今回は小田急の特急「ロマンスカー」を利用して、箱根へ足を伸ばしましたのでそのレポートとなります。
この旅は1泊2日でしたので、普段のレポート同様に1日毎に記事を分割してお届けしていきたいと思います。
旅の概要
今回は箱根登山鉄道の乗りつぶし&撮影が主目的で箱根へ旅立つこととなりました。そもそものきっかけとなったのは、モハ2形110号の引退が迫っていることでしたが、昨年の北海道以来泊りがけの活動をしていなかったことや、どうせなら泊りがけでじっくり箱根登山鉄道を味わいたいということで宿泊することとして、更に箱根登山鉄道以外にも寄り道することとなりました。なので、タイトルは「モハ2形110号に会いに行く旅」などとはせずに、「箱根を満喫する旅」としました。
そして、行程の中身ですが、まずは朝一番のロマンスカーで箱根へ向かいます。箱根湯本到着後はとりあえず箱根登山鉄道を強羅まで1往復して乗りつぶしを済ませてしまいます。当日実施されていた110号貸切イベントで運行される110号を箱根湯本駅付近で撮影したら強羅まで110号を追いかける形で移動して、強羅にて開催される撮影会に参加、その後は復路の特別運行を大平台駅まで先回りして撮影したらまた強羅に引き返します。
強羅からはケーブルカーで早雲山駅まで往復乗車後、箱根登山バスY系統で箱根町へ、折り返しR系統で小田原に降りたら、H系統を箱根町まで1往復乗車して本日の行程は終了です。
ざっくり言ってしまえば、前半は箱根登山鉄道の乗りつぶしと110号の撮影、後半はケーブルカーの乗りつぶしと、箱根登山バスの”乗りバス”ということになりますね。
翌日の行程については翌日分の記事にてご説明したいと思いますので、今回はこれにて本題のレポートに入っていきたいと思います。
早朝の新宿駅から旅立ち
世界一のターミナル駅もまだ人影のまばらな土曜の朝6時半頃、私は新宿駅までやってきました。
この時間、中央・総武緩行線は中央線各駅停車として運行され、津田沼や千葉方面へは直通せずに御茶ノ水から中央快速線に入り東京行きとして運行されます。
以前の旅で夜遅い東京行きには乗ったことがありますが、こういうレア行先に遭遇すると嬉しくなりますね。
まずは小田急線への乗り換え口へと向かいますが、事前にネット予約しておいたロマンスカー特急券の引き換えは改札外でしかできないと言われ急遽改札を出ることに・・・
人が少ないとは言え、普段はあまり利用しない小田急の乗り場が分からなくなり右往左往するも何とかたどり着けました。予約済み特急券は発車の15分前までに引き換えないとキャンセル扱いになってしまうのでヒヤヒヤしましたw
無事特急券を引き換えて、今回お世話になる「箱根フリーパス」も入手したら乗り場へ向かいます。
私の乗る「はこね81号」の前には「あさぎり」があるようですね。「あさぎり」も以前乗りましたが(当ブログ開設前のためレポート記事はありません)、当時は371系と20000系(RSE)が充当されて沼津までの運行でした。それが今や60000系(MSE)に統一され、運行区間も御殿場止まりに・・・私の中ではあの頃の「あさぎり」とは別の列車のような感さえあります。
そういえば、小田急は列車名と行先を交互に表示するスタイルなんですね。
↑「あさぎり」発車シーン
私の乗る「はこね」の到着を待つ間に乗車位置案内を眺めたんですが、イラスト入りで随分丁寧に説明していますね。
小田急ロマンスカーは連接車と普通の車体の車両が混在しているので乗車位置案内も複雑になってしまうがゆえの策なんでしょうね。
↑そして、いよいよLSE「はこね」の入線です。連接車独特のジョイント音にも注目です。
いざ、箱根へ
早速乗車したら箱根への旅が始まります。まだ人混みの少ない新宿の街を出てしばらくは急カーブが続くため徐行運転となっていきます。そして、地下化された下北沢もすぎると見晴らしの良い高架線の複々線区間が始まり特急の本領発揮の運転となっていきます。
富士山が見えました。東京都内でも富士山が見えるのは知っていますが、この時期は空気も澄んでいて特によく見えるんでしょうね。
そして、列車は多摩川を渡り神奈川県内に入っていきます。町田や本厚木で多少乗ってくる人もいましたが、やはり朝一番のロマンスカーはあまり混まないようですね。
伊勢原を過ぎて新松田あたりからは都会の路線のイメージからは外れてこんな田園風景もあります。
そして、1時間ちょっとでもう小田原に到着です。ちなみに、新宿~小田原ではJRの湘南新宿ラインも使えますが、ロマンスカーのほうが僅かに早いようですね。
小田原からは箱根登山鉄道の路線となりますが、普通列車も箱根登山鉄道の塗装の小田急車が走っていて、実質小田急線の延伸のような状態です。
箱根登山鉄道の鉄道線は小田原~強羅となっていますが、一般に登山電車と呼ばれるのは箱根湯本~強羅間であり、小田原~箱根湯本間に関してはロマンスカーも普通に乗り入れているし、「平坦線」なんて呼ばれ方もあるくらいなので勾配は大した事なさそうな気がしてしまいますが、この区間でも最急勾配は40パーミルもあるそうで、十分「登山鉄道」ですね。
箱根湯本駅
温泉への玄関口であると同時に登山電車への乗り継ぎ駅でもあります。
