1泊2日で実施した会津・鬼怒川遠征の2日目です。
なお、1日目をご覧になっていない方はそちらから先にご覧になることをおすすめします。
本日の行程
2日目の今日は、昨晩宿をとった会津若松からスタートし、会津鉄道で会津田島へ、会津田島からは区間快速で新藤原へ向かいますが、一度引き返す形で中三依温泉と湯西川温泉駅に立ち寄ってから鬼怒川温泉駅に移動し、最後は「スペーシア八王子きぬ」で八王子へ向かい帰路に就きます。
湯西川温泉駅では昨日も会津田島で遭遇した「DL大樹」の試運転列車を待ち構えることになっています。
まずは会津田島へ
ホテルをチェックアウトし、まずは会津若松駅に向かうところから2日目の朝がスタートします。
次に乗車するのは7時51分発の会津鉄道会津田島行きです。
2番目に「リレー号」というのも出ていますが、これは会津田島で「リバティ会津」に接続する列車に対して付けられている愛称であり、普通列車の場合と快速列車の場合がありますが、この列車は普通列車です。
車内です。
昨晩乗った「AIZUマウントエクスプレス」と違ってあくまで一般の普通列車なので転換クロスシートなんて豪華な設備は付いておらず、ローカル線らしいボックス席とロングシートが混在した構成となっています。
昨日も乗車した区間ですが、日没後の乗車だったのでちゃんと車窓を見るのは今回の遠征では初めてになりますね。
まあ、過去にも乗っているので全くの初めてというわけではありませんがw
途中にある芦ノ牧温泉駅での1枚ですが・・・
こ、これは・・・!?w
どう見てもネットミームとしてお馴染みのあの猫ですよねw
というか、元ネタ的に鉄道業界ではアウトなんじゃ?w
一応解説すると、恐らく元ネタは「現場猫」とか「仕事猫」とか呼ばれるキャラクターで、ネット上で流行り今ではフィギュアなどのグッズ展開もされているのでご存じの方も多いと思います。
芦ノ牧温泉駅では猫駅長の「らぶ」と「さくら」が勤務していて猫つながりでこのネタが採用されたんでしょうね。
今ではすっかり観光地化されているようで記念撮影用(?)のベンチまでありました。
まるでクリニックの診察日みたいですが、猫駅長の勤務予定表なんですね。
「らぶ」と「さくら」は交代で休みをとっているので毎日どちらかの猫駅長には会えるわけですね
あと、先代猫駅長の「ばす」がフラッシュが原因で目を悪くしてしまった経緯から猫駅長の撮影は禁止だそうです。
そして、会津田島に到着です。
ここからは更に乗り換えて新藤原へ向かいます。
区間快速新藤原行き
続いて乗車するのは区間快速新藤原行きです。
乗り換え時間は僅かなので慌ただしいですが、最低限の撮影はこなしましょう。
さて、ここでこの区間快速について解説しておきましょう。
会津鉄道・野岩鉄道で運行される区間快速は1日1本だけ、会津田島発新藤原行きとして運行される種別であり、停車駅は会津田島から会津高原尾瀬口までの途中駅は全て通過する一方、会津高原尾瀬口から先の野岩鉄道線内は各駅停車となり、まさしく区間快速という感じの種別です。
2021年春の改正から登場し、元々は「AIZUマウントエクスプレス」として運行されていたもののうち、減便された分の一部区間の代替という意味合いで設定されたんだとか。
ただし、2022年春のダイヤ改正では野岩鉄道と会津鉄道の直通は「リバティ会津」と「AIZUマウントエクスプレス」以外は廃止されることが発表されていることからこの区間快速も運行を終了し、わずか1年限りの種別となる見込みです。
また、2017年まで運行されていた浅草~会津田島間の快速・区間快速は今回乗車する区間快速とは直接の関係はありませんが、使用車種がともに6050系であることや停車駅が共通していることもあって会津鉄道・野岩鉄道線内のみ区間快速が復活したという見方もできますね。
それでは乗車記に戻ります。
会津田島を出ると早速快速運転区間が始まり、会津高原尾瀬口までノンストップ運転となっています。
例の短尺レール区間の独特のジョイント音も楽しみつつ、6050系で駅を通過するという今では貴重な体験を楽しみました。
↑会津荒海駅では対向列車と交換もありますが、列車は運転停車することもなく通過です。
