車中泊込みで7泊8日で実施した北海道遠征の5日目です。
なお、1・2日目・3日目・4日目をご覧になってない方はそちらから先にご覧になることをおすすめします。
本日の行程
それではまずは本日の行程の説明からしていきましょう。
5日目となる今日は、昨晩宿泊した苫小牧から特急「すずらん」で札幌へ向かい、そこから特急「フラノラベンダーエクスプレス」に乗車し富良野へ、更に富良野線で2023年7月の土休日を中心に特別運行された臨時快速に乗車し旭川へ向かったら、また臨時快速で富良野へ折り返し、「フラノラベンダーエクスプレス」で札幌へ戻ってゴールという内容です。
元々は富良野線の臨時快速に乗車するというのがこの日のメインでしたが、「フラノラベンダーエクスプレス」も2度目の乗車ながらキハ261系による運行が始まってからは乗っていなかったのでついでに乗ってしまおうという感じで行程に入れました。
どのみち、臨時快速に間に合うように富良野に向かうならば「フラノラベンダーエクスプレス」が便利でしたし、詳しくは後述しますがこの臨時快速はそもそも「フラノラベンダーエクスプレス」の延長運転といってもいいような存在なので一緒に乗ってしまうのがいいでしょう。
まずは苫小牧から「すずらん」で札幌へ
というわけで始まった5日目の朝ですが、苫小牧から特急「すずらん」で札幌へ移動することから始まります。
昨晩は旭川からわざわざ移動してきたのですが、考えてみれば今日の活動は実質的には「フラノラベンダーエクスプレス」に乗るところから始まるわけなので、札幌に泊まればよかったのではないかと思われるでしょう。
何故そうしなかったのかというと、札幌駅周辺のホテルがほぼ満室で予約できず、わずかに残っていたホテルは通常の宿泊料の5倍とか10倍といった法外な料金を掲げているという有様だったからです。
この日は土曜日から日曜日にかけての1泊ということで、平日よりは旅行需要が多くホテルが混み合うのは分かるんですが、それにしても市内のホテルがほぼ全て満室という事態は連休でもない普通の週末としては異常事態ともいえます。
確かにコロナ禍が収束を迎え旅行需要が回復したことで需要と供給が釣り合わなくなっているという話は聞いているもののそれにしてもこの状況はおかしい・・・と思っていたのですが、調べてみるとなんとこの日は札幌市内で「ドリームズ・カム・トゥルー」の公演が開催されている日だったそうで、遠方から駆けつけるファンが市内のホテルを埋め尽くしてしまってこのような事態になっていたようです。
イベントとかち合うというのは想定外でしたが、そういったわけで札幌に泊まることは出来ず、苫小牧に泊まることを強いられたのでした。
まあ、「北海道フリーパス」があるおかげで、交通費はタダみたいなものなのがせめてもの救いですけどね。
まあ、実を言うと札幌に安い宿が見当たらなくて少し離れた場所に泊まるというのは私の遠征では結構あるあるな話でして、岩見沢あたりに泊まるというのは普通にありますし、いつかなんて室蘭に泊まったことさえありました。
また、札幌に泊まれなくて苫小牧に泊まったのも実は2度目だったりしますw
というわけで朝の苫小牧駅から5日目の活動が始まります。
6時19分という非常に早い出発となり、おかげでせっかくのホテルの無料朝食も食べられませんでしたw
あと、本当は5時半くらいには起きてゆっくり身支度をするつもりだったんですが、昨晩のチェックインが遅かったことが祟ったのか目が覚めたのはなんと6時05分!
幸いにしてホテルが駅からすぐ近くだったこともあって大急ぎで身支度を整えて駅へ走りました。
そういえば、昨日の朝も行程に影響なかったとはいえ、寝坊して朝食を食べ損ねたんでしたよね。
まさか2日連続でやってしまうとは・・・
改札口にたどり着きました!
この時点で6時12分なので列車までは7分あることになり、結末を書くまでもなく列車には間に合ったのですが、もし起きるのがもう少し遅かったらと思うとゾッとします・・・
なにせ、この「すずらん」に乗り損ねたら、もう「フラノラベンダーエクスプレス」には間に合わなくなりますし、「フラノラベンダーエクスプレス」に乗れないということは、富良野線の臨時快速にも乗れないということになり、この日の行程が実質上破綻することになります。
「フラノラベンダーエクスプレス」は土日のみの運行なので別の日程にずらすというわけにも行きませんから、寝坊はしたもののぎりぎり間に合う時間に目が覚めたのは不幸中の幸いでしたね。
ただ、このことであるトラブルが起きていたことにこのときはまだ気付いていませんでした・・・
入線してきた「すずらん」を苫小牧のシンボルの煙突と絡めて撮ったら乗り込みます。
朝から一波乱ありましたが、無事に乗れたことで座席に座ってほっと一息ついたのですが、ここでふと充電器を荷物に入れたかどうか不安になり、荷物を調べてみると案の定ない!
