今回は2023年10月28日に運行された185系による「谷川岳もぐら」と「谷川岳ループ」に乗車してきましたのでそのレポートです。
何かと多忙で1ヶ月以上遅れてのレポートとなってしまいましたことをご了承下さい。
ところで、実は2年ほど前にも「谷川岳もぐら」「谷川岳ループ」に乗っていて、その時も記事にしていたんですが、前回乗った時とは違う点もいくつかあるので改めて記事にしようと思います。
「谷川岳もぐら」と「谷川岳ループ」とは
まずはこの記事の主題となる「谷川岳もぐら」と「谷川岳ループ」について解説してから本編に入っていこうと思います。
この2つの列車はいずれも大宮駅と越後湯沢駅の間を高崎線・上越線経由で運行する臨時列車で、越後湯沢行きは土合駅の地下ホームを通ることからモグラ駅にちなんで「谷川岳もぐら」、大宮行きはループ線を走行することから「谷川岳ループ」と別々の愛称がつけられています。
ここまでは2年前に乗ったときと同じ基本情報ですが、あれからいくつか変更点があったのでそれについて触れておくと、まず第一には使用車種の変更です。
前回は485系「リゾートやまどり」でしたが、今回は185系となりました。
なお、485系「リゾートやまどり」は既に引退していますから、必然的に185系かそうでなければE257系ということになりますね。
また、種別が2年前は快速だったのが、昨年より特急扱いに変更となっており、乗車するのに特急券が必要となったため、実質値上げとも言えますが、それに合わせて運行ダイヤや停車駅も変更になっており、特急料金を徴収するなりの速達性は確保しようという感じです。
今回は「谷川岳もぐら」と「谷川岳ループ」の両方の特急券を入手できましたので大宮から越後湯沢まで1往復乗車するという活動内容になります。
まずは「谷川岳もぐら」に乗る
それではいよいよ本編スタートです。
まずは発車標ですね。
発車時刻も2年前に乗った時は9時36分発だったのが、今回は10時37分と約1時間出発が遅くなっています。
あとはホームに行って入線を待つとしましょう。
↑というわけで入線シーンです。
大宮駅は7番線に入線ですが、大宮駅を起点にする臨時列車は大体ここですよね。
発車までしばらくあるのでそれまでは写真でも撮ります。
どうせ全車指定席ですから早く乗ろうがギリギリに乗ろうが席は決まっていますからね。
それでは7番線に移動してもう1枚
前面方向幕は「臨時特急」ですね。
それでは乗り込みまして車番です。
今や185系はすっかり希少車種となっていますが、10月は「鹿沼秋まつり」と「蔵の街川越」と立て続けに185系による臨時列車に乗っており、これで10月中に3回も185系に乗ったことになりますから、レアな車両だという実感が薄れてきますw
185系は長らく「踊り子」で活躍していたためか、車内の広告は南伊豆町のものでした。
右下の列車の写真は2100系、185系、251系といずれも「踊り子」からは引退済みの車両なのが時代を感じさせます。
そうしたらあとは自分の席で大人しく過ごします。
往路の「谷川岳もぐら」では残念ながら通路側の席となってしまったため車窓は楽しめませんが、その割には車内は案外空いているようです・・・
普通に窓際も空席があるので、えきねっとで見たときの空席状況とは随分違うなと思ったものですが、この先の駅から乗ってくるのか、それとも直前でキャンセルが出たとかでしょうか?
