「谷川岳もぐら」&「谷川岳ループ」乗車記

今回は臨時列車「谷川岳もぐら」と「谷川岳ループ」に乗車しましたので乗車記を書きたいと思います。
なお、実際の乗車から執筆まで期間が開いてしまいまして、執筆時点と実際の乗車時の状況で差異があるかもしれませんが、予めご了承下さい。

「谷川岳もぐら」「谷川岳ループ」とは

まずはこの記事の主題である「谷川岳もぐら」と「谷川岳ループ」について解説してから本編に入っていきます。
「谷川岳もぐら」は大宮駅から越後湯沢駅まで、「谷川岳ループ」は越後湯沢駅から大宮駅まで不定期に運転される臨時列車で、列車名は上越線の水上~越後湯沢間(いわゆる上越国境区間)に聳える谷川岳と、下り線のみ地下にホームがある土合駅から、越後湯沢行きは「谷川岳もぐら」、上り線のみ通過するループ線にちなんで大宮行きは「谷川岳ループ」となっています。
使用車種はJR東日本高崎支社が保有するリゾート列車「リゾートやまどり」となっていて、全車指定席の快速列車として運転されています。
「リゾートやまどり」は485系の改造車であり、今では貴重な485系に乗れる上、乗り鉄にも人気のある上越線の清水峠越えの上越国境を通過できる列車とあって運行される度に指定席券は完売するほどの人気のようです。
私は以前から乗りたいと思っていたものの、いつも指定席券が入手できなかったのですが、この度ついに指定席券を入手できまして、乗車が実現しました。
ちなみに、一般的な観光列車と違って終点での滞在時間はほとんど考慮されておらず、往復とも乗車する場合、越後湯沢駅では20分しか滞在できない一方、途中にある土合駅では列車を10分~15分程度停車させて駅を散策できる時間を取っているなど、マニア向けの色が濃い列車と言えますw

「谷川岳もぐら」で越後湯沢へ

まずは下り列車の「谷川岳もぐら」に乗って越後湯沢へ向かいます。


まずは発車標を押さえます。
今やすっかり恒例の臨時列車とあってちゃんと列車名も出ていますね。


ホーム上の発車標

まだ「谷川岳もぐら」は入線していないようなので入線を動画で撮るべく隣の9番ホームの端へ移動しました。


↑来たと思ったら651系「草津」でした。
まあこれはこれで遠からず置き換えになりそうですし、撮れるうちに撮ったほうがいいですね。


中線を挟んだ向かいの11番線には武蔵野線のE231系がいました。
「むさしの」か「しもうさ」で大宮に到着して引き上げるところなんでしょうね。

そして、しばらくして・・・

↑「谷川岳もぐら」の入線です。
この車両自体見る機会の限られる車両ですし、割と貴重な映像だと思います。


写真でももちろん撮ります。
大宮駅はひっきりなしに列車が来るので撮れるうちに撮っておかないと9番線に列車が入ってきて撮れなくなってしまいますから迷惑にならない程度に急ぎ足で行きます。


「リゾートやまどり」のロゴ


幕は「臨時」でしたw
発車標はちゃんと出ていたので、せめて「越後湯沢」とか表示してほしかったなぁ


反対側も


7番線に戻って撮影を続けます。


ここの方が明るくていいですね。


「リゾートやまどり」の特徴はこの座席で、全車普通車扱いながら2+1列シートで、シートピッチも広くなっています。
グリーン車に匹敵する座席というわけですね。
これは乗り鉄でなくても乗りたくなっちゃう!?


