今回はとある目的のために夜に横須賀に向かう必要があり、その機会に京急のライナー列車「イブニング・ウィング号」に乗ってきましたのでそのレポートとします。
活動内容としては「イブニング・ウィング号」に乗るだけですが、その後でちょっとした小ネタもあります。
行程の説明すら必要もないほど簡単な内容なのでこのまま本編に入っていきます。
品川から「イブニング・ウィング号」に乗る
というわけで早速本編です。
品川駅から乗るので、まずは品川へ向かうのですが・・・
↑発車は動画でどうぞ
初っ端から寄り道する形になりましたが、ここからは京急線です。
先に「ウィング号」について解説しておくと、「ウィング号」は京浜急行電鉄が運行する座席指定制のライナー列車であり、乗車するには乗車券の他に300円の座席指定券が必要です。
座席指定券は乗車可能な停車駅で発売される他、会員制になりますが「KQuick」というオンラインサービスでも購入可能です。
また、「ウィング号」は大きく2種類あり、1つは「モーニング・ウィング号」で、こちらは平日朝に三浦海岸・横須賀中央から品川・泉岳寺へ運行されています。
2つ目は「イブニング・ウィング号」で、こちらは平日の夕方~夜間に品川から京急久里浜・三崎口へ運行されています。
通勤ライナー的な列車であることから運行は平日のみで、朝に上り、夕方に下りというパターンになっています。
「モーニング・ウィング号」は末端部の品川→泉岳寺間、「イブニング・ウイング号」は上大岡→三崎口間は自由席扱いとなり、この区間のみを利用する場合は座席指定券は必要ありません。
今回乗車するのはタイトルにある通り「イブニング・ウィング号」です。
特筆すべきは停車駅であり、品川~上大岡間はノンストップで運行しており、京急蒲田・京急川崎どころか神奈川県最大のターミナルの横浜駅すら通過してしまいます。
これは東京都心部と上大岡以遠の長距離客に特化した列車ということで遠近分離の意味合いで通過していると思われますが、JRでは先程品川駅で見た特急「湘南」も横浜駅を通過しており、「ウィング号」と並んで横浜駅を通過する貴重な列車となっています。
また、「イブニング・ウィング号」については上大岡以南は快特と同等の停車駅となるものの、「モーニング・ウィング号」では三浦海岸を出ると横須賀中央・金沢文庫・上大岡と停まったら品川までノンストップとなっており、快特停車駅と比べても金沢八景・堀ノ内・新大津・北久里浜・京急久里浜・YRP野比・京急長沢・津久井浜を通過しており、京急本線・京急久里浜線で最も停車駅が少ない列車となっています。
特に久里浜線内では唯一の通過駅がある列車ともなっています。
また、土休日の日中に運行される快特の2号車が「ウィング・シート」と称して指定席扱いで運行されますが、こちらは2号車以外は一般の快特として利用可能なのでまた別と言えるでしょうか。
それでは発車標です。
画像では19時26分発の京急久里浜行きが表示されており、これに乗っても横須賀中央へ行くことが出来ますが、せっかくならば全区間乗車したいということで、この後続の三崎口行きを待つことにします。
このように列車だけを選ぶシンプルなUIになっていて、券売機で買う場合は号車と座席はランダムになるようです。
私は確実にM車に乗りたかったので、座席指定が出来る「KQuick」を使いましたが、京急沿線に住んでいるわけでもない私はこれが初めての「ウィング号」だったためわざわざ会員登録しましたw
あとは「モーニング・ウィング号」に乗るのが趣味的なネタとして残っていますが、早朝に三浦海岸にいないと乗れないわけで、いつになるか分かりませんし、もしかしたら「KQuick」は1回きりの利用で終わるかもしれませんw
乗車位置案内がありました。
乗車前のドアの所で座席指定券の確認があるため、乗車口は4号車と8号車の2箇所のみとなっています。
これもライナー列車ではよくあることですね。
