名古屋乗りバス旅(1日目/高速1系統など)

今回は1泊2日で名古屋へ乗りバス旅をしました。
直接の動機は名古屋市営バスの高速1系統の廃止であり、そのさよなら乗車がメインでしたが、せっかく名古屋まで遠征するならばそれだけではもったいないということで、他にも色々乗りバスします。
なお、高速1系統は2022年4月1日をもって運行終了となっており、この活動はそれ以前のものですが記事の執筆が遅れています。
なので、記事中の記述は当時のものとしてご覧下さい。

行程の説明


時系列としては「WILLER EXPRESS NP361便」で名古屋駅に到着した直後から始まりまして、まずは地下鉄で栄へ移動し、そこから今回の活動のメインである高速1系統で森の里団地まで1往復し、あとは高辻へ移動し、名古屋高速へ進入する高速1系統を撮影してから、暇つぶしに基幹1系統を鳴海車庫まで1往復乗車して栄に引き返したら昼食後、今度は基幹2系統で引山へ、藤丘11系統で藤が丘へ抜けたら、愛知高速交通東部丘陵線(リニモ)に乗り、名古屋駅まで戻ったらホテルへチェックインして1日目終了です。
2日目については翌日の記事で説明するとして、早速レポートに入っていきたいと思います。

名古屋市営バス高速1系統

名古屋に到着して真っ先に乗るのはこの活動のメインと言える高速1系統です。
最初に解説をしてから本編に入っていこうと思います。
高速1系統は名古屋市営バスが2022年4月1日まで運行していた路線バスで、名古屋を代表する繁華街の栄と郊外の緑区にある森の里団地を結んでおり、系統名からも分かる通り、名古屋高速(都市高速)を経由するのが最大の特徴となっています。
例えば福岡市や北九州市では西鉄バスが都市高速経由の系統を当たり前のように運行していますし、首都圏でも東武バスの新高01系統が首都高経由で運行しているなど、都市高速やそれに相当するような自動車専用道路を経由する路線バス自体は他にも例はあるのですが、名古屋市営バスが運行するものとしてはこの高速1系統が唯一でした。

なお、高速1系統があるなら、高速2系統もあるのではないかと思えますが、これについては過去にはあったというのが正しい説明となります。
高速2系統は高速1系統と同じく栄を起点として緑区方面へ進み緑高校というところまでを結んでいましたが、基幹バスの基幹1系統が運行開始されると、運行区間が似通っていることから入れ替わりで廃止され、以後は高速1系統が唯一の都市高速を走る名古屋市営バスの路線となっていました。
しかし、220円という安すぎる運賃が災いしたのか、需要自体はそれなりにあったにも関わらず開業以来黒字になったことがないそうで、100円の利益を得るのにいくらのコストがかかるかという数値である営業係数は190となっており、数字の上でも赤字路線であることが分かります。
とはいえ、緑区と名古屋の中心部の栄を直結するこの系統は沿線住民にとっては重要な路線であったそうで、廃止の発表が出てからは廃止の撤回を求める署名運動もあったりと、1つの路線バスの廃止に対してこれだけのリアクションが出るというのは昨今では珍しいことのように思います。
しかしながら、いくらたくさんの署名が集まろうとも、廃止の根本的な原因である赤字が解消するわけではありませんし、結局廃止は撤回されること無く、予定通り2022年4月1日をもって運行を終了しました。

経路ですが、栄を出ると大津通を進み上前津で大須通りへ、鶴舞公園から名古屋高速の下を通る空港線に入ります。
しばらくはこまめにバス停に停車しつつ円上まで行ったら、あとは高辻出入口から名古屋高速3号大高線に入ります。
大高出入口で名古屋高速から流出しますが、その先は国道23号の名四国道という通称のある自動車専用道路が続きます。
有松ICで名四国道を流出するとあとは一般道を走る普通の路線バスの姿となり、古戦場として名高い桶狭間や有松・左京山などを経て森の里団地へ至ります。
都市高速を通るという点に注目されたちですが、その全長は24.7kmもあり都市部の路線バスとしては長距離路線の部類に入りますし、名古屋市営バスの最長路線でもあったようです。

あと、運賃についてですが、名古屋市営バスは均一料金制をとっており、1回乗車に付き大人210円、小児100円というのが基本ですが、高速1系統に乗車し、円上~有松町口無池間の都市高速を走行する区間をまたがって利用する場合は高速料金として10円が加算され、220円となります。
また、定期券・1日乗車券などで乗車する場合は追加で10円を支払う必要があるなど、特殊な運賃形態となっています。