↑車窓は動画でどうぞ
なお、全部再生すると3時間30分ほどありますので、モバイル回線などの方はデータ量に十分ご注意下さい。

車内は予想通り乗り鉄ばかりですが、そもそも一般的な移動手段として使うような列車ではないですしねw
485系特有の懐かしいモーター音も楽しみつつ行きましょう。

大宮を出ると次は上尾に停車します。
上尾は快速・特別快速の停車駅ではありますが、特急列車は通勤時間帯に走る「スワローあかぎ」「あかぎ」の一部が停車するのみとなっています。
ちなみに、2017年までは特急「草津」の一部も停車していたようです。
ところで、鉄道業界で上尾と言えば、上尾事件が有名ですね。
上尾事件とは、国鉄時代に国鉄労働組合(国労)の順法闘争などによる慢性的な遅延に業を煮やした利用客らが暴徒化して駅や車両を破壊した事件です。
今では鉄道業界でそのような激しい労働争議は見られなくなり、輸送力の増強も進んだこともあって、ラッシュの混雑は上尾事件の頃と比べればかなり改善されたわけで、上尾事件はもはや歴史の1ページという感覚になりますね。

その上尾の次は桶川に停車します。
桶川も快速停車駅ですが、特急は「スワローあかぎ」が1本停まるのみとなっております。
その次は一気に熊谷まで飛ばすのですが、特別快速だと北本・鴻巣にも停車し、快速「アーバン」だと桶川のみ停車します。
てっきり一般の快速・特別快速に準じた停車駅かと思えばそうでもないんですね。

熊谷は秩父鉄道が分岐する駅で、「SLパレオエクスプレス」の始発駅でもありますが、今日は「谷川岳もぐら」の旅に集中するとしましょう。

熊谷の次は深谷です。
熊谷から先の高崎線は快速・特別快速も各駅に停車するのですが、特急についてはもちろんこの区間も通過駅があります。
「草津」だと熊谷から高崎までノンストップなのですが、「スワローあかぎ」「あかぎ」は停車駅となっています。
余談ですが、国鉄時代に急行停車駅に昇格し、その流れで今でも一部の特急が停車する深谷駅ですが、当時深谷を地盤にしていた国会議員の荒舩清十郎氏が運輸大臣という立場を利用して国鉄に影響力を行使して深谷に急行を停めさせたとして問題になって辞任に追い込まれる騒動もありました。
今は国鉄はJRグループになって民間企業になっていますから現在で言う国土交通大臣だとしてもJRの列車の停車駅に口をだすことは出来ないと思いますが、国鉄時代ならではのエピソードですよね。

あと、深谷駅といえば鉄道ファンの間では地元の深谷ねぎのPRソング「おねぎのマーチ」の発車メロディが有名ですね。
「リゾートやまどり」は特急型車両をベースにしているだけあり気密性が高く、車内からは微かにしか聞こえませんけどねw

そして、「スワローあかぎ」の一部の始発・行先になっている本庄も通過して神流川を渡れば埼玉県を後にして群馬県に入っていきます。


車窓からは高崎の車両基地が見えましたが、変わった色の211系がいました。
調べてみると昨年から運行が始まった塗装で、両毛線のラインカラーである黄色と、沿線の山々をイメージした緑を組み合わせた「矢絣柄」という柄だそうです。
両毛線の活性化を目的に運行が始まった塗装らしいですが、1編成しかいないのでお目にかかれるのはレアなんだとか。

そして、列車は高崎駅に滑り込みました。
意外にもここで降りる人が結構いたのですが、漏れ聞こえた話によると少しでも費用を浮かせるために大回り乗車を利用して乗っていた人みたいで、高崎で降りれば八高線で高麗川・八王子などへ抜けるルートで大回り乗車の一部に組み込むことが出来ますからね。
私もお金がなかった学生時代は泣く泣く全区間乗車を諦めて一部区間のみ大回り乗車で乗ったりしたのを思い出しました。


高崎駅の発車標が見えたので撮りました。

ところで、ずっと思っていたことなのですが随分とのんびりと走るなぁということw
臨時列車ですから仕方のないことではあるんですが、時刻表を見る限り、大宮駅基準で2分前に新前橋行きの普通列車が走っていて、それを追い越さないダイヤなのでのんびり走らざるを得ないんでしょうね。
このため、大宮駅を22分後に発車する快速「アーバン」高崎行きには高崎駅では8分差にまで迫られていますw

高崎では停車時間があったりするのかと思えば意外にすぐに発車して行き列車は上越線に入っていきます。
先行の普通列車は新前橋行きなのでもう少し後ろを追従する形になりますが、急ぐ旅ではないですしのんびりと楽しみましょう。
新前橋からは両毛線が分岐していて、群馬県庁所在地の前橋駅を初め北関東の主要都市を結んでいます。
ここでも若干降りていきましたが彼らは両毛線経由の大回り乗車を選んだ組かな?w