ここだけ動画を撮ることにしました。
20分ほど走って会津高原尾瀬口に到着します。
ここからは野岩鉄道に入るとともに、ここから先は通過駅がなく各駅停車となります。
ここでは「リバティ会津」と行き違いをするようでしばらく停車するみたいなのでホームに出て撮影しました。
対向列車の「リバティ会津」がやってきました。
東京都内でも見慣れた車両がこんな雪景色の中を走っているのは不思議な気分です。
湯西川温泉駅近くの湯西川橋梁は川の水面が凍っている景色が見どころです。
「DL大樹」の試運転もここで撮る予定ですが一旦素通りして新藤原まで行きます。
新藤原が近づくにつれて標高も下がってきて、ついに車窓は雪景色ではなくなりました。
川治温泉駅では「AIZUマウントエクスプレス」と交換しました。
新藤原に到着です。
隣には東武日光行きが停車していて接続するダイヤになっています。
6050系同士の並びなんてあとどれくらい見られるでしょうか。
先を急ぐならばこれに乗るべきですが、「DL大樹」の撮影があるのでこれは見送りです。
↑6050系の発車です。
乗ってきた6050系も引き上げていきました。
車体についた雪が会津から走ってきたことを物語っています。
構内は20400系も停車していました。
6050系や8000系の置き換え用として北関東ローカルの各線で勢力を広げつつある車両ですが、新藤原にも来るんですね。
元々は日比谷線に直通するスカイツリーラインの各駅停車として活躍していたこともあって座席はロングシートです。
全然ローカル線らしく無く、特に6050系の代替と考えるとグレードダウンした感が否めませんね。
まあ、快適に移動したければ特急をご利用下さいってことなんでしょうw
あと、元々は激しいラッシュの混雑にも耐えていた車両ということで5ドアだったんですが、ローカル運用に移った今となっては扉が5つもいらないということで、片開きの部分は埋められて使用停止されています。
車内から見るとこんな感じです。
ここが元々扉だったなんて言われないと気づかないレベルですよね。
↑ここで20400系が発車します。
中三依温泉へ向かう
続いては野岩鉄道を引き返す形で中三依温泉へ向かいます。
本命は湯西川温泉での「DL大樹」を撮ることですが、直接向かっても早すぎるので時間つぶしで中三依温泉へも立ち寄るわけですね。
↑乗車する列車が入線してきました。
てっきり、さっき乗った列車が折り返すのかと思ったらまた別の列車のようですね。
列車は会津田島行きです。
今度の改正で6050系による会津田島行きは消滅する予定なのでこの表示も見納めですね。
これに乗って中三依温泉へ向かいます。
ホームは島式1面2線の交換可能駅ですが、コンパクトな作りですね。
主に乗降に使う部分は屋根があって除雪もされていますが、端の方は屋根がないため雪が積もっています。
この危険物持ち込み禁止の看板ですが、どことなく昭和レトロを感じますね。
当駅は地上駅ですが築堤上にあり、駅舎は築堤に埋め込まれるように存在するため、外へ出るには階段を降りていかないといけません。
運賃表がありました。
会津鉄道はもちろん、「リバティ会津」で直通できる東武線内の浅草なども書かれていてなかなか大規模な図になっていますね。
貸し傘がありました。
利用者のことを考えていて野岩鉄道は親切ですね。
この案内ですが、「リバティ会津」の下今市駅以北のみを利用する場合は特急券が不要という特例がありまして、当駅から下りならば全区間、上りならば下今市までで降りるならば特急券はいらないということです。
これが今度からルールが変わって下今市駅以北ではなくて、鬼怒川温泉駅以北に変わるんですが、野岩鉄道線内だけを利用する場合は特急料金がいらないことに変わりはありません。
ここが出口です。
無人駅ですが昔は有人だった時期もあるのか、窓口のような場所がありました。
駅前広場の真ん中には櫓のようなものがありました。
オブジェ的なものなのか、実際に櫓として使われていたのか分かりませんが、駅前にあるのは珍しいですよね。
さて、中三依温泉はこれくらいで、次の湯西川温泉に向かいます。
湯西川温泉にて「DL大樹」を撮る!