さて、概説はこれくらいにして早速レポートへと進むとしましょう。


夜行バスを降りた私は名古屋駅にやってきました。


JRバステックの高速バスがいました。


まだ早朝の名古屋駅は人通りも少なくついつい撮ってしまいますw


ただ、高速1系統が出るのは名古屋駅ではなくて栄なので地下鉄で栄に移動しました。


東山線は名古屋でも古い部類の地下鉄になるため構内もちょっとレトロですね。


栄にはバスターミナルがあり、そこから高速1系統も出発します。


とりあえず地上を目指すとしましょう。


バスの乗り場案内です。
敷地内だけではすべてのバスを捌けないためか路上にも乗り場があるみたいですね。


高速1系統の案内もありました。


構内にステンドグラスなんて名古屋市営地下鉄もお洒落ですね。


改札を出ました。


バスターミナルの案内に従って進みます。


宇宙船を思わせる変わった形の屋根に覆われた広場はオアシス21というそうです。


そして、バスターミナルに到着ですが、高速1系統はここではなくて路上のバス停から出るみたいです。


広場から名古屋名所の1つのテレビ塔が見えます。


市バスの案内板


バス停は路上にあるとは言え屋根もついていてしっかり整備されたものでした。


高速1系統もこの20番乗り場から発車するはずですが、案内が出ていませんね。
廃止直前だったこともあって先行して案内を撤去してしまったのですかね。


鉄道駅の発車標みたいに次のバス停もしっかり書かれています。


他の乗り場から出る路線もちゃんと案内しているのはいいですね。


高速1系統はこんな小さな貼り紙に時刻表が出ているのみで済まされていましたw
気になったのは「4月1日までの時刻表です」とは書いてありますが、ここには廃止の文字はないということですね。
これだと単純に運行時刻の変更とも捉えられるわけで、なぜ廃止という重要な情報をここに載せないのか・・・多少穿った見方をすれば、交通局としては住民の反対を押し切って廃止する形になるので、なるべく廃止というワードを前面に出したくない思惑があったりするのかもしれません。


高速1系統廃止のお知らせかと思ったら深夜バス運休のお知らせでしたw
あと、下部には数字が出ていますがこれは営業係数というやつです。
100円稼ぐのにいくらのコストがかかるかという数字で、100を下回っていれば黒字、100を超えていれば赤字であり、数字が大きくなればなるほどより赤字が大きいということになりますが、それを踏まえて見ると、ここに掲示されている3路線とも赤字路線ということになり、その中でも高速1系統はダントツで営業係数が大きく特に赤字が大きかったことが分かりますね。

それにしても、営業係数は公式サイトなどで公表する事業者もあるものの、こうしてバス停にまで掲示しているのは名古屋市交通局の特徴といえますね。
名古屋市交通局は経営状況が思わしくなく、その深刻な状況を利用者である市民にも理解してもらおうという意図でバス停や車内などにも掲示するようになったそうです。
利用者からすれば地元の路線が赤字であることを知れば積極的に利用して収支改善に貢献しようなんて人も出てくるかもしれませんが、路線バスの場合は利用者が増えたら増えたで元々の輸送力が小さい分増便せざるを得なくなって、結果的に収益が増えてもコストも増えて収支としてはさほど改善しない可能性もあるのがネックですね。
根本的には運賃の値上げしかないのでしょうが、値上げをすれば利用者離れに繋がる可能性もあり難しいところです。


バス停が面する久屋大通です。
この久屋大通は100m道路とも呼ばれており、平均幅員112.17mは日本一だそうです。
ただし、その幅員の全てが車道として供用されているわけではなくて、写真を見ても車道が100m以上広がっているわけではないことにお気づきだと思います。
実は道路の真中部分は久屋大通公園という公園になっていて、桁違いに巨大な中央分離帯という見方もできますかね。


テレビ塔も久屋大通公園の中にあるのでバス停からもテレビ塔がよく見えます。
せっかくなので名古屋市バスと絡めて撮ってみました。


市バス単独で


続いてやってきたのは基幹バスです。
これも名古屋市バス特有のバスの形態でして、専用の塗装のバスが使われています。
なお、基幹バスについては後で乗車するのでその時に説明したいと思います。


こちらもテレビ塔とも絡めて


三重交通のバスも来ました。

そして、いよいよ高速1系統の時間です。
早めにバス停に来ていたおかげで先頭に並ぶことが出来まして、これならマニア席を確保できるかもしれません。
実は名古屋市営バスはコロナ禍にあってもマニア席の利用を制限していないそうであり、最後に前面展望を楽しもうというわけです。
ただ、最近の車種だとそもそもマニア席の部分に座席を設けていないものもあるので、それが来ないことを祈るのみです。


来ました!
このタイプならマニア席もあるはずです。


テレビ塔とも絡めて


側面の幕を撮ったら乗り込みます。

私は今回は1日乗車券を買っていましたが、高速料金として別途10円を支払う必要があるため1日乗車券を運転士さんに提示しつつ10円を運賃箱に入れて乗車です。
ちなみに、現金やICカードの場合ですが、料金機の初期設定は高速料金込みの220円にセットされているので、高速区間も乗車する人はそのままタッチor投入すればOKで、高速区間に乗らない場合(森の里団地行きなら円上までに降りる場合)はその旨を申告して210円に設定を変えてもらった上でタッチor投入です。


高速料金のことはこのように料金機にも掲示されていますし、停車中に流れる車外の案内放送でも言及されていますが、地元の人は慣れているのかスムーズに乗り込んでいました。


運転資産向けの運行表(スタフ)が見えたので停車中に撮らせてもらいました。
この運行表によると朝早くに森の里団地に回送で出庫して栄まで1往復運行したら、また回送で車庫に戻るという運用みたいですね。
あと、都市高速を走るため「ETCカード持参」という注意書きもされていました。
当然このETCカードは業務用のものを営業所で管理し、乗務ごとに運転士さんに預けているんでしょうが、うっかり忘れたら大変なことになりますねw


↑マニア席に座れたのでもちろん前面展望を撮りました。

それでは発車となります。
バスは栄のバスターミナルを出るとすぐに右折して錦通りを少しだけ走って大津通へと入ります。
栄大津・白川通大津・矢場町・上前津と進みますが、この途中にある矢場町はあのトンカツで有名な「矢場とん」の創業の地だったりします。
「矢場のトンカツ」だから「矢場とん」なんだとか。

上前津で左折して大州通りへ入ります。
そういえば、地下鉄鶴舞線にも上前津駅がありますが、大州通りの地下に鶴舞線が通っているので必然的に暫くの間は鶴舞線と並走する形になります。
しかしすぐに空港通りとぶつかりここを右折です。

