6泊7日で実施した西日本乗りバス旅の3日目です。
なお、1日目・2日目をご覧になっていない方はそちらから先にご覧になることをお勧めします。
また、時系列としては「グレースライナーGR001便」の続きとなります。
西鉄バス46番(竹下線)の概要と活動内容
この日の活動はほぼ西鉄バス46番関係なので、先に西鉄バス46番について解説してから本編に入っていこうと思います。
まずは活動時点である2024年3月15日以前の情報ですが、西鉄バスの46番は博多ふ頭(ベイサイドプレイス)・天神・博多駅を起点に井尻六ツ角・雑餉隈車庫へ至る路線で、路線の大半が福岡市内であり、全長も12kmほどと特別に長いわけではないです。(東京を基準にするとロングラン路線の範疇になりそうですが、西鉄バスは郊外と都心を結ぶ路線が多いので、西鉄バス基準では普通ですw)
そんな46番ですが、ネタと言えるのは狭隘区間を持っていることであり、井尻一丁目~井尻六ツ角の間にある狭隘区間は一方通行ではあるものの路地裏といってもいいほど狭い区間であり、福岡のバスファンの間では有名な路線の1つでした。
そんな46番ですが、2016年より派生系統として46-1番というのが登場し、こちらは五十川から先は井尻一丁目・井尻駅入口を通らずに若竹小学校西・井尻駅と経由して井尻六ツ角へ至るもので、ちょうど46番が持つ狭隘区間を迂回するようなルート設定でもあります。
最初は46番と46-1番が半々くらいだったと記憶していますが、徐々に46-1番が増えていき46番は少数派となっていき、ついには2024年3月16日ダイヤ改正より従来の46番は廃止し、46-1番を46番に改名するということになったのです。
これにより井尻一丁目・井尻駅入口の2つのバス停が廃止されることになりますが、従来の46-1番の経路では狭隘区間を迂回できるために大型車の運用が可能である上、46番では経由しなかった井尻駅にも立ち寄れて西鉄電車との乗り換えも便利とあっては、これは自然な成り行きと言わざるを得ないでしょうね。
このような経緯があって、46番といった場合、2024年3月15日までと、3月16日以降では別の路線を指すことになりますが、記事中で46番といった場合は特記がない限りは3月15日以前の井尻一丁目経由のものと考えて下さい。
文章で書いても分かりづらいでしょうから下手っぴですが地図を用意してみました。
道路の幅はおおむね実際のものを反映して描いています。
46番は狭隘路の部分で上下別々のルートとなっていますが、いずれも一方通行の狭隘路となっています。
そのため、折立は井尻六ツ角方面行きのみが停車し、博多駅方面のバスは停車しません。
元々は県道575号のみが存在していたのが、後から市道御供所井尻線が開通し、井尻駅方面へ結ばれたことから46-1番が誕生したという流れになります。
ところで、当初は市道御供所井尻線が存在しなかったことを加味してもどうしてこんなところに路線バスが?という疑問を持つ人が多いことでしょう。
そもそも県道575号自体もあと少しで県道31号という大きな道路に接続できるというところで急に狭くなるという変わった県道であり、道路マニアの方には堪らないネタといえそうですが、46番の経路設定自体が県道575号と密接に関連しています。
県道575号は山田中原福岡線という路線名を持っており、名前の通り福岡市博多区と那珂川市の山田を結んでいます。
↑の地図をご覧頂けると分かりますが、実は県道31号の先も県道575号として続いているんですね。
46番自体もかつては那珂川営業所まで運行されていた時代もあって、県道575号と同じく福岡市中心部と那珂川町(現在の那珂川市)を結ぶ目的があって設定された路線だったようです。
県道575号を使っていた時代もあったようですが、その先にも狭隘区間があったこともあって一度廃止され、後に県道505号経由で那珂川町へ行っていた時期もあったとか。
現在の路線バスでいうと42番が使うルートとなりますね。
更には県道31号を進んで牛頸へ至る支線もあったらしく、那珂川町だけでなく春日市への交通手段としての役割も持っていたようです。
しかしながら、運命を変えたのは国道385号の整備で、国道385号を通るバスは慢性的な渋滞で所要時間がかかり定時性も悪かったのが、46番の経路は渋滞も少なくこちらの方が博多や天神へ早く行けるという状況があって、主力の国道385号経由に対する抜け道的な役割で存在感を持っていたようです。
それも国道385号の整備が進んで渋滞が緩和されていくと46番の優位性は低下していくことに・・・
もう1つ46番の運命を変えた存在として山陽新幹線の建設があります。
山陽新幹線の車両基地として春日市と那珂川町の境あたりに位置する博多総合車両所が設置されることが決まると、そこへの回送線が建設されることとなり、それに並行する道路として「新幹線通り」が整備されるとこれが県道575号と重複するためにこれ以上の県道575号の整備は見込めなくなった上に、新幹線通り経由の49番が設定されるようになり、さらに従来46番が使っていた道路は博多総合車両所の敷地に寸断されることとなって迂回を強いられるなど、ますます那珂川町内の交通手段としての46番は劣勢になっていきます。
更には博多総合車両所への回送線を旅客化して博多南線として開業すると那珂川町内と博多へのアクセスが劇的に改善するとともにバスの役割はますます小さくなって、最終的には井尻六ツ角までの路線となったようです。
その後、運行を担当していた雑餉隈営業所への回送を兼ねた雑餉隈営業所発着便が出来たり、一部が春日市内の徳洲会病院や福岡女学院へ足を伸ばすようになったりしますが、ほとんどの便は井尻六ツ角までとなっています。
なお、現在は雑餉隈営業所は竹下営業所への事実上の移転となって、雑餉隈営業所は廃止になって雑餉隈車庫に格下げとなった他、停留所名としても2024年3月16日に付近に桜並木駅が開業したことから「桜並木駅」に改名されています。
もし県道575号がしっかり整備されていたら46番は今でも博多南駅発着の路線だった可能性もありますね。
地図中で点線で示した部分が本来県道575号が結びたかったルートを想定したものであり、その先の狭隘区間の問題もありますが、新幹線通りが存在せず代わりに県道575号が大きな道路として整備されていたならば49番に変わって46番が博多南駅や春日市弥永地区の主要路線の地位を占めていたかもしれません。
このあたりの経緯は「ニシジマオの特殊バス停探索」様の記事が大変参考になりましたので、ここでも紹介させて頂きます。
46番についての解説はこれくらいで、今日の活動内容についてですが、夜行バスで博多駅に降り立ったところから始まり、まずはJR鹿児島本線で笹原駅へ向かい、徒歩で井尻六ツ角バス停へ移動したら46番を博多ふ頭ベイサイドプレイスまで1往復して、その後は例の狭隘区間で通過する46番のバスを撮影したりしつつ、最後は46-1番の雑餉隈車庫行きに1往復乗って終わりです。
まずは井尻六ツ角へ
夜行バスを降り立った私はまず博多駅へ向かいました。
ここで着替えや充電器などが入った重い荷物をコインロッカーに預けたのですが、預けたあとでビデオカメラの長時間動作に不可欠な給電ケーブルを預けた方の荷物に入れてしまっていたことに気づいて一旦解錠することに・・・
わずか10分程度のために400円使う羽目になりましたが、その給電ケーブルはUSBなどの汎用的な規格ではなくてそのへんで売っているものでもないですし、ケーブルを使わないと内蔵バッテリー稼働時間の1時間程度しか撮れなくなってしまうので、泣く泣く開けることにしました。
気を取り直してJRの改札へ向かいます。
ホーム上の立ち食いラーメンで朝食としました。
立ち食いそばや立ち食いうどんは割と見かけますが、立ち食いラーメンは珍しいですよね。
博多ラーメンが有名な福岡だけあってもちろんとんこつラーメンです。
2駅乗車して笹原駅にやってきました。
乗車してきたのは811系ですが、リニューアルされたやつでした。
駅名標です。
読み方は「ささばる」ですが、九州人以外には難読ですかね。
九州の地名は”原”と書いて「はる」とか「ばる」と読むケースが多く、それを知ってさえいれば別に難読ではないですね。
この由来については諸説あるようですが、韓国語の「原」を意味する言葉に「ボル」と読むものがあるらしく、これが九州の地名に影響した説もあるんだとか。
九州は地理的に朝鮮半島とも近いですし、さもありなんですかね。
ホームは相対式2面2線とシンプルな構造です。
両隣の竹下駅と南福岡駅に待避設備があるので、当駅には必要ないということなんでしょうかね。
↑ここで783系「ハウステンボス」「みどり」が通過です。
こちらは東口の駅舎です。