こちらが「平坦線」で用いられる普通列車用の車両です。色違いなだけで普通の小田急の電車ですねw
こちらが登山電車の方です。日本一の急勾配の80パーミルに挑むだけあって、通常より小柄な車体になっています。
ちなみに、この車両は2000系といい、「サン・モリッツ号」の愛称があります。
線路に入らないようにというよくある注意書きなんですが、「登山鉄道(のぼりやまてつみち)くん」なるキャラクターが面白いですね。
擬人化というか顔が車両そのものw
↑2000系には乗らずに見送ります。
こんなにもあっさり会えてしまうとはw
今日の貸切運行は当駅からスタートして強羅まで1往復というものですが、通常の運用は行われないようなので貸切運行までずっと当駅に留置なんでしょうね。
このプレートは天皇陛下御乗車記念のもののようでした。どこの鉄道でもお召し列車などの記念のものを展示していることは多いですよね。それだけ名誉なことなんでしょう。
なるほど、反対のホームへ続く構内踏切でした。
普段は使われていないようで民家の庭先にでもありそうなゲートで封鎖されていました。
乗ってきたLSEが発車していきましたが、小田原方のホームは有効長ギリギリで撮影できるスペースがなかったので動画は諦めて後追いの写真にしました。
見事に駅員さんにかぶられてしまいましたが、これはこれで鉄道の風景を切り取った写真としてアリではないでしょうか。
あと、ホーム上にはロマンスカーの特急券の券売機があります。発売するのは次発のロマンスカーのみのようで、登山電車から乗り継いで帰る人が改札を出ずにロマンスカーに乗れるようにということなんでしょうね。
ホームの側面はアーチのようなデザインの壁で覆われていますが、アーチの部分が空いているので風は吹き抜けていきますね。
まだ時間があるので小田原方の線路を眺めてみました。
何と言っても特徴は三線軌条ですね。三線軌条というのは軌間(線路と線路の間隔)が違う車両を走らせるために片側のレールは共用として、それぞれの軌間に対応するレールを2本設置し、合計3本のレールが敷かれているというものです。
箱根登山鉄道の登山電車は標準軌(1435mm)でしたが、直通運転する小田急は狭軌(1067mm)となっており、箱根湯本まで小田急の電車を乗り入れさせるためにこのような構造を採用しました。
しかし、最高でも3両編成の登山電車では輸送力不足が顕著となり、小田原~箱根湯本間は小田急の車両がメインとなり、2006年よりついに箱根登山鉄道の車両は小田原への乗り入れがなくなったため、車庫のある入生田までの区間を除き三線軌条は撤去されました。
続いてやってきた1000形「ベルニナ号」に乗って強羅まで1往復します。
110号の運行時間までまだまだ時間があるので観光客がまだ少ないうちに箱根登山鉄道を味わっておこうというわけですね。
箱根登山鉄道
まずは箱根登山鉄道を純粋に楽しもうということで、強羅までの1往復を味わいます。
著名観光地の箱根に至る鉄道だけに、旅番組でも度々取り上げられるなど、手垢にまみれた存在とも言える箱根登山鉄道であり、私自身他の方のブログ記事だったりテレビ番組だったりで箱根登山鉄道の情報に何度も接触していることもあって、初めて乗車する割には路線の概要はある程度知っていました。旅先での新鮮な驚きといった体験を大事にする私としてはこれは芳しくないことであり、また、その事が関東からは非常に訪れやすい立地の鉄道ながら今まで手を出していなかったというのもあります。
しかし、実際乗車してみると知っていても驚かされることが多かったですね。まず箱根湯本駅を発車すると助走区間などなくいきなり80パーミルの急勾配が始まりますが、乗車していても分かるほどの急勾配でした。テレビなんかだと車内でビー玉などを転がして勾配のきつさを紹介したりしているのを見たことがありますが、そんなことをするまでもなく実感できるほどの勾配でした。これはどんな高画質な映像でも伝えることのできない実際に体験した人だけに分かることだと思います。
箱根湯本の温泉街を見下ろしながらみるみる高度を上げていき、列車はトンネルに入りますがトンネル内でも登ることをやめません。そのトンネルを抜けたら塔ノ沢駅です。その塔ノ沢駅を過ぎてまたトンネルに入りますが、それを抜けると有名な早川橋梁(通称:出山の鉄橋)に差し掛かります。このことは車内アナウンスでも触れられており、列車は徐行運転するサービスもあります。
↑ここは車窓を動画でどうぞ
鉄橋を過ぎてトンネルを抜けると最初のスイッチバック地点となる出山信号場です。信号場ですが駅名標のような看板を設置しているのは観光がメインの鉄道ならではですね。
ところで、標高の部分に修正された痕跡が見受けられますが、これは2011年の東日本大震災後、津波警報時の避難の目安として小田原市が市内各所に標高を掲示するようになった際、小田原市が発表した実際の標高と箱根登山鉄道が各駅や信号場に掲示していた標高と異なることが発覚し問題となり修正されたものです。
箱根登山鉄道が強羅まで開通したのは1919年のことであり、当時の測量技術の水準を考えれば誤差は致し方ないのかなとも思いますけどね。
スイッチバックして更に高度を上げていきますが、ほんの少し走っただけのつもりが、先程通過した出山の鉄橋がもうあんなに下に見えます。
