今回は2泊3日(実質2泊4日)で北海道乗りつぶし旅をしましたのでそのレポートです。
例によって1日を1記事として分割していきますので、全3回に分けての長編レポートになる予定です。
今回の活動内容と初日の行程
今回はJR北海道管内で残された未乗区間だった富良野線と根室本線の滝川~東鹿越間の乗りつぶしが主目的ですが、流石にそれだけやって帰ってきてしまうのも勿体無いので前々から乗りたいと思っていた「ニセコライナー」や函館バスの函館~長万部間の路線バスと言ったネタも絡めつつ2泊3日に渡って北海道を満喫していきます。
今までの旅では北海道フリーパスを利用することが多かったですが、今までと違って特急列車が走らない区間をメインにした活動であり、活動期間も短めですので、青春18きっぷを利用して普通列車メインで活動していきます。
そして、初日ですが、まずは空路で旭川空港へ向かい、リムジンバスで旭川駅へ出たらそこから18きっぷの使用を開始して富良野線で富良野へ、乗り換え待ちの暇つぶしで中富良野にも立ち寄ったら根室本線を一旦北上して滝川へ、これまた暇つぶしで函館本線を旭川まで出たらそのまま折り返して滝川から、快速「狩勝」で東鹿越へ行って、根室本線の代行バスで新得へ出たら、引き続き「狩勝」で帯広まで行って終了です。帯広に宿を取り翌日も帯広からスタートしますが、2日目以降は別記事として追ってレポートしていき、行程の詳細もそれぞれの記事で説明したいと思います。
まずは羽田空港へ
ここ最近はLCCを利用することが多く、利用する空港も成田空港が多くなっていましたが、旭川空港にはLCCが就航しておらず、「エア・ドゥ」の愛称で知られる北海道国際航空を利用することとなりまして、羽田空港からの旅立ちとなります。
というわけで、まずは羽田空港へ向かいますが、今回はちょっと特殊です。
といいますのは、利用する飛行機は朝の6時過ぎという早朝便であり、私の地元からでは始発電車を利用しても間に合わず、深夜に運行されるリムジンバスも結局起点となるターミナル駅へ向かう足が深夜にないという理由で意味がなく、私が取ったのは前日の終電で羽田空港へ向かって、ターミナル内で夜を明かすというものでした。
今まで成田空港で3度ほどやった手を今回も使うわけですねw
↑乗り換えを待つ間に取った千葉ニュータウン鉄道の9800形
京急新1000形のエアポート急行で羽田空港へ向かいます。
実は浅草線から直通する羽田空港行きとしてはこれが終電であり、以降は泉岳寺始発の列車が残るのみです。
そして、降り立ったのは羽田空港国際線ターミナル駅。
そう、乗るのは国内線ですが、降り立ったのは国際線なんです。
何故かと言うと、羽田空港は24時間運用が開始されたものの、対象は国際線のみであり、国内線ターミナルの施設は夜間閉鎖されてしまい、ターミナル内で夜を明かすことは出来ません。それが出来るのが国際線ということになります。
それにしても、空港名を省略して「国際線」とだけ書かれているのは面白いですw
まあ、国際線と国内線で降りる駅が違うから間違わないようにってことなんでしょうけど。
海外旅行の大荷物を抱えた旅行者が行き交うだけにホームはかなりのスペースを確保されています。
この列車が羽田空港へ向かう最終列車となるようです。
まあ、だからって待って見送るつもりはないですがw
普段は世界中の都市名が列挙されているであろう発着案内も消灯しています。
改札を出たら長い長いエスカレーターを上ってターミナルへ向かいます。
ちゃっかり三崎まぐろきっぷのアフィがw
ここは京急の駅ですしねw
Wingという空港らしい名前の施設は、羽田空港国際線ターミナル駅の駅ナカという位置付けのようですが、この時間では営業している店舗は皆無w
そして、出発ターミナルへとやって来ました。既に日付が変わろうという時間ですが、ターミナル内はまだまだ活気があり、成田空港とは違う印象でした。
成田空港は夜間のターミナル内での滞在を認めているだけで、飛行機の発着はないのに対して、羽田空港は深夜に発着する飛行機もあるわけで、その差なんでしょうね。
江戸時代をテーマにしたテーマパークにでも迷い込んだのかな?w
