということでかゲームコーナーがありました。
ただ、私が覗いたときは誰もいませんでしたがw
今はスマホとかタブレットでも時間をつぶせますからゲームコーナーの需要は昔ほどは無いのかもしれませんね。
自販機もたくさんあり、長旅でも飲み物調達には困らなそうです。
キッズルームです。
これなら子供連れで乗船しても安心ですね。
おりがみコーナーとありますが、子供向けにおりがみ体験でもやっているのかな?
こちらはインフォメーションセンターで、様々な問い合わせに対応してくれます。
苫小牧と大洗から都心部へのアクセス手段が案内されていました。
残念ながらWi-Fiはないようです。
最近の船だとWi-Fiを完備したものもあるようですが、どのみち通信は安定しないみたいですし、船旅ではネット環境は期待しないほうがいいでしょうね。
ちなみに、それではモバイル回線の電波状況はどうかというと、出港直後は入っていたものの、沖に出てくるとほとんど拾えなくなり、たまに陸に近いところを通っているときだけ微弱に拾えるという程度で、タイミングが合えばLINEやメール、ネット検索くらいならできそうですが、ゲームや動画を楽しむのは厳しそうです。
なので、乗船中もスマホやタブレットを使いたい場合は、ネット接続なしで遊べるゲームアプリをインストールしておくとか、動画を予めダウンロードしておくといいでしょう。
何かと思えば「ガルパン」についての説明でした。
大洗を起点に運航していますし、ちゃっかり乗っかっていますねw
そういえば、劇中では「学園艦」と呼ばれる巨大な船の中に学校とその周辺の街があるという設定なので、船とも馴染みが深い作品とも言えますよね。
といったところで船内探検は一旦切り上げて、お風呂に入ってから席でのんびりしようと思います。
タオルは持ってこなかったので売店で購入しましたが、「さんふらわあ」のイラストが入ったタオルだったのでいい乗船記念になりました。
流石にお風呂は撮影できないので写真はありませんが、ホテルとかの大浴場と遜色ない設備でした。
ただ、湯船のお湯が船体の揺れに併せて動揺していたのは船ならではだなと思いました。
入浴も済ませてあとはすることもなくなったのですが、自分の寝台で横になるもまだ21時台と眠気すら感じていません。
これで朝早く出発とかだったらすぐに眠れたでしょうが、今回はお昼からのスタートでのんびりと起きることが出来たので余計に眠れません。
そのためしばらくはネット接続がいらないゲームアプリなどで暇をつぶしていましたが、それにも飽きた頃、時刻は23時を過ぎていて、そろそろ寝るかと体を伸ばしたら自然と寝入っていました。
船特有の揺れが入眠を誘ってくれたのかもしれません。
海の上で2日目へ突入
冒頭に書いた通り、今回は1・2日目を通しで1つの記事にするので、このまま記事は2日目に突入していきます。
まもなく朝食の時間が始まるという放送で目が覚め、レストランへ向かいました。
苫小牧港到着は13時30分ということで、寝坊しても問題ないんですが、私は昨晩に夕食と朝食のセット券を買っているので、寝坊して朝食を食べ損ねるとせっかく買った食券が無駄になってしまいますからね。
腹ごしらえを済ませたら外の景色を楽しみたいと思います。
海沿いの宿とかに泊まれば海自体は見られますが、海の上を進みながらの景色は船でなければ楽しめませんからね。
↑窓からは海鳥が見えました。
鳥には詳しくないので鳥の種類は分かりませんがw
甲板にも出てみました。
すっかり明るくなり、心地よい風も気持ちよかったです。
あと、昨晩の大洗よりも風が冷たい気がして、北へ進んでいるんだなと実感しました。
ここから先へは立ち入れないようですが、旅客脱出集合場所と書いてあるので、非常時にはここに集合してから脱出するんですかね。
↑迫力あるエンジン音と黒煙が印象的だったので動画を撮ってみました。
↑海上を進む様子を動画で
風も冷たくなってきたのでそれでは船内に戻るとしましょう。