東口は後から追加で設置されたこともあって新しい見た目です。
駅前には市道が横切っていて踏切があります。
最近は高架化などで踏切自体が減っている中、福岡市内というそれなりの都会で踏切が駅前にあるというのは今や貴重な光景でしょうか。
ちなみに、東口と西口は構内の地下道でも結ばれているため、入った改札と反対側のホームへ行きたい場合も地下道を使えば行き来できます。
ただし、階段移動になるので階段を避けたい人は利用するホームに対応した改札(上りなら西口、下りなら東口)を使ったほうがいいでしょう。
そして、こちらが西口です。
こちらは開業当初から存在する方で、やや古めかしさがありますね。
ちなみに、開業したのは1987年3月9日のことで、ギリギリ国鉄時代なんですね。
わずか1ヵ月足らずでJR九州に引き継がれるわけですが、これ以降鹿児島本線では新駅が続々と開業することになるので、その先駆けとなる駅という見方もできますね。
券売機ですが、簡易タイプです。
もちろんこれ以外に普通の券売機もありますが、福岡は東京ほどはICカード乗車券が普及していないこともあって設置しているんでしょうね。
裏面にも券売機の案内がありました。
メインの券売機が混雑している場合に、こっちも利用できるよと教えているんでしょうね。
こちらがメインの券売機です。
1台しかないですが、指定席券売機が設置されているので、指定席券なども購入可能です。
かつてはみどりの窓口もありましたが、閉鎖されています。
首都圏でも主要ターミナル駅以外はみどりの窓口の閉鎖が相次いでいますが、福岡も例外ではないようですね。
発車標ですが、小型のタイプですね。
でも種別や行先・両数と言った基本的な情報は全て網羅しています。
駅付近にはバス停があり、名前は「笹原駅入口」です。
バス停名が「笹原駅前」とかでないのは、駅から少し離れた位置にバス停があるためだと思いますが、恐らく駅前は道幅が狭いのでバス停を設置できなかったんでしょうね。
乗り入れるのは博多駅と雑餉隈車庫を井尻駅・昇町などを経由して結ぶ45番とその派生系統の45-1番の2路線でのみですが、春日市内へも利用できるのでフィーダー路線としても機能していると言えますかね。
もっとも、博多駅が目的地ならそのまま45番に乗っていけば博多まで行けるんですけどねw
あとは井尻六ツ角へ徒歩で移動しますが、乗車予定のバスまではだいぶ時間があり、その前にもう1本46番があるので、それを井尻駅入口バス停付近で撮影することにしました。
こちらが井尻駅入口バス停です。
笹原駅入口は笹原駅まで歩いても1~2分という立地でしたが、井尻駅入口は井尻駅から400~500mはあるため歩くと7~8分はかかると思います。
これでは西鉄電車への乗り継ぎが不便なのは確かですが、その代わりにこの付近に住んでいる人にとっては46番の方が便利だったと思いますし、廃止を残念に思う人もいるでしょうね。
廃止予定のバス停ですのでバス停そのものもしっかり取材しておきましょう。
時刻表です。
経由するのは46番のみであり、今や派生系統である46-1番の方が本線という状況もあるので、ご覧の通りの本数です。
井尻六ツ角方面のみが記載されているとは言え、平日は4本、土休日は2本しかありません。
井尻六ツ角方向を向いてもう1枚
博多方面のバス停も見えていますね。
奥にある信号が後藤橋交差点で、そこから先が例の狭隘区間です。
それではここで46番のバスを待ち構えたいともいます。
↑46番のバスの通過シーンです。
交差点をアップで
直進方向が県道575号の続きですが、ご覧のように一方通行であり、46番基準で博多方向にしか通行できません。
なので、ここまでは普通の2車線道路だったのが急に進入禁止が出てきて、初見ドライバー殺しといってもいい場所になっています。
県道31号に出たい場合は46番と同様にここを右折するのが正解です。
例の進入禁止の先です。
ここも県道575号のはずですが、標識もなくて言われなければただの路地ですよねw
ましてやここを路線バスが通るなんて、普通は想像できないことでしょう。
県道31号との交点である折立交差点から見た県道575号です。
ここに県道標識でもあったら確実に道路マニアの聖地になっていそうですが、残念ながらこの区間に県道標識はありません。
それでいて交差する県道31号はこんな大きな道路なのだからギャップがすごいですよね。
この先の春日市内に自衛隊の駐屯地がある関係もあって、優先的に整備された経緯があるようです。
反対側では博多南線(と九州新幹線)の高架が見えます。
つまりはその地点で新幹線通りとも交差していますが、県道575号と新幹線通りがいかに近接しているかが分かりますね。
横手小学校入口交差点です。
ここからまた県道575号が始まっているわけですが、後藤橋からは直線距離で100mほどしか離れていないので、ここが繋がっていれば県道575号も普通の県道の体裁を保つことが出来ていたことでしょう。
ここでは県道575号も一応は2車線道路となっていて、最低限の県道としてのスペックはありそうですが、その先で若干狭くなり、最終的には新幹線通りに合流するので、あえてここを使うのは抜け道的な利用を除けば沿道に用事がある人や地元住民に限られることでしょう。
それではあとは井尻六ツ角バス停で46番を待ちたいと思います。
46番 井尻六ツ角→博多ふ頭ベイサイドプレイス
いよいよお待ちかねの46番への乗車です。
福岡は私の出身地であり、その頃から乗りバスもしていたので、当然この46番にも乗ったことがあるんですが、今回はさよなら乗車ということと、できれば前面展望を撮りたいと思ってやってきました。
ところで、これは余談ですが、私がバスに興味を持ち始めたきっかけって、博多駅へ行くのに鹿児島本線だけでなくて西鉄バスも利用できるぞということで乗ってみて、他に46番というのもあるらしいと乗ってみたらこんな狭いところを通るのか!?という驚いたという経緯があったりしますから、46番は私のバス趣味の原点と言えるかもしれません。
こちらが井尻六ツ角バス停です。
県道31号上と県道505号上の2箇所にバス停がありますが、46番は県道31号上のバス停に発着します。
バス停をアップで
46番の他に西鉄大橋駅への42番も発着するんですが、案内は西鉄大橋駅方面とだけ書いてありますね。
今や46番はかなり本数の少ないマイナー系統と化していますし、どうしても博多駅へ直通で行きたいとしても県道505号の方のバス停に行けば45番・46-1番が使えるので、井尻六ツ角から46番を利用する人はかなり少数派ということになるでしょうね。
時刻表です。
42番は日中でも1時間あたり2~3本は出ていて、平日の朝夕ともなれば最大で1時間あたり5本も設定されている主力路線であるのに対して、46番は1日あたりで平日6本、土休日5本となっていて、42番が1時間で達成する本数を1日かけてやっと達成するのが46番ということで、どれだけマイナー路線かが分かるでしょう。
46-1番はもっと普通に出ているので、五十川以北は1時間に1~4本程度はあり、さらにららぽーと福岡発着の46L番が合流する竹下以北ならばもっと増えます。
バス停には46番廃止のお知らせも出ていました。
そりゃあここが起点なのですから書いていなければおかしいですよねw
なお、このバス停は42番のバス停でもあるので、46番が廃止されても引き続き存在し続けますし、改正後の新46番も一部が県道505号側の井尻六ツ角に立ち寄るので、井尻六ツ角として見ると46番の乗り入れ終了ということにもなりません。
あとは撮りバスしつつ待ちます。
主力の42番が通りがかりました。
こちらは46-1番ですね。
県道505号へ右折していくので、真ん中の方へ車線変更していました。
46-1という系統名も改正後は見られなくなるので、この幕も貴重な記録ですね。
これは42番ですが、昔ながらの赤バス塗装ですね。
個人的にはこっちが好きですが、↑のスマートループという新しい塗装への置き換えが進んでおり、赤バスはもはや絶滅危惧種といえます。
遠目に回送のバスがやってきました。
ここを始発とするのは46番だけなので、アレが46番となるんでしょう。
幕が出ました!
経由地には廃止予定区間である井尻駅入口・井尻一丁目は出ていないので、改正後の46番でも内容が変わらない可能性が高いですが、県道31号上を走っているのは見納めですね。
横の幕を撮ったら乗り込みます。
待っていたのは私だけのようで、貸切状態でスタートするようです。
まあ、井尻六ツ角なら他の路線もあるので、わざわざ46番を狙い撃ちで利用する人は稀なんでしょうね。
廃止間際ということでさよなら乗車のマニアがいるかと思えばそんなこともありませんでした。
私の貸切状態で、かつマニア席があるバスということで・・・
↑前面展望をどうぞ!