80パーミルの勾配というのは、1000メートル進んで80メートル登る坂だというのは理解していますが、先程通った線路を見下ろすのは一番それが実感できますね。
大平台駅、上大平台信号場でそれぞれスイッチバックをして合計3回のスイッチバックとなります。また、仙人台信号場というのもありますが、こちらは単純に列車行き違いのための信号場であり、スイッチバックはありません。
宮ノ下、小涌谷と更に登っていきますが、勾配もさることながら急カーブがあるのもこの鉄道の特色ですね。これは建設時に温泉の源泉に影響を与えることが懸念されてトンネルを掘ることができず、山の稜線に沿ったルートを採用した結果急カーブが多数存在する線形となり、中でも最も急なカーブは半径30メートルとなっています。そのカーブを通過する際の激しいフランジ音がとても印象的です。
強羅駅
箱根登山鉄道を満喫しつついよいよ終点強羅駅に到着しました。
駅名標の前には花時計、洒落てますねぇ
終点の駅ですが、その先早雲山駅までケーブルカーが出ているので乗換案内も兼ねて右側に書かれていますね。
このケーブルカー、今は乗らずに引き返しますが、今日中に乗る予定です。
こちらはレーティッシュ鉄道から贈られた友好のカウベルだそうです。列車が発車する際には駅員さんがこれを鳴らして合図していました。
側線には何やら事業用車が留置されていましたが、モニ1形という荷物車だそうです。現在は工事用資材を運搬する用途に使われているようで、電動貨車というのが実態でしょうね。
ホームの壁に列車の車体が描かれていますが、これは箱根登山鉄道と姉妹鉄道となっているレーティッシュ鉄道の車両ですね。
レーティッシュ鉄道はスイスの私鉄で、日本でも有名な「氷河急行」を走らせている会社です。箱根登山鉄道開業に際しては同鉄道のベルニナ線を視察し計画の参考にしているそうで、車両の愛称に「ベルニナ」と付けたり、新型車両の3000形もレーティッシュ鉄道の新型車両の愛称と同じ「アレグラ」となったり、レーティッシュ鉄道でも「Hakone」と名付けた車両を走らせたりと友好関係を築いているようです。
この時計のデザインもレーティッシュ鉄道のデザインを模しているんですかね。
さて、こちらがホームです。ぱっと見ただけでは1面1線の構造に見えますが、実は少しずれた位置にもう1線ホームがありまして、変則2面2線とでもいうべき構造です。かつては乗車ホーム、降車ホームで使い分けていたようですが、現在はケーブルカー乗り継ぎを考慮して、2番線(今いるホーム)のみを使用する運用になっていて、ケーブルカー営業時間外のみ1番線を使用するようです。それなら1番線はいらないのではないかと思ってしまいますが、当駅には夜間滞泊が設定されているのでその電車置き場として必要なんでしょうね。
こちらがケーブルカーです。登山電車のホームのすぐ隣が乗り場となっていて、乗り継ぎの便も図られているようです。
それにしても、この終端部、簡素すぎません?w
富山地方鉄道市内線の富山駅よりはマシですが、一切の緩衝装置もなく車止めがいきなりるのでは、列車は止められても万が一ぶつかったら車両側のダメージが大きそうです・・・
改札を出ると液晶モニターを利用した発車標がありましたが、ケーブルカーと登山電車を一緒に案内しているんですね。
こちらはケーブルカーの案内です。
終点の早雲山からは箱根ロープウェイに接続していて、乗り継ぐと芦ノ湖畔にある桃源台まで行けるため、芦ノ湖の表記も。
ちなみに、旅行当時は早雲山~大涌谷間が設備点検のため運休となりバス代行輸送をしていました。
そして、登山電車の案内です。正式には箱根登山鉄道の起点は小田原なので小田原が入っていることは何ら間違いありませんが、今や箱根湯本で必ず乗り換えなければなりませんからねぇ。
駅前はいかにもな観光地の光景で、お土産屋や観光客相手の飲食店が立ち並んでいました。
このサン・モリッツという銘板もレーティッシュ鉄道から贈られたもののようです。
土木遺産に認定されたことを紹介する看板
我が国に鉄道が登場し始めたのは1800年代のことなので、箱根登山鉄道以前にも多くの鉄道が開業していたわけで、その中で現在でも現役で運行している路線も多くあるとは言え、大抵は古い設備は更新されたり、幹線鉄道なら大幅なルート変更などもあったりして、開業当初のまま残っているのは貴重な例なんでしょうね。
箱根の交通機関の運行情報がまとめられていました。ご覧のように箱根ロープウェイは一部区間運休です。
券売機と窓口ですが、こうしてみるとごく普通の鉄道の駅ですよね。
モハ1形の模型が展示されていました。それにしても、本当によくできていますよね。こういうのを作れる人は尊敬しちゃいます。
さて、当駅にはまだ見ていない箇所が残っていますが、行程の都合上また何度も戻ってくることになりますから、そろそろ箱根湯本に引き返したいと思います。
箱根湯本で110号を撮る
強羅から登山電車でまた箱根湯本に戻ってきました。ここでは110号撮影のためしばらく滞在します。