まだ到着までは6時間ほどあるわけで、ずっと甲板にいるわけにも行かず、暇つぶしにもう1度お風呂に入ったりはしたものの、結局自分の寝台に戻って二度寝を決め込みましたw
でも、乗り物の中で二度寝が出来るなんて、船ならではの贅沢な体験だと思いました。
まあ、鉄道では「サンライズ出雲」ならば終点に着くのが10時頃ですから二度寝しようと思えば出来ますかね。
ふと現在位置のモニターを見るともう青森県沖くらいには来ているようです。
船は遅いというイメージがありますが、寝ている間に着実に進んできていました。
陸地が見えるかと思って甲板に出てみましたが、曇っていてはっきりは見えませんでしたw
そして、私の足は再びレストランへ向かいました。
目的はお昼ごはんでして、到着が13時30分なので下船後にお昼ごはんでもよかったんですが、私の場合そのまま高速バスで札幌へ向かうため、札幌到着まで待つとすると16時までお預けになってしまいますから、船内でお昼を済ませることにしたのでした。
バイキング形式だった夕食・朝食と違って、昼食は喫茶・軽食営業という扱いであり、バイキングではなくて個別に料理を注文するスタイルとなり、提供されるメニューも軽食という名前の通り簡単なメニューだけになるようですが、営業はしているみたいなので利用することにします。
夕食・朝食は入場待ちを伴うほど混み合っていましたが、昼食を船内で食べる人は少ないのか、レストランは空いていました。
おかげで海が見える席も余裕で確保です!
注文したのはうどんです。
シンプルなメニューですが、札幌に着いたら北海道らしいものを食べようと思いますのでお昼は軽くしておきましょう。
なんとなく、海の景色と並べてみました。
何の変哲もないうどんでも、海の上で食べると特別感ありますねw
それではそろそろ入港するというアナウンスも流れましたので、荷物をまとめてから甲板に出て入港の様子を見学するとしましょう。
甲板に出てきました。
同じ考えの方が多いのか今までで一番甲板が混み合っていましたw
↑入港の様子は動画でどうぞ
このまま接岸するまで撮影しようと思っていたんですが、まさかの途中で大きく旋回して向きを変えるという挙動をしまして、立っていた側と反対側に接岸するようでしたので大慌てで移動してw
↑改めて撮り直しました。
写真でも少し撮りました。
隣りにいたのは仙台経由で名古屋とを結ぶフェリー「きそ」でした。
艦これの提督もやっている私としては軽巡洋艦の「木曽」を思い浮かべてしまう名前ですねw
港内の様子です。
小樽と並んで北海道の海の玄関口となる苫小牧港だけあってかなりの広さですね。
接岸した後、係留ロープを岸に結わえるのですが、それ用の車両もあるんですね。
そりゃあこれだけ大きな船を固定するためのロープとなれば人力ではとても扱いきれないんでしょうね。
それでは下船です。
通路から最後に船体を撮影しましたが、デカすぎて全体を収めることは出来ませんでした。
時間があればうまく全体を撮れる場所を探してみたいところですが、札幌行きのバスの時間があるためのんびりは出来ません。
ターミナルへやってきましたが、鉄道の発車標みたいな電光掲示板で案内されるんですね。
この見た目で大洗だの名古屋だのという地名が普通に出ているのはフェリーという乗り物の壮大さを感じます。
ターミナルの写真も撮り、北海道上陸の記念も収めたところでここからは高速バスで札幌へ向かいます。
北海道へは何度も訪れていますが、フェリーでの上陸はこれが初めてであり18時間もの時間をかけてやってきたこともあり感動も一入でしたね。
高速バス「とまこまい号」で札幌へ
ここからは高速バス「とまこまい号」に乗り継いで一路札幌を目指します。
地名をそのまま愛称名にしてしまうという安直さが面白いですが、北海道の都市間バスは地名をそのまま付けるケースが多いみたいです。