なので車窓撮影はなしで旅を進めていきます。
そして、発車時刻となりまして列車は大宮駅を後にします。
ここで停車駅などの案内が始まりますが、以前乗車したときよりもかなり停車駅が少ないことに気づきました。
快速時代の「谷川岳もぐら」は大宮を出ると上尾・桶川・熊谷・深谷・高崎・新前橋・渋川・水上・湯檜曽・土合・越後湯沢と停車していましたが、特急になった「谷川岳もぐら」は大宮を出ると熊谷・高崎・湯檜曽・土合・越後湯沢にしか停車せず、高崎線内は特急「草津・四万」に準じたものとなりましたが、驚きなのは上越線内でして、「草津・四万」が停車する新前橋・渋川も通過してしまい、更には水上まで通過なので高崎を出ると湯檜曽まで停まりません。
調べてみると上越新幹線開業前の特急「とき」の中には高崎~越後湯沢間ノンストップの列車もあったみたいなのでそれの再現と思えば面白いかもしれません。
それだけ停車駅を絞っているのに湯檜曽と土合という普段は普通列車しか通らない小駅に停まるのは面白いですねw
高崎線内も快走しあっという間に埼玉県は終わって群馬県に入ると高崎に停車です。
快速時代は停車駅が多い上に、普通列車の後ろを追いかけて走る区間が多くてノロノロとした走りでしたが、特急になったことで走りはだいぶ変わりましたね。
ちなみに、大宮から高崎までは58分で走りますが、近い時間を走る「草津・四万1号」はこの区間を53分で走っているので定期特急よりは少し遅いようです。
高崎を出ると上越線に入りますが、この先は湯檜曽まで停まらないんだから驚きです。
最初、「高崎を出ますと次は湯檜曽です」という放送を聞いて、車掌さんの言い間違いではないかと疑ってしまったほどでしたが、時刻表を確認したら本当に湯檜曽まで停まらないんだから驚きです。
このように停車駅がだいぶ減りましたが、同時に車内の客層の変化も感じましたね。
快速時代は結構学生さんと思われる客層が見受けられたのが、今回はそういった層はほぼ見られず、やはり特急格上げで値上げされたことで学生さんにはハードルが高くなってしまったんでしょうか。
そして、水上も通過し、普通列車が非常に少ない閑散区間に入ると湯檜曽に停車です。
当駅の下り線のホームは地下にあり、列車名にもなっている「モグラ駅」の1つですが、ここは停車時間は3分ほどしかなくじっくり駅を見学する時間はありません。
そんな湯檜曾を出ると5分とかからず土合駅です。
ここでは30分も停車するためじっくりと駅を見学することが出来ます。
私は2年前の乗車でも土合駅を見学していますが、せっかくですし改めて駅も見ていくことにしました。
それではホームに出て撮影です。
駅自体は2度目ですが、185系が停まっていると雰囲気が違って感じられます。
もちろん先頭部も撮ります。
皆さん考えることは同じようで行列が出来ていましたねw
ここで側面の幕も撮りましたが、やっぱり「臨時特急」だけでしたw
ホーム上は「谷川岳もぐら」から降りてきた人たちでごった返していました。
なので秘境駅の雰囲気を味わいたい人は「谷川岳もぐら」ではなくて一般の列車で訪れたほうがいいかもしれませんね。
ホームの隣にもう1つホームがあるみたいな構造になっていますが、実は土合駅は元々待避が可能な構造であり、今立っている場所こそが元々のホームでした。
しかし、上越新幹線の開業でこの区間を通る優等列車が激減し、待避設備の必要性も薄れたことから従来の通過線上にホームを設置して、待避線は撤去されてこのような2つのホームが並ぶような構造になったのです。
内部はこんな感じで質素な構造です。
トンネル内なので屋根がなくても問題なさそうですが、ちゃんと屋根付きです。
トンネル内を列車が通るときに強い風が吹くでしょうからそれから利用者を守る意味でちゃんとした待合室を設置しているのかもしれません。
元々のホームは長距離列車を想定した長いものでしたが、今のホームはローカル列車のみを想定した短いものなので、端の方は昔の雰囲気を残しています。
そして、当駅の名物とも言えるこの階段が、地上にある駅舎への通路となります。
エレベーターなんて気の利いたものもないので、当駅の下り列車を利用する場合は必ずこの階段の洗礼を受けることになります。
でも、「谷川岳もぐら」を利用するならば、そのまま同じ列車で駅を後にできるので階段を登らなくとも済みますね。
でも、皆さんせっかく来たからには階段を体験していこうという考えなのか階段に挑戦している人が多かったです。
まあ、せっかく登っても「谷川岳もぐら」を引き続き乗車するならば結局戻ってこないといけないわけですがw