これは大慌てで身支度をしたせいでホテルの部屋に置いてきたと考えるしかないでしょう。
ともかくホテルに電話して問い合わせないことには始まりませんが、さっきチェックアウトしたばかりでまだ部屋の清掃もしていない可能性が高いでしょうし、ホテル側も朝は忙しいだろうと考えて昼頃に富良野で時間があるのでそこで電話をしてみることにしました。
今後の行動も決まったところで、あとは大人しく札幌まで乗車してきます。
特急だと快適なので50分の乗車時間も長くは感じませんでした。
「フラノラベンダーエクスプレス」で富良野へ
朝から一波乱があったせいで既に2000字以上を使ってしまいましたが、ここからようやく活動のメインが始まります。
ここから乗車する「フラノラベンダーエクスプレス」ですが、まずはその解説から入っていくとしましょう。
「フラノラベンダーエクスプレス」は札幌と富良野を結ぶ特急列車で、列車名にも”ラベンダー”と付いていることからも分かるようにラベンダーの開花時期に合わせて運行される季節列車となっており、2013年までは1日3往復設定されるほどの盛況ぶりでしたが、2014年からは2往復、2020年からは1往復と徐々に減便されつつある列車でもあります。
停車駅は札幌を出ると岩見沢・滝川・芦別・富良野と停車していき、この手の臨時列車にしては珍しく自由席もあります。
特筆すべきは滝川~富良野間で根室本線を走行することであり、この区間は石勝線開通までは道東方面へのメインルートとして活躍していましたが、石勝線開通後は優等列車は軒並み石勝線へシフトしていき、以後は根室本線は普通列車と快速「狩勝」のみのローカル線に落ちぶれました。
そんな中、臨時とはいえ唯一の特急列車として走る「フラノラベンダーエクスプレス」はかつての道東方面の優等列車を追体験できる列車ともいえます。
そのおかげか、根室本線のうち富良野~新得間は廃止が決まったものの、滝川~富良野間は「フラノラベンダーエクスプレス」の需要も考慮されたのか今のところは具体的に廃止の話は出ていません。
また、2020年まではキハ183系を改造した「ノースレインボーエクスプレス」や「クリスタルエクスプレス」「ニセコエクスプレス」「旭山動物園号」などを使用して運行されており、これらのジョイフルトレインに乗れる列車という側面もありました。
しかし、キハ183系の老朽化でこれらのジョイフルトレインが軒並み引退してしまうと、キハ261系のジョイフルトレインバージョンと言える5000番台が使われるようになりました。
ちなみに、私が前回乗車した頃はキハ183系「クリスタルエクスプレス」が使われている頃であり、キハ261系が使われるようになってからは初乗車となり、そもそもキハ261系5000番台自体がこれが初乗車ということもあって楽しみにしていました。
それでは解説はこれくらいで本編に戻るとして、まずは発車標のご紹介からですね。
7時41分に発車するという観光列車としてはちょっと早いかなという時間帯に設定されているわけですが、富良野の滞在時間を長くしようという意図なんですかね。
ホームへ行くとまだ入線してきていないようなので・・・
↑入線シーンの動画をどうぞ!
今はトレインマークもLEDになりましたが、「フラノラベンダーエクスプレス」は毎年恒例の列車ということもあってか専用のマークが用意されていました。
方向幕も今風のLEDですが、きちんと列車名と行先を表示しているのは関心ですね。
「フラノラベンダーエクスプレス」という長い列車名も省略しないでちゃんと表示しているのもいいですね。
あと、特急で富良野行きはこれだけなのでその点でもレアです。
それでは乗り込みます。
もっと混んでいるかと思ったんですが、キハ183系も引退してそれほどレアではないキハ261系になりましたし、運行自体も毎年この時期になれば必ずと言っていいほどされる列車ということで、鉄道ファンの注目度は低めなのかもしれません。
その代わり、純粋に富良野観光に出かけるという感じの観光客も姿もありました。
北海道旅行というとレンタカーを利用する人が多いでしょうが、広大な北海道を運転するのはドライバーの負担も大きいというのはありますし、列車での移動もメリットありますよね。
特に富良野は観光スポットが鉄道沿いにまとまっているので、レンタカーに頼らなくても回りやすい観光地だと思います。
それではあとは発車を待つのみですが、ここで意外なことに気付きました。
それは自動放送があったことでして、「フラノラベンダーエクスプレス」は臨時列車なので車掌さんによる肉声放送だけかと思っていたんですが、ちゃんと自動放送が用意されているんですね。
これはキハ183系時代にはなかったので、早速乗りに来た甲斐がありました。
↑というわけで、恒例ながら車窓をどうぞ
発車時刻となりエンジンを唸らせて札幌駅を発車していきます。
すぐに放送が流れ始めますが、車内チャイムはJR北海道の汎用的なものとは違うオリジナルのものでした。
5000番台は特別なバージョンが用意されているんでしょうね。
それに続いて車掌さんによる肉声放送も始まりますが、臨時列車はこっちのほうがしっくり来ますね。
それに続けて自動放送の英語放送が流れますが、大橋俊夫さんの放送は肉声放送が流れたことでカットされたようですw
大橋俊夫さんの「フラノラベンダーエクスプレス」の案内も聞きたかったですけど、そもそも用意されていないとか?
それか車掌さんが肉声放送が好きな人であえて流していないとかかもしれません。
40分弱の走行で岩見沢に到着です。
岩見沢は札幌駅からの普通列車の多くが折り返す駅となっていて、函館本線における札幌都市圏の東端といえる駅ですが、特急列車も必ず停車します。
ここでの乗り降りはそれほどなくて、続いて滝川です。
函館本線の特急はほとんどが岩見沢と滝川の間では美唄と砂川にも停車しますが、「フラノラベンダーエクスプレス」はこの2駅は通過します。
以前は「宗谷」「オホーツク」など気動車で運行する特急は美唄と砂川を通過し、電車で運行する「カムイ」「ライラック」は停車するという法則がありましたが、最近は気動車で運行する特急でもこの2駅に停車する列車も増えていて、この法則は崩れつつあります。
ですが「フラノラベンダーエクスプレス」はかつての法則にしたがって通過しているようですね。
そして、そこから30分ほどの走行で滝川です。
前回「フラノラベンダーエクスプレス」に乗車した際はここで停車時間があった記憶があったのですが、よくよく考えてみると前回乗車した頃は「フラノラベンダーエクスプレス」は2往復設定されており、今年は設定されていない「フラノラベンダーエクスプレス3号」に乗っていたのでそもそも全くダイヤが違うんですよねw
それにしても、1往復に減ってしまったのはコロナ禍による需要減少を受けてなんでしょうが、ぼちぼち観光需要も戻ってくるでしょうし、また2往復体制に戻る日もくるでしょうか?