実はここ、飲食店街になるんですが、テーマパーク感がすごいですねw
外国人が喜びそうな「ニッポン」を具現化したというところでしょうか。
窓から覗けば多くの飛行機が出発の時を待っていました。
24時間運用の空港ならではの光景ですね。
なんかターミナル内を俯瞰できそうな階段があったので行ってみると・・・
ちゃんと親柱の銘板まで再現されていますが、「はねだ日本橋」というそうです。
実物の方は首都高が覆いかぶさり地味な存在になっていますが、この姿で残っていたらもっと観光名所として人気だったでしょうね。
と言った所で時刻は既に1時近く・・・流石にそろそろ寝床を定めて寝ることにします。
成田空港と違って深夜便で出発する人たちもいて横になれるようないい場所は既にほとんど押さえられてしまっていて、ベンチに着座状態で寝るしかなくなりましたw
まあ、揺れない夜行バスだと思えばいいでしょうw
熟睡とまでは行かなかったものの、意外と寝ることができました。
そして、目を覚ました私は京急に乗って国内線ターミナルを目指します。
ターミナル間の無料シャトルバスもあるのですが、早朝は本数が少なく、所要時間も掛かるので手堅く京急で移動することにしました。
ちなみに、国際線と国内線を乗り継ぐ人は京急または東京モノレールを無料で利用できる乗車票をもらえる制度があるそうですが、私は宿代わりに国際線ターミナルにいただけなので、大人しく普通運賃を払って乗りましたw
国内線ターミナル駅には何度か来ているので駅名標だけ撮ったらさくっと搭乗手続きを済ませます。
エア・ドゥを利用するのは初めてでしたが、スムーズにチェックインできました。
搭乗口にやって来ましたが、まだ搭乗は始まっていないようで少しばかり暇です。
暇つぶしに窓の外を眺めてみたら見えたもの・・・
見たことない航空会社だなぁ・・・なんて思っていたら政府専用機じゃないですか!?
これから乗るエア・ドゥの飛行機です。
初のエア・ドゥだけに楽しみですね。
羽田→旭川 空の旅
今回は余裕で窓際を撮れたこともあって、いくつか写真を貼りつつ「機窓レポート」としたいと思います。
↑離陸シーンの機窓です。
高層ビルの多い東京でもスカイツリーはすぐに見つけられますね。
離陸後の上昇も終わり巡航高度に達するとドリンクサービスも始まりますが、LCC慣れしてしまった私としては、無料でドリンクが提供されるだけでも感激w
雲がかかっていて地形が判然としませんが、恐らく津軽海峡辺りだと思われます。
着陸態勢に入り高度を下げていきます。北海道は東京とは打って変わり快晴のようです。
↑着陸も動画でどうぞ
こんなパネルが出迎えてくれました。
それにしても、猛烈な旭山動物園プッシュw
せっかく来たのでターミナルビルくらいは撮っておきましょう。
駅取材ならぬ、空港ターミナル取材?w
旭川電気軌道
そんなわけで旭川空港に降り立ったわけですが、今回の旅の起点は旭川駅であり、バスに乗って移動する必要があります。
旭川市内へのリムジンバスは旭川電気軌道が手掛けておりそれを利用します。社名からして路面電車でも走らせていそうですが、実際にかつて旭川市内で路面電車を走らせていた会社でして、路面電車全廃によりバス会社となった今もそのままの社名で存続しています。
看板に隠れてしまっていますが、こちらが旭川電気軌道のバスです。
行先はざっくり「旭川市内」なんて書き方ですが、実は旭川駅が終点ではなく市内各所の停留所にも立ち寄り、6条9丁目というところが終点になるため、分かりやすく「旭川市内」でまとめたんでしょうね。
こんな長閑な景色の中をバスは進みます。
面白かったのが、車内で旭川の観光名所などをPRする動画が流されていたことですが、それもなんと音声付きw
流石にアナウンスが流れている間はアナウンスが優先されるようですが、バス停を通過した時以外はずっと動画の音声が車内に流れ続けるという面白いことになっていましたw
田舎でたまに見かけるバスの廃車体・・・
倉庫にでもしているのか、マニアが買い取ったはいいが満足なメンテナンスができなかった結果なのか・・・