そこは鶴舞公園であり、JR中央本線の鶴舞駅も近くにあります。
ところで、この鶴舞公園ですが、読み方は「つるまこうえん」です。
しかし、JRや地下鉄の駅は「つるまい」であり、地下鉄鶴舞線も「つるまいせん」と読みます。
また、地名としての鶴舞も「つるまい」と読むようで、では公園の名前だけが特異なのかというとそうとも言えず、近くには鶴舞(つるま)小学校というのがあるそうで、鶴舞をどう読むかは非常にややこしいことになっています。
現状は公園と小学校以外は素直に「つるまい」でいいみたいですが、仮に「つるまいこうえん」と言ってしまっても何を指しているかは分かるのがまだ救いでしょうか。
ちなみに、バス停名は「鶴舞公園」ですから、読み方は「つるまこうえん」となっています。

そして、バスは空港通りと呼ばれる道路に出ていきます。
この空港通りは市道堀田高岳線という正式名称があり、高岳交差点で直結する国道41号と合わせて「空港通り」と呼ばれています。
ここでいう空港というのは県営名古屋空港(小牧空港)のことであり、この通りを通っても中部国際空港(セントレア)には行けないのでご注意を・・・
全線が都市高速の下を通り、南側は国道1号に接続しているため、交通量が非常に多いです。
バスは円上バス停を通り過ぎたらあとは名古屋高速3号大高線に入ります。
その高速の入口は高辻といい、入口の手前にもう1つ高辻というバス停があるのですが、ここには高速1系統は停車しません。
物理的にはここにも停車できなくはないですが、高速の入口は道路の右側にあり、停車してしまうとバス停のある一番左の車線から一気に4車線の進路変更をして一番右まで行かないといけなくなり、交通量の多い道路でやるのは危険だということで高辻には停車しないんでしょうね。
まあ、高辻バス停には基幹1系統も停車し栄方面の本数は十分確保されていますし、緑区内から高辻へピンポイントで行きたいという需要も少ないでしょうしね。

栄から25分もかけてようやくの高速道路ですが、距離にすると4km程度しかないみたいです。
やっぱり都心部の道路は流れが悪いなというのもありますが、地図を見ると栄により近い高速入口として東新町というのがあり、そこから都市高速に入ってしまえば都心部の一般道走行区間をかなり短縮できるのでスピードアップにはよさそうですが、問題は逆方向の栄行きの場合でして、東新町の出口がある都心環状線は一方通行となっているため、上下で別ルートとする必要が出るわけです。
また、そもそも高速1系統が運行開始された当時は都心環状線がまだ開通しておらず、そもそも高辻から高速に乗るしかなかったというのがあったようですが、その後名古屋高速が延伸されても高速1系統は廃止されるまで経路を変更することはなかったようです。

バスは高辻から大高までの10.5kmを12分掛けて進むわけですが、栄から円上までの4kmを25分掛けて走っていたことを思うと距離は倍以上なのに、時間は半分以下と、都市高速の効果を体感できる区間ですね。
あまりにスムーズな走行で都市高速はあっという間でした。

大高で都市高速を降りて国道23号に入っていきますがここから先も自動車専用道路であり、片側3車線もある大きな道路ですから、まだ都市高速が続いているかのような感覚になります。
真横には伊勢湾岸自動車道を見つつ有松インターチェンジで国道14号を流出すると歩道すらない2車線の素朴な道路に出てきまして、あたりは郊外の住宅地という雰囲気になります。
そして、20分ぶりにバス停が出てきて、そこは有松町口無池です。
わざわざ有松町と付いているのは円上を過ぎると有松地区まで止まらないことを暗に示したいのもあるんでしょうかね。
その先には合戦場として有名な桶狭間があり、バス停名としても「桶狭間古戦場公園」というのもあります。
ただ、この日は平日ですし、しかもまだ朝早いということで観光客と思われる人はいませんでした。
周囲も所々に緑地があるものの普通の住宅地という感じで、乗車している限りでは「これがあの桶狭間?」と思ってしまいましたw
なので、わざわざ訪れるのは余程歴史に興味がある方に限られるんじゃないでしょうかね。

住宅地を抜けて桶狭間交差点に出るとここを左折して国道1号に出ます。
国道1号と聞けば片側2車線以上はある大通りを想像してしまいますが、このあたりは交差点付近こそ右折レーンなどがあるものの基本は2車線道路と、意外にも細い道路でした。
この付近が有松の中心地のようで、名鉄名古屋本線の有松駅も近いのですが、バスは駅には乗り入れません。

バスはしばらく国道1号を走行し、大きな道路と交差しますが、これは環状2号線です。
上部には高速道路の名二環も通っていますが、ここにあるインターチェンジは有松インターチェンジといいます。
実は高速1系統が国道23号を流出したインターチェンジも有松インターチェンジであり、全然違う場所にあるのに同じ名前なんですね。
国道23号の方はインターチェンジとは言いますが高速道路ではないので交差点に対する通称みたいな感じなのが、名二環は高速道路なので正式なインターチェンジという違いがありますが、同じ地区の違う場所に同じ名前のインターチェンジというのは面白いですよね。

車窓に名鉄の線路が見えると左京山です。
ここには左京山駅があるため、高速1系統がなくても電車で名古屋市中心部へ向かえますが、栄へ向かうなら金山で地下鉄に乗り換える必要がありますね。

左京山を過ぎると国道1号を外れて左折し、緑区役所を経て東海道新幹線・東海道本線の高架を潜るとそこが終点の森の里団地です。
この付近には南大高駅があり、森の里団地の利用者は徒歩などで南大高駅へ出れば名古屋市中心部へ行けますが、名鉄と同様にやっぱり栄に出るには乗り換えが必要になります。