ここで「とまこまい号」について解説ですが、「とまこまい号」は札幌市と苫小牧市を結ぶ高速バスであり、基本は札幌駅と苫小牧駅を結ぶ系統ですが、フェリーに接続する時間帯の一部に限り苫小牧西港フェリーターミナルまで乗り入れており、苫小牧港を発着するフェリーの利用者にも便宜を図っています。
運行開始の経緯としては、国鉄時代の1984年、地元住民からの陳情で運行開始した経緯があり、この背景には札幌~室蘭間に設定された高速バス「むろらん号」に対抗するために国鉄は「Sきっぷ」という割引きっぷを発売し、これにより札幌~室蘭間の特急往復の運賃・料金よりも、札幌~苫小牧間の特急往復の運賃・料金の方が高くなる逆転現象が発生したことがありました。
現在でも高速バスとの競合が激しい区間には割引きっぷを設定する一方で、競合相手が存在しない区間は割引きっぷが設定されないために、より遠くまで利用した方が安くなるという逆転現象が発生することはありますよね。
この陳情により北海道中央バスと道南バスの手で札幌と苫小牧を結ぶ高速バスが運行されるようになり、北海道中央バスでは「とまこまい号」、道南バスでは「ハスカップ号」として運行されました。
しかし、「とまこまい号」と「ハスカップ号」は実質的には同じ路線といえ、北海道中央バスの担当便を「とまこまい号」、道南バスの担当便を「ハスカップ号」と呼び分けているという方が正確でしょうか。
両者は乗車券の共通利用も行われており、ダイヤ面でもお互いに補完し合うような時間帯に設定されているなど、関連は非常に強いと言えます。
苫小牧~札幌間にも高速バスが登場したことで、これへの対抗のために国鉄は札幌~苫小牧間にも「Sきっぷ」を設定することとなり、逆転現象は解消されたわけで、住民の悲願は達成されたと言えますね。
運行経路ですが、苫小牧駅を出ると市役所、イオンモール苫小牧、ウトナイ団地など苫小牧市内はこまめに停車しつつ道央自動車道を経由して札幌市内までは高速道路を利用し、札幌市内は大谷地バスターミナル、南郷18丁目、白石本通8丁目、白石本通2丁目、サッポロファクトリー前、時計台前、北2条西3丁目、札幌駅と停車していきます。
苫小牧駅から札幌駅の所要時間は1時間40分ほどであり、特急「北斗」の50分程度から比べるとかなり時間はかかりますが、札幌市内・苫小牧市内ともに駅から離れた地区にもこまめに停留所を設定しており、目的地によっては鉄道と互角程度の所要時間になる可能性もありますし、乗り換え不要というメリットもあります。
それに加えて「とまこまい号」と「ハスカップ号」を合わせると30分~1時間に1本程度の本数があるため、特急列車に比べると本数もやや多く、高速バスも十分競争力を持っていると言えるでしょう。
といったところで解説はこれくらいにして、そろそろレポート本編に戻るとしましょう。
バス停は本当にフェリーターミナルの目の前にありました。
大洗港は大洗駅からも頑張れば歩いて訪れることもできる立地でしたが、苫小牧港は苫小牧駅からは4.5kmほど距離があるため、バスでないと移動は困難ですから、バスの役割は大きいです。
奥の方に北海道中央バスが停まってました。
あれがこれから乗車する「とまこまい号」になるんでしょうね。
乗り場には既に10名~20名ほど並んでいて、バスを利用する人も多いみたいです。
苫小牧港から駅や市街地へ出るには徒歩乗船組はバス以外の選択肢がないと言ってもいいですし、徒歩乗船の人はほぼ全員がバスを利用しているんでしょうね。
ちなみに、フェリーと高速バスがセットの乗車券も発売されているようですよ。
そして、バスがやってきました。
ICカード乗車券も使えるみたいなのでSuicaをタッチして乗車です。
乗り込みました。
左前方の前面展望席は先客に取られてしまいましたが、運転席後方の席なら確保できました。
普通だとこの位置だとまともに前面展望を楽しむことは出来ませんが、高速バスタイプだと運転席と客室の高さが違うおかげでこの位置でも前面展望を楽しむことが出来ます。
なので・・・
↑前面展望をどうぞ!
