【乗車レポート】グレースライナーGR001便

今回は夜行バスのグレースライナーGR001便に乗車しましたのでそのレポートとなります。
なお、時系列としては「西日本乗りバス旅2024(2日目/高速バス金沢-富山線)」の続きとなります。

グレースライナーGR001便の概要

まずはこの記事の主題となるグレースライナーGR001便についての解説です。
そもそもグレースライナーについてですが、グレース観光が運行する都市間バスのブランド名のようなもので、いわゆる旧ツアーバス系の事業者となります。
会社設立は2008年と、バス業界としてはまだまだ若い会社といえますが、ちょうど高速ツアーバスが流行っていた時期ですからその流れに乗って起業したという感じでしょうか。
本社は東京都に構えており、東京を起点に名古屋・大阪への路線を展開するほか、今回利用する大阪~福岡の路線も展開しています。
ちなみに、この路線は最近運行が始まったばかりの新路線であるようです。

GR001便についてですが、大阪市内は難波と大阪梅田の2箇所で客扱いをし、福岡県内は博多の1箇所のみと、シンプルな運行経路となっています。
他社が運行する大阪~福岡間の路線では北九州経由という設定も多い中で、北九州には立ち寄らない設定とすることで所要時間が短いことを売りにしているようです。

ちなみに、乗降場所は大阪梅田は梅田プラザモータープール、博多がHEARTSバスステーション博多となっており、旧ツアーバス系としては典型的な設定ですね。

そんなグレースライナーですが、他社にはない特色が2つありまして、1つはフルリクライニング仕様ということです。
ようするに車庫を出る時点で全ての座席をフルリクライニングにした状態にしてあるということでして、後ろの席の人に遠慮してリクライニングを控えてしまうような人には嬉しいサービスですね。
その代わり、最初から前席もフルリクライニングなので、座席への出入りのときはちょっと窮屈ですがw

もう1つが自動放送です。
旧ツアーバス系の事業者でも自動放送を導入していること自体はそれほど珍しいことではないですし、杉崎高速バスみたいに変なイントネーションというわけでもなく、では何が特色かといえばその自動放送を担当しているのが声優の清水愛さんなのです。
といってもアニメが好きな方以外はピンとこないかもしれませんが、実際のアナウンスを聞いても「お、このアナウンスは他とは違うな」と思うくらいで、アニメ声優としての経験を生かした話し方でしたね。
中にはこのアナウンスを目当てにグレースライナーを選ぶ人もいるという噂もありますが、コラボ企画以外でアニメの声優をされている方が交通機関のアナウンスを担当するって珍しい事例ですよね。

今回は大阪梅田から博多までの乗車です。

乗車レポート

それでは本編スタートです。


大阪駅を出て、まずは乗車地となる梅田プラザモータープールへ向かいます。
駅からは少し離れており、道中に案内もほとんどなかったので慣れない人は事前に地図を入念に確認しておくか、スマホのナビアプリを活用することをお勧めしますが、迷わずに行ければ大阪駅からは徒歩10分程度といったところでしょうか。


見えてきました。
このように大都会のビル群の中にぽつんとあります。
ちなみに「モータープール」というのは駐車場のことらしく、関西地方ではよく使う表現なんだとか。
東京で言うところの東京駅鍛冶橋駐車場に似た感じで、元々は観光バスが待機したりするための駐車場だったのが、高速ツアーバスが出てきてその発着場所となり、新高速バス制度への移行に合わせて正式な停留所となった形ですね。
基本的に青空駐車場なので、バスターミナルらしい設備はほとんどありません。
なので、乗り遅れない程度に駅などで時間をつぶしてから行ったほうがいいかもしれません。


中に入るとこんな感じです。
本当にただの駐車場ですねw
各バス会社のスタッフが案内に立っていて、バスがやってくると誘導してくれるのでそれに従って乗車します。
既に私が乗るバスも到着済みのようなので、さっさと乗り込んでしまいましょう。


こちらが乗り場です。
一応待合スペースとして屋根が整備されていて、最低限のバスターミナルとしての機能は備えているようです。
手前にいるのが私の乗るバスでして、”GRAND GRACE”というバスです。
3列シートであるかのような名前ですが、実は4列シートです。
ただし、普通の4列夜行バスよりは前後のシートピッチが広めになっていて、その点をもって”GRAND”と名乗っているようです。

乗車すると本当にすべての座席がフルリクライニングになっていたので、これなら遠慮いらずでいいですね。
まあ、私は普通の夜行バスでも適度にリクライニングする派ですけどねw
あと、最初はいくらシートピッチが広くても所詮は4列でしょ?と思っていたのですが、足元のゆとりが全然違って、シートピッチが広いだけでも快適度はだいぶ上がるなと思いました。

それから座席の間にもカーテンが設置されており、それを閉めれば隣同士の人ともプライバシーが確保されるというのもいいと思いました。
4列シートの中ではかなり快適な部類ではないかと思います。

乗車扱いが終わって発車時刻を迎えるといよいよ出発です。
お楽しみのアナウンスが始まりますが、やっぱりアニメ声優さんだと印象が全然違いますね。

↑そのアナウンスをどうぞ!