ところで、この森の里団地は名古屋高速3号大高線の大高ICが1kmも離れていないところにありまして、これって高速1系統が名古屋高速から国道23号に流出した場所なんですよね。
なので、森の里団地周辺からの利用だと左京山・有松・桶狭間と大回りしてから国道23号有松ICを経て大高ICに向かうこととなり、大高ICから森の里団地まではバスの経路通りに計測すると10km以上になります。

今回は廃止間際ということで私同様にさよなら乗車をしに来たであろう人が数名いましたが、バスはガラガラで、これでは赤字なのは分かるなぁという印象でした。
高速1系統の沿線は名古屋市営地下鉄こそ通っていませんが、JR東海道本線や名鉄名古屋本線が利用できる地区も多いので、バスへの依存度はそこまで高くはないんでしょうか。


ここまで長々と文章が続いていましたが、久々の写真は森の里団地に到着したときのバスです。


森の里団地は折り返しスペースもありちょっとした操車場のようになっていました。


よくある関係者以外立ち入り禁止というやつですが、「市バスの駐車場」っていう表現はちょっと違和感がw
まあ、実際にバスが駐車するわけですから間違いではないんですが、操車場とか転回場といった方がそれっぽいですかね。


バスは敷地を1周して戻ってきました。
先程スタフを見た限りではこの後は入庫するみたいなので、このまま回送されるんでしょうが、幕が出たままになっていますね。
廃止間際ということもあって撮影に来ているファンも何名かいたんですが、ファンサービスですぐに幕を変えなかったのかもしれません。


というわけでありがたく幕を撮らせてもらいましたw


走り去っていくバス


バス停周辺は名前通りに団地となっており、公園もありました。


バス停はごく普通のものですが屋根は付いていました。


駅名標を撮る感覚でバス停ポールを撮りますw


高速1系統の路線図がありましたが、ちゃんと都市高速を通ることも書いてあるのがいいですね。


時刻表です。
基本は毎時1本ですが、平日の朝は通勤・通学需要を考慮してか本数が増えており特に7時台は4本も出ています。
となると高速1系統で通勤・通学していた人もいたわけで、廃止によって今後はJR東海道本線か名鉄名古屋本線利用になり、所要時間的には大差ないかもしれませんが、特に通学で使っていた人は交通費の負担が大きくなりそうですね。


廃止のお知らせが出ていました。
今後は名鉄鳴海駅・有松駅・JR南大高駅への路線を拡充ともありますから名古屋市中心部へは電車で行けってことなんでしょうねw


バス停からも東海道本線の列車が見えました。
付近に南大高駅がありますが、この南大高駅は2009年に開業した比較的新しい駅となっており、この駅の開業でこの地区の利用者が鉄道に流れた結果として高速1系統の利用者が減ったという面はあるかもしれません。


そして、今度は別のバスが高速1系統としてやってきました。
ここに長居してもあまり見るものもなさそうですし、とんぼ返りになりますがこのままこれに乗って引き返したいと思います。


幕をアップで


側面の幕


バスの座席ですが、高速道路を走ることを考慮してシートベルトが付いています。
ただ、往路で乗ったバスには付いていなかったので、シートベルト付きでないと高速1系統として運行できないというものでもないみたいです。
考えてみれば西鉄バスの都市高速経由のバスとかも別にシートベルトなんて付いていませんしね。


↑復路もマニア席に座れたので前面展望をどうぞ

今度は先程のリプレイなのでざっくり行きますが、思ったのが先程とは乗客数がぜんぜん違うことです。
やっぱり午前中は都心向け、午後は郊外向けの利用者が多くなるというのはどこの路線でもそうでしょうが、高速1系統は典型的な郊外路線ですからその傾向が顕著であり、朝の郊外向けだった往路とは比べ物にならないほど利用者が多く、国道23号名四国道に入る頃には立ち席まで出てこれが赤字路線なんて嘘だろうと思ってしまったほどです。
まあ、全区間乗っても220円で、高速料金も10円しか徴収していないので利用者がいても赤字になってしまうということなんでしょう。

本来はいきなり廃止でなく値上げによる収支改善という方向性も考えてもよかったのではないかと思いますが、どこかで聞いた話だと名古屋市営バスは市営という立場上、運賃も名古屋市の条例によって決められており、高速料金などの路線特有の付加運賃も限定的にしか認められていないため、民間のバス会社よりも値上げのハードルが高いという事情があるそうです。
交通局だって恐らくは値上げによる収支改善を考えなかったわけではなかったでしょうが、親元の名古屋市がなかなか認めなかったという形でしょうか。
なんだか、赤字なのに運賃値上げがなかなか認められなかったというのは国鉄を彷彿とさせる話でもありますね。
市民サービスを優先して値上げを認めないのであればある程度の赤字は必要経費として許容する姿勢も必要だと思いますがどうなんでしょうか。

今回は運賃を維持するために路線を廃止せざるを得なくなるという本末転倒ともいえる結末となりましたが、鉄道の廃止とは違ってバスの場合は一度廃止してしまっても復活のハードルが低いという特徴もありますから、将来的にちゃんと採算が取れる運賃体系に見直した上での復活という可能性にも期待したいですね。

あとは、高辻で高速を降りてからの一般道区間ですが、上前津から先が往路とは経路が異なっており、久屋大通を経由します。
大津通とは並行する道路なのでバス停の位置については上下でもそれほど離れているわけではありませんが、微妙に違うルートなのが面白いですよね。


栄に到着!
幕が出たままになっているのでそれを撮ってから撤収としましょう。


後ろから


幕をアップで
これで後ろの幕も撮れました。


↑最後は動画で発車を見送ります。

高辻で高速1系統を撮る!