でも、30分も停車するのでやろうと思えば出来ますね。
この階段脇のスペースはエスカレーターのスペースだけ確保されたものだそうですが、結局利用者の少なさからエスカレーターが設置されることはなく現在まで至ります。
といったところで階段はちょっとだけ登って、あとは列車に戻って発車を待ちました。
時間になり列車はモグラ駅を後にします。
長い新清水トンネルを抜けると、そこは雪国・・・ではありませんでしたw
いくら豪雪地帯の新潟県でも10月ではまだ雪景色ではないですね。
でも、この記事を書いている12月ではもう銀世界になっていると思います。
そして、越後湯沢駅に到着です。
快速時代は20分ほどで折り返していたので、ホームで撮影をこなしたらすぐにとんぼ返りという感じでしたが、特急格上げに伴う時刻変更で1時間半ほど滞在できるようになった上、車両もずっと越後湯沢駅で待機ではなくて、一度他の駅へ回送されてから戻ってくるみたいなので、発車シーンまで撮れるということで、撮影という意味でも今のダイヤの方がいいですね。
引き上げまでしばらくあるみたいなので向かいのホームへ移動して撮影です。
幕が回ったのでもう1枚
特急型車両である185系に「普通」の幕は珍しい気もしますが、実は東海道線を中心に185系を使った普通列車が走っていたこともあったのでその時代を知る人からしたら懐かしいかもしれませんね。
「あかぎ」の幕も懐かしいですね。
ちなみに、185系時代の「あかぎ」は1度だけ乗ったことがあります。
↑そして、引き上げシーンです。
あとは折返しまで駅構内をぶらぶらとしますが・・・
↑上越線のE129系が入ってきました。
これだけ撮ったら一度ホームを出て駅構内で暇をつぶします。
どのみち、今回はフリーきっぷとかではなくて普通の乗車券なので一度改札を出る必要がありますしね。
越後湯沢駅にて
それでは折返しまでしばらく暇なので越後湯沢駅を見ていきましょう。
過去にも訪れている駅ですが、どうせ暇ですし、ついでにここでお昼ごはんも食べようと思います。
越後湯沢駅といえばこの特徴的なオブジェですよね。
ちなみに、前回の記事を読み返したら、前回も同じものを取り上げていましたw
こういうのをついつい撮ってしまうのはマニアあるあるですかねw
コンコースへ上がるとこんな場所がありました。
多分昔は使っていたホームへの通路なんでしょうけど、特急「はくたか」が廃止されてホームに余裕が出来たので閉鎖したんでしょうね。
そして、改札を出ます。
大きな駅なのに意外にも自動改札がないんですよね。
当駅の利用者の多くは新幹線利用者であって、在来線の利用者は少ないということの証左でしょうか。
こんな案内もありました。
当駅はSuicaのエリア外となっていますが、上越線では東京側は水上まで、新潟側は小千谷までとなっており、ちょうど狭間でエリア外となります。
東京方面は定期列車は最遠でも水上までしか直通がないため知らずに乗り越してしまう人は少ないでしょうが、新潟側は長岡までは直通があるため間違って乗り越してしまう人はいそうですね。
とりあえず駅前に出てみましたが、雨がぱらついて来ていたのでこれだけ撮って撤収しました。
ここでお昼ごはん!
快速時代のダイヤでは越後湯沢駅で食事をするだけの滞在時間はなかったのが、しっかりお昼を食べることが出来るのが嬉しいです。
頂いたのは新潟名物の「タレカツ丼」です。
前にも食べて気に入っていて、越後湯沢駅ではこれを食べようと車内で決めていましたw
食後は「ぽんしゅ館」でお酒を楽しみます。
ここは専用のコインを購入し、そのコインで好きな銘柄の日本酒を試飲できるという有料試飲ブースとも言える場所でして、銘柄ごとに必要な枚数が違っています。
お酒に詳しくない人でも味や風味の目安が示されていて分かりやすくなっています。
ほろ酔い気分で列車に戻って、あとは復路の旅を楽しみます。
「谷川岳ループ」で大宮に戻る
それではあとは復路便となる「谷川岳ループ」で大宮へ戻ります。
それでは発車標です。
当駅で大宮行き自体レアですし、ちゃんと「谷川岳ループ」と列車名を表示してくれるのも嬉しいですね。
ちなみに、11分前を普通列車が走ることになりますが、どうせ土合駅で停車時間があるため追いついてノロノロ運転になるということはなさそうです。
2番線に普通列車が入ってきました。
この列車のために185系を越後湯沢駅に置きっぱなしにするわけには行かなかったんでしょうね。
↑そして発車シーンです。
↑そして入れ替わるように、185系のお出ましです。
といっても1時間ぶりくらいの再会なんですけどねw