続いては湯西川温泉ですが、1駅とは言え電車で移動しないといけません。
やってきたのは「リバティ会津」でした。
下今市駅以北は特急料金不要という特例をありがたく活用し、特急列車の1駅使いという普段なら出来ない贅沢な使い方をしますw
↑発車は動画でどうぞ
列車が去った所で駅の紹介をしていきましょう。
湯西川温泉駅はトンネル内にあることで知られていて、上越線の土合や湯檜曽、ほくほく線の美佐島、えちごトキめき鉄道日本海ひすいラインの筒石などと並んで、珍しいモグラ駅として鉄道ファンや観光客の注目を集める駅となっています。
反対側です。
ホームの部分だけトンネル断面が大きくなっていて、ちょうど断面が変わる様子が見られるのも、トンネルなど土木好きには堪らないでしょうね。
当駅は1面1線の棒線駅となっていて、上下列車が同じホームに発着するので乗り間違えに気をつけるようにという注意でした。
出口への通路には歓迎のメッセージが掲げられていました。
温泉地の駅らしいですね。
駅舎へは階段とエレベーターの2つのルートがあります。
こちらはエレベーターへ向かう通路ですね。
日頃の運動不足解消を兼ねて階段で上がっていきましょう。
土合駅や筒石駅ほど長くはないのでそこまでキツくはないです。
改札口です。
ラッチとかもなくてただの通路に見えますが、脇の窓口には駅員さんがいてここで集改札が行われます。
ここにも標高が書いてありました。
中三依温泉よりは下がっていますが、それでも関東平野と比べれば十分高いですね。
何故か野岩鉄道の名前の由来が書いてありました。
ご覧のように、下野国と岩代国を結ぶから野岩鉄道なんですが、読み方が「やがん」なのは意外と知らない人もいるかも知れませんね。
時刻表です。
おおむね毎時1本以上は確保されていて、ローカル線にしては恵まれている方でしょうか。
駅前にバス停があります。
日光交通が鬼怒川温泉駅方面と湯西川温泉方面にバスを出していて、野岩鉄道の補完をしているようです。
湯西川温泉の温泉街は駅からは遠いので、どっちみちここから先はバスで行くしかないのですが、鬼怒川温泉駅からもバスで来られるので特急で鬼怒川温泉駅まで来てバスで湯西川温泉を目指すルートも有用かもしれませんね。
駅前広場はツルツルの凍結路となっていて徒歩でも転びそうな状況でした。
隣には道の駅があり、駅舎とも一体化しているようです。
鉄道駅と道の駅が同居というのは最近は多いパターンですよね。
まだ試運転の列車まで時間があるのでここでお昼ごはんを食べておこうかなと思ったら・・・
まさかの臨時休業w
まあ、場所的に観光客の利用がメインでしょうし、コロナ禍で観光客が少ないとなるとオープンしても採算が合わないということなんでしょうね。
なお、トイレだけは開放されていて、道の駅の休憩施設としての役割は果たしているようでした。
臨時休業を知らずに訪れてがっかりして帰る人の姿を何人も見ましたが、実はネット上には臨時休業の情報はほとんど出ていなかったんですよね。
情勢的に臨時休業自体は仕方がないのかもしれませんが、せめてその告知はしっかりやってほしいものです。
駅前を通る県道249号を撮ってみました。
道の駅の看板も写っていますが、名前はそのまま「湯西川」です。
この鉄橋が湯西川橋梁です。
ここを通過する試運転を撮ろうというわけですね。
トンネルを抜けて国道121号に出ます。
鉄道沿いに国道の橋もあるのでそこから撮ろうと考えてみます。
ただ、歩道は除雪されておらずご覧の有様w
車道の方は除雪されていて歩けそうでしたが、国道121号は日光と会津若松を結ぶ幹線道路であり、交通量も決して少なくないため安全をとってラッセル車にでもなったつもりで雪を掻き分けて歩道を進みました。
私と同じ考えで橋の上で三脚を構えている撮り鉄が多数いますが、橋が長いおかげで撮影できる場所は比較的広く、今から参戦しても撮影できそうです。
普通ならば国道の歩道上に撮り鉄が三脚を構えて大挙しているなんて状況は迷惑行為として炎上しかねない状況ですが、歩道が除雪されていないことからしても純粋な通行だけを目的にした歩行者はほぼ皆無でしょうし、実際に歩いてきたと思ったら良さげな場所を見つけると立ち止まりカメラを構えるパターンの連続だったので問題ないでしょう。
国道の橋から湯西川橋梁を撮るとこんな感じです。
真っ白な水面に茶色い橋が映えていますね。
↑まずは練習がてら「リバティ会津」を撮ります。
あとは本命の試運転を待つばかりです。