このあとは別のバスで高辻へ移動して、高速1系統が都市高速へ入っていくところを撮影したいと思いますが、ここまで朝食も食べずに動いていたのでここで軽く腹ごしらえをしたいと思います。
名古屋といえば喫茶店のモーニングが有名ですし、それを頂くとしましょう。


というわけでモーニングです。
コーヒーにこれまた名古屋名物の小倉トーストとヨーグルトが付いていました。


食後は腹ごなしを兼ねてオアシス21を散策しましたが、今朝「宇宙船を思わせる形の屋根」と言った部分は実は展望台みたいになっていて上に上がれるみたいです。
しかも、水が張ってあって文字通りのオアシスでした。


テレビ塔と水面


テレビ塔単体で

そうしたらそろそろ高辻へ向かうバスに乗るとしましょう。


続いて乗車するのは基幹1系統です。
高辻を通るという時点で必然的にそうなりますが、途中まで高速1系統とも完全に重複して走っています。
この基幹1系統もネタではあるんですが、撮影が終わってから解説することとしてとりあえず高辻まで乗車します。


高辻にやってきました。


面白いのがバス停が車道側に出っ張っていることで、「テラス型バス停」というらしいですが、これにより車道からもバス停の存在が目立つようになることもあってバス停への路上駐車を抑制する効果や、バスが停車する際も寄せやすいことから乗客の乗り降りもしやすくなるという効果もあるらしいのですが、試験的にいくつかのバス停に導入されたきり拡大することはなかったんだそうです。
バスにとってはいいことばかりに思えますが、なぜ広まらないんでしょうね。
そして、すぐ脇には高速1系統が利用する高辻の入口が見えています。


ちょうどバスがやってきました。


バスが停車するとこんな感じです。


ところで、バス停の柵が壊れていましたが、まさか脇見運転のクルマが突っ込んだとか?


高速入口部分をアップで
大通りの右側から入っていく構造は都市高速にはよくある形ですよね。
ドライバーとしては入口が右だったり左だったりするのは初見殺しと言うのもありますが、右にあったほうが歩行者や自転車の誤進入は防げる分いいのかもしれません。


↑基幹1系統のバスがやってきました。


そして、いよいよ遠目に高速1系統が見えてきました。
流石は交通量が多い通りだけあって、一般車に埋もれてしまっていますw


↑高速1系統の高速流入シーンです。
やっぱり交通量が多いため一般車にカブられてしまいますがまあ仕方ないですね。

ここからはせっかくなので基幹1系統の終点である鳴尾車庫まで行ってみることにし、ついでに基幹1系統についてもご紹介したいと思います。

基幹1系統東郊線

ここで基幹1系統をご紹介します。
その前に、名古屋市における「基幹バス」というものについてから説明すると、文字通り基幹交通機関としての役割を持つ路線バスを目指して一般の路線バスよりも定時性や高速性に優れた路線バスとして整備されたものの総称です。
今風に言えばBRT(バス高速輸送システム)に近い概念ですが、具体的に普通の路線バスとどう違うのかというと、まずは車線中央に設置したバス専用レーンを整備し渋滞や路上駐車の影響を減らし、更に停車するバス停の間隔も一般の路線バスよりも少なくすることで所要時間の短縮を目指すといった内容になっており、そのモデルケースとして今回乗車した基幹1系統東郊線と、もう1つ基幹2系統新出来町線の2路線が整備されました。

そして、この基幹1系統が1982年に、基幹2系統が1985年にそれぞれ開業し、基幹1系統こそが基幹バスの元祖ということになります。
ただし、基幹バス最大の特徴とも言える車線中央に設置したバスレーンというのは、基幹1系統の場合経路の大半を占める空港線・国道1号の上には名古屋高速3号大高線が通っており、道路中央にその出入口がある関係で断念され、全国的にも一般的な車道左側にバスレーンが設けられています。
バス停の間隔については既存のバス停のうち一部を通過する急行運転とすることで差別化していて、栄を起点に笠寺駅行き・星崎行き・そして今回乗った鳴尾車庫行きの3つの系統が存在しています。
本来の終点は星崎なのですが、出入庫を兼ねて鳴尾車庫発着も設定されており、本数的にはむしろ鳴尾車庫発着の方が多くなっています。
笠寺駅行きについてはその区間便という位置づけですがやはり本数は少なめです。
また、急行運転ということで当然通過するバス停があるわけですが、その通過するバス停は6箇所しかなく、道路中央のバスレーンもないためあんまり基幹バスらしくないというのが正直なところですw


こちらが基幹バスの専用車両です。
車両の塗装も一般の路線バスと区別しやすいように専用塗装となっていますが、中には一般の路線バスと同じ塗装のバスが運用に入ることもあるらしく、徹底しているわけではないみたいです。


バスは乗客を降ろすと車庫に向かっていきました。


こちらが名古屋市交通局鳴尾営業所です。
ちなみに、今朝乗った高速1系統もこの鳴尾営業所の担当です。


施設名の表示ですが、なんだか一部分を削除した痕跡がありますね。
何が書かれていたのか気になりますw


営業所ということでバスがよく通りますので撮りバスにもいいですね。


営業所の周辺は典型的な郊外の景色で、奥にちらりと高架橋が見えますがこれは高速1系統が走行する名古屋高速3号大高線です。


近くの交差点名は「鳴尾車庫北」です。


バス停名は「鳴尾車庫」です。
一般のバスと基幹バスでちゃんと分けて案内されていますが、次のバス停はどちらでも同じです。


ラッピングされていない基幹バスも通りました。

このあとは基幹1系統で栄へ戻るのですが、ここに来てマニア席がないバスが来てしまったので前面展望は諦めて大人しく乗車しました。
まあ、前述の通り基幹1系統は基幹バスと言いつつ、中央のバスレーンがないこともあってそこまで特徴的な車窓ではないですし、高辻から先は高速1系統と同じ経路なので「まあいっか」という感じですw