バスの方はひたすら田園風景を進む一本道かと思ったらロードサイド店が増えてきて、気づけば旭川市内という感じだったので特筆すべき事はありません。
が・・・代わりに富良野線についての余談をしておきましょう。
今日も乗る富良野線はJR北海道が「単独での維持が困難な路線」の1つとして名前を上げており、存廃問題が出ている路線ということになりますが、西聖和と千代ヶ岡の間で旭川空港の数キロ近傍を掠めるように走っています。
そして、過去には鉄道での旭川空港最寄りとなる千代が丘駅と旭川空港を結ぶ連絡バスが試験運行されることもあったようですが、旭川や富良野からの直通バスと比べて余計に乗り換えが必要な不便さもあり利用は伸びず、定着には至らずに現在の富良野線は旭川空港アクセス路線としての使命は全く果たせていない状態なのが現状です。
そこで、西聖和駅付近から旭川空港へ分岐する支線を建設して空港連絡鉄道として活用してはどうかなんて声もあるようですが、現状では妄想の域を出ないようです。実現すれば暗い話題続きのJR北海道で久々の前向きな話題になるんですけどねぇ・・・
バスはこのまま旭川市内を走っていきますが、全員降りてしまいましたw
ようやく今回のメインへ
既に4000字も使っていながら、京急に乗って申し分程度の鉄分を差し込んだ以外は、空港、飛行機、バスの話だけでここまで来てしまいましたが、ここからが今回の旅のメインとなります。
駅の方は前にも訪れていますから写真は無しで構内に入ります。
ここで青春18きっぷに日付を入れてもらって、18キッパーに変身します。
そういえば、「ライラック」という愛称が使用開始(厳密には復活)してから初めての北海道入りでしたね。
しかし・・・18キッパーの宿命で特急には乗らずに鈍行列車ですw
そろそろ置き換えの発表も出たキハ40系ですが、乗るのはこれではありません。
沿線で有名なラベンダーに因んでか、ラベンダー色の帯をまとったキハ150形で富良野を目指します。
富良野線
北海道入りして最初の乗り鉄は富良野線です。旭川と富良野を結ぶ路線であり、沿線の美瑛を始め観光地を抱える観光路線として利用されています。歴史をたどれば旭川~釧路間のルート(十勝線・釧路線)の一部として開業し、旭川~釧路間の広域輸送を担っていましたが、現在の根室本線のルートである滝川~富良野間が開業すると遠回りな旭川経由は富良野線として分離されて現在に至ります。
現在の運行形態としては普通列車のみという典型的なローカル線であり、かつては旭川~帯広間の都市間輸送を目的とした快速列車が走ったこともあるようですが、いずれも廃止されています。
しかし、観光シーズンともなると「富良野・美瑛ノロッコ号」という観光列車が運行されるなど、特色ある路線になっています。
それにしても、意外と混み合っていて席にありつけないというw
ラベンダーのシーズンは8月までで、この旅行を実施した9月はもうシーズンオフのはずなんですが、ラベンダー以外のものが目当ての観光客も多いんでしょうね。
観光客の多くが降りる美瑛駅。
ここでようやく座ることが出来ましたw
旭川空港からのバスと同じような景色の中を進み富良野駅を目指します。
富良野駅
富良野線完乗を果たして富良野駅でしばらく滞在します。
階段には写真が仕込まれていたりと観光地らしい駅になっていました。
現在は台風被害による長期運休となっている帯広方面の案内もそのままになっていました。
また列車で帯広方面に通り抜けられるようになるといいですねぇ。
ここから発車するのは東鹿越行きです。
今日の最終目的地も東鹿越の先にある帯広ですが、快速「狩勝」に乗車したいという目的もあったため、これには乗らずに見送ることにします。
富良野線の列車と並べてみる
それにしても、根室本線はキハ40系が未だに主力なんですね。
↑発車シーンです。
改札へ通じるホーム(通路?)には歓迎の横断幕もあり、やっぱり観光地の雰囲気が強いですね。
このあたりは主要駅以外は無人駅という状況でしょうし、不正利用が多いのかもしれません・・・
面白かったのがこれです。日本地図に見立てて各都道府県が張り出されているのですが、めくると・・・?