小田急ロマンスカーの中でも特に人気の高い50000形(VSE)がちょうど来ていました。今朝乗ったLSEとともに連接車体を採用し、展望席がある正統派ロマンスカーと言える車両ですが、小田急のフラッグシップとも言える車両であり、予約状況を見ても他の車両が充当される車両より早く席が埋まる傾向があるようです。
本当はこれに乗ろうかと思いましたが、土日の日程でVSEでは混雑し、観光客も多く録音に不利だと判断してまた別の機会となりましたw
そろそろ観光客の訪問が本格化する時間帯となり、構内が混み始めてきました。
そして、やってきたのが駅前の歩道橋
ここからは登山電車の線路が見渡せます。この区間は既に80パーミルの急勾配なので登山電車らしい写真を手軽に撮れるいいスポットですね。
↑続いてモハ1形+モハ2形の3両編成が下ってくるのを撮影
側線には109号が留置されていました。どうやら箱根湯本駅で1両を切り離したようです。
↑動画もどうぞ
ある程度慣らしもできたところでいよいよ110号が発車します。
居合わせた撮り鉄たちも臨戦態勢になっていきます。
↑「110号+108号」通過シーン
キャプチャも貼ったら箱根湯本での撮影は以上です。
このあとは先程の110号の撮影会が強羅であるのでそれに参加すべく再び強羅を目指します。
コンコースで見かけたプラレールのレイアウト
車両基地(?)のようなパーツが組み込まれていますが、スイッチバックをイメージしているんですかね。
プラレールは私も幼少の頃遊んだものですが、最近のパーツはさっぱり分かりませんw
MSEがいたので撮影
まあ、明日の東京への帰路はこれなので細かい撮影はその時にするとして箱根登山鉄道に戻りましょう。
先程は110号が停まっていて見えなかった反対側ホームの駅名標が見えるようになっていたので撮影
縦長のスタイルは珍しいですよね。
↑ここで給水シーンに遭遇しました。
蒸気機関車でもあるまいし、なんで電車に給水しなければならないのかという疑問を持たれる方もいるかもしれませんが、これは箱根登山鉄道独特の光景でして、前述の通り箱根登山鉄道には最小半径30mという急カーブが多数存在し、そのような場所ではフランジがレールに接触し激しい摩耗を起こしてしまいます。通常であればグリスなど油を塗布して摩耗を防ぐわけですが、急勾配を抱える箱根登山鉄道では油を塗って摩擦係数を下げることは上り坂での空転や下り坂での暴走を引き起こす恐れがあって危険なことから車両側に水タンクを搭載して、急カーブ区間ではレールに水を撒きながら走行するという手法が取られています。
その水を起終点の箱根湯本駅や強羅駅で補給しているわけですね。
この水は車両前後に350Lのタンクを2つ備えて搭載しているそうで、1両あたりで700L積んでいることになりますが、それでも箱根湯本~強羅間の1往復で使い果たしてしまうそうです。
この後、新型車両の3000形「アレグラ」がやってきたのでそれに乗って強羅へ向かいました。
強羅駅にて撮影会
既に多くの観光客がロマンスカーで箱根湯本駅に到着しており、その乗り換え客でアレグラも大混雑であり、まともな録音と呼べる収録は出来ませんでしたが、当分引退する心配もない新型車両ですし、またの機会ということにしましょうw
↑はい、「アレグラ」と110号の並び頂きました!
駅の方は先程だいぶ撮ってしまったのでとりあえず撮影会をやっているホームへ移動します。
ところで、この撮影会ですが、発表資料には時間まではっきりと書いてあったのでこうして私も参加することが出来たわけですが、特別運行は事前申込みの抽選に当たった人だけが参加できるというものだったため、撮影会もその参加者のみに限られたものなのではないかという懸念がありました。まあ、最悪ホームが参加者以外入れないようになっていても、強羅駅の規模を考えれば外に出て踏切などから望遠で狙えば撮れないことはないだろうとは思っていましたけどね。
まあ、そんな懸念も結論を言ってしまえば杞憂だったわけでして、ホームは普通に開放されているどころか、ホーム上に箱根登山鉄道のグッズを並べたワゴンが出ていて、グッズ即売会のようになってもいましたw
なるほど、110号を客寄せパンダにしてグッズを売って儲けようという魂胆だったんですねw
いい意味で予想外だったのが車内にも入れたことです。ていうか、車内でお昼ご飯中の人までいましたw
110号の相方として連結されていた108号です。
実は当日他のファンの方が話しているのを聞くまで知らなかったんですが、この塗装は「金太郎塗装」というものらしく、他のモハ1形、モハ2形の塗装とも違うものらしいですね。
この「金太郎塗装」は小田急ロマンスカー3000形(SE)の塗装をもしたものだそうで、2008年に創業120周年記念で施されたものだとか。
そんな車両をリバイバルカラーの110号と組み合わせるとは、箱根登山鉄道もファン受けを狙っているんでしょうね。
撮影も終わりましたが、しばらく110号はここに停まっており、箱根湯本への折り返しを大平台駅で狙うと言ってもしばらく暇になってしまいました。
とりあえず外に出てみて踏切から撮ってみました。
もしホームに立ち入れなかったら肝心の110号は向こう側にいるため撮れないというオチになっていましたねw
↑ここで2000形通過シーンです。
↑そう思っているとバスがやってきて転回シーンに遭遇できました!