新前橋を過ぎれば先行列車もいなくなるので少しは飛ばしてくれるかと思いきややっぱりのんびり行くようですw
続いての停車駅は渋川です。
渋川は吾妻線との分岐駅であり、名湯草津温泉を目指す特急「草津」は当駅で上越線とは別れていきます。
そして、上越線の渋川から先は定期の特急列車が走らず、普段は普通列車オンリーの区間になりますから、この区間を通過駅を伴い走るこの列車もレアな列車の1つです。
かつては特急「水上」が定期運行されていて、毎日水上まで特急が走っていましたが、今では臨時列車扱いになってしまいました。

渋川を出ると車窓はだいぶ長閑になっていき、利根川と寄り添いながら山へ分け入っていきます。
この次は水上まで停まらないのですが、観光利用も多く、臨時特急「水上」も停まる沼田は通過するんですね。


ここで駅弁ターイム!
越後湯沢では20分しか滞在できないのでお昼は必然的に駅弁になるんですよねw
まあ、これこそ旅の醍醐味でしょう。


中身です。
車窓を眺めながら駅弁を食べるのは旅情をそそりますよね。


水上が近づくとどんどん山が迫ってきます。
こういう車窓は駅弁をより美味しくしてくれますね。

列車は水上駅に到着しました。
水上温泉を初め観光地も多い土地ですが、近年は自動車利用や上越新幹線の上毛高原駅などに利用者が流れたようで、定期特急が走らない駅になってしまったのは前述の通りです。
高崎方面からの列車は通常はすべて当駅までで折り返しており、新潟方面からの列車も当駅より高崎側までは行かないので18きっぷなどで上越線を旅すると必ず乗り換えで降りる駅と言えます。

そして、ここからの上越線は普通列車が1日5往復しか走らない閑散区間となっていて、18きっぷで新潟と東京を行き来する時の難所とも言えます。
新幹線でワープしようにも水上駅に新幹線が停まらないせいで高崎まで乗る羽目になりますから高く付くんですよねw

水上を発車すると次は湯檜曽です。
湯檜曽の手前から上越線は上下線で別ルートとなり、これから通る下り線は新清水トンネルという全長13490mの長大トンネルで一気に新潟へ抜けていく新しいルートで、上越線が複線化された際に追加で建設されたルートです。
一方、帰りに通る上り線は最初に上越線が単線で開業した頃から使われている古いルートに当たり、新清水トンネルよりは短い全長9702mの清水トンネルを通るルートで、ループ線を用いて峠越えに挑みます。
この区間内にある湯檜曽駅と土合駅は当然上下線で別々の場所にホームが設けられることになるわけですが、その中でも下り線の湯檜曽駅と土合駅は珍しいトンネル内にある「モグラ駅」となっています。
このモグラ駅を楽しんでもらうのが「谷川岳もぐら」の目的と言えますね。
ただ、湯檜曽駅は停車時間が僅かなので、降りるならば「谷川岳もぐら」とはここでお別れになります。
そのままトンネルを進み土合駅に到着します。
土合駅は停車時間があるので駅を見学してこようと思います。


もちろんほとんどの乗客は駅を見に行って車内は急にガラガラになりましたw


駅名標です。


ホームです。
トンネル内にあるにしてはホームが広いですが、昔は待避可能な構造になっていて、ホームはもっと狭かったのですが、上越新幹線の開業で特急・急行列車が通らなくなり、貨物列車とわずかに残った夜行列車が通るのみになり、待避設備は使われなくなり、かつての待避線の上に新しいホームを作る形で現在の構造になりました。