東京をめくってみました。
北海道新幹線の効果で富良野からでも鉄道だけで東京まで当日中に到達可能になったんですね。
まあ、旭川空港から空路で羽田に飛んだほうが費用的にも安いでしょうから、このルートを使うのは飛行機がどうしても苦手で乗れないという事情があるか余程鉄道での移動にこだわる人じゃないと選ばないでしょうけどねw
我が故郷の福岡をめくってみました。
新幹線を乗り継げばなんとか当日中には到達可能なんですねぇ。
まあ、移動で1日使ってしまいますから、始発で出発して最終で到着みたいな行程なんでしょうけどw
他の都道府県と鉄道網がつながっていない沖縄を別として最南端の鹿児島です。
意訳「飛行機で行け」ってことですね、分かりますw
それにしても、駅前にも駅名標があるのは記念撮影用なんですかね。
駅前ロータリーです。観光拠点にする人も多いのか、観光客向けと思われるお店も点在していますね。
北海道を訪れる度に思いますが、北海道ではこういう名前の通りが多いですよね。
どうやら都市計画道路というものが関わっているようで、区分、規模、一連番号の3つの番号が路線名に振られることとなっており、この標識の場合、3・4・10ですから、区分の3は幹線街区の意味であり、規模の4というのは代表幅員16m以上22m未満の意味であり、一連番号が10ということになるようです。
私が道路行政に通じているわけではないし、あくまで旅行記ですのでこれ以上深追いはしません。更に詳しい情報はWikipediaあたりを当たって下さいw
こちらはバスターミナルで、ふらのバス旅行センターも併設しているようです。
当駅に立ち寄るバスの中でも特筆したいのがこの「ノースライナー」です。帯広~旭川を結ぶ都市間バスであり、狩勝峠経由と三国峠経由がそれぞれ運行されていますが、富良野に立ち寄るのは狩勝峠経由のみであり、3往復が設定されています。
なるほど、真ん中にある物体はワイングラスをイメージしていたんですね。
↑なんとなく動画でも撮ってみましたw
という感じで富良野駅のレポートは以上になりますが、「狩勝」に乗るために滝川へ向かうのに接続が悪く乗り換え待ちが長く発生するため、一旦富良野線を引き返して中富良野駅へ立ち寄ることにします。
中富良野駅
暇つぶしにやってきた中富良野駅でも軽くレポートしていきます。
↑乗ってきた列車の出発を見送ります。
それにしても、変わった警笛ですね。
相対式2面2線で構内踏切で連絡するという地方ローカル駅あるあるな構成です。
このラベンダーの妖精とやらはオリジナルキャラクターなんでしょうか。
駅前広場への路線バスの乗り入れはなく、代わりにタクシー乗り場が整備されていました。
ちなみに、駅から少し歩いた国道上に中富良野というバス停があるようですが、富良野線と並行して走る路線しか停車しないので乗り換える意味はなさそうですw
なお、有名なラベンダー畑のあるファーム富田はそのままズバリな名前のラベンダー畑駅が最寄りですが、これは臨時駅であり、6月~10月の間にしか営業しない上、「富良野・美瑛ノロッコ号」以外の列車は基本的に停車しないため、営業期間外や「富良野・美瑛ノロッコ号」以外の列車でファーム富田などへ向かいたい場合は中富良野駅が最寄りとなります。実際、駅取材をしながら観光客の姿を多く見かけました。
やたらと立派な作りですが、これも冬場の風雪対策なんですかね。
ちゃんと路線名の標識が設置されていました。
「ベベルイ中富良野停車場線」なんてまた、変わった名前ですが、ベベルイは富良野町内の地名であり、ベベルイを起点として、中富良野駅に至るということでこの名前になっているようです。
カタカナ地名はいかにも北海道らしいです。
バス停がありましたが、これは中富良野町営バスだそうで、生徒の通学のためのスクールバスを一般の町民にも開放しているという感じのようです。
ここで近くにセイコーマートがあるらしいのでそこで軽食調達をしてから駅に戻ります。
駅前にあった倉庫ですが、凄まじい勢いで立入禁止を訴えていました。
観光客が観光施設と間違えて入ってきてしまうんですかね。