それでは発車ですが、苫小牧港フェリーターミナルを出ると苫小牧駅まではノンストップです。
15分ほどの走行で苫小牧駅ですが、ここでも10名程度の利用者が待っていました。
これでは車内が満員に近くなると思っていたら苫小牧駅で降りる人も多くいて、車内の混雑度はプラマイゼロといったところです。
「とまこまい号」はフェリーターミナルと苫小牧市内を連絡するシャトルバス的な役割も果たしているんですね。
ちなみに、高速バスではありがちなクローズドドアシステムは「とまこまい号」にも設定されていますが、制限があるのは札幌市内だけであり、苫小牧市内のみの利用は特に制限されていないようです。
恐らくですが、苫小牧市内の路線バスは本数が少ないため、高速バスの苫小牧市内のみの利用も解禁することで利用者の便宜を図っているんでしょうね。
苫小牧駅で乗客の大半が入れ替わりバスは苫小牧市内を進みつつ高速道路を目指します。
苫小牧駅から最も近いインターチェンジは苫小牧中央ICですが、苫小牧市内もこまめに停留所を設ける都合か、少し遠い苫小牧東ICから高速道路に入るようです。
途中には王子病院やイオンモール苫小牧といった住民生活に直結するような施設もあり地元の人の足としても利用されているようでした。
ダイナックス沼ノ端アイスアリーナという長ったらしい名前のバス停があったらそこは室蘭本線・千歳線の沼ノ端駅からも近いエリアですが、「とまこまい号」「ハスカップ号」はごく一部の便が沼ノ端駅に立ち寄る以外は駅は素通りです。
しかし、こうしてみると沼ノ端駅周辺も結構開けているんですね。
JRでは特急のうち「すずらん」が沼ノ端駅に停車していますが、沼ノ端駅周辺の需要を取り込むためなんですかね。
その後はウトナイ団地を通り抜けつつ日高自動車道と並走して苫小牧東ICを目指します。
苫小牧市内のみの利用も若干ありましたが、途中バス停から乗ってきてそのまま札幌市内までという人も多く、駅以外にもこまめに停留所を設けて集客するという戦略は一定の成功を収めているようでした。
高速道路に入ると恵庭と輪厚という2つの停留所がありつつ、札幌南ICまで道央自動車道を走行します。
このあたりは新千歳空港関係のクルマも混じることもあって北海道の中でも特に賑やかな区間といえ、交通量も多かったです。
気になったのは途中の恵庭と輪厚というバス停では降車ボタンが押されないとバス停がある側道にすら入らず素通りするシーンが見られたのですが、降車専用なのかと思ったら乗車も可能となっているみたいで、それだと乗る人がいる可能性もあるのに素通りしていいのかなと思って眺めていました。
調べてみると、乗車は可能であるものの予約制となっており、予約がない場合は側道にすら入らずに通過するという運用になっているようでした。
高速道路だとバス停に立ち寄るだけでもかなりのタイムロスですし、これは合理的な運用ですね。
あと、面白いと思ったのが、輪厚バス停もある場所には輪厚PAがあるのですが、休憩箇所として扱われているものの、トイレに行きたい人は降車ボタンで知らせて下さいというアナウンスが流れ、誰も降車ボタンを押さないとパーキングエリアも素通りするんですね。
高速道路上のバス停の予約制といい、無駄なことはとことん省くという合理的なことをする路線ですね。
ちなみに、「輪厚」は「わっつ」と読みますが、”What’s?”という英単語みたいな響きですね。
言わずもがなでアイヌ語地名ですが、「助・川」を意味する「ウッナイ」というアイヌ語が由来で、略して「ウッ」と呼ばれるようになり、徐々に転訛していき「輪厚」になったんだとか。
パーキングエリアがあるため、北海道のドライバーの間では割と知られている地名のようですし、ゴルフを嗜む人には「札幌ゴルフ倶楽部輪厚コース」としても知られているみたいですね。