観光施設めぐりバスというやつのようです。
名前の通り箱根の各観光地をめぐるバスです。
定礎の前に堂々と鎮座する猫w
多くの観光客にカメラを向けられていましたが、全く動じる素振りはなく、ここの主かと思わせる堂々っぷりでしたw
あと、何気なく土産物店を見ると、「ジオフロント直送」「第3新東京市土産」なる文字に思わず反応w
言わずもがなで「新世紀エヴァンゲリオン」にあやかった土産物のようですね。
この後は大平台駅へ移動します。
大平台駅
本日最後の110号撮影を果たすべく、大平台駅へやってきました。
数ある途中駅の中で当駅を選んだ理由ですが、箱根登山鉄道に3つあるスイッチバックのうち、唯一旅客の乗降ができる”駅”となっているのが当駅だけだからという至ってシンプルな理由ですw
そして、反対側です。シーサスクロッシングではなくて片渡りポイントの組み合わせなんですね。
↑まずはモハ1形で練習がてら撮影します。
↑そして、発車シーンです。
練習も済んだところで110号を待ち構えます。
問題は、強羅駅と箱根湯本駅は正確な出発・到着時間が公表されていたのですが、途中駅である大平台駅の正確な時間がわからないことですね。
また、先程の動画を見て頂ければ分かる通り、当駅は見通しが悪く列車が来ても不意打ちを食らう可能性があるので、常にカメラをスタンバイ状態にしておく必要がありました。
そのため、時間がわかっていた箱根湯本駅以上にピリピリムードで列車を待つこととなりました。
↑ついにやってきた110号
ホーム上での編成写真を狙って終端側へ急ぎましたが、対向列車が入ってきてしまいこんな中途半端な写真にw
↑そして発車シーン
それにしても、ホーム上に何組かいた同業者たちも110号が行ってしまうやいなや「蜘蛛の子を散らす」という比喩がぴったりの感じで解散していきましたw
↑対向列車の「ベルニナ」も発車していきます。
構内をぶらついてみます。出入り口のようなものがありましたので来てみましたが、その先には特に何もなさそうだったので駅を振り返る写真を撮ったら撤収
↑反対のホームに戻って発車シーンを撮影しました。
↑さっきと車種がかぶってしまいましたがせっかく撮ったので1000形もどうぞ
大平台にも温泉があるんですね。箱根登山鉄道の沿線は本当に温泉だらけですw
登りきるとそこには駅舎がありました。
最初、ホームの端から伸びていた小道が唯一の出入り口かと思っていたんですが、正式な駅の出入口はこっちなんですね。
ちゃんと改札口もありますが、駅員さんはホーム上の窓口に詰めており、こちらには誰もいません。
箱根登山鉄道といえば、あじさいが有名ですが、「あじさいの里」なんて呼ばれているんですね。
目の前に走る2車線の道は、国道1号線だったりします。言わずと知れた東京と大阪を結ぶ幹線国道ですが、箱根地区ではこんな普通の山道になってしまうんですね。
この区間のバイパスとして箱根新道がありますから、関東と静岡以西を往来する車はあえてここを通る必要もないんでしょうけど、国道1号線にこんな箇所があるというのは意外ですね。
あと、気になったのは駅前に食堂があったことです。付近に駐車場などは見当たらなかったのですが、大平台温泉に宿泊した観光客がお昼ご飯を食べたりという利用があるんですかね。ちょっとここで食事をしたい気もしましたが、この後強羅に戻らなければなりませんし、ここは我慢して旅を続けたいと思います。
ホームに戻ると「アレグラ」が入線していました。
先程強羅まで乗ったときはまともな録音が録れなかったので、ここで飛び乗ってしまいたい衝動に駆られましたが、これは箱根湯本行きなので乗れません。
そして、やってきたモハ2形
これに乗って強羅へ行きたいと思います。
強羅駅からケーブルカー
なんだかんだで本日3度目の訪問となる強羅駅、駅員さんにそろそろ顔を覚えられてしまったんじゃないかと思いつつ、今度はケーブルカーに乗りたいと思います。
ケーブルカーも2本の鉄のレールの上を走るわけで、鉄道の仲間であることに相違はないのですが、車両側に動力を積んでいないことや観光アトラクション的な要素が強いこともあって、私個人としてはケーブルカーはあまり趣味の対象になっていなかったりしますが、せっかくフリーパスに含まれていますし、どのみち次に乗る箱根町行きのバスまで1時間以上開いてしまうので暇つぶしも兼ねて乗車します。
ケーブルカーというと古い車両を使っているイメージが何故かあった私ですが、個々の車両はモダンでちっとも陳腐さを感じませんね。
つい最近導入したんじゃないかと思いたくなりますが、1995年にデビューしたようです。一応平成生まれですが、もう22年選手なんですね。
ケーブルカーといえば、2地点の往復運行であることが多いため、車両側に行先表示器があるのは珍しいと思いますが、それはこの路線に途中駅があるためでしょうね。
ケーブルカーというのは、2両の車両を1本のケーブルで繋いで釣瓶のように駅にある巻き上げ機で動かすことで動く仕組みなので、2両の車両は全く同じ動きをすることとなり、片方が動けばもう片方も動き、片方が止まればもう片方も止まります。
※↑の説明は交走式ケーブルカーのものであり、循環式と言ってそれぞれの車両が自由に走行・停止できる方式もありますが、日本国内には現存しないため省略しました。
そのため、途中駅を設けた場合、片方が駅に停車するともう片方も停車することになり、不都合が生じるんじゃないかと疑問に思っていました。