ハングルと中国語での注意書きもありました。
北海道は今や外国人だらけですしねぇ・・
ちなみに、これから乗る列車は普通列車でありながら、鹿討と学田の2駅を通過してしまい、中富良野の次は富良野までノンストップという列車です。普通に快速を名乗ってよさそうですけどねw
普通列車の車中で見かけた外国語表記のステッカーなんかを貼ったら記事は根室本線へと飛びます。
富良野より根室本線で滝川へ
富良野から乗り換えた根室本線で滝川を目指します。この区間は富良野~旭川~滝川という遠回りなルートを短絡すべく整備された新ルートということになりますが、現在は更に短絡された石勝線ルートの開業で優等列車や貨物列車はそちらにシフトしてしまい、快速「狩勝」を除いては普通列車しか走らない閑散線区となっています。
一応、富良野観光の足として「フラノラベンダーエクスプレス」という臨時特急が設定されることもあるのですが、富良野~札幌の都市間輸送としては高速バスに押されてしまっているようです。
根室本線の最閑散区間である新得~富良野間ほどではないにせよ、この区間の存廃問題も予断を許さない状況です。
さて、富良野駅を出発した列車は最初の停車駅となる野花南へ向けてひた走りますが、この1区間がやたらと長いw
距離にして19.4kmもあるんですが、昨春のダイヤ改正時にこの間にあった島ノ下駅が廃止されたためにこのようになっているようです。島ノ下駅がある頃でさえ野花南駅までは13.9kmあったようですから、いずれにせよ長いですけどねw
気温計ですが、その指し示す気温に注目
28度ほどを示していますが、実は非冷房車だったのですw
そのため、皆窓を開け放っていましたが、トンネルに入ると凄まじい轟音と強風が車内を襲いますw
今や列車に冷房は標準装備という時代ですし、そもそも窓が開かない列車がほとんどの所、ここではまだ古き良き時代の鉄道旅行を体験できるわけですね。
なんて、最大限好意的に書いてみましたが、やっぱり暑いw
音鉄的には空調のノイズを排除して迫力ある音を楽しめるというメリットはありそうです。
特に、富良野~野花南間はダム建設に伴う付け替えで長大トンネルが存在するためこの迫力はすごかったです。
芦別、赤平といった駅で多少の乗車があったと思えば滝川が近づいてきました。距離にして54.6kmある滝川~富良野間ですが、間に7駅しか設置されていないため、乗っていると意外と長く感じませんでした。
789系「カムイ」と並走しつつ滝川駅に到着します。
滝川駅
「狩勝」に乗るためにわざわざ目的地の帯広とは反対方向の滝川にやって来たわけですが、「狩勝」の時間までまだまだ暇です。
しかも、その間の暇つぶしに旭川まで行くのにも接続が悪く暇を持て余すため滝川駅もレポートします。
改札口です。本線の特急停車駅だけに自動ドアまで付いていました。
駅前の様子ですが、駐輪場がやたらと立派でした。利用者の多くは自転車で駅へアクセスしているんですかね。
駅前にあるこのスマイルビルという商業施設ですが、入ってみると数店舗のテナントが細々と営業を続けているだけで、かなり寂れてしまっていました。
地方都市の現状を象徴するような光景ですね・・・まあ潰れていないだけマシなのかもしれませんけど・・・
あと、駐輪場の屋根にソーラーパネルが付いていました。エコな自転車を止める場所もエコに・・・ということなんですかね。
なるほど、滝川市はグライダーを飛ばすのに必要な上昇気流が発生しやすい土地柄ということで、グライダーの街として売り出していたんですね。
市内には「たきかわスカイパーク」という施設もあり、インストダクターの操縦するグライダーに同乗すると言う形で、誰でもグライダーでの空の旅が楽しめるそうですよ。
心なしか駅舎よりも立派に見えるこの建物は北海道中央バスの滝川ターミナルです。
ようするにバスターミナルですね。
内部ですが、昭和の雰囲気ですねぇ。
でも、地方のターミナルらしくて好きです。
バスの自動券売機も設置されていました。