わざわざトンネル内に待避線を作る必要があるくらい、昔の上越線は重要な幹線だったんですね。


この向きだとあとから付け足されたことが分かりやすいですね。
一目瞭然ですが、左が旧ホーム、右が増設されたホームです。


もちろん列車も撮ります。
暗いと撮影が難しいですが、トンネル内で合法的に撮影できる場所も貴重ですしね。


トンネル内に輝く出発信号機


↑動画も撮ってみました。
あまり動きはないですが、トンネル内に反響するレッサのブロワーの音をお楽しみ下さい。


駅名標とホーム


逆側から

新設ホームは長大編成を考慮する必要がないため端の方は昔の姿を残しています。


ホームの入口から見た構内です。


地上への階段です。
下りホームと地上とは約80mの高低差があり、338m、段数では462段の階段を使い、更に143mで24段の階段のある通路を経てようやく改札口です。
地下にあるわけですから高低差があるのは当然とは言え、その手段は階段のみなので足腰への負担の大きな駅と言えますw

このため駅舎とホームの往来には10分ほどかかり、駅員さんが配置されていた頃には列車の発車時刻の10分前で改札を締め切っていたようです。
なお、筒石駅とは違って下り線のみが地下ホームなので、上り列車を利用する場合はこの階段を登る必要はありません。


階段の脇にはこんなスペースがありますが、これはエスカレーターのスペースだけ確保されているんだとか。
これだけの段数ですからエスカレーターがあればどれだけありがたいか・・・とは思いますが利用者はごく少ないためか現在まで具体的に設置の話が出たことはないようです。
これが最近開業した駅だたらバリアフリーの観点からエスカレーターかエレベーターは設置されることになっていたでしょうが、このホームが出来た頃はまだバリアフリーという言葉すらあったかどうかという時代でしたからね。


案内看板がありました。
「日本一のモグラ駅」は公式の呼び方なんですかねw

この階段を体験しようかとも思いましたが、どうせここへ戻ってこないといけないし、帰りの「谷川岳ループ」で上りのホームも見られるので階段は見るだけにしました。
筒石駅もそうでしたが、登る前は余裕と思っても登り始めて後悔するんですよねw


ところで、ホーム上にも待合室があります。


結構な大きさです。


せっかくなので行ってみます。


内部です。


あれ?思ったより狭い?w


残りのスペースは業務用スペースになっているようです。
保線用品とかを保管していたりするんですかね。


なんとビールを醸造しているんだとか。
廃トンネルをワイン醸造に転用するなんて話は聞いたことがありますが、現役トンネルでやっているのは初めてみましたw


ちなみに、新設ホームと出入口はこの狭い橋でのみ繋がっています。
既存ホームを拡張したわけではないためにこうなるんですね。


地下の駅は秘密基地感があっていいですね。


最後尾からも列車を撮ったら車内に戻るとします。


発車まで少しあったのでラウンジに行ってみました。
ここは誰でも自由に利用できるスペースで、モーターに近いため音鉄も楽しい場所ですが、ここをおしゃべりの場として使う人も多いので録音には向かなかな?w


こちらは展望スペースです。
展望スペースも指定席としての発売はしないため、誰でも自由に座れるんですが、争奪戦になるでしょうし長居はしづらいですね。

それではそろそろ発車しますので座席に戻ります。

動き出してもしばらく新清水トンネルの中なので暗闇が続きますが、ようやくトンネルを抜けるとそこは雪国・・・ではありませんでしたw
乗車した頃は雪が降る時期ではありませんでしたからねw

ちなみに、川端康成の小説「雪国」に出てくる「国境の長いトンネル」とは、現在上り線として使われている清水トンネルの方で、この小説が執筆された当時はまだ新清水トンネルはありませんでした。


車窓から見えたのは殉職碑
技術が進んだ現在でも大規模な工事では犠牲者が出ることはあるわけで、新清水トンネルを作った頃も工事で犠牲になる方も少なからずいたんでしょうね。
こうして快適な車内から旅を楽しめるのも犠牲になった方も含めて工事に携わった方々のおかげで、感謝しないといけませんね。

その先は土樽の先あたりで再び上下線で別ルートになりまして、上り線はループ線、下り線は大きく迂回して越後湯沢への高低差を処理していきます。

土樽には関越自動車道の土樽PAがあり、首都高中央環状線の山手トンネル全通まで日本一長い道路トンネルだった関越トンネルのすぐ脇です。
鉄道にとっても難所ですが、高速道路にとっても難所ですね。
ちなみに、上越線や関越自動車道に並行する国道の国道17号は清水峠は通らず、少し西側にある三国峠を越えるルートになっています。
かつては清水峠を越える国道もあって、現在でも国道291号の一部として書類上だけは存在しているらしいですが、峠区間は自動車通行不能区間となっていて、事実上の廃道状態らしいです。