その問題にどう対処しているのかは動き出してからのお楽しみですねw
あと、種別名も表示されているのが気になりましたが、これは混雑時には途中駅をすべて通過する「直行」が運行されることがあるため、それとの区別のために表示しているんでしょうね。
車内のドアも傾斜に合わせているため平行四辺形になっています。
そして、いよいよ発車します。
一番関心があった途中駅の問題ですが、その答えは乗っているときの体験ではなく、ネット上の資料で分かりました。このケーブルカーの全長は1200mですが、駅は240m間隔で設置されていたのです。駅の間隔が均等であれば、強羅から登っていく列車も早雲山から下っていく列車もそれぞれ同じタイミングで最初の駅にたどり着きますし、2つ目の駅もやっぱり同じタイミング・・・うまいこと考えましたねぇ
そして、早雲山に到着です。普通のケーブルカーだと駅に併設の展望台から景色を楽しむか、併設の観光施設を見たらそのまま引き返すだけという形態が多いですが、此処から先は箱根ロープウェイに連絡していて、芦ノ湖畔の桃源台まで行くことが出来ます。
それにしても、駅名標の足の左右の長さが違うことからも傾斜のきつさがわかりますね。
登山電車の最急勾配は80パーミルでしたが、ケーブルカーの最急勾配は200パーミルだそうで、登山電車の2.5倍もの急勾配を登っていたんですね。
ケーブルカーは車輪とレールの摩擦に依存しないからこそ登れるわけですが、凄まじいです・・・
先程も書いたようにロープウェイが接続していますが、旅行当時はロープウェイのうち大涌谷~当駅間が設備点検のため運休しており、バス代行輸送となっていました。
ロープウェイの方は今日は乗りませんが、明日乗ることとしていたので、混雑具合が心配だったのですが、構内の様子を見る限りはさほど混雑していないようですね。
車いす用のゲートのようですが、あの急なホームで車いすは大丈夫なんでしょうか。
箱根ロープウェイは小田急系列の会社なので小田急バスか箱根登山バスが代行輸送を担っているかと思いましたが、まさかの伊豆箱根バスでした。
伊豆箱根バスは社名から分かるように伊豆箱根鉄道の系列であり、伊豆箱根鉄道は西武系の会社なので、かつての「箱根山戦争」で激しく争った者同士が、こうして協力しているのも時代の流れなんですかね。
その「箱根山戦争」を終息させたのも箱根ロープウェイの開業だったりするようですから、箱根ロープウェイの代行を伊豆箱根バスがするというのはその象徴的光景とも言えますね。
箱根ゴールデンコースというのがいかにも高度成長期の観光ブームの時代を彷彿とさせますが、これも「箱根山戦争」の名残とも言うべきもので、小田原から箱根登山鉄道、ケーブルカー、ロープウェイ、海賊船、箱根登山バスとぐるっと一周するコースなんですが、これらはすべて小田急系列の乗り物なんですねw
建物はちょっと時代を感じさせますが入口の看板だけは今風でした。
この後はケーブルカーで強羅に戻ります。
強羅からは乗りバス
はい、ついに本日4度目の強羅駅ですw
こんなに同じ駅を何度も訪れる行程というのもなかなか珍しいですよね。
↑モハ1形が通ったので撮影
さて、実はこの後は箱根登山鉄道・・・というより電車には一切乗りません。つまり、バスのみということですねw
ケーブルカー往復でもまだ時間が余っていて、小腹も空いてきたので何か軽食を食べることにしました。
とはいえ、駅周辺にあるはいかにも観光客相手の飲食店ばかり・・・こういうお店って値段も張りそうですし、何より入店してからかなり待たされるイメージが強いんですよね。時間が余っているとは言え、結局ギリギリになって急いで搔き込むようになるのは嫌だったので携帯で検索したところ、少し歩いた所にコンビニを見つけたのでそこで弁当かおにぎりでも買うことにしました。
しかし、私は重大なことを忘れていたのです。それは、強羅がケーブルカーを必要とするほどの急斜面の街だということ・・・
位置的にはケーブルカーで1駅先の公園下が最寄りですが、距離にして数百メートルだったし歩けると思ったら、ものすごい上り坂でコンビニに着く頃には息を切らしてしまいました。これは1区間でもケーブルカーに乗りたくなりますね・・・っていうか、ケーブルカーで強羅まで行かないで公園下で降りればよかったw
Y系統 強羅駅→箱根町
息を切らしながらも調達した食料で小腹も満たしたところでバス停で待つことにしました。
これが時刻表なんですが、私が乗りたいのはY系統箱根町行きです。
それがなんと土休日に1本だけというw
つまりは、祝日などがなければ1週間に2往復の運行ということになりますねw
殆どのバスはその手前の小涌園、ユネッサン前という所で終わってしまうバスなので、元箱根、箱根町へは乗り換えという案内がされてしまっていますw
実は、小涌園まで行けば、小田原から来るH系統という主力系統に接続していて、そちらに乗り換えることで元箱根・箱根町方面に移動できるのでY系統の存在意義が何なのか逆に疑問ですw
まあそんな免許維持路線然としたところに惹かれて乗ることにしたわけですがねw
ボンネットバスっぽいデザインのバスがきましたが、これは回送でした。
ところで、箱根登山バスは初体験だった私ですが、驚いたのは前乗り前降りだったことですね。トップドア車を使用する高速バスなどは当然この方式になりますが、中ドアを備える路線バスタイプの車両を使いながらこの方式なのには驚きました。