私も北海道を訪れる機会は多い方だと思いますが、たいてい列車での移動だったので初めて知った地名でした。
そして、バスは札幌南ICから高速道路を降りて大谷地バスターミナルに立ち寄ります。
ここは地下鉄東西線も乗り入れる交通結節点となっており、降りる人も多かったです。
気になったのがここから乗ってくる人もいたことですが、大谷地バスターミナルは札幌市内ではあるもののクローズドドアシステムの対象外となっていて、大谷地バスターミナルから札幌駅方面への利用は認められているようでした。
ここから先は地下鉄と似たようなルートで進みますし、札幌市内ならば一般の路線バスも多く出ているでしょうから高速バスの利用を認める必要性は薄そうですが、地下鉄で札幌駅へ向かおうと思うと大通駅での乗り換えが必要になることもあって、意外とバスも需要もあったりするんでしょうか。
その先は国道12号を進み札幌市中心部を目指します。
このあたりでも細かくバス停が設置されていますが、それでも一般の路線バスのバス停よりは少なめなようで、急行運転のような感じでしょうか。
ここまで来るとクローズドドアシステムなので乗車はできず、降りる人がいなければバス停を素通りできるため、スムーズな走行ができているようでした。
ちらほらと途中で降りる人もいましたが、まとまって降りるのはやはり札幌市中心部の方でした。
札幌市中心部に入りふと眺めるとHTBがありました!
HTBとは北海道テレビ放送の通称で、あの伝説的バラエティ番組「水曜どうでしょう」の制作元としても有名ですね。
かつては平岸という所にありましたが、社屋を移転し現在は大通駅の近くにあります。
マスコットキャラクター「ONちゃん」も鎮座していますねw
札幌を代表する観光名所の1つ「札幌時計台」も見つつ、バスは札幌駅を目指していきます。
時計台を過ぎると「北2条西3丁目」というバス停もありつつ、終点の札幌駅です。
このように「北◯条西◯丁目」みたいな住所表記は北海道ならではですよね。
そして、終点の札幌駅に到着です。
駅前に立派なバスターミナルがありまして、「とまこまい号」も中まで乗り入れていきます。
実はこれが北海道で乗車した初めての高速バスとなります。
一般路線バスは北海道でもちょくちょく乗っているんですが、高速バスって実は乗っていなかったんですよね。
大抵は北海道フリーパスなどの特急も含めて乗り放題というきっぷを使うことが多いので、長距離移動は列車になりがちだったというのもありますね。
気になったこの乗り場案内ですが、まるで国鉄時代の案内札みたいですねw
というわけで札幌までやってきたわけですが、このあとは737系の札幌行きの運用に乗車すべく一旦苫小牧へ向かいます。
ですが、それまでは時間がありますので・・・
早速北海道グルメを堪能ということで、回転寿司「根室花まる」にお邪魔しました。
たかが回転寿司と侮るなかれ、北海道のローカル回転寿司はそんじょそこらの回転寿司とは一味違うおいしさです。
花咲蟹など北海道ならではのネタも堪能して、少し早めの夕飯を済ませました。
ここは以前にも訪れているお店ですが、やっぱり北海道の海鮮はレベルが違いますね。
このあとは・・・
737系札幌行きに乗る
ここからはようやく北海道でのちゃんとした鉄活動ということで、737系普通列車の札幌行きに乗るのですが、その列車は東室蘭の方からやってくる列車であり、札幌駅で待っていても乗れないので、まずは苫小牧方面へ移動して列車を迎えに行かないといけません。
それなら「とまこまい号」を苫小牧で降りて待っていればよかったのではないかと思われるでしょうが、それだと時間が余り過ぎて暇だったのと、「とまこまい号」も全区間乗ってみたかったという理由からですw