滝川からは根室本線に入っていきます。
前述の通りこの区間は普段は普通列車ばかりの区間ですが、特急に乗ってこの区間を体験できるのは貴重ですね。
それに加えて、石勝線開通後に登場したため、優等列車が根室本線を経由して運行されていた時代には存在しなかったキハ261系が根室本線を走っているというのは感慨深いものがあります。
もし石勝線が建設されずに今でも道東方面の特急列車が根室本線経由だったら、キハ261系がここを当たり前に走る光景も見られたかもしれませんが、もし石勝線がなかったら道東方面は高速バスの天下になっていたかもしれませんね。
そんなことを考えていると列車はトンネルを抜けて富良野盆地へと入っていき、富良野駅に到着するという放送が流れ始めました。
札幌から2時間ほどの旅は、もうすぐ終わりですが、実はこの次に乗車する臨時列車は、今乗っている「フラノラベンダーエクスプレス」の車両をそのまま使用するということが発表されており、もしかしたら実質的に直通運転のような形になるのではないかと考えていて、アナウンスで臨時快速についてどう触れるのか気になってました。
しかし、アナウンスでは完全にこの列車が富良野で終点であるような言い方をしており、さらに乗換案内でも富良野線の普通列車のみを案内し、臨時快速の案内はしていませんでした。
え?もしかして実は今日は運転日じゃなかったとか?なんて不安になってくるくらい、全く臨時快速には触れないアナウンスでしたが、実は臨時快速よりも前に普通列車が設定されており、「フラノラベンダーエクスプレス」からもその普通列車に乗り換えが可能なので、純粋に中富良野・上富良野や美瑛、旭川方面へ移動したい場合は普通列車に乗り換えた方が早く到着できるようなので、乗換案内では触れなかったみたいですね。
なんかせっかくの臨時快速も意味がないようなw
なにはともあれ富良野に到着です。
到着後は車内清掃があるみたいで全員降りなければならないようです。
隣にいたH100形は例の富良野線の普通列車です。
普通に富良野観光に来た人たちは普通に乗り換える人が多いみたいで、これは臨時快速を待つ人はほとんどがマニアという予感がしますw
向かいのホームへ移動して撮影です。
ラベンダーの塗装になっているのがいいですね。
こちらのホームには根室本線のキハ40系がいました。
↑富良野線が発車です。
↑続けて根室本線も発車です。
あとは臨時快速に乗っていくのですが、「フラノラベンダーエクスプレス」が9時45分に富良野に到着し、臨時快速は10時36分に発車なので「フラノラベンダーエクスプレス」と臨時快速を1つの列車とみなすと富良野に51分も停車するわけです。
しかも、車内清掃で車内にはいられないのでその間は車外で待つ必要があります。
構内にいても暇なので一旦改札を出て駅の待合室で時間を潰すことにしました。
ただ、この空き時間は私にとってはプラスに働きました。
もう忘れている読者の方もいるかもしれませんが、ホテルに忘れてきてしまった(と思われる)充電器について電話で問い合わせないといけませんからね。
電話をかけるとすぐにスタッフの方が応対してくれ、忘れ物をしたことを告げるとスムーズに対応して頂き、やはりあったとのことでした。
となるとどうやって充電器を回収するかという話ですが、実は今後の行程で苫小牧に立ち寄る機会があるので、そこで直接受け取るということを告げて電話を切りました。
そして、その受け取る機会ですが、実は翌日なんですよね。
なので、今晩は充電器なしということになり、これがスマホやカメラの充電器だったら今からでも慌てて電器屋さんに駆け込んで充電器を買いに走っているところでしょうが、実は忘れた充電器というのは充電式電池「エネループ」の充電器なのです。
かつてはデジカメも乾電池式のものを使っていたのですが、今はデジカメは充電式のものとなっていて、唯一乾電池で動く機材は走行音収録用のボイスレコーダーのみとなっている上、かつては高速バスや夜行列車で夜を明かすと充電することが出来ないなんてこともザラだった名残でエネループをかなり余分に持ち歩いており1泊くらいなら充電できなくても十分足りる上、最悪足りなくなったら市販の乾電池を買えばいいので、活動には影響ありませんでした。
ところで、実はこの私、ホテルに忘れ物をしてきたのはこれで3度目であり、その3回とも忘れてきたのはエネループの充電器なんですよねw
携帯とかカメラの充電器は基本的に機材に接続して使うので、機材そのものを忘れるなんて大ポカをやらかさなければ忘れてくる確率は低いのが、エネループだと機材そのものとは別々に使用することになるので、忘れやすいのだと推測していますが、きっとまたやらかすんだろうなぁw
富良野線臨時快速に乗る
無事に忘れてきた充電器の在り処が分かり、回収の目処も立って一安心ですが、ここからは富良野線の臨時快速に乗車して旭川まで向かいます。
本題に入る前に、まずはこの臨時快速について解説をしておきたいと思います。
この臨時快速ですが、富良野線の活性化を目的に実証実験として運行されたもので、2023年7月の土日祝を中心に設定されました。
運行は富良野~旭川間に1往復で、使用車種は「フラノラベンダーエクスプレス」と同じキハ261系5000番台となっていて、「フラノラベンダーエクスプレス」運行の際に、折返しまで富良野駅に留置されることになる編成をそのまま活用して旭川まで1往復させるという感じですかね。