井尻六ツ角を発車するといきなり一番右の車線へ移動していき、例の狭隘区間へ入っていきます。
狭隘路線というだけでもネタなのに、大通りから一気に狭い道路へ入っていくのもネタですね。
ちなみに、あとでここを曲がる様子は撮影しようと思っていますのでお楽しみに!
曲がった先です。
乗用車でも運転に自信がないと結構圧迫感を感じそうですが、バスではなおさらですよね。
運転士さんはプロということで慣れているんでしょうが、新人泣かせの場所の1つであることは間違いなさそうです。
後藤橋交差点の手前で一度右折します。
県道も右であり、直進は市道となっています。
抜け道として県道575号を使おうと思ってここへ進入したとしても、ここにもトラップがあるというわけですw
それにしても、まるで市道のほうが本線とでも言いたげな線形ですが、あとちょっとで県道31号へ繋がるところまで県道を作ったので、既にあった市道を県道に指定して無理やり繋げてしまおうという意図が透けて見えますw
後藤橋交差点を過ぎて井尻駅入口ですが、意外にもここで数名がぞろぞろと乗ってきました。
廃止するくらいだから利用者はほとんどいないのかと思えば、普通に利用されているんですね。
この時間帯ですから通勤で使っている人もいるでしょうし、今度から井尻駅の方まで行かないと乗れないとなると不便になりますね。
バス停が近いという理由でこのあたりに家を建てた人とかいたら同情を禁じえません。
その先で西鉄電車と交差します。
西鉄電車もラッシュ時ということで本数が多いですが、それでも開かずの踏切になってしまうほどではないようです。
あと、西鉄バスで踏切というと、運転士さんが「警報オーライ!右安全!左安全!前方オーライ!」と指差喚呼をするのも名物ですね。
全社的な取り組みとして徹底されているのか、今までに乗った西鉄バスの全てでやっていましたので、西鉄バスで踏切を通過する路線に乗ればほぼ間違いなく聞けるでしょう。(前面展望動画にも入っていますのでぜひ聞いてみて下さい。「5:40あたり」)
踏切を超えたところで対向のバスとすれ違いです。
既に狭隘区間は抜けましたが、それでもバス同士だと譲り合わないといけない道幅が続きます。
そして、次のバス停の井尻一丁目です。
ここも廃止予定のバス停ですが、やっぱり数名乗ってきており、安定した需要がある様子が伺えました。
こちらについては御供所井尻線上にある46-1番の若竹小学校西バス停が代替となり、距離にすれば数百メートルですが、住宅地を抜けていく形になり、まっすぐに結ぶ道路がないため、実際の道のりはもう少し伸びそうです。
その先で御供所井尻線に合流しますが、すぐに右折するので御供所井尻線を走行するのは100mほどとなっています。
これは元々は県道575号だけがあった場所に、あとから御供所井尻線が開通し、県道575号の一部が御供所井尻線に取り込まれる形になったためですね。
このような線形は新しいバイパス道路が出来た際に、その旧道に当たる道が僅かな距離だけバイパスに合流してすぐに分岐しているみたいな場面で見られますね。
もっとも、ここの場合は県道575号と御供所井尻線の間に新道・旧道の関係はありませんけどね。
再び県道575号へ入ると五十川バス停です。
ここで46-1番と合流し、本数も増えていきます。
ところで、気になったのが「生活道路につき通り抜けはご遠慮ください」という看板があったことですね。
確かに他の主要道路に比べると渋滞が少ないので、抜け道として使うドライバーが多いのは想像に難くないですが、ここが県道であり、かつ路線バスの経路でもあると考えるとちょっと違和感がありますね。
その先で明太子で有名な福太郎の工場前も通ります。
付近には他に雪印メグミルクの工場もあったりして、ちょっとした工場地帯となっていて、トラックの姿もありました。
JR鹿児島本線と交差すると道幅は一気に広くなって竹下駅に差し掛かります。
意外にもここでの乗り降りはありませんでしたが、ここまでバスで来たならばそのまま博多まで行ってしまおうという利用者が多いんでしょうね。
特に福岡県民は所要時間より乗換なしを重視する人が多い印象があります。
竹下駅を出るとアサヒビールの工場が出てきます。
西鉄バスにも「アサヒビール前」というバス停があったりしますし、かつて併設されていた「アサヒビール園」というレストランではビールを楽しむことが出来て人気を集めていたようですが、2025年末に創業を停止し、佐賀県鳥栖市へ移転することになっているんだとか。
そうなったら「アサヒビール前」というバス停名も変更されるんですかね。
竹下2丁目交差点で”きよみ通り”と交差すると、ここからは片側2車線以上確保された大通りへと変貌していきます。
ここを境に都会的な雰囲気に変わっていきますね。
ところで、竹下2丁目交差点の前後の区間って、前後の県道575号と同じく「竹下通り」と呼ばれていて、県道575号から連続するような線形になっているものの、いくつかの地図サイトではこの区間を県道として描いておらず、全くもってただの路地裏にしか見えないようなところを迂回して、博多駅南5丁目交差点で再び竹下通りに合流してくるなど、意味不明なルートを通っています。
この記事の主題はバスであって県道ではないので深い追いはしないですが、県道575号もかなりの曲者ですよねw
余談ながら、福岡市内の道路って県道の指定がおかしなところがちょいちょいあって、Mapionは県道・国道を色分けしてくれているので、興味があったら探してみて下さい。
もしかすると、福岡市は人口が多くて予算にも余裕があるでしょうから、県や国がなかなか整備に動いてくれない箇所を、市道として整備するケースが多くて、結果として県道から突然市道に変わる場所が出来たのかもしれませんね。
その後も竹下通りを進んでいきますが、あと少しで博多駅というところで音羽交差点を左折して筑紫通りへ入っていきます。
高架下をくぐって博多口の方へ抜けるわけですが、博多駅から先は更に天神方面へ行くことを考えると筑紫口ではなく博多口を発着した方が好都合なんでしょうね。
ちなみに、2016年までは音羽交差点まで行かずにもっと手前で左折して幸田口通りで住吉通りへ抜けて博多駅へ至るルートでした。
この区間も狭隘区間であり、有名でしたが、あまりに狭くて運行上の危険が大きいという判断ゆえか現在の音羽交差点経由のルートに変更された経緯があります。
その頃にも乗車しているんですが、前面展望も撮っていませんでしたし、せめてそこを通過するバスを撮っておけばよかったと後悔していたりします。
この頃の46番は46-1番も存在しませんし、基本的に全便が井尻六ツ角まで行っていたので、本数もそれなりで、それでいて狭隘区間が2つもあったんだから今よりももっとネタ度の高い路線でしたよね。
そして、博多駅に到着です。
博多口前の路上に発着しており、博多バスターミナルへは乗り入れません。
博多バスターミナルには高速バスだけでなくて一般路線も乗り入れてはいますが、乗り入れる路線と乗り入れない路線が混在しています。
ここで乗客のほとんどが入れ替わりますが、ここから乗ってくる人もいて、博多駅から天神地区や博多ふ頭へのアクセス路線としても利用されているようですね。
ちなみに、46番の中には博多駅で折り返すものも存在します。
博多駅を出るとすぐに左折して「はかた駅前通り」に入っていきます。
このように博多バスターミナルの手前で曲がってしまう経路なので、46番は博多バスターミナルへは乗り入れないんでしょうね。
ところで、この「はかた駅前通り」の直下には地下鉄七隈線が通っていますが、その建設中に発生した陥没事故を覚えている方も多いと思います。
その現場はまさしくこの「はかた駅前通り」であり、今でこそ痕跡はほとんど見受けられないほど綺麗に直されていますが、1週間は「はかた駅前通り」も通行止めになるなどの影響が出ました。
発生が午前5時過ぎと早朝で、バスの運行も都心部ではまだ始まっていなかったと思われ、一般車もたまたま通行中ではなくて、はかた駅前通りを通行する車両が陥没に巻き込まれることはなく、これだけの事故であるにもかかわらず死者はいませんでした。
ちなみに、事故当時の西鉄バスは現場を迂回するだけで、それ以外は通常通り運行したという伝説も残しているようですw
祇園町西交差点で国道202号(国体道路)に入っていき、繁華街中洲を抜けていきます。
渡辺通り4丁目交差点を右折して渡辺通りへ入っていきます。
このあたりは西鉄天神大牟田線の西鉄福岡(天神)駅や西鉄天神高速バスターミナルも隣接し、デパートなどの大型商業施設も集まるという、まさに中心地といっていい場所です。
渡辺通りは片側4車線もある大通りで、まさに天神地区の目抜き通りと言えますね。