ここからは1週間お世話になる「北海道フリーパス」を購入するので、それを使えば苫小牧から札幌も実質無料で移動できたわけですが、「とまこまい号」は乗りバスの一環ということでw
北海道フリーパスを購入したらホームに上がります。
札幌へやってくる列車は函館や釧路、旭川に網走、稚内と色んな方向へ向かう列車が集まってくるので、いるだけでも楽しくなります。
721系がいました。
片扉の3ドアでデッキ付きという北海道の気候に合わせた独特な構造の車両です。
↑発車は動画でどうぞ
↑続けて789系「ライラック」も発車です。
そして、北海道で今回最初に乗車する列車はこちら、789系「すずらん」です。
ちょうどいい時間に走っていたというだけですが、「すずらん」は785系では何度か乗っているものの789系はあまり乗っていないので収穫といえば収穫でした。
というわけで久々の「すずらん」乗車でしたが、1つ変化に気づきました。
それは指定席の存在でして、元々「すずらん」は北海道では比較的短距離を走る特急列車ということもあり、自由席が主体の列車となっており、5両編成のうち4両が自由席、1両がUシート(指定席)という構成だったのが、3両が自由席、1両がUシート(指定席)、1両が指定席という構成に変わっていたのでした。
ようするに指定席が1両増えましたよって話なんですが、面白いのがUシートと指定席は別々に案内されているんですよね。
これは最初から指定席だった「Uシート」と、元々は自由席だったけれど指定席に変更された車両があるわけで、設備が異なるのでそのことを分かりやすくする意味で「Uシート」と指定席を別々に案内しているんでしょうね。
ところで、どうして指定席を増やしたのかという話ですが、白老駅近くにオープンした民族共生象徴空間「ウポポイ」へ向かう観光客による「すずらん」の利用が増えて指定席の需要が増したからということのようです。
確かに観光客ならば指定席を好む傾向が強いでしょうしね。
そんなわけで「すずらん」に揺られてたどり着いたのは・・・?
登別!
といっても別に温泉に入りに来たわけではなくて、737系普通列車を迎えにいくにあたり、苫小牧で降りても待ち時間が長くなるものの、登別まで行ってしまえば待ち時間が少なくなり、少しでも長く列車に乗っていられるというわけですね。
特急も含めて乗り放題の「北海道フリーパス」様々ですw
改札を出ようとしましたがなんと既に駅員さんの配置時間外となっていて無人駅のように集札箱にきっぷを入れて降りるスタイルのようでした。
これでも特急停車駅にして、名湯登別温泉の玄関口なんですけどねw
ここから登別温泉へはバスを利用する必要がありますが、バスの券売機が設置されていました。
駅名の書体も渋いですね。
暗くなっていたので駅舎は撮らずに引き返して、ここで737系を待ちます。
私の他にも数名降りた人がいたんですが、地元の方と観光客が半々といった感じで、地元の方は家族の送迎、観光客はタクシーでそれぞれ夜暗へ消えていき、駅は私の貸し切りとなりました。
天下の登別温泉の玄関口たる登別駅でも、夜になればこんなに閑散としてしまうんですね。
↑そして、お目当ての737系がやってきました。
理由は分かりませんが数分遅れでした。
ここで737系についての解説!といいたいところですが、別の日程でもっとがっつりと737系に乗車する日があるので、詳しい解説はその時の記事に譲ることとして、今回は737系の札幌行きについての解説に絞って解説したいと思います。
737系は室蘭本線の苫小牧~室蘭間の普通列車に使われる電車ですが、所属する車両基地は札幌にある関係上、早朝の札幌発東室蘭行きと、夜間の東室蘭発札幌行きの2本のみ、千歳線まで乗り入れて札幌~苫小牧間を走行します。
今回はそのうち、札幌行き普通列車に乗ろうというわけですが、この札幌行き普通列車は乗り鉄する場合ちょっと注意が必要な部分がありまして、実は特定の日にだけ札幌行きではなくて千歳行きになってしまうのです。
