2泊3日で実施した北海道遠征の2日目です。
なお、1日目の記事をご覧になっていない方はそちらからご覧頂くことをおすすめします。
2日目の概要
2日目となる今日は遠軽からスタートしてまずは普通列車で一旦北見へ向かい、折り返す形で特別快速「きたみ」で一気に旭川まで向かいます。旭川到着後は当麻行きで当麻まで1往復、更に上川行きで上川まで1往復という一見すると謎の行動をしますが、これは旭川~上川間でキハ40系による普通列車に乗車しておきたいという理由から選んだものです。とすると当麻への1往復は?となりますが、これは単に時間が余ってちょうどいい時間に当麻行きがあったから乗ってみようという理由ですw
もっともらしい理由をつけるならば、どちらかが万が一キハ40系以外の形式による運行だった場合の保険や、同じ区間を重複して乗っておけば車内が騒がしいなどの事態があっても綺麗な録音を確保しやすくなるといったメリットがある(はず・・・)
で、最後ですが、旭川から臨時快速列車で北見まで移動してゴールとなります。この臨時快速が今日の行程の中では最大の目玉とも言えそうですが詳しくは記事中で説明しますのでここでは乗るということだけ書いておきます。
というわけで、遠軽からスタートして北見でゴールするのに旭川へ行ったりまたちょっと引き返したりと、「三歩進んで二歩下がる」ような行程になっていて、なかなか長い行程になっています。
朝の遠軽からまずは北見へ
昨晩宿を取った遠軽からスタートして始まる2日目ですが、まずは普通列車で北見を目指します。
遠軽から北見方面への始発列車は6時25分発ですが、折返しの特快「きたみ」が北見を出るのが10時28分であり、始発で行っても北見で待ちぼうけを食らうだけということもあってその次の8時33分発網走行きをチョイスしました。
それにしても、高校生が登校するには微妙に遅い時間帯ですし、北見市内への通院や買い物需要を狙った設定なんでしょうかね。
昨晩は真っ暗でよく見えませんでしたが、明るいうちに見ると随分とカラフルな駅舎だったんですね。
階段に描かれている花の絵もシンプルながらアクセントになっていていいと思います。
駅前広場です。
そういえば、広場のど真ん中が駐車場になっているみたいですが、これは車で駅までやってきて列車に乗るという利用パターンがあるということなんでしょうか。
待っていたのはキハ40系でした。
実はこの便はキハ40系が充当される確証を持っていたわけではなく、来たらラッキー程度に考えていたのですが、普通にキハ40系が来てくれてよかったです。
昨日の記事をご覧頂いたなら分かると思いますが、昨晩乗車した遠軽行きはキハ40系+キハ40系+キハ54系という編成であり、キハ54系が遠軽方面の先頭に連結されていました。
これを見て、キハ40系2両とキハ54系1両に分割してキハ40系は朝一番の高校生の通学対策で2両運転として、その次の私が乗る便はもう高校生の登校時間帯を過ぎているため単行のキハ54系が来るのではないかという予想を立てていたのですが、いい意味で裏切られました。
となると、昨日の編成は素直に3両で網走へ向かったのか・・・
どういう運用になっているのかが気になってきますが、無事にキハ40系に乗れることだけは間違いないので深追いはしないこととしましょうw
昨晩取り上げた案内板ですが、ちゃんと稼働しているようでした。
これで名寄本線の表示も光ったら垂涎モノですが、無理でしょうね・・・w
それでは乗車です。この日は土曜日であり、部活などで登校する高校生もいそうですが、客層は北見へ買い物へ行くであろうご老人がメインでした。
昨晩北見の街を少しだけ見てきましたが、お店も揃っていて石北本線沿線の人がこのあたりで買い物へ出るとしたらやっぱり北見なんでしょうね。
石北本線といえば過酷な峠越えの路線というイメージが強かったですが、遠軽以東はそれほどでもなく、長閑な田園風景が広がりました。
ちなみにいうと、石北本線って最初に乗ったときの「オホーツク」も、そして2度目となった昨晩も真っ暗な中の乗車であり、ちゃんと車窓を見るのはこれが初めてでした。