使用車種が同じなので、実質上「フラノラベンダーエクスプレス」が旭川まで延伸運転されるという解釈をする人も多く、私もそのように考えていたのですが、現地での案内を見る限りは「フラノラベンダーエクスプレス」と臨時快速は別々の列車として扱われているみたいなので、たまたま同じ車両を使用するだけということでいいと思います。
停車駅ですが、富良野を出ると中富良野、上富良野、美馬牛、美瑛、旭川となっていてちょうど昨日乗車した「富良野・美瑛ノロッコ号」の停車駅からラベンダー畑駅を除いたものとなっています。
鉄道マニア的視点から見ていくと、この臨時快速は前述の通りキハ261系が使われるのですが、富良野線をキハ261系が走行するのはデビュー当初に設定された「HOKKAIDO LOVE!FURANO」という列車以来のことで、そのときは全車指定席でごく僅かな日数のみの運行だったのが、今回は全車自由席で7月中の土日祝という比較的に多くの日程で運行されたことから、気軽に乗りに行ける形でのキハ261系の富良野線での運行は初めてと言えるのではないでしょうか。
それでは解説はこれくらいでレポートに戻っていくとしましょう。
発車標にもちゃんと案内が出ていましたが、列車名はなく「臨時快速」とだけ表示されてました。
まあ、実際に愛称は設定されていないわけなので、これで正解なんですけどねw
↑停車駅の案内も出ていたので動画でも撮りました。
あと、気になったのがこちらの時刻表にあった案内ですが、「フラノラベンダーエクスプレス」の発車番線変更をお知らせしていました。
この日程ってちょうど臨時快速が設定される日なので、臨時快速を走らせる日は2番線に入れられないといった事情があるんでしょうね。
車両ももちろん撮ります。
といっても、さっきまで乗ってきたやつなんですけどねw
側面も同様です。
「快速 旭川」とかだったら見応えがあったんですけどねw
「フラノラベンダーエクスプレス」のときよりも車内が空いていることを利用して今のうちに車内見学もしていきましょう。
車内はキハ261系の0番台・1000番台とは違って座席のモケットがカラフルなものになっているなど、内装にも差異があります。
この荷物置き場は0番台・1000番台にもあるようですが、5000番台では各車2箇所ずつに増設されており、よりゆったり乗車できるよう配慮されているようです。
テーブルは座席の肘置きに内蔵するタイプでした。
これ以外に前席シートに取り付けられたタイプも存在しており、テーブルが1席に2つずつあることになります。
また、肘置きの方のテーブルは座席を回転させて向かい合わせにしたときに使用すると、4つのテーブルがくっついて1つの大きなテーブルとして使えるようになっているとのことです。
車番ですが、下に書いてある内容にも注目です。
実はこの5000番台はキハ183系を改造したジョイフルトレインの「クリスタルエクスプレス」「ノースレインボーエクスプレス」がそれぞれ引退することを受けてその後継として導入されたのですが、1編成で約20億円とされる新造費用は「はまなす編成」については費用の一部を北海道が負担し、「ラベンダー編成」については北海道高速鉄道開発という組織が所有し、JR北海道へ無償貸与という形で運行されています。
そのため、今乗っている「ラベンダー編成」はJR北海道ではなくて北海道高速鉄道開発が所有する車両となっているんですね。
ちなみに、この北海道高速鉄道開発ですが、元々は1993年に札幌~釧路間の特急を高速化させることとなった際に北海道、釧路市など沿線自治体とJR北海道が出資する第三セクターとして設立された会社で、線路の高速化工事を担いました。
当時は「道東高速鉄道開発」という社名でした。
その後、1997年には宗谷本線の旭川~名寄間も高速化されることとなり、そのときにも出資者に士別市と名寄市を加えた上で社名も「北海道高速鉄道開発」と改められました。
この際には線路の高速化のみならず、同時に投入するキハ261系も保有しJR北海道へ貸し付けることになりました。
その後は札沼線の電化にも関わるなどJR北海道とは関わりが深い組織ですが、キハ261系5000番台の導入に際しても「ラベンダー編成」を保有することとなったわけですね。
また、他にH100形の観光列車兼用車両も保有しているようです。
製造銘板です。
川崎重工で作られた車両ですが、「ラベンダー編成」は2021年に導入されたばかりのまだまだ新しい車両です。
こちらは車外の妻面にある銘板ですが、ここにも「北海道高速鉄道開発」の名前がありますね。
それから、5000番台最大の特徴と言えるのが、このラウンジカーの存在です。
5000番台ではグリーン車を設定していない代わりに、ラウンジカーを設定しており、窓側を向いたカウンター席と、4人がけのボックス席で構成されています。
また、このラウンジカーはイベントスペースとしての利用も考慮し、放送用のスピーカーは普通車よりも高音質なものが使われ、マイクを接続して司会者の声を流したり、BGMを流すなんて使い方も出来るようです。
まるで観光バスみたいですが、貸切列車とかで活用したら列車の旅もより特別なものに感じられるでしょうね。
座席はちゃんとクッションも付いていて、長く座っていても大丈夫そうです。
これは何かなと思っていましたがどうやらコンセントみたいです。
今どきの車両では当たり前の設備になりつつあるコンセントですが、こんな形で設置してあるのは初めて見ましたw
このラウンジカーも自由に利用していいみたいですし、いっそここに乗って旭川まで行こうかなとも思ったんですが、やはりここに人気が集中するようで混み合ってきて、それに比例して車内の騒がしさも増して来たので普通車に移動しました。
↑それでは恒例ですが車窓をどうぞ