私も大まかな時間しか把握しておらず、正確に何時何分に通過するのかまでは分からなかったのですが、周りの撮り鉄たちの中には正確な運行ダイヤを入手している人もいるみたいで、そういう人たちから漏れ聞こえてくる会話に聞き耳を立てつつ「あと◯分くらいか」とか考えながらその時を待っていました。
前述の通り湯西川温泉駅はトンネル内であり、トンネルを出てすぐに鉄橋という配置なので不意打ちで来てビデオカメラの録画開始ボタンを押すのが間に合わないというのが最悪ですが、国道を征く車の音も山に反響して列車の接近する音と紛らわしいこともあって緊張感を持って待つこと10分ほどで・・・
↑試運転の「DL大樹」の通過です。
これで目的は果たしたので撤収ですが、他の撮り鉄たちも蜘蛛の子を散らすように一斉に撤収を始めていて、つかの間の賑わいを見せた国道121号の歩道は普段の静寂を取り戻したのでした。
あまりに達筆で読めない字もありますが、野岩鉄道の開業記念碑ですかね。
一部が剥がれて読めなくなっていますが「地蔵」の字は読めるのでこの近くにお地蔵さんがあったんですかね。
栗山村というのも気になりますが、2006年まで存在した村で、栃木県で最後の”村”だったそうですが、同年に日光市・今市市・足尾町・藤原町と合併し、新・日光市となりました。
湯西川橋梁についての看板がありました。
なるほど、あの茶色はあえて錆びさせることで腐食を防ぐという技術によるものだったんですね。
それではホームに戻って列車で鬼怒川温泉を目指します。
↑6050系の普通列車がやってきました。
これに乗って鬼怒川温泉を目指します。
鬼怒川温泉から「スペーシア八王子きぬ」に乗る
試運転「DL大樹」の撮影も済み、あとは復路の「スペーシア八王子きぬ」で八王子まで乗車して活動終了となります。
そのために、まずは「スペーシア八王子きぬ」の始発である鬼怒川温泉駅まで移動しないといけません。
新藤原では停車時間があったのでホームでちょっとだけ撮影しました。
鬼怒川温泉の温泉街が見えてきました。
いやぁ、帰ってきましたね。
雪もなくなり別の世界へやってきたような気になります。
会津田島行きでした。
もう会津に戻ることはなく、あとは帰るだけですが、いずれ「リバティ会津」で会津田島へも行ってみたいですね。
ここで湯西川で食べ損ねたお昼ごはんです。
本当は湯葉丼を食べたかったんですが、売り切れだと言われて餃子定食にしました。
本来は宇都宮の名物であって鬼怒川の名物とは違うと思いますが、同じ栃木県だしいっかw
それでは「スペーシア八王子きぬ」の時間になってきたのでぼちぼち駅に戻ります。
発車標は「臨時」でしたw
せめて行先ぐらい出してほしいですが、「八王子」というデータが入っていないんでしょうか?
それでは乗車します。
今度も往路同様に混んでいますね。
乗り鉄も多いですが、観光客もそこそこいるのも往路に共通します。
↑往路も撮りましたが、復路も終点まで明るいうちに走行するので車窓を撮りました。
なお、約3時間ありますので、モバイル回線などの方はデータ量にご注意下さい。
さて、それでは発車となります。
1日目の記事で列車についての解説はしていますし、停車駅や走行経路も往路と同じなので省略します。
鬼怒川温泉を出ると次は下今市ですが鬼怒川線は単線なので運転停車があったりしてのんびりとした走りになりました。
下今市では停車時間があったのでホームへ降りてみると発車標に「JR八王子」と出ているのに気づきました。
ただ、列車名は「スペーシアきぬがわ」になっていますがw
隣のホームにはリバイバルカラーの6050系がいました。
昨日も見たやつですね。
それでは車内に戻ります。
下今市からは東武日光線に入り複線の線路になるのでもう運転停車もなく特急らしい快調な走りを見せてくれます。
新鹿沼・栃木と停車すると栗橋からJR線に入っていきます。
JRに入って最初の停車駅は大宮ですが、ここで降りる人が多かったのも往路の逆の傾向ですね。
また、逆に大宮から乗ってくる人も多かったです。これも往路の逆ですね。
北朝霞や新秋津からの乗車もあったりして中央線に入り立川に停まったら終点の八王子です。
往路とあんまり変わらなかったので書くことがそんなにありませんでしたw
と、思っていたら隣に中央線の快速電車が入ってきました。
え?まさかこの状態で引き上げ?だとしたら撮れないじゃん!?
しかし、結局快速電車が先に出てから回送が発車だったのでなんとかなりそうです。
↑最後に引き上げシーンです。
最後までお付き合いありがとうございました。