以前の旅で宮古駅前のバスターミナルに設置されているのを見た覚えがありますが、東北・北海道では多いんですかね。
それにしても、タッチパネルさえ当たり前になりつつある現代で、モニターはなく物理ボタンだけというのもまた珍しいw
乗り場にも入ってみました。バスが頭から突っ込むタイプの乗り場のようです。
首都圏で言えば東京駅八重洲口と同じですね。
北海道中央バスの市内バスです。
ここからは滝川市内の路線のほか、新十津川方面、赤平、芦別方面のローカル路線が出ており、まさにターミナルになっています。
↑浦臼行きのバスが発車していきます。
それにしても、こういう構造のバスターミナルは一旦バックしてから発車になるのは仕方ないとして、誘導をする人がいないというのはどうなんですかねw
今度は高速バスもやってきました。
主力の札幌行き「たきかわ号」の他、滝川ターミナルを経由して新十津川、留萌方面に向かう「しんとつかわ号」「るもい号」も乗り入れています。
北海道も高速道路の整備が進んで高速バスが発達してきているようですが、九州と違ってそのまま行先の地名を付ける安直なネーミングが多いのが特徴ですねw
↑高速バスも発車シーンをどうぞ
ベンチですが、クッションが効いていて駅にあるベンチより豪華だなと思ったくらいで滝川ターミナルを後にして駅に戻ります。
お次に乗るのは721系の旭川行きです。711系時代にもこの区間を普通列車で乗車したことがありますが、721系での録音も揃えてしまおうとの意図での旭川往復です。
が・・・特急「カムイ」が先行するようなので、それを撮ってからにしますw
↑発車シーンを撮ったら車内に戻ります。
函館本線自体は何度も乗っているのでレポートはなしで記事は旭川に飛びます。
え?旭川はもうレポートすることないんじゃないかって?
大丈夫です。鉄道じゃないけどちゃんとネタがあります。
旭川駅にて
721系に揺られてやってきた旭川駅です。今回の旅の実質的な起点となった駅に戻ってきた形になりますが、ここで40分程度折り返し待ちがあるため、一旦駅から出ることにしました。
721系とキハ40系の並びなんかも撮ったらすぐさま改札へダッシュ!
向かった先は「らーめん山頭火」というお店です。
チェーン展開もしているそうで、ラーメン通の方ならご存知の方も多いかもしれませんね。
せっかく滞在時間があるならばとあえてここまでしっかりした食事は取らずに旭川ラーメンを昼食にすると心に決めていたのでしたw
余計な撮影もせずにお店に直行したこと、そして昼メシ時を過ぎた時間だったことも幸いして待たされること無くラーメンにありつけたため、余裕を持って食べることが出来ました。もちろん美味しく完食です。
それでは、721系で来た道を引き返して滝川へ戻りますが・・・?
ちょっと寄り道
721系で滝川へ戻ってきましたが、ここでも「狩勝」まで1時間近く時間を持て余してしまいます。
そこで、時刻表をめくって調べてみると、一旦1駅通り越す形で隣の砂川駅に立ち寄って戻ってくるとちょうどいい塩梅で時間が潰せることが分かりそのようにしました。
どのみち滝川では特急退避のため停車するようだったので、それを撮ってから砂川へ向かいます。
やってきたのは789系0番台の「ライラック」
「スーパー白鳥」で乗って以来の久々の再会となりました。
ヘッドマーク部分も撮っておきます。
それにしても、虫の死骸なのか汚れがすごいw
ちなみに、「カムイ」も「ライラック」も札幌~旭川間の特急ですが、わざわざ愛称を区別している理由について解説しておくと、北海道新幹線開業に伴って「スーパー白鳥」が廃止され運用を失った789系1000番台を老朽化した785系の後継として札幌~旭川間に転用するにあたり、789系1000番台は5両編成でグリーン車なしのモノクラス編成であるのに対して、0番台は6両編成でグリーン車が連結されており、設備の差を利用者にわかりやすくするという意味合いで愛称を分けたようです。
また、昨春のダイヤ改正より稚内・網走方面からの気動車特急の一部が函館本線に直通せず旭川で折り返す形に見直されましたが、これと接続する札幌~旭川間の特急は「ライラック」とすることで長距離利用者にも配慮しているようです。