46番の博多ふ頭方面はこの付近では「天神ソラリアステージ前」というバス停のみ停車しており、「天神大丸前」や「天神高速バスターミナル前」には停車しないため、利用の際は注意が必要です。
天神地区の西鉄バスはあまりにも多くの路線が重複して通っているため、路線ごとにバス停を分けて混雑を緩和する方式を採っていて、いってしまえば天神という巨大なバス停にいくかの乗り場があって、乗り場毎に別々の名前をつけていると考えればいいでしょうか。
また、西鉄天神高速バスターミナルは名前の通り高速バス専門のバスターミナルとなっていて、一般路線バスは一部の臨時系統を除いて発着しません。
天神地区中心部を抜けると福岡中央郵便局も見えてきます。
あの辺りが昭和通りで、昭和通り経由のバスにとっての天神地区のバス停は「天神中央郵便局前」となります。
また、直進すれば都市高速の天神北ランプ、右折すれば呉服町ランプという立地もあって高速バスもほとんどがここを通るため、常にバスで溢れかえっていると言ってもいい場所です。
他所から福岡へやってきた観光客なんかは驚く光景の1つでしょうね。
その先は那の津通り・ベイサイド通りを経て終点の博多ふ頭ベイサイドプレイスへ至ります。
途中には対馬小路というバス停もありますが、「つましょうじ」と読みます。
九州の沖合には対馬(つしま)という島がありますから、それの連想で「つしま~」と読みたくなりますが、「つま」なんですね。
都市高速の向こう側に福岡ポートタワーが見えてきたらもうすぐ終点の博多ふ頭ベイサイドプレイスです。
到着しました。
ここからはまた46番で井尻六ツ角へ折り返しますが、直後の折り返しは46L番や46-1番となり、少し時間があるので、しばらく博多ふ頭で暇することになりました。
博多ふ頭ベイサイドプレイスにて
というわけで暇つぶしがてらいよいよ見ていきましょう。
福岡は生まれ故郷ながら、実は博多ふ頭へやってきたのはこれが初めてでした。
ちなみに、「ベイサイドプレイス」というのは併設する商業施設の名前です。
それにしてもすごい行列です。
私の中では勝手に、折り返しの都合で博多ふ頭を使っているだけで、利用者はそんなにいないと思っていたんですが、こんなに利用者がいるとは驚きでした。
ここからは壱岐・対馬・五島への離島航路や、志賀島・玄界島への市営渡船などが出ているので、船からの乗り継ぎ客なんでしょうね。
乗り場は天神方面と博多方面に分けて2箇所設置されており、ちょっとしたロータリーまで整備されています。
周辺にはヤシの木(?)もあったりして、観光地っぽさもあります。
目の前に博多ポートタワーがあります。
百道地区にある福岡タワーほど高くはないですが、それでも周囲を見渡すにはいい展望台でしょうね。
人がはけたところでバス停も見ていきましょう。
屋根もついていて、バス停としては設備が整っている方ですが、行列が伸びると屋根がないところで待たないといけないケースも出てくるでしょうね。
時刻表です。
46番・46-1番は少数派となっていますが、ららぽーと福岡行きの46L番は毎時1~2本出ていて、もはや46L番が本線みたいです。
ちゃんとした路線図がありました。
徳洲会病院や福岡女学院への支線もちゃんと載っていますが、雑餉隈車庫へは46番と46-1番の両方が行くような表記になっているのが気になりました。
実はこの時点では純粋な46番として雑餉隈車庫まで運行するバスは走っておらず、全て46-1番のバスとなっているのです。
ただし、西鉄バスでは同じ区間を重複する系統はそのうちの1つを代表として案内する文化があって、46-1番は井尻六ツ角を出ると46番に変更されるという運用になっているため、一応は46番のバスが雑餉隈車庫へ行くというのも嘘ではないというややこしいことになっているんですねw
この途中で系統番号を変更するという運用も西鉄バスの特徴の1つと言えると思います。
ふ頭ということでフェリーターミナルです。
こちらは壱岐・対馬・五島方面ですね。
ちなみに、大阪とか東京への長距離航路は存在しておらず、ローカルな離島航路しかないのが博多ふ頭の特徴ですね。
北九州市の新門司港からは神戸・大阪(阪九フェリー・名門大洋フェリー)や徳島・東京(オーシャン東九フェリー)、横須賀(東京九州フェリー)への航路が出ているので、離島以外の航路は北九州ということで棲み分けられているのでしょうね。
対馬行きのフェリー「きずな」が停泊中でした。
離島航路といってもなかなか大きいですね。
きっぷ売り場へ来てみました。
壱岐・対馬・五島などは本格的な窓口なのに対して、市営渡船は距離が短いこともあってか、まるで電車に乗るかのような気軽さが感じられます。
のりばの入口まで来ました。
ここから先は乗船券がないと入れないみたいなので、見学はここまでですね。
停泊しているのは福岡市営渡船のようですね。
実は福岡市には市営バスは存在しませんが、市営渡船は運航しており、市営交通として地下鉄と渡船の2つを持っています。
行先は玄海島と志賀島となっており、玄界島については完全な離島なので渡船があるのも納得ですが、志賀島は架橋されておりバスでも行くことが出来るにも関わらずに渡船が運航されています。
これは陸路だと大きく迂回するルートとなるのが、海路ならば最短ルートを行くことが出来るということで運航されているようです。
参考までに志賀島への所要時間ですが、西鉄バスの25A番(都市高速経由)では1時間ほどかかるのに対し、市営渡船を使うと30分ほどで済むため、渡船の存在意義も十分にありますね。
また、姪浜港からは能古島・小呂島への航路も存在します。
こちらは九州郵船が運航する高速船「ヴィーナス」で、壱岐・対馬へ向かう航路を運航しています。
「ジェットフォイル」と呼ばれる船で、最大40ノットの速力を誇ります。
煙突からの熱気で陽炎が出来ていました。
ジェットフォイルはガスタービンエンジンを搭載していますが、そのパワーを感じさせます。
↑すると小さな船が出港するところでした。これは安田産業汽船が運航する「うみなかライン」という民間航路で、行先が同じ福岡市内の海の中道であることもあって市営と線の一部だと誤解されることもあるようですね。
奥にいた赤い船はJR九州高速船が運航する「クイーンビートル」です。
行先はなんと韓国の釜山であり、日本では数少ない国際航路の1つとなっています。
日本で海外旅行といえば飛行機が定番ですが、船で行く海外旅行というのもいいかもしれませんね。
かつては「ヴィーナス」と同じジェットフォイル「ビートル」が使用されていましたが、2020年(ただし、コロナ禍による日韓航路運休のため、実際の就航は2022年から)より現在の「クイーンビートル」に置き換えられました。
現在はジェットフォイルではありませんが、それでも三胴式と呼ばれるタイプの高速船で、ジェットフォイル時代よりも若干遅くはなりましたが、それでも3時間40分で釜山まで結んでいます。
ただし、乗り場はこの博多ふ頭ではなくて、少し離れた中央ふ頭というところなので注意が必要です。
そちらへ向かうバスもあるので、利用の際は間違えないように注意が必要です。
↑そしていよいよ「ヴィーナス」の出港です。
ガスタービンエンジンが唸る様は、まるで飛行機が離陸するかのようでした。
ジェットフォイルといえば水中翼だけで浮上する翼走という航行方法がありますが、それは沖合に出た高速航行時だけなので、なかなか見る機会がありません。
それではそろそろ乗り場に戻りたいと思います。
復路もできれば前面展望を撮りたいので、早めに並んで最前列確保というわけですね。
到着したバスですが、この90番というのは天神地区から博多ふ頭ベイサイドプレイスへ向かう路線の総称みたいなもので、46番・46-1番・46L番、そして161番が天神地区で系統番号を変更した名前なので、厳密には90番という路線は存在しないことになります。
ちょっとややこしいですが、こうすることで天神地区から博多ふ頭へ行きたい人は、そのバスがどこから走ってきたものであれ、とにかく90番に乗ればいいということになって分かりやすいということのようです。
こちらの黄色い観光バスですが、「旅人」と書いてあるので西鉄バスの運行する「旅人」だと思ったんですが、調べてみるとそのまんま「旅人」という名前の観光バス会社のバスなんだとか。
西鉄とどっちが先に「旅人」を名乗り始めたのかは分かりませんが、何も知らなかったら西鉄のバスだと思いますよねw
といった感じでそろそろ46番の時間です。
46番 博多ふ頭→井尻六ツ角
それでは復路ということで、また46番で井尻六ツ角へ戻っていきます。
周りが明るいせいで幕が見えづらいですが、46番がやってきました。
これはマニア席があるバスなので、また前面展望が楽しめますね。
狭隘区間は上下で経路が違うのでよかったです。
↑というわけで復路も前面展望をどうぞ!