また、箱根フリーパスで乗車する際は運賃後払い制ながら乗車時にも箱根フリーパスを見せなければならないようです。恐らくはエリア内でも箱根フリーパスでは乗車できないバスもあるので、先に提示させることで乗れないバスに誤って乗車してしまうトラブルを防ごうということなのかもしれません。
さて、バスは数名の客扱いを終えるなりすぐ発車して、しばらくは登山電車と並走しつつ進みます。くねくねした山道を進むと国道1号線にぶつかり、そこからは小田原駅~箱根町間のH系統と”ほぼ”同じ経路になります。すれ違うH系統はぎゅうぎゅう詰めの超満員ながら、こちらはガラガラで、主力系統とマイナー系統の格差を感じましたねw
まあ、乗ってる身としては空いているのは喜ばしいことですけども。
で、先程「”ほぼ”同じ経路」なんて書きましたが、実は元箱根の直前で一旦H系統の経路を外れて山のホテルというところまで乗り入れます。小田急箱根高速バスが乗り入れる以外はこのY系統がホテル前まで乗り入れる唯一の路線バスということになります。実際強羅から乗り合わせていた人たちもほとんどがここで降りていました。
このY系統は強羅周辺を観光していた人を山のホテルへ送るための系統なのかもしれませんね。
ちなみに、Y系統や小田急箱根高速バス以外で山のホテルへ公共交通機関で向かいたい方は、元箱根港よりシャトルバスが出ているようなので、そちらを利用するとよいでしょう。
元箱根では大きな鳥居がお出迎え
観光スポットにもなっている箱根神社があるからでしょうね。
元箱根港は名前の通り海賊船の寄港地となっていて、芦ノ湖の湖面も見えました。
結局、最後まで乗り通したのは私だけという状態で箱根町に到着です。
箱根町も遊覧船の発着地となっていて、遊覧船は桃源台→箱根町→元箱根港→桃源台と三角形を描くような航路で運行されています。
乗ってきたバスは待機場所へ移動してしばらく停車していました。
実は、1日1往復という少なさから強羅地区の観光施設めぐりバスとして運行されていた車両を箱根町のあたりにある車庫へ回送するついでに運行されている系統なんじゃないかという説を持っていたんですが、その後、Y系統強羅行きとして折り返していったのでそれは違ったようですね。
やはり、山のホテルへのアクセス手段ということなんでしょうか。
観光船の発着地だけにここからも芦ノ湖が見えます。
じっくり湖畔の景色を楽しむのもありですが、実は行程の都合であと2回ここに来ますし、そのうち明日の行程では結構まとまった時間滞在することになるのでそこでの楽しみにとっておきましょう。
R系統 箱根町→小田原
さて、続いては箱根新道経由の急行バス(R系統)で一気に小田原駅へ下りていきたいと思います。
が、バス停の時刻表を見てびっくりしました。それは、意外に本数が多かったことです。
当然事前に行程を作成している以上時刻表は確認していたのですが、私は箱根町→小田原駅というルート検索を利用していたので、小田原駅直通の便のみが表示されていたのですが、実際には箱根湯本止まりの便がそれまでに何本かあり、そちらを利用すれば30分以上早く小田原に行けることが分かったのです。
これから通る箱根新道が案内されていますね。自分の運転でも通行したことがありますが、バスで通るのはまた違いますから楽しみです。
というわけで、やってきたバスに乗ろうとしますが、まさかの満員通過w
元箱根港が始発の便だったので既に満員だったようですね。次の便も元箱根港始発なので乗れるか心配でしたが、こちらは数名程度受け入れる余裕があり、一人旅だった私は乗せてもらえました。
正面を撮る余裕はなかったのでせめて側面の案内を撮りました。
通常は途中経由地を載せるところですが、急行系統は箱根湯本駅まで途中に3箇所しかバス停がなく、実質直行みたいなものなので行先のみの案内でした。
さて、このR系統ですが、元箱根港・箱根町から箱根新道を経由して箱根湯本駅・小田原駅へ至る系統であり、海賊船に乗って元箱根港・箱根町までやってきた観光客を箱根湯本駅や小田原駅へ送り出すために特化した系統といえますね。
超満員で箱根新道を下っていきますが、ヘアピンカーブも物ともせずスムーズに下っていくのは流石プロの技ですね。ちなみに、箱根新道の最急勾配は8%であり、パーミルに直せば80パーミル、つまり箱根登山鉄道と同じ急勾配なんですね。
あと、面白いのが箱根新道上に1箇所だけバス停がありまして、新畑宿橋というバス停です。自動車専用の箱根新道でバス停があるのは謎でしたが、並行する箱根旧街道の畑宿地区に隣接していて、そちらから徒歩でバス停に行ける道があるそうです。私が乗ったときは乗り降りはありませんでしたが、地元利用者のためのバス停なんですかね。
そして、終点箱根湯本駅に到着しました。回送幕に変わっていたはずですが、回送幕は社名を表示するんですね。
予定では小田原行きに乗るつもりでしたが、箱根湯本駅止まりに乗ってしまったため、ここから別の手段で小田原駅に出る必要が生じました。
せっかくなのでバスで出ることも考えましたが、考えてみれば、今晩H系統を小田原駅~箱根町間で往復乗車するため、必然的に小田原駅~箱根湯本駅間も通ることになりますし、改めて乗ることもないかという結論に至り、急遽箱根登山鉄道の電車(実質小田急の電車)で小田原駅へ向かうこととしました。
予定外に早く到着できて時間が余ったので駅前をぶらつくと浴衣姿の綾波レイが目に止まりました。