実はこの臨時快速で富良野線の車窓を撮影できるので、昨日の「ノロッコ号」では車窓を撮らなかったというのがあります。
まあ、私の場合は窓ガラスに装着できるマウントでカメラを固定して撮影しているので、窓がない「ノロッコ号」はその点で不都合というのもありましたけどねw
そして、発車時刻となり富良野駅を後にしますが、発車早々に車内ではあるものが配られました。
といっても乗車記念グッズとかではなくて・・・
配られたのはこちらです。
え?なんで封筒?と思われるでしょうが・・・
中身はアンケートでした。
そういえば、以前に乗った「ニセコ号」でもこういうアンケートをしていたのを思い出しました。
実証実験での運行とのことなので利用者の傾向などを調査しているんでしょうね。
ところで、気になったのはアンケートの紙面には「フラノラベンダーエクスプレス」の延長運転と書いてあるんですよね。
確かにそのように紹介しているサイトもあったりして、実質的にはこの臨時快速は「フラノラベンダーエクスプレス」の延長運転ですが、JR側はあくまでも「フラノラベンダーエクスプレス」と臨時快速は別々の列車とでも言わんばかりの案内に終止しており、自治体や観光業界とJRとの温度差を感じてしまいましたw
それから、こちらは裏面ですが、主な停車駅のところにラベンダー畑駅が記載されているのが気になりました。
そして、冒頭での解説で停車駅を紹介した際にラベンダー畑駅は入っていませんでした。
ではこのアンケートが間違っているのかというとそうではなくて、実は臨時快速の中でもごく一部の日程でのみラベンダー畑駅に停車することとなっていたのであり、私が乗車した日はラベンダー畑駅には停車しない設定でした。
どうせならすべての日程でラベンダー畑駅に停車させればいいとも思えますが、あえて停車する日としない日を設けることでそれによる利用者数の変化を見ようとかいった意図があったんでしょうか。
ちなみに、このアンケートはその場で記入してスタッフの方に手渡すか、付属の封筒を使って郵送するといったアナログな手段のほか、記載されたQRコードをスマホで読み取るとオンラインアンケートのページにアクセスできるようになっているのでスマホから答えることも出来るというのは手書きを億劫がる傾向が強いであろう若い世代のこともよく考えているなと思いました。
私も乗車中の手持ち無沙汰も兼ねてスマホで回答しておきました。
アンケートの回答も済んだところで車内の様子を見てみると、「フラノラベンダーエクスプレス」の時よりも明らかに乗車率は低くなっていました。
客層も富良野観光に来たというよりも私みたいに珍しい臨時快速だから乗りに来たという感じの乗り鉄風の人たちが目立ちました。
物珍しさもあってかラウンジはそこそこの賑わいでしたが、普通車はガラガラといっても過言ではないほどの乗車率でしたからね。
周知不足とかもありそうですが、何より問題なのはダイヤ設定だと思いました。
先程も軽く触れましたが、実は「フラノラベンダーエクスプレス」を利用して富良野までやってきて、上富良野だとか美瑛へ行きたいなら臨時快速を待たずに普通列車旭川行きに乗り継いだ方が早く到着できるため、本来のメインターゲットであるはずの「フラノラベンダーエクスプレス」からの乗り継ぎ客にとって時間的なメリットがないというのがあります。
それでも、「フラノラベンダーエクスプレス」からそのまま連続乗車できるならば時間がかかっても乗り換えなく、確実に座れて、快適な特急型車両で目的地まで向かえるというメリットもあるはずですが、前述の通り富良野駅では一旦下車する必要があり、しかもその間は51分も待たなければなりません。
これではせっかくの臨時快速も宝の持ち腐れと言わざるを得ず、ちょっと残念だなともいました。
更にいえば、ラベンダー畑駅への停車も5日間限定だったわけですが、富良野線の普通列車はラベンダー畑駅には停車しないので、ラベンダー畑駅が目的地ならば臨時快速の利用価値が出てくるところ、私が乗車した日では通過だったのでそのメリットもないことになります。
となると、純粋に観光目的で利用した人は先発の普通列車に乗り換えてしまい、臨時快速に乗るのはマニアばかりということになってしまったのでしょう。
この利用状況では来年以降に同様の列車が設定される可能性は低そうですが、もしやるならば、今度はすべての日程でラベンダー畑駅に停車させた上で、普通列車よりも先に発車するダイヤ設定にして、きちんと一般の観光客にとっても恩恵のあるような設定にしてほしいと思います。
ここからはちょっと穿った見方になりますが、恐らくは富良野線の存廃問題を気にして需要喚起をしたい沿線自治体や観光業界がJR北海道に働きかける形で実現した延長運転で、一部報道では北海道と国の補助を受けているという話もありました。しかし、JR北海道側はそれほど乗り気ではなかったのではないかという気もします。
JR北海道としては赤字路線の整理を進めているところであり、こうした存続を目指す動きは必ずしも歓迎していないという感じはします。
あまり考えたくはないですが、実証実験がうまく行き過ぎて利用者が増えると今後の存廃論議で廃止を言いづらくなるから、利用者が伸びないようにあえて不便なダイヤにしたなんて想像もしてしまいます。
傍証としてはメディアの報道などで臨時快速の運行が発表された後も、JR北海道の公式情報としては「臨時快速を運行します」という情報だけで、具体的な日程や運行ダイヤ、停車駅などはかなりギリギリになるまで発表されなかったという事実もあります。