この場合は千歳発札幌行き普通列車が同時刻に設定され、東室蘭・苫小牧方面からの利用者も千歳駅での乗り換えが発生するものの札幌方面まで利用することが可能です。
ただし、この場合、千歳発札幌行き普通列車には737系ではなくて721系・731系・733系・735系など札幌都市圏で活躍する一般的な車両が使われるため、737系で札幌まで行きたいんだ!という方は要注意です。
なぜこうなっているのかというと、それは北広島駅付近に開業した野球場「エスコンフィールドHOKKAIDO」の関係でして、プロ野球の試合のナイターが行われる場合、観戦後の観客が千歳線に殺到することとなり混雑が見込まれるため、臨時の快速列車を増発したり、特別快速「エアポート」を北広島駅に臨時停車させるなどの対応をするのですが、737系による札幌行き普通列車も試合帰りの利用者で混み合う時間帯に北広島駅を発着することとなるため、2両編成では積み残しが出るということで737系は千歳までの運転にして、6両編成程度の長編成を千歳発札幌行きとして同時刻に運転するという対応をするわけです。
なので、札幌まで737系で乗り通したい場合はエスコンフィールドHOKKAIDOで野球のナイターがやっていないか確認しておいた方がいいでしょう。
ちなみに、こうなった場合、千歳で打ち切られる737系はどうなるのかというとそこから回送で車両基地へ向かうみたいです。
車内です。
詰め込み重視でロングシート主体の構造ですが、出入口は前後2箇所のみと利用の少ない室蘭本線に合った車両となっています。
途中にあった社台駅ですが、「ウマ娘」を通じて競馬の知識を増やした私としては「社台レースホース」を連想する駅名ですね。
苫小牧では少し停車時間がありました。
ここからはいよいよ1日に1往復しか走らない千歳線区間になるわけですが、ここから先は車掌さんも乗務してきてツーマン運行となります。
駅側にホームミラーなどのワンマン運転用の設備がないことなどが理由だと思いますが、737系でツーマン運行を体験できるのもこの1往復の運行だけなのでレアといえばレアですね。
ナイター開催日には大混雑するであろう北広島駅もこの日は試合もないためそれほど混むこともなく素通りでした。
そして、終点の札幌に到着です。
737系登場からは1ヶ月半程度経っていたタイミングでしたが、札幌乗り入れはレアということで撮影しているファンも散見されました。
↑最後に引き上げシーンを撮ったら撤収です。
初めましての車両にしては記事ではサラッと流してしまいましたが、前述の通り別日にてもっとガッツリと乗車しその時の記事で詳しく解説しようと思っていますのでお楽しみに!
↑最後に宿のある”すすきの”までの移動に使った地下鉄の動画を貼って1日目・2日目の記事を〆たいと思います。
ちなみに、今夜の宿ですが、実はホテルではなくてネットカフェの「快活クラブ」だったりします。
この活動の頃は全国旅行支援が実施されていたのでホテルに泊ったほうが割引やクーポンなどでお得だったのですが、あいにく札幌市内でお手頃な値段のホテルが見つけられずに、やむなくネットカフェ泊となったのでした。
コロナ禍前も札幌はホテル不足が深刻化していてホテル代の高騰が問題になっていた記憶がありますが、コロナ禍も終わりが見えてきて旅行や出張などの需要が戻った結果、コロナ禍前の状況が戻っているようですね。
旅行業が潤うのはいいことだと思いますが、旅行を楽しむ身としてはありがたくないですw
でも、この1泊以外はちゃんとホテルに泊まれるのでご安心下さいw
というわけで、1日目・2日目は以上です。
3日目以降は別記事として追ってレポートしますので公開までしばらくお待ち下さい。