今回は船からの乗り継ぎなのか結構な人数が乗っており、車内はそこそこの乗車率です。
博多ふ頭を出るとすぐに都市高速と交差します。
近くには築港ランプもあるので自動車で博多ふ頭へアクセスする場合も便利ですが、バスについては築港ランプを使う路線はないようです。
天神地区へ差し掛かります。
船を降りてきたであろう人たちはこのあたりで降りていきました。
会話の内容的に福岡に慣れているっぽいので、頻繁に福岡へ買い物などに来ている人なんでしょうね。
離島からも天神は身近な存在なんだと伺えました。
天神地区では博多ふ頭行きとは異なり、「天神大丸前」に停車します。
位置的には「天神ソラリアステージ前」の道向かいですが、目の前の施設名をバス停名に入れることで分かりやすくしているんでしょうね。
その先は往路と同じく国体道路・はかた駅前通りを経て住吉通り上の博多駅バス停に停車します。
井尻六ツ角方向も博多バスターミナルへは入らずに路上のバス停で客扱いします。
ここからは多くの路線が出ることもあって、縦に乗り場を並べていて、それぞれA・B・Cと名前がついています。46番はC乗り場を発着します。
ちなみに、46番の博多ふ頭方面などは道向かいのF乗り場となります。
すぐに右折して竹下通りを進みます。
宮島交差点までは国道385号とも重複しており、元々46番が結んでいた那珂川市を通る国道なので、なんだか縁を感じます。
竹下駅付近です。
博多から竹下では電車と並行していることになりますが、福岡ではこういう路線は珍しくありません。
竹下駅を出てすぐにバスは右折して踏切を渡っていきます。
元々はここは地元の車くらいしか通らないマイナーな道路であって交通量も少なかったと記憶していますが、今は付近にららぽーと福岡が開業したために交通量が増えていて、それなのに信号もない場所を右折していきなり踏切があるという立地なのでバスはちょっと大変そうでした。
ちなみに、右折が県道575号であり、まるで直進が本線という感じの線形ですが、直進すると市道博多駅五十川線となり、下月隈高木線の側道に繋がり、筑紫通りの弓田交差点へと至ります。
バスについてはららぽーと福岡へ向かう46L番はここを直進してららぽーと福岡へ向かいますが、なんと敷地内に専用のバスターミナルを整備するという力の入れようで、公共交通機関でのアクセスも充実しています。
私も帰省中の折に行ったことがありますが、ガンダムの巨大立像があったり、面白い場所ですよ。
右折してJR鹿児島本線を渡ると県道575号本来の道幅に変わっていきます。
県道575号を更に進みます。
御供所井尻線を過ぎるとバスの運行がなくなってしまう区間に入っていきます。
廃止になってしまうバス停は案内も撮りました。
まずは井尻一丁目
右折すると市道が始まりますが、ここもかなりの狭さです。
当然一方通行ですが、対向車が来ないことを考えてもかなりの圧迫感です。
ところで、バスの前を走っている方がいますが、どうやらバスを撮りに来ていたようですw
まあ、このあと、私もあっちの立場になりますけどねw
市道の終わりは折立交差点です。
ここからは県道31号という大きな道路ですが、交差点の形状は井尻六ツ角方面へ左折する場合は鋭角となります。
さっきの方もそれを撮りに来ていたんでしょうね。
これは写真だと分かりづらいと思うので、ぜひ動画で確認してみて下さい。
県道31号に入ると折立バス停です。
ここで西鉄大橋駅からやってくる42番と合流することになりますが、この次の井尻六ツ角で終点になってしまうので、この区間だけで46番を使う人はいないことでしょうw
でも、かつて天神山とか那珂川方面へ運行されていた時代はここから乗る人も普通にいたでしょうね。
↑回送シーンは動画で
まあ、ここは42番も通るので、回送幕以外はそれほどレアではないですがw
細かいことを言えば竹下営業所の車両がここにいるのは見納めですね。
余談ですが、かつては井尻六ツ角の近くに西鉄バスの折り返し場所があって、46番はそこを使って折り返し運行をしていた時代があったのですが、その折り返し場所というのは西鉄バスの敷地ではなくて、福岡女学院という学校が所有する敷地だったんですよね。
福岡女学院はここからだと2~3kmの距離があるのに、なんでこんな場所に敷地を持っていて、まして西鉄バスに貸し出していたのかというと、そもそもこの敷地は福岡女学院へのスクールバスが発着する場所であり、かつては屋根付きの待合スペースまで確保されるなど、ちょっとしたバスターミナルといっていい規模の施設でした。
しかし、福岡女学院周辺も宅地開発が進んで人口が増えてくると一般の路線バスも多く運行されるようになりスクールバスはなくなり、この場所も遊休施設と化しました。
その代わりに主に46番のバスが折り返しに使っていたというわけですが、現在は学生マンション(女学院の寮という情報もあり)となっていて、往時を忍ぶものはなくなっているようです。
もしかするとこの折り返し場所の廃止が46番廃止の遠因という可能性はありそうですね。
この折り返し場所がなくなったせいで、46番井尻六ツ角行きとして走ってきたバスは雑餉隈車庫か竹下営業所あたりに回送するしかないわけですから、46-1番ならば井尻駅で折り返しも設定できますし、逆に井尻六ツ角を終点とせずに福岡女学院や徳洲会病院、雑餉隈車庫へ向かうバスとすればやはり折り返しがいらなくなるわけで、無関係ではなさそうです。
これにて46番さよなら乗車は終わりですが・・・
ひまつぶし
このあとは後藤橋周辺で46番の撮影ですが、実はこのあとは午後まで運行がなく、数時間の待ち時間が生じるので、暇つぶしに西鉄電車に乗ることにしました。
目的は高架化後には訪れていなかった雑餉隈駅の訪問と、そのあとは歩いて雑餉隈車庫へ向かって適当なバスに乗って戻って来ようかとか考えていました。
というわけでまずは井尻駅へ向かいます。
普通電車しか停まらない駅ですが、周辺はそこそこ栄えています。
また、西鉄バスのバス停もあり、特に井尻六ツ角方向の乗り場は屋根もあって、一応は駅前のバス停らしい体裁は整えられています。
笹原駅に比べればかなり恵まれていますが、やっぱり身内の鉄道との接続はちゃんとしようってことなんでしょうかw
そして、こちらが井尻駅です。
上下双方に改札があって、駅前に踏切があるという笹原駅とよく似た構造をしていますね。
駅舎は1995年に改築されたもので、そんなに古臭さは感じませんね。
↑45番のバスが来ました。
ところで、駅を出るとすぐにこんな場所があります。
駅チカの好立地で空き地なんてもったいないなと思いきや・・・?
実はここ、西鉄バスのための敷地でして、井尻駅で折り返しとなるバスの待機場所ということのようです。
駅前を通る県道505号も結構狭いですし、井尻駅にはロータリーもないのでこんなスペースが必要なんでしょうね。
駅前に戻ってきて踏切付近を撮りましたが、実はここにさっきの折り返し場所が設置されるきっかけの痕跡が写っています。
写真でいうと線路の左側にある道路の線路側のスペースが、一部だけ不自然に広くなっているのにお気づきでしょうか?