↑発車シーンを撮ったら普通列車に戻って砂川を目指します。
予定外の駅取材 砂川
滝川での滞在時間の暇つぶしとしてやってきた砂川ですが、特急退避で停車時間があったこともあり、実質15分程度しか滞在できないというオチでしたw
よって、足早にレポートしていきます。
まずは駅名標
現在は分岐路線のない単純な途中駅となっています。
当駅はやたらと広い構内を持っていますが、雑草が生え放題で今は使われていない側線群なんでしょうね。
元々当駅は周辺にあった炭鉱へ伸びる支線との分岐駅として設けられたという経緯があり、日本の炭鉱が元気だった頃は石炭を満載した運炭列車がひしめいていたんでしょうね。
自由通路的なものなのか、構内を跨ぐ陸橋のようなものがありました。
切り欠きホームを撤去した痕跡のようですが、かつては函館本線上砂川支線と歌志内線という2つの支線が伸びていたので、その列車が発着していたものかもしれません。
歌志内線という名前が出たのでついでに触れておきますが、砂川という名前はアイヌ語地名の意訳だったりします。元々当駅周辺はアイヌ語で「オタ・ウシ・ナイ」と呼ばれており、日本語に訳すと砂の多い川という意味になるため、意訳して砂川駅と名づけられたようです。歌志内線の方はこの「オタ・ウシ・ナイ」に漢字を当てて音訳して歌志内となっています。かつて炭鉱で賑わった歌志内市は現在でも独立した市として存在していますが、砂川市と歌志内市で同じ地名が由来でありながら似ても似つかない違う名前になっているという面白い状態になっていますw
駅舎より自由通路のほうが新しそうで立派なのはどうなんでしょうw
駅前広場です。
石炭輸送という使命を失った現在は砂川市の玄関口という役割にシフトしており、市内各所への市内バスや歌志内線、上砂川支線の廃止代替バスも乗り入れており交通結節点となっています。
そのおかげで、分岐路線を持たない駅ながら特急のほとんどが停車する好待遇を受けており、北海道にしては珍しく利用者も増加傾向にあるんだとか。
ホームに戻って列車を待っていたら見つけたこれw
補強工事か何かでこうなってしまったのかもしれませんが、ものすごく肩身の狭い駅名標w
それでは、滝川に戻って「狩勝」に乗ることにしましょう。
快速「狩勝」 滝川→帯広
滝川に戻って来て乗車するのは快速「狩勝」です。単純に根室本線と富良野線を乗りつぶすだけなら当日中に往復して戻ってくることも可能でしたが、この「狩勝」に乗りたいがためにこんな行ったり来たりする遠回りな行程になりましたw
不通区間があるため、全区間乗車はできませんが、正式に根室本線富良野~新得間が廃止されてしまえば「狩勝」という列車名も消滅する可能性が高いですし、今のうちに乗っておこうというわけです。
既に入線していました。
キハ40系による快速というのもレアな気がしますし楽しみです。
発車標です。
まさか列車名は表示しないタイプ?と思ったら・・・
サボも快速だけでした。
っていうか、ちゃんと東鹿越行きのサボが用意されているのに驚きましたw
それでは発車となります。車内は時間帯的に高校生が目立ちます。
滝川を発車した「狩勝」は東滝川は通過して赤平、茂尻と停まっていき、平岸も通過したら後は東鹿越まで通過駅はありませんw
実質各駅停車と言ってしまってもいいんでしょうが、北海道は元々駅間距離が長いので通過する駅を設定しにくいんでしょうね。特に富良野~新得間は元々の本数が極端に少ないので下手に通過駅を設定してしまうと通過駅の利用者の利便を大きく損なってしまうというのもありそうです。
乗っていた高校生も途中駅で多くが乗りてしまいガラガラの乗車率で富良野までやって来ました。ここでまた乗ってくる人もいましたが、それでも結局ガラガラw
ボックスシートを独り占めできるという乗っている側からしたらありがたいけど鉄道会社的には困るであろう乗車率で東鹿越を目指します。
不通区間がある影響で一時的にバスにシフトしているのもありそうですが、元々の旅客流動が少ない区間であるのも間違いないですね。