ただ、思ったのが行先や到着時間、休憩箇所と言った路線ごとの情報は運転士さんのマイク案内で補足する方式らしく、汎用的な内容のみ自動放送で案内するようですね。
なので、どの路線に乗っても自動放送は同じものが流れるものと思われます。
まあ、声優さんに頼んでいるわけですから、全路線分のバージョンを収録したらそれだけギャラが嵩みますしねw

自動放送ではもう消灯と言っていたものの、時刻はまだ22時前と寝るには少し早いということで最初の休憩地点までは照明を暗くするものの消灯はしないという準消灯とでもいうべき状態になっていました。
まだ眠くない人も多いでしょうし、あまりに早く消灯されるとスマホもいじれなくて退屈という声に応えた結果でしょうか。
なので私もしばらくはスマホの地図アプリで現在地を確認したりしつつ過ごしていました。


最初の休憩場所は龍野西サービスエリアでした。
まだ兵庫県なので関西地方からは出ていませんが、あと少し行けば岡山県という場所です。


バスはトラックに挟まれるようにして窮屈そうに駐車していましたw


行先や便名は札で表示数という旧ツアーバス系あるあるなスタイル


側面にはサボみたいなのがありましたが、全路線で共用しているみたいで、まるで東京から直通してきたみたいになっていますw
東京~博多間は「はかた号」がありますからリアルに存在していてもおかしくない系統ですが、グレースライナーでは東京~博多間の直通便は運行していないようです。

それでは車内に戻りまして今度こそ消灯です。
私も夜行バス2連泊目ということで、前夜も寝不足気味だったため、消灯するとすんなり眠りに落ちることが出来ました。
夜行バスで寝られるかどうかというのは、耳栓やアイマスクといった対策も大事でしょうが、あえて寝不足状態で乗るというのも作戦の1つかもしれませんね。

Googleマップのタイムラインによると広島県の奥屋パーキングエリアでも停車していたようですが、ぐっすりと寝ていたようで気付かず降りませんでした。
もっとも、これは休憩ではなくて乗務員交代などのための停車だった可能性もありますけどね。


次に私が目を覚ましたのは美東サービスエリアでした。
ここは既に山口県であり、本州の最果てといえる場所であり、あとは関門橋を渡れば九州もすぐそこですね。
ここでもバスはやっぱり窮屈そうに駐車していました。


所在する美祢市は秋芳洞の所在地ということでこんなパネルがありました。


こんな顔出しパネルもありました。
山口県の名産品全部盛りですねw


サービスエリアの施設も撮ったらバスに戻ります。
あとはもう休憩もないですし、博多まで乗っていくだけですね。

再び眠りに落ちた私が次に目を覚ますのはもう福岡市内に入ってからでした。

↑朝も清水愛さんのアナウンスで目覚めます。
ファンには堪らないでしょうね。
ちなみに、出発時はスムーズに眠りに就けるように「穏やかに優しく」、到着時は「明るく爽やかに」を心がけて収録に臨んだんだとか。
ただ案内する内容を読み上げるだけでなくて、シチュエーションに合わせた声色や話し方を使い分けるというのは、さすがは声優さんですよね。

それにしても、交通機関でアニメ声優の起用はかなり珍しいですが、もしかしてグレース観光の社内にファンの方がいらっしゃったり?w

ところで、放送で目を覚ましたのになんでばっちり録音できているんだと疑問の方もいるかもしれませんが、私が使っているICレコーダーにはタイマー録音の機能もあるので、到着時間から逆算して放送があるであろう時間帯の少し前から録音が始まるようにしていたのでした。


HEARTSバスステーション博多に到着しました。
ここは2018年に開業したばかりのまだまだ新しい施設であり、福岡で生まれ育った私も、実は今回が初めての利用でした。
思っていたよりもちゃんとしたバスターミナルでびっくりしました。
ただ、このように乗り場と車道はガラス戸で仕切られているので撮影には向かず、下車にはバスの撮影はできませんでした。
なお、博多には「博多バスターミナル」というのが別にあって、西鉄バスなど路線バス系の事業者はそちらを発着するため、HEARTSバスステーション博多は旧ツアーバス系のバスが集っており、棲み分けがされています。

ちなみに、HEARTSバスステーション博多が開業する前に、博多を発着するツアーバスに乗ったことがあったのですが、その頃は筑紫口駅前にあるバス用の駐車場を発着場所にしていた記憶があります。


入口部分です。
「アーベイン博多駅前ファースト」というマンションの1階部分にバスターミナルが整備されており、上部はそのままマンションになっています。
また、2階部分にはカプセルホテル、サウナ、カフェレストラン&バーなどもあって、バス待ちの間に活用できる施設も揃っているようです。

このあとは別の活動が始まるので博多駅へ移動です。
博多バスターミナルに比べると駅から少し離れていますが、それでも迷わずに最短距離を行ければ5分程度で移動できると思います。


博多駅へ移動したところで記事は一旦区切りたいと思います。

この続きとなる活動は別記事にしようと思いますので、公開までしばらくお待ち下さい。

 

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つばめ501号(管理人) について

関東を拠点に鉄道旅行を楽しんでいます。また、写真撮影や走行音の録音もしています。 サイトの方ではそれら写真や録音も公開していますのでぜひご覧ください。
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