栄に戻ってきました。
ついついテレビ塔ばっかり撮っちゃってますねw


ここでお昼ごはんです。
この渋い佇まいの「いば昇」はひつまぶしの名店として知られているらしく、ひつまぶしを頂きに訪れました。
名古屋は割りと訪れる機会のある都市であり、名古屋めしも結構食べてきたんですが、実はひつまぶしは未体験だったのです。


早速運ばれてきました。
鰻の香ばしい香りが漂います。


最初はそのまま・・・


2杯目は薬味を入れて


3倍目はだし茶漬けとして・・・
こうして味変を楽しめるのもひつまぶしの魅力ですね。
少々値は張りましたが美味しく頂きました。

さて、この後ですが実はここから先はノープランw
ですが、手元に1日乗車券があるので、引き続き名古屋市バスを乗りバスしたいと思います。

基幹2系統新出来町線

このあとはノープランと書きましたが、先程基幹1系統に乗ったので、今度は基幹2系統に乗車したいと思います。

実は以前の活動で乗ったことがあったりしますが、だいぶ期間が開いたので改めて紹介したいと思います。
今回乗車する基幹2系統は基幹1系統と違って名鉄バスとの共同運行であり、運行区間のバリエーションが多いのが特徴です。
名古屋市営バスとしては栄を起点に引山まで行くのが本線となっており、さらに先にある四軒家まで足を伸ばす系統のほか、起点が栄ではなくて名古屋駅となり、猪高車庫までの系統の3パターンがあります。
名鉄バスの方は起点が名鉄バスセンターとなり、三軒家までは名古屋市営バスとほぼ同一の経路となりますが、一部便がそこから更に足を伸ばし藤が丘・瀬戸駅・愛知歯科大学病院などまで運行するなど、名古屋市営バスよりも長距離路線が多くなっています。
今回はそのうち栄から引山までの本線とも言える系統に乗車したいと思います。

基幹2系統は道路中央のバスレーンを備えた区間を走行するため、基幹バス本来の姿に最も近い路線であり、基幹バス本来の姿を体験するには基幹1系統よりは基幹2系統の方がいいでしょうね。
栄からだけでなく名古屋駅からの系統もあるのも遠方から訪れるにはプラスになるでしょう。

あと、特徴的なのが、名古屋市営バスって基本的には東京都23区内のバスと同じく前乗り後降りで運賃先払いなのに対して、基幹2系統のみは後乗り前降りの運賃後払いとなっています。
これは共同運行する名鉄バスの取り扱いに合わせたものですが、運賃形態は他の名古屋市営バスと同じで210円の均一運賃となっています。


というわけで栄バスターミナルにやってきました。
高速1系統は路上から発車でしたが、基幹1系統はバスターミナルの構内から出発します。


乗り場はここですね。
茶屋ヶ坂経由引山方面と案内されていますが、栄始発で運転される系統は引山行きかその先の四軒家まで行く便の2パターンあり、日中はこの2つを合わせると10分ヘッドで運行されており、更に名古屋駅からの系統や名鉄バスの便も加わるため、日中でもかなりの高頻度運行となっています。
輸送力・輸送量としては下手なローカル鉄道より多いかもしれませんね。


発車標みたいなのがありました。


路線図と時刻表です。
さっきも触れましたが日中でさえ10分ヘッド、朝夕は倍近い本数になります。
しかも、これ以外にも重複する系統があるんだからラッシュ時間帯の基幹バス区間がどんなことになっているのか眺めてみたいものですw

あとはバスを待つのみですが、栄バスターミナルはガラスの壁で車道と仕切られているため撮影がし辛いです。
無理やり撮っても光の反射で綺麗に映らないので撮影はなしで乗り込みました。


↑今回もマニア席を取れましたので前面展望を撮りました。
前回乗ったときにも前面展望を撮っていたんですが、今と違って長時間撮影に耐える機材を持っていなかったので、前回は細切れに短い動画を撮っただけでしたので全区間通しで撮るのは今回が初めてでした。

基幹バス区間の車窓の特徴は通りのど真ん中にカラー舗装されたバスレーンがあり、交差点では一般車の右折レーンの更に右側をバスが直進するということになります。
もちろん、普通に青信号にしたら右折車と直進のバスが接触しかねないため、こういう交差点では矢印信号による交通整理が行われ、直進・左折と右折が同時にならないように制御されています。
また、バス停も道路中央よりにあるため、乗客は横断歩道を渡り停留所へ向かう必要があります。
こう書くとものすごく特殊な運行形態という感じがしますが、考えてみるとこれって路面電車の線路をバスレーンに置き換えただけという見方もでき、そう考えると路面電車みたいな走り方をする路線バスということもできますね。

このような運行形態のおかげで普通の路線バスよりも表定速度が向上し、定時性も増したため、乗客にとっても利便性が向上することとなり、基幹バスを導入してから同区間でのバス利用者は増えているみたいなんですが、残念ながら基幹バスは基幹1系統・基幹2系統より後には広まっていません。
これは道路構造をかなり弄る必要があるため、地下鉄や新交通システムよりは安価に導入できるとは言えコストもかかりますし、複雑化する信号システムが慣れない一般ドライバーを惑わせてバスレーンに迷い込んだり最悪事故の原因になったりするという側面もあるみたいです。