「えゔぁ屋」なるお店が入っていたようです。強羅でもエヴァンゲリオンとコラボした商品を見かけましたが、こんなお店まで展開していたとは知りませんでした。
ところで、エヴァンゲリオンをあまりよく知らない方は箱根とどう関係あるんだとお思いかもしれませんが、劇中に登場する「第3新東京市」が箱根の芦ノ湖畔にある設定となっていて、箱根はエヴァンゲリオンの聖地ともいえるわけですね。
時間もあるしちょっとだけ覗いてみましたが、エヴァンゲリオングッズや箱根とコラボしたお土産物など色々売られていました。エヴァファンの方はぜひ立ち寄ってみて下さい。
日没寸前の温泉街の景色をなんとなく撮ったら駅へ向かいます。
ちょうど発車するタイミングだったために電車の写真は撮れず、記事は小田原に飛びますw
小田原駅
久々に観光地から都市の雰囲気に戻ってきました。
そして、赤くない正真正銘の小田急の電車
新宿行きが普通に見られると、観光地という非日常から日常へ帰ってきた感じがしますが、今日はまだ帰りませんからねw
コンコースにはVSEの顔出しパネルがあったり、門松みたいなものがあったりと賑やかですが、ちょうど中国での旧正月に当たる「春節」の時期だったらしく、訪日中国人を歓迎する横断幕もあることから、外国人向けの「いかにも日本」な演出なんでしょうね。
シメはH系統往復
小田原市内で夕飯を食べたらH系統往復乗車をして、今日の行程は終わりです。
このH系統ですが、小田原駅と箱根町を国道1号線をひたすら進んで結ぶ系統となっており、桃源台へ至るT系統と並んで箱根登山バスの主力系統の1つでしょう。
箱根新道経由のR系統は観光客輸送に特化しているのか運行時間帯は限られますが、H系統はほぼ終日運行されており、観光客だけでなく地元の人の足にもなっているんでしょうね。
乗車しても暗くて撮るものもあまりなかったわけですが、中ドアを閉鎖しているのは珍しいので撮っておきました。
さて、小田原駅を出ると駅前の大通りを進んで国道1号線へ出ると箱根登山鉄道にほぼ並行しつつ走っていきます。板橋、風祭、入生田と鉄道駅と同じ名前のバス停もあることからも並行していることがわかりますね。
あと、気になったのは「ビーバートザン前」というバス停ですが、ビーバートザンというのは箱根登山鉄道系列のホームセンターの名前のようです。京王バスに京王ストア前といった名前のバス停があるのと同じ理屈で、系列のお店だからバス停名にしたということですかね。
車内ですが、流石にもう観光客の姿はなく、地元の方ばかりでした。
箱根湯本を過ぎるとそれまでの市街地の景色から一気に山岳道路の様相を呈していきます。塔ノ沢、出山、大平台、宮ノ下と鉄道の駅名や信号場の名前のバス停もありつつ、ヘアピンカーブを繰り返して高度を上げていきます。鉄道よりは勾配に強い道路にとっても「天下の険」の異名を持つ箱根の山は難所なんですね。
ホテル前というアバウトな名前のバス停よりこれまで重複経路だったT系統、TP系統、L系統が分岐していくんですが、このホテル前にあるホテルというのがかの有名な「富士屋ホテル」なんですね。現在ではチェーン展開していますが、宮ノ下にある富士屋ホテルが元祖で1878年に創業している老舗ホテルなんですね。この地区にバスが通るようになった時点では、ホテルと言えば富士屋ホテルのことを暗黙的に指していた時期もあったのかもしれないなと想像を働かせながら夜の天下の険を進んでいきます。
あと、「曽我兄弟の墓」という名前のバス停にも興味を惹かれました。歴史にはてんで疎い私は「曽我兄弟」がどなたなのかも存じませんでしたが、調べてみると忠臣蔵で有名な赤穂浪士の討ち入りに並ぶ、日本三大討ち入りを果たした曾我祐成と曾我時致のことのようですね。
ただし、曽我兄弟の墓所とされる場所は全国に14ヶ所もあるそうですw
真っ暗で景色も楽しめないながらバス停名などでそれなりに楽しんだ私は箱根町まではあっという間でしたね。そして、乗り通したのはやっぱり私だけw
数時間前に訪れたばかりの箱根町ですが、先程のような雑踏や活気はなく、静まり返っていました。数分折り返しだからいいですが、こんな所で何時間も待つならきっとかなり心細いでしょうね。
さて、ここからまたH系統で小田原に戻るわけですが、20時20分発のこの便が小田原行きの最終であり、かつ箱根町から発車する最後のバスになります。
これを逃せば公共交通機関でこの地区を脱出することは出来ず、夜の国道でヒッチハイクでもするか、高額な出費を覚悟してタクシーを呼ぶしかなくなりますw
これ以降も小田原方面から到着するバスはあるんですが、それらは箱根町到着後は回送で車庫へ戻るんでしょうね。
折り返しは特に書くこともないんですが、意外と途中から乗ってくる人が多いことには驚きましたね。沿線の観光施設や旅館・ホテルの従業員が小田原あたりの自宅に帰るのに利用しているとかでしょうか。
そんなこんなで小田原に戻ってきて後はホテルにチェックインして今日は終わりです。
図らずも2万字近い長編レポートになってしまいましたが、読者の皆様もお疲れ様でした。
翌日のレポートはまた追って執筆しますのでしばらくお待ちを・・・
~追記~
2日目も公開しました。
あわせて読みたい関連記事
- 「はまかいじ」&E353系で行く長野遠征(1日目)
- 東20系統&渋12系統に乗車!
- 関西の国鉄型を訪ねる旅(3日目・最終日)
- 青春18きっぷで行く長野・新潟乗りつぶしの旅(1日目・副管理人だけの旅日記)
- 関西・中部乗りつぶしの旅(1日目/京阪・叡電編)