生野駅は通過して生田原となりますが、生田原~西留辺蘂は間に1駅も無いにもかかわらず30分以上をかけてようやく走り抜けます。この区間は18.5kmもあり、首都圏近郊なら特急列車の停車駅の間隔でもおかしくない距離ですが、この間に1駅もないのが北海道スケールですw
なお、一昨年(2016年)まではこの間に金華駅という駅がありました。
西留辺蘂あたりからは北見市近郊区間と言える区間になるのか、乗ってくる人がチラホラといて街が近づいていることを実感させました。また、ここからは数分おきに駅に止まるので「鈍行らしい鈍行」という走りになっていきます。
北見駅
昨晩も軽くご紹介した北見駅ですが、明るい写真を撮っていなかったのでそのリベンジがてらレポートしていきます。
乗ってきた列車です。列車は網走行きであり、ここが終点ではありませんが、当駅で何と51分も停車するためしばらく動きません。
乗客もほとんど降りてしまったようで、遠軽~網走の通しでの乗車はあまり想定されていないダイヤなんですかね。
右側通行の看板とか昭和初期が舞台の映画のセットだと言われても違和感がない古さw
そんな全体的に古めかしい印象の北見駅ですが、それに不釣り合いな真新しい跨線橋のようなものがありました。
大方、最近になって自由通路を新設したとかでしょうね・・・w
私が次に乗る特快「きたみ」となるであろうキハ54系が既にホームで待機済みでした。
なお、これはキハ54系であることを知った上で選んでいるので、キハ40系じゃなくても決して外れじゃないです。
そういえば、ネットの情報ではちゃんと専用のサボがあったようなのですが、うっかり付け忘れていたのか分かりませんが、いくつかの写真を確認してもサボの存在を確認できませんでした。
いくらなんでもサボが着いていて撮らなかったとは考えづらいですしね・・・
幕はシンプルに「快速」・・・ってあれ?w
「きたみ」って特別快速だよなぁ?w
サボを見ると東相内行きに充当されるようですが、東相内行きって15時22分発まで無いんですよね。
・・・ってことは、ここで5時間以上待機!?
あと、当駅には貨物駅も併設されており、街中にある貨物駅という意味ではレアですね。
特別快速「きたみ」 北見→旭川
既に写真は貼ってしまったので列車の写真は貼らずにいきなり解説から始まりますが、特別快速「きたみ」は北見駅と旭川駅の間を1日に1往復運行されている特別快速であり、JR北海道では唯一の「特別快速」という種別を名乗っています。
同区間には特急「オホーツク」「大雪」も走っているわけですが、元々はJR発足直後の1987年に旭川~北見間を走り始めた都市間バス「特急石北号」への対抗として、臨時の急行「大雪」を設定しますが、後にバスとの料金差を小さくする意図から翌1988年に種別を特別快速と改め、乗車券のみで乗れる形となりました。
最初は臨時列車として設定されていましたが、すぐに定期化され、現在まで毎日1往復運行され続けています。
デビュー時は旭川~北見間を3時間を切る所要時間を実現していましたが、1995年に遠軽~北見間は普通列車を統合する形でほぼ各駅に停車するようになって所要時間が20分ほど伸びてしまい、現在は3時間20分程度となっていますが、それでも特急とはわずか20分ほどの差しかありません。
1日1往復であり、午前に北見発旭川行き、夕方に旭川発北見行きが走る設定であり、当然特急とは時間帯を分けて棲み分けていますが、特に18きっぷシーズンでは石北本線を一気に通り抜けられる便利な列車としてキッパーで混雑することもあるようです。
また、現在はキハ54系単行(繁忙期は2両の場合あり)で運行され、車両もごく普通のキハ54系ですが、デビューから2000年代前半くらいまでは専用車両が充当され、長時間の乗車となることから車内での喫煙が認められ灰皿が設置されており、自販機があったり、新聞のサービスがあるなど、スピードだけでなくサービスでも特色がありましたが、車内の禁煙化、自販機の撤去、新聞サービスの廃止を経て、現在は車両自体はごく普通のものになっています。