この「Wing Pass」というのはいわば座席指定券の定期券といったところで、1ヶ月分が5000円で売られています。
普通に乗ると1回300円ですから、平日は毎日通勤する人が毎日「ウィング号」で帰るとしたら月に20日程度として300円×20日=6000円と、お得ではありますね。
5000円で1ヶ月間快適な帰宅が保証されるなら安いと考えるか、毎日ライナーで帰るなんて贅沢だと考えるかはそれぞれでしょうが、私が京急線で通勤していたとしてもライナーはたまの贅沢で使う程度でしょうねw
座席指定券の購入の案内です。
発車2分前には発売終了となるため、直前に飛び込みで乗る場合は注意が必要ですね。
「ウィング号」が出る3番乗り場にやってきました。
品川駅の3番乗り場は唯一泉岳寺方面へは繋がっていない構造になっており、「イブニング・ウィング号」が走る時間帯は事実上専用ホームとして使われます。
現在は快特・特急については泉岳寺発着で運行されることがほとんどで、品川折返しはラッシュ時間帯に少しある程度となっていますし、品川折返しの列車でも基本は2番乗り場に到着後泉岳寺方にある引き上げ線(通称「新品川」)に入ってから1番乗り場に入線する運用が多くなっています。
1番乗り場はJRとの連絡口から直結となっているため、極力下り列車はここから出るようにしたいんでしょうね。
乗車口はこんな感じです。
駅員さんが立っていて、「KQuick」で購入の場合はスマホの画面を、券売機で買った場合は券面を提示し、そのQRコードを駅員さんが持っている端末で読み取ることで改札としているようです。
飛行機のチェックインみたいですね。
先程も書いたようにこれには乗らないので先頭部へ行って撮影です。
「イブニング・ウィング号」については2100形が専用で使われており、必ず2100形が来ます。
「京王ライナー」の5000系とか、「S-TRAIN」の40000系みたいにライナーのために開発された車両というわけではないですが、確実に座れるのはやっぱり魅力ですよね。
なお、「京王ライナー」は410円、「S-TRAIN」は利用区間で変動があるものの西武線内のみなら500円となっているなど、「ウィング号」の300円に比べると割高で、「ウィング号」の価格設定は専用車両を用意しているわけではない分、割安に設定されているのかもしれませんね。
行先表示をアップで撮りました。
Wingのフォントは独自のものとなっています。
側面はLEDではなくて幕となっていますが、Wingのフォントは同様でした。
↑それでは発車シーンです。
2100形自体は普通に見られる車両ですが、「ウィング号」の表示で区別はつくのでこれも貴重な記録ですね。
↑600形が入ってきたのでついでに撮影です。
↑そして、私が乗る「ウィング号」が入ってきました。
あとは大人しく乗車していきます。
先程も書いたように目的地は横須賀中央ですが、一度終点の三崎口まで乗り通してから折り返します。
上大岡から先は快特と同じ停車駅なので悩んだんですが、全区間乗り通したという事実が大事ですねw
ところで、モーター音も楽しみたいということで極力台車に近い位置を指定したんですが、ボックスシートなので知らない人と相席になるんですよね。
ライナー専用の車両なら転換クロスシートとなっているのでこういう問題は起きないんですが、「ウィング号」の場合は車両自体は一般の快特と同じなのでこの点はちょっと残念・・・
そして動き出しますが、2分前に羽田空港行きのエアポート急行があるためかのんびりとした走行です。
京急蒲田を出ればエアポート急行は空港線へ入っていくためいなくなりますが、その先も京急名物の爆走!とはいきませんでした。
また、品川基準で8分前には京急久里浜行きの快特が走っていますが、こちらについてはほぼ平行ダイヤとなっていて追いつくこともなく走るようです。
となると、京急蒲田・京急川崎・横浜の3駅を通過する分、あえてゆっくり走って快特に追いつかないようにしているんですかね。