郊外まで出てくると道路の幅が狭くなったこともあり、交差点での運用が変わります。
先程言った右折レーンの更に右側を通過するという形は郊外に出ると無くなり、右折レーンは普通に一番右にあり、右折車はバスレーンを跨いで右折レーンに進入することになります。
そして、バスレーンが終わり普通の4車線道路になったところで左折して引山に到着します。


引山に到着しました。


まだ幕が出ていたのですかさず撮影w


引山にはバスターミナルがありまして、駅前ロータリーを思わせる規模ですが、ここには鉄道駅はありません。
都市部で鉄道駅とは独立したバスターミナルというのは珍しい気もしますが、このバスターミナルも基幹バスの運行開始に合わせて整備され、基幹バスと周辺のローカル路線の乗継拠点として整備されたようです。


バスターミナルということで乗り場案内もあります。


なんだか昭和チックな案内ですw


バスターミナルの全景です。


栄方面はちょうどここからバスレーンが始まります。


名鉄バスの基幹バスが来ました。


ちょうど藤が丘行きの藤丘11系統がやってきました。
このまま基幹2系統で引き返すのもつまらないのでこれに乗ってみるとしましょう。
本当に行き当たりばったりですw


側面の幕


↑がら空きで普通にマニア席に座れましたので前面展望を撮りました。
まあ、はっきり言って普通の路線でしたが、藤が丘周辺は桜並木が綺麗でした。


藤が丘に到着です。
ここからは・・・

リニモに乗ってみる

藤が丘まで来れば名古屋駅まで地下鉄1本で行けますが、まだホテルにチェックインするには早いので暇つぶしにリニモに乗ります。
リニモとは、愛知高速交通東部丘陵線の愛称でして、こちらも以前の活動で乗っていますが久々ですし短い路線なので暇つぶしにもってこいということでまた乗ることにしました。


それにしても桜が綺麗です。
思わずバスと絡めて撮ってしまいました。


桜並木としても十分画になります。


駅に直結して市営住宅があるのが特徴ですね。


地下鉄駅であると同時にバスターミナルにもなっています。


なんかよく分からないオブジェw


市営住宅の直下がバスターミナルになっていてバスの出てくるシーンに遭遇しました。


バス通りの桜並木


桜並木と市バス


それではリニモ乗り場へ向かいましょう。


駅の裏手も桜が満開でした。


桜の下で待機する名鉄バス


こちらがリニモの駅の入口です。
地下鉄は高架駅なんですが、逆にリニモは地下駅というあべこべなことになっていますw
これは、地下鉄が開業した当時はこのあたりはまだあまり開発されておらず地上に線路を敷いても用地に困らなかったのが、リニモが開業した頃はもう市街化が進んでいて地上に用地を確保するのが困難だったために地下駅とせざるを得なかったようです。


リニモの案内


入口は2箇所ありますが、2005年の愛・地球博に合わせての開業でしたから地下鉄の駅よりも今風のデザインですよね。


乗るのは地下鉄じゃなくてリニモですが階段を降りていきます。


改札口です。
今はIC乗車券に対応していて、全国相互利用サービスにも対応しているため、Suica・PASMOなどでも乗車可能です。
リニモには1日乗車券もあるんですが、単純に1往復乗るだけじゃ元が取れないため、今回は普通に乗ります。


鉄道むすめと犬の駅長(パネル)がお出迎え


ホームへ来ました。
全面ガラス張りの撮影には最悪というべき構造ですが、その分安全性はばっちりです。


駅名標です。


ホームドアも全面タイプなので、むしろお店とかの自動ドアに見えてきますw


発車標もありますが、終電となる愛・地球博記念公園行き以外は全て八草行きなのであまり必要ない気もします。


外観は後ほどご紹介するとして乗り込みました。
運用される100形電車は、国内では唯一の磁気浮上式鉄道の実用車となっていますが、車体サイズは一般の鉄道車両よりも短い14m級となっており、AGTなどの新交通システムやモノレールに近い車内となっています。


運転席も客室との仕切りがない開放的なものとなっており、前面展望を楽しむのにも向いた構造となっています。


リニモでは完全に無人の自動運転を行っており通常は乗務員は乗車していません。
既にゆりかもめなどでも実用化されている技術ですが、最先端の乗り物と言えるリニモにも当然採用されています。
そのため、運転台は通常はカバーがされており、非常時や乗務員訓練のために乗務員が手動運転することも可能となっています。

ここでリニモについて簡単に説明します。
リニモは愛称名の通り、リニアモーターカーによって運行されており、2022年現在で日本国内唯一の定期営業する磁気浮上式鉄道となっています。
若干蛇足かもしれませんが、そもそもリニアモーターカーとは何かというところから説明すると、リニアモーターカーとはリニアモーターを使用した列車であり、リニアモーターとはざっくり言えば水平方向に力を発生させるモーターということになります。
通常のモーターは回転運動を発生させ、それを車輪に伝え、車輪がレールとの摩擦で推進力を生み出すことで列車が走るというのが普通の電車の仕組みなんですが、リニアモーターカーの場合は軌道と車体にそれぞれモーターの構造が仕込まれていて、回転運動を経ること無く直接に列車に推進力を与えています。
なので、リニアモーターカーという言葉には浮上するというニュアンスは含まれておらず、一般のイメージに反して浮上しないリニアモーターカーというのもあります。
これは鉄輪式リニアと呼ばれるもので、車体の重量を支えるのは従来どおりの車輪とレールを使いますが、推進力を生み出すのはリニアモーターというタイプであり、東京では都営地下鉄大江戸線がこの鉄輪式リニアを採用しています。
こちらは1991年の開業であり、以後徐々に広まり、今では横浜市営地下鉄ブルーライン、仙台市営地下鉄東西線、OsakaMetro今里筋線、神戸市営地下鉄海岸線、福岡市地下鉄七隈線など全国各地を走っているため、実はあなたがよく使っている路線もリニアモーターカーだったりするかもしれません。
でも、これらの路線は鉄輪式リニアですから浮いて走るわけではなく、浮いて走るリニアとしてはこのリニモが国内唯一というわけです。