分かりやすいように赤枠を追加してみました。
実はここに、かつての井尻駅バス停があったようなのです。
かつての45番のバスは線路左側の道路を経路としていて、踏切を渡って井尻六ツ角方面へ向かっていましたが、問題は井尻六ツ角方面へ向かう場合で、踏切手前を左折しないといけません。
交差点も狭く直角に曲がる線形なので、物理的にも曲がるのが難しいですし、無理やり大回りして曲がるとしても交通量もそれなりにあるため困難ということで、井尻六ツ角方面へのバスは一旦右折して、さきほどの折り返し場所へ向かってそこへ入って方向転換してから、改めて踏切を渡っていたんだとか。
そういう目的で設置された折り返し場所でしたが、46番のくだりでも出てきた御供所井尻線が井尻駅の東数百メートルの場所を通っており、これが開通したことで45番のバスは経路を変更し、写真でいうと左の方向へ直進して、御供所井尻線を経て笹原駅方面へ向かう経路となったようです。
しかし、45番の中には井尻駅で折り返す便もありますし、今は46番の井尻駅止まりもあったりするので、そのまま折り返し場所として使っているんでしょうね。
御供所井尻線が46番だけでなく、45番にも影響を与えていたというお話でした。
このあたりの経緯は「フクリパ」様の記事が詳しかったので、より詳しく知りたいかたはそちらをご覧下さい。
改札口です。
都市部では今や珍しい地上駅ということで、改札からホームまでが10歩程度でたどり着けるので、電車が入ってきてから改札を通過しても全然間に合いますね。
そんな当駅ですが、かつては窓口も西口・東口双方にあったのが、今は西口にのみ駅員を配置して、東口は無人となっているようです。
ホームは相対式2面2線となっていて、笹原駅と同じくシンプルな構造です。
このように笹原駅と類似点が多く、距離としても500mほどと徒歩連絡も可能な距離なんですが、笹原駅が1987年に新駅として設置されたのに対して、当駅は1924年に現在の天神大牟田線が開通すると同時に開業しているため歴史としては井尻駅の方が断然古いですね。
あと、地平駅ということで、昔ながらの私鉄駅の雰囲気を残している当駅なんですが、両隣の大橋駅・雑餉隈駅ともに高架化されており、当駅だけがぽつんと取り残されるように地平駅のままになっています。
これは当駅北側で交差する博多南線(九州新幹線)の高架橋が障害となることや、周辺に高架化のための工事用地を確保するのが難しく、工事用の大型車両の進入が可能な道路もないという理由からで、そのために今後も高架化される予定がないのだとか。
これは個人的な考えですが、井尻付近の高架化していない区間で交差する主要道路として外環状道路と新幹線通りがありますが、いずれも道路側がアンダーパスで立体交差するようになっていて、他に県道以上の道路としては県道505号と県道575号くらいで、それ以外は生活道路というような小さな道路だけなので、この区間を高架化するメリットはこの2つの県道の踏切渋滞を解消できるという点に限られてしまい、費用対効果が悪いと判断されているのはありそうです。
↑1駅だけ乗車して雑餉隈駅へやってきました。
ホームです。
相対式2面2線ですが、高架化されたばかりということでまだまだピカピカですね。
駅名標です。
九州屈指の難読地名の1つとして知られる当駅ですが「ざっしょのくま」と読みます。
福岡市近辺に住んでいる人にとっては西鉄の駅名になっていることや雑餉隈車庫としてバスの行先として見かける機会もあるということでお馴染みでしょうが、それ以外の方にとっては初見で読める方は皆無でしょうw
ちなみに、当駅付近にあるJRの南福岡駅も、開業から1966年までは雑餉隈駅と名乗っていましたが、あまりに難読であるとして改名された経緯があるようです。
南福岡駅の場合は車両基地があって列車の行先として見かける機会も多かったため、余計に改名されることとなったんでしょうね。
発車標も今風のLCDのものでした。
井尻駅と比べると隔世の感すらあります。
せっかく来たのでしばらくホームで撮影することにしました。
↑3000形「水都」の通過です。
↑6000形の入線
↑5000形の通過です。
あとは駅取材の続きです。
ところで、こんな表示があったんですが・・・
え?大橋行きだって!?
西鉄に詳しくない方のために説明しておくと、大橋行きというのは定期列車としては存在しません。
輸送障害時などに突発的に設定されることはあるみたいですが、この日は特に輸送障害も生じていなかったと思いますし、謎でした。
ただ、発車標に出ているということはこの時間にやってくるのは間違いないだろうということで待ってみることにしました。
そして、もし営業列車ならば乗ってみたいという思いもあって、先に駅取材を進めて、一旦改札を出てから引き換えしてくることにしました。
コンコースから見た階段です。
壁面は木目調で、温かみが感じられます。
乗り場案内ですが、
駅名ナンバリングまで着いていてすっかり今風になりましたね。
改札口かと思ったら何も無いという・・・
実は当駅は暫定開業中で、ホーム部分は完成していますが、高架下の駅舎部分はまだ工事中なんです。
高架化に際して、線路切替の直前まで地上の線路が使われていたために駅舎部分の工事は高架化後にしか始められないためにこのようなことになっているようです。
発車標らしきものも設置されていましたが、段ボールで囲われていますね。
その先ですが、この通路ってどう見てもホームですよね。
地上時代のホームを通路として暫定的に転用しているようですね。
これはかつて富山駅でも高架化工事の途上でこのような光景が見られました。
このアングルで見ると完全に旧ホームですよね。
かつてここにレールがあった光景が目に浮かびます。
改札を出ました。
壁のパネルなどは仮設のものっぽいですが、改札機は古いタイプですし、旧駅舎時代のものを流用していそうです。
高架下のスペースですが、綺麗に更地になっていますね。
ほんの数年前までここを列車が走っていたなんて信じられないくらいの変貌ぶりです。
このあとは駐車場とか貸倉庫にでも転用するんですかね。
新駅舎も既に外観は出来上がっていましたが、工事の規制の関係でこれしか撮れませんでしたw
それではあとはまた改札を入りますが、今度は東口から入ることにしました。
結局は中で合流するのでどっちから入っても同じなんですけどねw
っていうか、それならばどちらか片方だけの改札でもよかった気もw
あとは例の「大橋行き」をホームで待ち構えたいと思います。
しかし、ホームへ行くと「大橋行きと出ている列車はご乗車になれません」とのアナウンスがw
乗車できないことは確定してしまいましたが、せめて撮影はすることにしました。
↑やってきました。
車種は5000形で幕は回送ですね。
一旦停車したもののドアは開けずにすぐに発車するようです。
↑発車シーンです。
このあとですが、せっかくなので大橋駅まで行って先程の列車を追いかけてみることにしました。
その間に先程の列車について考えてみたんですが、軽くネット検索してみた結果、どうやら桜並木駅開業に向けた乗務員訓練のための列車だったようです。
春日原~大橋間をピストン運行していて、桜並木駅への停車・発車を訓練していたようです。
とすると、桜並木駅の運行管理システムのテストも兼ねていたために、あえて営業列車として登録していて、そのために雑餉隈駅の発車標にも表示されていたんでしょうね。
大橋駅に到着するといました!
ところで、大橋駅も頻繁に待避があるのでこのような列車を置いておく余裕があるのかと疑問だったんですが、2024年3月15日以前のダイヤでは平日の日中には特急列車の運行が取りやめとなっていたため大橋駅での待避がないパターンが増えていて、待避線が空いているために出来たことですね。
ちなみに、2024年3月16日ダイヤ改正より日中の特急も復活しました。
幕をアップで
西鉄での回送って結構レアでして、こうして見られるのも貴重です。
↑発車シーンです。
後追いはズームで渡り線を渡る様子です。
大橋駅には大牟田方に方渡り線がありますが、定期列車ではこれを使用するものはないので、ここを通るだけでもレアですね。
ここでお昼ご飯!
うどんと御飯のセットです。
写真では皿に隠れて見えませんが明太子も着いていました。
大橋駅は何度も訪れている駅ということで構内ではろくに撮影しませんでしたがせめて外観は撮りましょう。
といったところで、次の46番の時間が近づいてきたので移動開始です。
46番を撮る!
ここからは撮影編です。
この日は2回の撮影チャンスがありますが、実はこの翌日も2回の撮影チャンスがあるので流れ的にこの記事のなかで紹介しようと思います。
↑まずは県道31号から県道575号へ右折するところです。
大通りから狭い道路へ曲がっていく驚きの光景ですね。
このあとは2本目の46番を待ちますが、1時間ほど開くので暇つぶしに周辺をぶらつきつつ46番に関係しそうなものを探したいと思います。
↑西鉄の踏切を通った際にちょうど電車が来たので通過を撮りました。
井尻駅入口と並んで今回の経路変更で廃止されてしまうバス停となる井尻一丁目にやってきました。
更に歩いて御供所井尻線との合流点まで来ました。
現在の県道575号は一度御供所井尻線に合流して、100mほど進んでまた分岐していくという線形ですが、御供所井尻線が開通するまでは県道575号が直線で通過するだけの場所でした。
御供所井尻線の開通で現在の交差点形状に変わったわけですが、この写真で見ると歩道が不自然に広くなっていたり、沿道の家の敷地はかつての県道の線形に沿うように直線的に並んでいたり、五十川方面への県道へも仮想的な直線が引けたりするので、かつての線形の痕跡が残っていると言えますね。
そして、こちらが御供所井尻線です。
片側2車線以上が確保され、右折レーンなどもしっかり整備されているなど、こちらが県道を名乗ったほうがいいのではないかというほど立派な道路ですが、南端は外環状道路の側道にぶつかったところで終わってしまうので、福岡市内で完結してしまう道路ですし、道路の役割としては市道が妥当なところなんでしょうかね。
といったところで、そろそろ次の撮影に向けて、井尻駅入口付近へ移動します。
↑井尻駅入口付近での46番です。
朝に撮影した場所と同じ場所ですが、今度は道の反対側で撮りまして、狭隘路から出てくるところもしっかり撮ることが出来ました。
実際の活動としてはこのあと笹原駅へ移動して鹿児島本線で博多駅へ向かったのですが、記事の流れ的にこの翌日に撮影したものも合わせてご紹介していこうと思います。
↑続いて狭隘区間内での撮影です。
バスは左折からの右折という動きになりますが、市道が直進側で県道が一部分を間借りしているという感じの区間です。
最後は横手交差点の鋭角左折です。
ここまで撮影したバスは全て博多方面でしたが、今度は撮影可能な時間帯に走る中では唯一井尻六ツ角方面へのバスとなるので、これはもう撮影場所はここ一択でしたw
↑路線バスの鋭角左折をご覧あれ!