そんな嫌な想像もしてしまいましたが、鉄道ファンとしては特急型車両で富良野線の美しい車窓を楽しめるのは嬉しいですし、そもそも今回の北海道遠征を決めた直接の動機はこの臨時快速の運行だったくらいですからねw
余談ですが、この富良野線は元々は根室本線の一部として建設されており、かつては札幌から道東方面へのメインルートだった路線だったりします。
これは現在の石勝線が通るルートは日高山脈を横断するという建設の難易度が高いルートだったためで、最初は旭川から分岐する形で富良野・帯広・釧路と辿って根室と進むルートだったわけです。
しかし、流石にこれでは遠回り過ぎるということで、滝川から富良野までをショートカットする新しいルートが建設され、そちらが根室本線に組み込まれるとともに、従来の根室本線の旭川~富良野間は富良野線として分離されました。
その後、更にショートカットするルートとして石勝線が開通すると根室本線の滝川~新得間は道東方面へのメインルートからは外れましたが路線名が改められることなく現在に至ります。
そう考えると富良野線を特急型車両が走っているというのは、まるで昔の道東へのルートを再現しているようでもあります。
これで根室本線で新得方面まで通り抜けられれば、「ニセコ号」みたいに昔のルートで道東へ行く観光列車なんてあってもよさそうですが、東鹿越から先は不通のままですし、富良野から東鹿越も含めて廃止されることが決まってしまいましたからね・・・
中富良野駅では停車時間があるみたいなので一旦ホームへ出て撮影タイムとなりました。
車内のマニア率が高いこともあって、多くの人がホームへ出て撮影に繰り出していましたねw
↑対向列車の入線を見届けたら車内に戻ります。
その次の停車駅は上富良野ですが・・・
ここでも停車時間があるので撮影ですw
単線な上に意外と本数がある富良野線に設定する臨時列車となると交換待ちの停車が多くなるのは仕方ないですが、鉄道ファンとしては撮影のチャンスが増えるのでありがたいですねw
もう少し寄せて
最初は動画で撮ろうと思ったんですが入線がこちらの発車ギリギリだったので乗り遅れるリスクを考慮して写真にしました。
続いて美瑛でも停車時間がありました。
なんか、途中停車駅で長い停車時間がなかったのって美馬牛だけなんですがw
ここでも臨時快速を撮ろうと思ったのですが、こんな感じで対向列車が停まっているので無理でしたw
せめてということで、「ラベンダー編成」とH100形の並びを撮ったら戻ります。
そして、あとは25分の乗車で旭川に到着です。
正直、昨日も「ノロッコ号」で富良野線に乗っているので駅での撮影がメインになって、車窓とかはあまり記事に書くことはなかったんですが、貴重な特急型車両での富良野線ですし、ちゃんと堪能しました。
旭川でももちろん撮影です。
キハ261系5000番台自体は定期の特急列車に充当されることもあって、「宗谷」とか「サロベツ」に充当された場合は旭川にもやってくることになるので、旭川に停車していること自体はそこまでレアというわけではないと思いますが、せっかくなので乗った記念も兼ねて撮っていくとしましょう。
↑ふと発車標を見ると臨時快速利用者に向けてのメッセージが流れていました。
旭川駅の駅員さんも粋なことをしてくれますね。
隣にはキハ150形がいました。
かつては富良野線の主力車両でしたが、今では撤退していますから函館本線か石北本線・宗谷本線のいずれかということになるでしょう。
その隣にはキハ283系もいました。
「大雪」のようですね。
実は今年の春改正より「大雪」と「オホーツク」という2つの石北本線の特急に充当されるようになりまして、2021年秋までは根室本線の特急「おおぞら」で活躍していた車両でした。
その時もさよなら乗車をしたものですが、こうしてまた再会できるのは嬉しいですね。
ローマ字Ver.も
なお、キハ283系についてはこの翌々日の活動で乗車するので、そのときに詳しく解説するとして、この記事では深追いはしません。
↑ここでキハ150形が発車です。
札幌方面に出発していきましたが、函館本線の列車だったようです。
↑更に富良野線のH100形が入ってきました。
↑続けて臨時快速の引き上げです。
正直柱が邪魔ですが、まあ記録程度ということでw
↑脇から富良野線のH100形が発車していきました。
「大雪」の接続列車となる「ライラック」がやってきたら、「大雪」もそろそろ発車です。
↑発車シーンは動画でどうぞ
といったところで、そろそろ撮影も切り上げるとして、ちょうどお昼時でもあるので食事をするとしましょう。
昨晩も旭川で食事をしていますが、今日は旭川ラーメンを頂こうと思います。
やってきたのは「山頭火」というお店で、旭川ラーメンの名店として知られています。
過去にも訪れたことがある店ですが、ちょうど駅の近くにあってアクセスもいいですし、またお邪魔することにしました。
ただ、人気店である上に今日は日曜日と来ているのでそこそこ行列していました。
まあ、折返しの列車まではまだまだ1時間以上あるので多少の行列は全然問題ないですけどねw
ところで、そんなに時間に余裕があるならば、わざわざホテルへのチェックインが遅くなってまで昨晩「自由軒」に行かなくても、今日行けばいいのでは?と思われるでしょうが、実はこの日は日曜日でして「自由軒」は定休日なんですよね。
私も開いているならばこの日に「自由軒」に行きたかったですが、定休日ばかりはどうしようもありません。
20分くらい待ってようやく入店できましてラーメンにありつけました。
1年ぶりの本場の旭川ラーメンでしたが、何度食べても美味しいですね。
さて、腹ごしらえも済んだら・・・