それでは、乗車レポートへと入りますが、10時28分、「きたみ」は北見駅を定刻どおり発車しました。
前述の通り遠軽まではほぼ各駅停車となり通過するのは「きたみ」の運行開始以後に開設された西留辺蘂と、普通列車も大半が通過する生野の2駅だけであり、特別快速どころか快速としても微妙な設定になっています。
この区間では北見市近郊の利用者も若干見受けられましたが、大半は旭川方面へ乗り越す長距離客のようです。
特急料金を節約したい層はもちろん「きたみ」を選ぶでしょうし、仮にお金に糸目を付けないでとにかく早く移動したいという人であっても、特急がない時間の補完的な役割もあるため、時間帯によっては「きたみ」を選ばざるを得ない人もいるでしょう。また、旭川では札幌方面の特急と接続するダイヤになっているので旭川だけでなく札幌へ行きたい人にも恩恵があります。
一昨年までは駅だった金華信号場で対向の特急列車と離合しました。
ちなみに、現在西留辺蘂行きとして運行されている普通列車も西留辺蘂に折り返し設備がない都合上、回送で当駅まで走り、当駅で折り返して再び西留辺蘂まで回送されて西留辺蘂始発となる運用をしているようで、金華信号場が駅として現役だった頃は金華行きとして走っていました。
どのみち列車をここまで走らせるのならば廃止することはなかったのではないかという気もしますが、駅として維持していくとなるとホームの除雪やら駅舎の整備やらでかかる経費より駅を維持することで得られる利益のほうが小さいと判断したのでしょうね。
その後遠軽ではスイッチバックのため6分間停車がありますが、昨日、今朝と駅は見ているので車内で大人しく過ごしました。
遠軽から先はいよいよ特快の名に相応しい走りとなります。といっても時刻表を見ると上川までは瀬戸瀬以外は停車するため実質各駅停車のような気もしますが、これはかつて途中にあった駅がほとんど廃止されたため各駅停車のように見えるだけで、1駅間で20分~30分は走りっぱなしになるため、乗っているとそんなにこまめに停まっている感じはしません。
ちなみに、最初の停車駅の丸瀬布までは現存する瀬戸瀬以外に新栄野・伊奈牛という2駅があったため、廃止前は3駅連続通過でした。
駅の写真は撮れなかったのでこれで代替しますが、丸瀬布に到着です。
丸瀬布の次は白滝であり、1駅も通過しませんが、これもかつては間に2駅あって下白滝・旧白滝という2駅がありました。
特に旧白滝は、駅名で「旧」が付くのは非常に珍しくJRでは唯一、JR以外を入れても神戸市営地下鉄の「旧居留地・大丸前駅」しか例がなく、珍駅名としても知られていました。
これも一昨年に廃止されましたが、最後の定期利用者だった女子高生の卒業と同時に廃止という背景が注目されたこともありました。
また、これら以外に上白滝、奥白滝という駅もあり、本家の白滝駅を入れて5駅連続で「白滝」と付く駅が続いていたため「白滝シリーズ」と呼ばれてもいたようです。
その白滝シリーズも今や本家本元の「白滝駅」以外は全て廃止か信号場へ格下げされてしまいもはやシリーズとは呼べなくなりましたね・・・
白滝を出ると次は上川ですが、この間にもかつてはたくさん駅があって上白滝・奥白滝・上越・中越・天幕と5駅もありました。
しかし、いずれも廃止され、白滝~上川間は37.3kmもの間駅がないことになり、新幹線を除く鉄道の駅間では日本一となっています。特快「きたみ」もこの区間では40分近く走りっぱなしですし、普通列車ではなんと1時間近く掛かっています。車両性能の差もあるでしょうし、どこかの信号場で長時間停車するのかも知れませんが、普通列車で1駅に1時間かかるってスケールが違いますよね・・・
話しついでに触れると、このように現存する駅より廃駅の方が多い遠軽~上川間ですが、普通列車はわずか1往復しかなく、白滝~遠軽間の区間便を入れても2往復しか走っていません。もちろんこれ以外にも「オホーツク」「大雪」などの特急列車やこの「きたみ」もあるので実際に利用可能な列車はもう少しありますが、それでも仮にも”本線”を名乗る路線で普通列車が1往復って・・・