東鹿越に到着しました。山の中で日没後ということでかなり暗く寂しい印象です。
普通の駅名標はホームの端の方にあったのか見当たらなかったので縦型だけw
薄くなってしまっている釧路方面の案内とともに列車を撮ってみました。
現実はかなり難しいのでしょうが、再びここから列車で釧路方面へ行ける日が来ることを願っています。
駅前で待っていたのは”ふらのバス”でした。
代行バスは”ふらのバス”が担当しているようですね。
明日もここを通って滝川へ抜ける予定ですが、夜の写真ということで最後に1枚撮ったらあとは新得までバスに乗るだけです。
しかし、既に真っ暗で車窓も見えませんし、詳しいことは翌日のレポートに譲るとして記事は新得に飛びます。
代行バスを撮ったら駅へ入ります。
翌日はここでまとまった滞在時間があるので駅取材もその時に譲ることにします。
発車標にちゃんと「狩勝」が表示されていていました。
ここまで来れば特急もあるので賑やかですね。
ですが、ホームは閑散としていました。いくら特急があるとは言え、この時間の利用者は限られるんでしょうね。
駅名標です。
落合駅が掲載されているのも廃止されてしまえば見られなくなりますねぇ。
こっちのサボにはちゃんと「狩勝」の名前がありました。これは嬉しいですね。
ちなみに、今回は帯広で降りてしまいますが、そのまま普通列車として池田まで運行されます。
そうそう、時刻表を見ていて驚いたんですが、代行バスを挟んでおきながら新得~帯広・池田間のダイヤは被災以前の通常ダイヤをそのまま踏襲したものになっているんですね。いくらなんでも代行バスとなれば所要時間は列車より伸びるはずなのにおかしいなと思ったら、所定ダイヤでも新得で30分近く停車する設定になっていたんですね。これなら代行バスにしても所定ダイヤで間に合うのは納得ですw
あと、ここから先の停車駅ですが、十勝清水、芽室と停車したらもう帯広であり、「狩勝」の中で最も快速らしい走りをしている区間といえますね。
この区間を特急ならノンストップで結びますが、その間2駅停車するだけというのは快速としては十分な速達性だと思います。
帯広でゴール!
1日目の活動はここ帯広駅でゴールとなります。
前回も訪れたことがあるのであまり細かい撮影はしませんが、気になったネタを取り上げたら1日目のレポートは終了となります。
夜の10時前ともなるとコンコースも誰もいませんw
以前訪れた時は真っ昼間で活気づいていただけになおさら寂しく感じます。
東武鉄道のSL「大樹」のポスターが貼られていました。関東の鉄道のポスターを貼ってどうするんだと思うも、確か「大樹」の牽引機であるC11形207号機はJR北海道が所有するものをリースするという扱いだったはずなのでJR北海道も大いに関係あるわけですね。
本物はバスに乗っていかないと見ることは出来ませんが、プチ幸福駅が構内にあり、観光案内所となっています。
駅前の様子を撮ったら撤収してホテルへ向かいますが、まだやり残していることが1つ。
それは、帯広名物の豚丼を頂くことです。前回訪問時も頂いたのですが、その美味しさに魅了され、次回訪れたときには絶対食べるぞと決めていたのでした。
しかし、調べてみると豚丼を提供する店のほとんどは遅くとも19時~20時くらいには閉店してしまう店がほとんどで、22時前に到着しても食べられないようでした。
それでも諦めきれず執念深く調べると市内のラーメン屋さんで豚丼を提供する店があり、そこなら夜遅くまで営業しているという情報をキャッチしました。
材料がなくなり次第終了という注意書きもあったので入店するまでは食べられるかどうか分からない状態でしたが、果たして・・・?
はい、普通にありました。この時間では食べられないだろうと半ば諦めていただけに喜びも一入。
念願の豚丼も頂けたことですし、あとはホテルでゆっくり休んで翌日に備えます。
1日目の記事はここまでとして、2日目以降は追ってレポートしますのでしばらくお待ち下さい。
~追記~
2日目も公開しました。