臨時快速で富良野へ戻る
再び臨時快速に乗って富良野へ折り返します。
偶然にも789系と並びました。
「サロベツ」や「大雪」だと接続を象徴する1枚になりますが、臨時快速の場合は別に接続しているわけではないんですけどねw
↑発車標の案内を撮ったら乗り込みます。
↑今回も車窓をどうぞ
往路とは逆側となっています。
今度も車内はやはり空席が目立ち、乗っている人もマニア風の人が多いという傾向は変わりません。
ところで、時刻表を使って調べてみると、臨時快速の富良野到着が15時23分で「フラノラベンダーエクスプレス」の発車が16時51分なので、往路の50分ですら長かったのに、今度は1時間半も富良野で待つことになります。
そのため、旭川を15時33分に出る後続の普通列車に乗ると16時43分に富良野に到着でき、8分接続という非常にいい接続で乗り換えられるんですよね。
なので、美瑛や上富良野周辺で観光を楽しんで札幌へ帰る利用者にとってはこの臨時快速はメリットがないことになります。
あとはあまり書くこともないので富良野まで記事はワープしますw
向かいのホームへ移動してもう1枚撮ったら一旦改札を出ることにします。
富良野にて
というわけで臨時快速に乗ってやってきた富良野ですが、前述の通りここで1時間半も時間があるので駅周辺をぶらぶらしたりして時間を潰そうと思います。
本当にせっかくの臨時快速もこのダイヤでは使い勝手が悪いですよねぇ・・・
まずはこちら
駅近くの公園にある噴水なんですが「ワインの泉」というらしいです。
↑一応動画でも撮りました。
まあ、実は2度目のご紹介だったりするんですけどねw
それからこちら
立ち入り禁止と書いてあってJRのマークもあるので、駅構内なのは分かるんですが、JRはJRでもJR北海道ではなくてJR貨物と書いてあります。
往路のくだりでも軽く触れましたが、実は富良野駅は今でも貨物扱いをしており、貨物駅としての顔もあるのです。
このスペースはコンテナを積み降ろしたり、通運事業者のトラックが出入りするための通路といった用途の場所なんでしょうね。
富良野駅とも書かれていたのでそちらも押さえます。
本当は貨物列車が停車しているところを撮りたいですが、そう都合良くは問屋が卸してはくれませんねw
駅の近くには跨線橋がありまして、ここに登ればより構内を見渡せそうなので・・・
おお、ここからだと貨物駅構内がよく見えますね。
荷役作業でもしていたら見応えがありますが、今は特に何もしていないようです。
反対側は駐車場になっていました。
駅に隣接する立地となると、昔はここにも貨物扱いの施設や側線などがあったのかもしれませんね。
それでは今度は現役の線路の方を見てみましょう。
富良野駅も意外と大きな駅で線路の数もそれなりに多いですね。
電化区間だと架線柱が邪魔して綺麗に配線を眺めるのが難しいですが、非電化区間の駅は遮蔽物がなくていいですね。
続いて駅の方を見ていきましょう。
うまいこと全景が見渡せます。
臨時快速として走ってきて、これから「フラノラベンダーエクスプレス」となるキハ261系をアップで
ただ、これは駅で撮ったほうが良いアングルですw
↑ちょうど発車するところだったので動画を撮りました。
↑続けて「ノロッコ号」の入線です。
写真でも撮ります。
ちょうど旭川方に機関車が連結されているのでいですね。
↑「ノロッコ号」の発車を見届けて
最後は写真で後追いを撮ったらそろそろ撤収するとしましょう。
1時間半も待つなんて暇でしょうがないと思っていましたが、撮影に夢中になっていると案外長く感じませんでした。
ミツバチも蜜を集めに来ていました。
ちょっと怖い気もしますが、本物の花を植えているという証拠でもありますね。
「フラノラベンダーエクスプレス」で札幌へ戻る
富良野で思わぬ撮影タイムを楽しんだところで、ここからは本日のシメとなる「フラノラベンダーエクスプレス」で札幌へ戻ります。
まずは発車標ですね。
札幌駅でもそうでしたが、長い列車名をちゃんと省略しないで表示してくれています。
ホームに行くと臨時快速として降り立ったときと変わらず停車していました。
往路もそうでしたが、「フラノラベンダーエクスプレス」はちゃんと幕が収録されているようです。
自由席のところには立て看板まで立てて乗車位置を案内していました。
実際、ドアが開くまで少し時間があったのですが、その間にちょっとした行列が出来ていましたからね。
行列を見ると外国人の割合が高く、富良野の国際観光地としての人気を改めて実感しましたが、逆に往路ではそんなに外国人を見かけなかったんですよね。
私が乗っていた車両にはたまたま少なかったというだけかもしれませんが、思うに往路の便は札幌発が7時台と観光利用にしては早すぎる感もあるので、往路は「フラノラベンダーエクスプレス」を使わずに旭川経由で「ノロッコ号」などを利用したり、高速バスなどでアクセスする利用者も多いのかもしれません。
その店、復路は16時51分と観光を十分に楽しんでから買えるのにちょうどいい時間帯なので需要が集まっているのだと思いました。
しばらくホームで待っているとやがてドアが開きましたので乗り込みます。
撮影をしている間に私の前にだいぶ並んでしまったのでこれは最悪窓際は諦めることになるかとも思ったんですが、なんとか窓際を確保できました。
ですので・・・
↑復路も車窓を撮ることが出来ました!
あとは札幌まで乗っていくんですが、基本的には往路の逆というだけなのです。
が、往路ではやっていなかった”あるイベント”がありました。
といいますのは・・・なんと「ふらのワイン」の試飲会!