横浜通過のシーンだけでも車窓を撮ろうかと思いましたが、ボックスシートで相席だったので遠慮しました。
上大岡を出るとあとは自由席となり座席指定券なしで乗れるためただの快特となるんですが、やっぱり横浜に停まらないと利用者が限られるのかそれほど乗ってくることもなく立ち客は出ない程度の混雑でした。
なんか駅名標がこんなことにw
当駅近くに「F・マリノス スポーツパーク」が開設されたことに併せて行われた企画みたいです。
京急ってこういう企画をよくやりますよねw
ここでも外観撮影です。
上大岡を出ればただの快特と変わらないんですが、最後まで「ウィング号」と表示されているのがいいですね。
ここで後続列車がやってきました。
この列車は品川を「ウィング号」の3分後に発車する列車で、京急久里浜止まりですが、ここで「ウィング号」と接続することで三崎口方面の利用者も恩恵が受けられるようになっています。
たった3分後に一般の列車を設定して、座席指定券を買わない選択をした利用者にも一定の利便性を提供しているのは素晴らしいですね。
なお、「ウィング号」に限らず三崎口行きの列車が京急久里浜で停車時間を確保して、その間に後続の京急久里浜止まりの列車と接続するという運用は結構あるあるでして、こちらはイマイチ謎な運用と言えますw
このあとは普通に三崎口まで乗っていくのですが、三崎口ではちょっと忙しかったので写真はほとんどありません。
それはこの快特京急久里浜行きに乗って折り返すためです。
三崎口から京急久里浜というとたったの5駅目であり、京急久里浜線の末端部だけを走るという意味でのネタですが、種別が「快特」なのも注目ですね。
実は京急久里浜線内は快特であっても全ての駅に停車するため、この快特はなんと1駅も通過しない快特ということになりますw
それなら普通列車として運転すればよさそうなものですが、京急久里浜線は原則として全ての列車が特急か快特となっているため、本線に直通しない列車についても特急か快特として運転しているようです。
しかも、京急久里浜線内は特急も快特も共通して各駅停車なのでどちらでも違いはないことになりますが、それでも特急として運行される列車と快特として運行される列車の両方があります。
多分、特急として三崎口に到着した列車の折返しなら特急で、快特の折返しなら快特という感じなんでしょうね。
また、私が乗る列車については三崎口まで運転してきた列車を車両基地のある久里浜まで回送するついでに走っているような列車であるらしく、京急久里浜駅より先へ行きたい人は結局後続列車を待つことになるため、京急久里浜以北まで行く人にはメリットが皆無の列車となります。
こういう運用の都合で設定されている需要を無視した列車というのもマニア心をくすぐりますねw
この列車に乗るためには数分で折り返さないといけないのに、運賃精算の都合で1度改札を出て戻ってこなければいけないので忙しいというわけです。
一瞬だけ駅前に出ましたが、日中ならばマグロを求めて三崎港を目指すであろう利用者でごった返しているバスターミナルも、今は閑散としていて地元民がわずかにいる程度ですね。
それでは再び入場してきました。
既に発車まで1分を切っていたのでこれだけ撮ったら乗り込みます。
まあ、方向幕で撮っても品川方面からの京急久里浜行きと区別がつかないのでこれは撮っても仕方ないかな?w
でも、車内の案内表示はちゃんと停車駅も明示されるので1駅も通過しない快特であることがよく分かります。
京急久里浜に到着すると幕は回送に代わりました。
すぐに引き上げていき、あとは後続列車で横須賀中央を目指します。
駅名標も撮ったらここで一旦記事を区切りたいと思います。
このまま別の活動をするんですが、夜に横須賀へ向かうというだけでも察しのいい人にはこのあとの活動内容が分かったかもしれませんねw
というわけで、このあとの活動は別記事として追ってレポートしますので、公開までしばらくお待ち下さい。