さて幕回しと思ったら「あかぎ」幕でしたw
ていうか、乗務員さんもマニアなのか遊んでますよね?これw
↑幕回しの様子は動画でどうぞ
それでは乗り込みます。
そして、今度は窓際の席ですので・・・
↑車窓を撮りました。
ただ、生憎の雨ですが・・・
まあ、快速時代にも車窓を撮っているのでよしとしましょうw
復路の「谷川岳ループ」も停車駅は往路の「谷川岳もぐら」と同じで、越後湯沢駅を出ると土合・湯檜曽・高崎・熊谷・大宮と停車していき、土合で停車時間があるのも同じです。
30分ほどの走行で清水トンネルを抜けて群馬県に入ると土合駅です。
ここでは19分間の停車があり、駅を見学することが出来ます。
上り線のホームは下り線とは違って地上にあります。
現在は1面1線となっていますが、上越線が単線だった時代は1面2線の交換可能駅であり、更に複線化後も旧下り線が待避線として使われていたようですが、下り線の待避線と同様に撤去され、現在は1面1線となっています。
この建物は「土合山の家」という宿泊施設のようで、立地からして谷川岳への登山者をターゲットにしているんでしょうね。
駅名標は国鉄タイプのもので、標高も表示されていました。
ところで、前回の記事では縦型の駅名標しか見つけられなかったと書いているんですが、こんなに分かりやすくあったのになんで気づかなかったんでしょうw
あと、線路側にも蔦に覆われるようにしてJRタイプの駅名標がありました。
こっちは気づかなくても仕方がないと言える状態ですねw
背景の山肌を入れてもう1枚
前に来た時は紅葉していなかったのが、今回は紅葉しており、変化を楽しめました。
昔ながらのラッチが残る改札口ですが、現在は無人駅となっており、改札業務は行われていません。
かつてのきっぷ売り場が残っていますが、現在は使われておらず、居抜きでカフェとして営業しているようです。
せっかくだしコーヒーでも飲んでいこうかと思いましたが、意外と混んでいて列車に間に合わなかったら洒落にならないので断念しました。
これも前回も取り上げたと思いますが、登山者に向けた注意喚起ですね。
谷川岳は麓まで鉄道一本で行ける上、ロープウェイもあるなどアクセスの良さから人気がある一方で、それゆえに気軽に登ってしまい遭難するケースも後を絶たないんだとか。
しかし、看板自体がかなり古そうですし、既に市町村合併で「みなかみ町」に名前が変わっているはずの「水上町」の名前があるあたり、相当な年代物でしょうね。
前回も思ったことですが、駅前には車がいっぱいです。
当駅の利用者がそんなに多いとも思えませんし、登山者がここに車を置いて行っているパターンでしょうか。
最後に三角屋根が特徴的な駅舎を撮ったら列車に戻ります。
駅の方は2度目の訪問ということで簡単に済ませてしまいましたw
それでは列車に戻って旅を続けていきます。
この次は湯檜曽に停まりますが、この間に列車名にもなっているループ線があります。
車窓からは今走っている線路の続きとなる線路が見下ろせました。
ちょうどこの付近でループ線同士が交差しているわけですね。
そして、湯檜曽に到着です。
ここでは3分間の停車ですが、ホームから先程走行してきた線路が見えるというアナウンスにつられて多くの方がホームに降りていきました。
なので私もさっと降りてみることにしました。
ホーム上にあったキロポストですが、当駅は高崎起点で62.7km地点にあるのに、キロポストは137.4kmとなっています。
この誤差は何なのかというと、上越線のキロポストは高崎線から通算になっていて、大宮駅から起算されているそうです。
そして、ホームから見た上段の線路です。
これでもう時間がないので車内に戻ります。
車内に戻ったらすぐに発車でした。
あとは高崎・熊谷・大宮と停車していきますが、次第に外も暗くなってきたのであとは普通に乗っていただけでした。
ちなみに、車窓動画の方はカーテンがあったおかげで暗くなってもそれなりに撮れたので最後まで撮りました。
最後まで特急らしい走りを楽しみまして大宮駅まで行きました。
この走りも「草津」に185系が使われていた時代を思い出しますね。
↑最後に引き上げシーンを撮って終了です。
これにて10月中の3連続185系乗車も終わりましたが、年明けにも185系の運行があるみたいなので機会に恵まれれば乗りに行きたいと思っています。
次回ですが、とある遠征をしているので、そのレポートでお会いしましょう。
それでは!
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