観光協会だかの方が乗り込んでいるようで、フリースペースのラウンジを使って「ふらのワイン」の無料試飲会を開催するというアナウンスが流れました。
クルマ旅だと誰かに運転を頼めない限り飲酒はホテルくらいでしか出来ませんが、列車旅なら移動中にも楽しめるのがメリットですよね。
「ふらのワイン」というのも気になりましたし、何より”無料”と聞いては行かない手はないとアナウンスを聞いたらすぐにラウンジカーへ向かったのですが、皆さん考えることは同じなのか既に行列が出来ていてしばらく待つことになりましたw
ようやく私の番になると席に案内されますが、テーブルにはワインボトルが置かれていて、今から楽しみになってきます。
応対するスタッフの方から「ふらのワイン」について色々と説明があった後、いよいよ試飲です。
続いて白ワインも
どちらもさっぱりと飲みやすい風味でした。
一緒に試飲をした方もどうせなら買って帰りたいと思ったのか「ここで売っていないのか?」と訪ねていましたが、スタッフの方曰く、酒類販売の免許の関係だかで車内では販売できないとか、裏事情を赤裸々に語っていましたw
また、「ふらのワイン」は意外にも東京どころか札幌でも売られておらず、富良野市内でのみの販売となっているそうで、スタッフの方は「次回富良野を訪れたら買って行って下さい」と宣伝していましたw
ただ、気になったのは最近はほとんど見なくなりましたが、かつては特急や新幹線で当たり前に見られたワゴンによる車内販売では普通に缶ビールとかカップ酒とかを売っていたと思いますし、JR九州の観光列車ではご当地のビールやチューハイとかを売っていたと思うので、車内でお酒を売るのてそこまでハードルが高い話ではないと思うんですよね。
もしかしたら、「フラノラベンダーエクスプレス」で元々車内販売をやっていればその免許を活かして販売できたのが、車内販売がないから試飲会場で売るためには改めて免許を取得する必要が生じて、予算とかの兼ね合いで断念したとかでしょうか。
ちなみに、富良野市内でしか買えないというのは定期的に販売しているという意味であって、物産展などで市外や道外でも販売する場合もある他、通信販売でも入手できるみたいなので興味のある方はぜひ!
↑Amazonでも購入できるみたいなのでこちらから是非!
思わぬ形で飲むことが出来た「ふらのワイン」の印象が強くて、復路はその印象ばかりになりましたが、外国人観光客で賑わうという富良野観光の足となる列車らしい雰囲気を味わいつつ札幌までの2時間を過ごしました。
札幌に着いてからもやっぱり撮影ですw
どうせこの後はホテルに入るだけですしね。
↑そこへ721系が入ってきました。
↑反対側からは「オホーツク」が回送で引き上げていきました。
↑続けて「おおぞら」も
そして、いよいよ・・
↑「フラノラベンダーエクスプレス」の引き上げです!
ふと見るとこんな旗がありました。
実際に訪れるまですっかり忘れていたんですが、そういえば「エスタ」は北海道新幹線乗り入れのための工事のために閉店することとなっていて、それは2023年8月31日までの営業ということになっているようです。
なので、この記事を公開するタイミングではもう閉店していることになりますね。
こんな看板までありました。
閉店の理由は工事であり、お客さんが減ったからとかではないですが、「エスタ」は札幌駅で時間が余るとぶらりと立ち寄ったりしていたので札幌市民でもないのに寂しく感じました。
目的はこちら、お寿司です。
え?2日目の夕飯も札幌で寿司を食べてなかったかって?w
今度は「根室花まる」ではなくて「北海道 四季彩亭」という別のお店なのでノーカンですw
あと、ちょっと下世話な理由もありまして、実は昨晩宿泊したホテルは全国旅行支援が適用されるプランだったため、クーポンももらっていたのですが、有効期限はチェックアウト日まで、つまり今日中に使わないと無効になってしまうわけで、クーポンを使い切るという目的もあって連チャンでのお寿司となりました。
別にクーポンを使うだけなら寿司でなくてもよかったんですが、札幌駅周辺でクーポンが使える店を探しているとちょうど見かけたのでw
というわけでやってきた「四季彩亭」ですが、実はこのお店はJR北海道の関連会社の「JR北海道フレッシュキヨスク」という会社が経営していて、珍しい鉄道会社系の寿司屋さんなんですよね。
回転寿司なのでこんな感じですが、味は「根室花まる」と比べても決して劣っていないと思いました。
というわけで、美味しいお寿司を堪能して満足したところでホテルへ向かうのですが、気になったのが「エスタ」閉店後の「四季彩亭」の処遇です。
「四季彩亭」は現状、エスタにある1店舗のみの営業となっていて、「エスタ」が閉店するならば必然的に「四季彩亭」も閉店することは間違いないでしょうが、別の場所に移転するなどして営業再開するのか、このまま幕を下ろしてしまうのか・・・
記事執筆時点での情報では別の場所に改めて出店するといった話は見つけられなかったので、少なくとも近々で営業再開する予定はなさそうです。
美味しくて駅直結と便利な場所でもあるので、また利用したいと思いましたが、最後に1回きりとはいえ食べられただけよかったということにしましょう。
更に調べてみると、実はこの「四季彩亭」は元々は「とっぴ~」という別の回転寿司チェーンのお店だったようで、フランチャイズとして「北海道キヨスク(現在の「JR北海道フレッシュキヨスク)」が運営していたそうです。
しかし、「とっぴ~」の本体が倒産してしまい、その中で集客力があり収益も上がっていた札幌エスタ店はフランチャイズではなく自社直営での運営にシフトする形で存続することとなり、その際に「四季彩亭」と名前を変えて現在に至るようです。
ちなみに、「JR北海道フレッシュキヨスク」が展開する土産物店は「四季彩館」という名前ですから、それをもじった屋号でしょうか。
新幹線を迎える準備で工事が進行中の通路をぬけてホテルへ向かい、この日の活動は終了です。
まだギリギリ明るい時間帯であり、今から苫小牧へ行って忘れてきた充電器を回収しに行ってもいいのですが、どうせ活動には支障はないですし、明日も朝早くに出発なので早くホテルへ入って、早く寝ることにしましょう。
というわけで、5日目は以上として、6日目以降は別記事として追ってレポートしますので公開までしばらくお待ち下さい。
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