左折先が片側3車線の大通りだから難なく曲がれていますが、路線バスがこれだけの鋭角で曲がる場所もそうそうないですよね。
県道31号を走るドライバーの中には、たまたま46番がここを曲がる光景を見てびっくりした経験をお持ちの方もいるかもしれませんね。
それではあとは博多駅へ移動して、46-1番に乗ります。
46-1番 博多駅→雑餉隈車庫
ここからは46番の派生系統であり、2024年3月16日からは46番を名乗ることになる46-1番に乗ります。
46番のくだりでほとんど説明済みではありますが、雑餉隈車庫行きについて説明しておくと、基本は井尻六ツ角か井尻駅どまりの46-1番ですが、朝夕を中心にごくわずかな本数だけ雑餉隈車庫まで運行しており、今回乗るのもその中の1つです。
元々は46番が井尻六ツ角到着後に雑餉隈営業所まで回送していたものを旅客化したものといえ、沿線にある精華女子短大への通学需要を当て込んだものとも言われています。
登場当初は平日のみの運行ではあったものの日中でも1時間に1本ほどは存在していたのが徐々に本数が減っていき、この活動事前である2024年3月15日以前でも1日数本レベルまで本数が減っていました。
さらにダイヤ改正後は1日1往復にまで減便されることとなり、もはや免許維持路線と化すこととなります。
おそらくですが、当て込んだであろう精華女子短大の通学需要は想定ほど取り込めなかった上に、雑餉隈営業所が竹下営業所へ移転することになって回送の旅客化という当初の趣旨も薄れていることから本当は廃止したいところ、雑餉隈車庫至近に桜並木駅が出来るので今後の旅客流動が変化することを見込んで1往復のみ維持という結論になったのではないかと思います。
2024年3月16日以降のダイヤでは朝に博多方面、夕方に雑餉隈車庫(桜並木駅)方面というダイヤであり、通学に使えそうなのは雑餉隈車庫・南福岡方面から利用する場合だけであり、博多や竹下・井尻からは通学には使えないダイヤとなっていますし、もはや通学需要もほとんど期待していないといえそうです。
南福岡駅からも徒歩圏内ですし、可能性があるとすれば西鉄沿線から通学している人が桜並木駅で46番に乗り継ぐルートを選ぶ可能性ですが、本数が1日1往復ではどこまで利用を取り込めるかといった懸念もありますから、遠からず廃止になりそうだということで今回乗っておくことにしました。
↑これはこの翌日に博多駅で撮った813系の発車シーンの動画ですが、流れ的にここで紹介しておきます。
博多駅のバス乗り場はいくつかに別れていますが、46番が出るC乗り場はB乗り場の先にあります。
時刻表です。
改正前ですら雑餉隈車庫行きは2本しかなく、それも46番としてではなくて46-1番としての運行であるなど、この時点でもかなりのレア行先ですね。
もっとも、博多から雑餉隈車庫へなら筑紫通り経由の44番が頻発しているので、博多駅から46-1番雑餉隈車庫行きを狙って乗るのはマニアくらいでしょうねw
路線図もありました。
全てのバス停が網羅されていていて、46番と46-1番の関係もわかりやすく表現されていますが、これも見納めですね。
あとはバスを待つんですが、ここで福岡独特のバス文化に触れておこうと思います。
博多駅のような多くの路線が乗り入れる主要バス停については、「行列を作って待つ」という文化が福岡にはありません。
これは同じ乗り場からいくつもの路線が発車するという事情ゆえでして、行列を作って待っても自分の前にいる人が違う路線を待っているならば抜かして乗ることになりますし、逆も然りです。
なので、初めから行列を作らず、バス停周辺になんとなく集まっておき、目当てのバスが来たら各自乗り込んでいくという流れになります。
バス停によっては系統ごとに行列を分けておくなんて運用もあるでしょうが、西鉄バスでそれをやると膨大な数の行列が必要になってかえってややこしくなるのであえてやっていないんでしょうね。
これに関連して前面展望の確保においてはちょっと問題です。
ようするに早くバス停にやってきたからといって必ず最初に乗れる確約はなく、乗るときの流れで他の人が先に乗ってしまいマニア席に座られてしまったら前面展望はアウトになってしまいます。
こればっかりはそういう文化だから仕方ないんですが、せめてもの足掻きで乗り口となる後ろ扉が来るであろう位置付近を陣取って待つことにしました。
お目当ての46-1番がきました。
46-1番という表示は46番に置き換わる形で見納めですし、雑餉隈車庫も桜並木駅に変わるので、2つの意味で見納めの幕ですが、きれいに撮れてよかったです。
ちょっと無理やりですが、側面の幕を撮って乗り込みます。
結局2~3番目くらいの乗車になりましたが、先客はマニア席へは行かなかったのでマニア席に座ることが出来ました。
ですので・・・
↑前面展望をどうぞ!
といっても五十川までは46番と同じルートですので、キャプチャのご紹介は五十川からとさせて頂きます。
46番の時は利用者の少ない日中だったのに対して、今度はラッシュアワーといっていい時間帯だったこともあって車内は混んでいますが、徐々に降りていき空いていきました。
五十川の先からはキャプチャで紹介していきます。
五十川南交差点は直進となり、46番とは分岐していきます。
46-1番単独のバス停として宮竹小学校西と井尻駅北の2つのバス停があります。
現在はこの2つだけが御供所井尻線上にあるバス停となっています。
ちなみに、この道路を都心方面へ行くと国道385号・こくてつ通りへつながって博多駅付近へ繋がるので、将来的にこのルートで博多駅へ至るバスが出来たりしそうだなと妄想したりしていますw
井尻駅北交差点を右折して県道505号へ入ります。
井尻駅北より南側の県道505号は2車線道路で一応は県道としての体裁が整った区間ですが、逆に井尻駅北より北側の区間は急激に狭くなっていて諸岡四角で筑紫通りに合流します。
やっぱり福岡市内の県道って変わった路線が多いですねw
また、井尻駅方面の県道505号は博多駅と井尻駅・雑餉隈車庫(桜並木駅)を結ぶ45番の経路でもあり、こちらも諸岡地区に狭隘区間があって面白い路線の1つです。
今回は乗りませんが、いずれ改めて取材しようと思っています。
井尻駅に差し掛かるとここで多くが降りていきますが、意外にも乗ってくる人も何人かいました。
井尻六ツ角までの利用だとするとあまりに短距離ですし、となると本数のない雑餉隈車庫方面への利用者だということになりますが、本数が少ないなりに利用されているようですね。
井尻六ツ角交差点に差し掛かります。
バス停は交差点の手前にありますが、ここで渋滞にハマり、バス停1つ分進むのにも5分くらいはかかっていたと思います。
井尻六ツ角交差点は名前の通り6つの道路が集まっていて、それでいて立体交差化もされていないため渋滞ポイントの1つなんですよね。
県道31号に入ると見せかけてその脇にある市道へ入っていきます。
市道ではありますがちゃんとした2車線道路です。
でも歩道がないのでバスはかなり窮屈そうに走っていますけどね。
外環状道路との交点を過ぎると普通の住宅地の景色が広がります。
相変わらずの狭さで車の流れも悪いですが、県道49号と外環状道路や県道31号を短絡できる立地ゆえか交通量はそれなりにあります。
このあたりで一旦春日市に入っていきます。
そして、本数のない区間最初のバス停として桜ヶ丘公民館前に差しかかかります。
改正後は西鉄バスとしては1日1往復しかバスが来ないバス停となりますが、春日市コミュニティバスの「やよいバス」のバス停も併設されており、そちらはもう少し本数があります。
ここで何名か降りていきましたが、このあたりの地区は井尻駅まで微妙に距離があるので、中には46-1番を駅へのラストワンマイルとして便利に使っている人もいるのかもしれません。
ただ、井尻駅から桜ヶ丘公民館前ではバスは遠回りなルートである上に渋滞ポイントの井尻六ツ角も通りますから距離の割に所要時間がかかるということで、こうした需要はとにかく少しでも歩かずに済ませたいというご年配の方などに限られるでしょうね。
ちなみに、桜ヶ丘公民館前とこの次の精華女子短大前の2つのバス停は春日市内にあり、福岡市内1日乗車券を利用して乗車する場合でこの2つのバス停で乗り降りする場合は追加料金が必要になります。