また、リニアといえばJR東海が建設を進めているリニア中央新幹線の事が思い浮かぶと思いますが、このリニア中央新幹線も浮いて走行するもののリニモとは異なる仕組みを採用しています。
リニア中央新幹線で使われているのは国鉄が研究を進め、JR東海が引き継いだ「マグレブ」という方式であり、端的に言うと磁石が反発する力を使って浮上するというものになっています。
一方で、リニモは「HSST」という方式で、こちらも端的に言うと磁石が引き合う力を使って浮上しています。
どちらも浮いて走るという点は同じですが、力の発生方向が異なっていて、浮上する量も異なっています。
「マグレブ」だと10cmほど浮上するため、高速走行中に強風や地震などで車体が大きく動揺しても軌道との接触リスクを最小限にできるというメリットがあるため、地震大国の日本に導入するには適しているとされて国鉄が長年にわたって研究を続けており、JR東海が引き継ぎ実用化に向けた整備が進みつつあります。
「HSST」だと浮上するのが1cm程度しかないため、こちらも当初は高速鉄道として研究されていましたが、現在は高速鉄道向けはマグレブが本命となっており、HSSTはリニモのような新交通システム的な路線での実用化となりました。
高速鉄道ではないとしてもリニアモーターカーには急勾配・急カーブに強く、振動・騒音が少ない、乗り心地がいいなどのメリットがあり、新幹線ほどではないですが、新交通システムやモノレールよりは高速で走ることが出来ます。
実際、リニモも最高速度100km/hとなっていて、ゴムタイヤを使った新交通システムやモノレールよりも高速運転を実現しています。
実はこの100km/hというのは完全無人の自動運転としては国内最速となっています。


↑前面展望をどうぞ
滑るような走行と、見晴らしのよい車窓をお楽しみ下さい。
リニアモーターを活かして急勾配も難なく駆け上っていきます。


沿線は開発が進んでいて、イオンモール長久手というのもあります。


こちらはトヨタ博物館です。
流石は世界のトヨタのお膝元ですね。


この看板はよく見るとTOYOTAのTなんですねw


対向列車とすれ違いです。
駅での撮影が難しいので走行中の対向列車を撮るのが手っ取り早いかもしれません。


観覧車が見えました。
これは愛・地球博記念公園にあるものでした。


IKEAまで出店しているなんて、沿線もだいぶ開発が進みましたね。
以前に乗りに来た頃は利用者が伸びずに将来が心配されていましたが、何だかんだで軌道に乗り始めたという感じでしょうか。


終点の八草駅に到着です。


到着したリニモは一旦引き上げ線に入ってから折り返します。
ここは外光があるので藤が丘駅よりは撮影しやすいです。


↑ポイントの切り替えシーンは動画で
普通の鉄道と違って軌道自体が曲がるのでダイナミックな動きをしますよね。


↑引き上げ線からホームに戻るところです。


駅名標です。
開業当時は愛・地球博が開催されていて、当駅は愛知環状鉄道からの乗継拠点だったため当時は「万博八草」という駅名でしたが、万博終了後に現在の駅名に改称されました。


コンコースを歩いて外へ出ます。
愛知環状鉄道への乗り換えが案内されていますね。


改札を出ます。


こちらは愛知環状鉄道の改札です。


外へ出ました。


万博との関連が深い駅なので万博のオブジェがありました。


この高架道路は猿投グリーンロードという道路です。


愛知環状鉄道も軽く撮影できました。


別アングルからもう1枚

今回はおまけ的に乗っただけなのであまり深追いはせずにこれにて折り返します。


↑帰りも前面展望を撮りました。


↑デジカメのバッテリー残量にも余裕があったので同時に側面の車窓も撮りました。

あとは地下鉄東山線で名古屋駅に戻ってホテルへ向かいます。


藤が丘駅にやってきました。


こちらの方が開業時期が古いこともあって昭和チックな案内が残っていました。


東山線の車両です。
サードレール方式を採用していて、車体も小さめであるなど、初期の地下鉄の雰囲気を残していますね。


でも、流石にホームドアは整備されているようです。


車内の案内も現在位置のランプが光るというアナログなものですが、こういうギミックは大好きです。


と思ったらLCDの車内案内表示器も付いていました。
改修工事で追加されたんですかね。


そして、名古屋駅に戻ってきました。
これにてこの日の活動は終了ですが・・・


夕飯は「矢場とん」の味噌カツです。
今日は朝は小倉トースト(モーニング)、昼はひつまぶし、そして夜は味噌カツと3食とも名古屋めしで揃えることが出来ました。

というわけで1日目の記事はここで〆たいと思います。
2日目については別記事として追ってレポートしたいと思います。

つづく

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つばめ501号(管理人) について

関東を拠点に鉄道旅行を楽しんでいます。また、写真撮影や走行音の録音もしています。 サイトの方ではそれら写真や録音も公開していますのでぜひご覧ください。
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