ようやく峠区間も終わり越後中里駅あたりで魚野川を渡ります。
越後湯沢のリゾートホテルなども見えてきました。


米どころ新潟らしい田んぼの風景を見つつもうすぐ終点の越後湯沢です。
まあ20分後に折り返し乗車するので全然名残惜しくありませんがw


越後湯沢に到着しました。


20分では食事も出来ませんし、越後湯沢駅には何度も来ているので折り返し待ちは撮影タイムですねw


反対側も


向かいのホームから


列車の撮影はこんなもんですかね。


発車標は列車名が出ていなかったのが残念・・・
昔は特急「はくたか」が出る駅でもあったんですがね。


ホーム上にこんなオブジェがありました。
あとは「谷川岳ループ」で大宮へ引き返します。

「谷川岳ループ」で大宮へ

それではあとは「谷川岳ループ」での帰路となります。
停車駅なども「谷川岳もぐら」と同様で、土合駅で停車時間がある点も同様です。
ほとんどの人は「谷川岳もぐら」から引き続きで乗っている人だと思いますが、流石に同じメンバーが同じ車両に集まるミラクルは起こらず、メンバーは変わっていました。


↑帰りももちろん車窓を動画で撮ります。

越後湯沢を出るとループ線を登って清水トンネルへ向けて高度を上げていきます。
土樽を通過したらいよいよ清水トンネルへ入ります。
トンネルを抜けると土合駅に到着します。


復路も土合で停車時間があるのでホームなどを見学します。


上り線のホームは地上にあるためここだけ見ると普通の駅という感じですが、右側にも線路の跡っぽいスペースがありますね。
上越線が単線だった頃はここに交換設備があったんでしょうか。


業務用の通路とかかな?


縦型の駅名標です。
普通の駅名標は撮り忘れただけかもしれませんが、写真はありませんw


ホーム上には待合室があります。


財産標


内部は狭いですがベンチだけは新しいものを入れているようですね。


ただ、窓枠は古いw


ホームの駅舎に近い部分は嵩上げされて今風の見た目になっています。


最後部側


出口はあちらです。


駅舎側からホームを見ます。
やっぱり交換駅っぽい雰囲気ですよね。


出口の案内


乗り場案内には高崎や上野の文字もあり、かつての長距離列車が当たり前にあった時代の名残を残していますね。


かつて駅の事務所があった場所には喫茶店が設けられていて、その名も「mogura」です。


昔ながらのラッチが残っていました。
この駅も昔は登山拠点としてシーズンになると大勢の登山客で賑わったそうで、上野からの臨時列車が到着すると大勢の登山客が降りてきてホームは溢れかえり、改札を出るのに行列ができるほどだったとか。
今ではマイカーや水上駅・上毛高原駅から出ている路線バスを使う人が多いそうで、それほどの利用者は内容で無人駅となっています。


ここだけ乗り場案内が新しいものになっていました。


旅館の女将さんのようなキャラクターのパネルがありましたが、ここから温泉街は遠いのでちょっと違和感がありますw


せっかくなので下りホームへの階段の所まで行ってみましょう。
登るのが辛いの絵最後までは降りませんけどねw


下り線の案内にも長岡とか新潟が出ていました。
水上までしか直通列車がない上りと違って、下りは長岡まで直通がありますが、流石に新潟まで行く列車はありません。
新潟方面からも「谷川岳もぐら」みたいな列車があっても面白そうですが、人口は東京周辺の方が圧倒的に多いでしょうからどうしても関東方面が優先になっちゃいますよねぇ。


下り線への通路です。
この通路はしばらく水平に続き、国道291号と湯檜曽川を横切っていきます。


ちょっと下ってまた水平の通路が続きます。


ここで湯檜曽川を渡り、いよいよ階段が始まります。


トンネルからの風を弱めるためかこんな壁が階段の入口にありました。


往路で見上げた階段を今度は見下ろします。
まあ降りませんけどねw


階段の頂上にはこんなメッセージがw
実際に登ってきたら「やっと終わりだ!」と喜んでいたらまだもう少しだけ階段がある事実に絶望するところですが、「がんばって下さい」と励ましてくれますw