ただし、この2つのバス停で降りずに南福岡駅方面へ乗り通す場合は福岡市内1日乗車券がそのまま使えます。
精華女子短大前に差しかかかります。
この通学需要が46番(46-1番)の雑餉隈車庫への延伸の目的だったはずですが、ここでの乗り降りはありませんでした。
時期的に春休み期間だった可能性が高いですが、それでも学生でバスを通学に使っている人はほとんどいないものと思われます。
なにせ南福岡駅まで歩いても10分とかでしょうしね。
あとは桜並木駅開業で西鉄沿線からの通学需要が46番に遷移するかどうかですね。
精華女子短大前を過ぎるとアンダーパスでJR鹿児島本線と交差します。
南側を走る県道49号は踏切での交差であり、しかも車両基地に近い立地が災いして入換などで遮断時間が長くなることも多く、九州屈指の開かずの踏切として知られる相生踏切を通過しないといけないので、余計にこの市道を抜け道として使うドライバーが多くなるんでしょうね。
寿町二丁目バス停を経て南福岡駅に到着です。
わずかに残っていた利用者もここで降りていき、ついに車内は私だけになりました。
南福岡駅は博多駅から3駅目であり、快速ならば1駅ですから博多から南福岡まで46-1番を利用するのはマニアくらいでしょうし、一般利用者は途中バス停から南福岡駅までという利用者だったのでしょう。
駅前ロータリーで向きを変えて雑餉隈車庫を目指していきますが、先程も通った寿町二丁目を再び通過します。
このように1つの路線が同じ区間を重複して走ることを業界用語で「複乗」といったりします。
通常は本来のバスの経路から少し外れた場所に病院や役所・大型商業施設等の集客施設がある場合なんかに、一旦経路を外れてそれらに立ち寄って再び折り返してきてから本来の経路に復帰して運行を続けるような形態が典型的で、その集客施設の需要と従来からその路線が担ってきた需要を新路線を設定することなく既存路線のルート変更で対応しようという意味合いが強いのですが、46-1番の場合はメインは南福岡駅であり、折り返し場所の都合で雑餉隈車庫まで運行しているのを回送とせずに営業しているというのが実際でしょうか。
県道49号に入ってすぐに終点の雑餉隈車庫に到着です。
降車扱いは路上で行うようです。
ここでの写真は撮りそこねましたが、折り返し46-1番に乗るので、そのときに撮るとしましょう。
続々とバスがやってきます。
ちなみに、南福岡駅方面から来るバスは路線に限らず南福岡駅を出る時点で雑餉隈車庫行きという表示に切り替わります。
これは西鉄バスお得意の系統番号変更の一種とも言えますが、ここの場合あまりに距離が短くてこの区間だけ利用する利用者がかなり少ないために系統番号は割り振っていないのでしょう。
更に別のバスも雑餉隈車庫行きの幕できました。
この表示も改正後は桜並木駅に改名されるため見納めでしょうね。
実際周辺で写真を撮っているファンもちらほらいて、雑餉隈車庫は注目を集めているようでした。
営業所ではなくなった今も南福岡駅周辺を発着する路線はここを拠点に運行していますし、桜並木駅開業後は従来しののめ町を経由していた43番などの路線も土曜日の片道1本以外は桜並木駅経由に変更されるため、桜並木駅へ乗り入れるバスの本数も十分確保される見込みです。
逆に言うと”しののめ町”経由のルートは免許維持路線化したということも出来ますがw
こちらが雑餉隈車庫の敷地です。
地方の小さなバス会社だったら本社があってもおかしくない規模感ですが、雑餉隈営業所だった頃はこれの比ではない規模でした。
敷地内にもバス停がありますが、県道112号経由の41番のみが使っているようで、それ以外は路上のバス停から出るようです。
アングルを変えて敷地内を撮ってみました。
奥に見えているのが開業間際の桜並木駅の駅舎です。
ここで桜並木駅について軽く解説しておきましょう。
桜並木駅は2024年3月16日開業の新駅ですが、元々は雑餉隈駅を高架化に合わせて移転するという話から始まった駅だったりします。
雑餉隈駅が周辺に大きな道路がなくバスとの接続に不便だったこともあって、当時は西鉄バス雑餉隈営業所があった現在の桜並木駅が作られる位置に移転させるという案が浮上し、併せて雑餉隈営業所は元々青果市場があった場所に移転して竹下営業所となりました。(同じく青果市場の跡地にできた施設が”ららぽーと福岡”です)
しかし、雑餉隈駅周辺の住民から現在の位置で駅を残してほしいという要望が出て、それを聞き入れる形で雑餉隈駅は現地で高架化ということになり、移転予定だった場所には新駅として設置するという折衷の結論となり桜並木駅が設置されることになりました。
このため雑餉隈駅と桜並木駅の間はわずか500mしかなく非常に短い駅間となっています。
ちなみに、駅名の由来は当駅の南側にある地元住民により手入れされている桜並木にちなみ、一般公募で決まったんだとか。
現在雑餉隈車庫となっている敷地は桜並木駅の駅前広場となるようで、雑餉隈車庫は駅南側の高架下に移転ということになるようです。
高架下の部分です。
地上時代も同じ場所を走っていたので当然ですが、元々ここには踏切があって、その頃は渋滞ポイントの1つだったようですが、高架化で踏切も無くなって今はスムーズな流れになっていました。
高架化の効果を実感できる場所の1つですね。
左側には整地された敷地がありますが、あそこが新しい雑餉隈車庫となるんでしょうね。
東側も駅舎はすっかり出来上がっていて、駅前ロータリーも出来上がっているので既に開業しているという錯覚すら覚えます。
入口も既に出来上がっているようですが、流石にシャッターで塞がれていました。
駅名の看板はメタリックでかっこいいですね。
残念ながら開業日当日の朝に福岡を離れてしまうため開業後の訪問はお預けですが、帰省などの機会があれば訪問したいですね。
それでは折り返しの46-1番を待つべくバス停に戻るとしましょう。
最後は私の貸し切りだった往路と違って、復路はバスマニアっぽい人が数名いて意外でしたが、時間帯的に仕事や学校の帰りに訪れやすいからでしょうか?
撮影だけならいいですが乗るとしたらマニア席を取られてしまうかも!?
時刻表です。
朝の2本と夕方の1本という少なさですが、改正後は朝の1本だけとなり、夕方の運行がなくなってしまうため、地元以外から乗りに来る難易度は上がってしまいますね。
こちらは改正後からここを経由することになる11番と43番の時刻表です。
よく見ると既に「桜並木駅」の表記になっていますね。
改正間際だったので先行して設置していたんでしょうね。
やってきました!
ただ、やっぱり私の前に並んでいた人はマニアだったようで、乗車するなりマニア席を取られてしまいましたw
まあ、どのみち博多駅へ着く頃には暗くなっているでしょうし、本数が減るとは言え今後も走ることに変わりはないのでよしとしましょう。
ただ、唯一残念だったのが、博多駅方面の46-1番は桜ヶ丘公民館前から井尻六ツ角にかけて、一旦外環状道路へ入ってから県道31号経由で井尻六ツ角へ至るという経路になっていて、微妙に経路が違うんですよね。
なのでこの区間の前面展望が撮れなかったのは残念ではありますが、今後機会があるときに朝の便に挑戦するとしましょう。
せめてもの足掻きで外環状道路を走るところで車窓を撮りました。
ちなみに、県道31号については46-1番の徳洲会病院発着便や45-1番なんかが通るので他の路線でも体験できます。
井尻駅を経て五十川まで来ると46番と合流しますが、ここで系統番号も46番に変わります。
これにて活動終了で、あとはホテルへ向かってゴールですが・・・
連節バスがいました。
以前に乗りましたが、すっかり福岡の名物の1つになっていますよね。
夕飯は博多名物のモツ鍋です。
福岡生まれな私ですが、案外地元の名物を食べる機会って少なくて、本格的なお店で食べるのはこれが初めてでした。
九州ということで焼酎も飲んじゃいました。
ここまで夜行バス2連泊でお酒も控えていたので、ホテルに泊まれるこの日くらいは・・・と飲むことにしました。
福岡グルメを満喫したらホテルへ向かってゴールです。
夜行バス2連泊を経てのホテルだったので、ホテルのありがたみが実感できました。
身体も機材もばっちり充電して翌日に備えました。