まだ時間があるので駅前にも出てみることにします。


きっぷ売り場の跡がそのまま残っていますが、今はこの中は喫茶店になっています。
変に飾らずそのままを残してくれているのは嬉しいですね。


駅員さんに涼をもたらしていたであろう古風な扇風機も残っていました。


最盛期より数は減ったとは言え、今でもここを起点に登山する人が多いのか、登山届のポストがありました。
ちなみに、谷川岳に登る人がよく使うであろう谷川岳ロープウェイの土合口駅はここから徒歩20分ほどだそうです。
登山はしなくてもロープウェイで登って降りてくるだけでも楽しそうですね。


こんな看板もありました。
実は谷川岳って世界一遭難による死者が多い山としてギネス世界記録にも載っているらしく、1931年の統計開始から800名以上の死者がでているんだとか。
これは標高の割には地形が複雑なことや、麓まで鉄道で行けてロープウェイまであるという利便性の高さから登山者の数が多いということも理由みたいです。
なお、一般的なルートではそれほど遭難者はいないらしく、遭難者の多くは難しいルートに挑戦してのことだということは付け加えておきます。

あと、左側には「水上町長」の名前がありますが、水上町は2005年に月夜野町・新治村と合併して「みなかみ町」と表記を変えているのでそれ以前に設置された看板なのは確定ですね。


三角屋根は内部からでも分かります。


駅前は砂利敷きの駐車場になっていました。
これは全部列車の利用者が止めていった車なんでしょうか?
まあ、ここに車を置いて登山に行っている人もいそうですけどねw


駅舎は大きな三角屋根が印象的で、山小屋風なんですかね。


何故かひらがなの駅名w


随分ワイルドな見た目の看板もありました。


最後にこれだけ撮ったら車内に戻ります。

上りも湯檜曽にも停車するのですが、「湯檜曽駅では見学時間はありませんので、お降りになる方以外は降りないように」とアナウンスがありました。
土合駅で見学時間があったので勘違いして降りてしまう人がたまにいるんでしょうか?w
ちなみに、降りてしまっても31分後に水上行きの普通列車があるので、帰りはあえてここで「谷川岳ループ」を降りて湯檜曽駅を見学するのもありかもしれません。

その湯檜曽駅の手前に列車目の由来にもなっているループ線があり、進行方向右側からは湯檜曽駅周辺の線路を見下ろすことが出来ます。
その前後は徐行運転してくれるのでじっくりと楽しむことが出来ます。


もちろん動画でもご覧になれますが、写真もご用意しました。
あの下に見える線路をこれから走るんだから面白いです。


もう少し進んでもう1枚

このあとはトンネル内をカーブしながら高度を下げていき、さっき見えた線路に入っていきます。
そして湯檜曽駅に到着です。
湯檜曽を出たら下り線と同じルートに復帰して水上に停車します。

復路も往路同様にのんびりした走りでしたが、ハイライトのループ線を早々に終えてしまったためか車内のテンションも下がり気味で、私としても後はぼんやりと過ごす感じになりました。
書くことも正直あまりないのであとは大宮での撮影くらいですね。
座席が快適なのでついついウトウトしてしまう場面もありましたw


というわけで記事では一気に大宮駅まですっ飛ばしますw


反対側から


高崎線のE231系がやってきて並びました。


首都圏でJRに乗ると嫌というほど見られる車種なので逆にあまり撮っていないのでこういう機会に・・・


↑発車シーンです。


↑そして、いよいよ「リゾートやまどり」の引き上げです。
車両自体は高崎に所属しているので、また高崎まで引き返すんでしょうが大変ですねw
最後までご安全に!


おまけとして、たまたまやってきたE261系の回送列車の写真を・・・
東大宮の車両基地へ回送するんでしょうね。


↑発車シーンを動画でどうぞ

というわけで、レポートは以上になります。
最後までお付き合いありがとうございました。

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