また、旭川方面の列車は16時台に遠軽を出るのでまだ普通に利用できる時間帯ですが、上川から遠軽への列車はなんと上川発が朝の6時11分であり、当然旭川方面からの接続列車もなく、上川に宿泊しないと利用不可能な列車となっています。(そういえば、上川駅周辺の宿で「石北本線始発列車利用に便利」と謳っているところがありましたw)
実を言うと当初の行程では上川~遠軽間も(特快「きたみ」を除いた)普通列車に乗車する計画で宿泊地も上川だったのですが、行程短縮の影響で断念することとなり、この閑散区間のみは普通列車としては乗れなくなりました・・・
だいぶ、文章が続いていたのでそろそろ写真も入れておきましょう。
この区間は峠越えともいえ、ひたすら山奥を分け入るような車窓が続きます。
この旅行は10月前半でしたが、山の中では紅葉もかなり色づいているようでした。
既に10駅ぐらいは乗った感覚ですがやっと1駅分乗って上川駅です。
ここからは普通列車もそれなりの本数(といっても2~3時間列車がない時間帯もありますが・・・)走る区間となり、上川からの乗車も多かったです。
ここからが「きたみ」が一番特別快速らしい走りをする区間ともいえ、あとは当麻、終点の旭川と停車していき、当麻までは7駅連続通過、その次の旭川までも6駅連続通過で、特急との違いは当麻に停まるかどうかだけです。
なお、昔は当麻に停車する「オホーツク」もあったので、その頃は特急と同じ停車駅と言えました。
先ほどとは打って変わり平野が続きます。
列車のスピードも上がり、気分も高揚します。
徐々に都会の景色に移り変わり、気がつけば旭川駅はもう目前です。
13時50分、「きたみ」は定刻通り旭川に到着しました。
旭川駅にて
北見から3時間以上乗りっぱなしで到着した旭川駅ですが、ここでは46分の滞在の後、当麻行き普通列車で当麻へ行きます。
その乗り換え待ちの間に少し撮影しましたので写真などご紹介していこうと思います。
キハ40系も撮ったらコンコースをぶらついたりしながら時間を潰し、当麻行きで当麻へ向かうことにします。
当麻へ1往復
先程も書いた通り当麻への1往復ははっきり言って時間潰しだったのですが、まだ旭川から帰る人達は少なく車内は静かであり、録音的には意味があったと言えそうです。
今度の列車は普通列車ですが、途中の北日ノ出駅を通過することくらいしか書くこともなく、メインは当麻駅のレポートとして書いていきますw
そういえば貼っていなかったサボを貼ったらあとは駅レポートですw
反対側のホームは土を盛ったままになっていて舗装のようなものはないというw
それでは元のホームに戻って改札を出ます。
といっても、当駅は完全に無人駅扱いになっていて改札の名残を残した出入り口というのが正確な表現になりますね。
駅舎内です。意外とたくさんのベンチがありましたが、訪れた時間帯は誰もおらずますます寂しい印象を与えていました。
「~停車場線」シリーズの「道道332号当麻停車場線」のヘキサ
これほど「危ない!」ことを強烈に教えてくれる標識はなさそうw
駅前にあったバス停です。
道北バスによって旭川と当麻を結ぶ、完全に石北本線に競合するような路線が運行されているようですが、こちらは深夜バスまで設定されるようで結構ドル箱なのかも知れません。
駅舎の一角は「アグリステーション当麻」という施設が入居しています。
こちらは農作物や加工品を売るお店のようです。
なお、当麻駅のご当地入場券はこの「アグリステーション当麻」に委託して販売しているため購入希望者はここを訪れる必要があります。
その隣の「当麻グリーンライフ」というのが、「アグリステーション当麻」を運営する法人のようで、その事務所・・・ですかね?
そういえば、駅舎に駅名が全然書いてないなと思ったらこんなところに書いてありました。
最初、あまりに目立たなくてこういうデザインなんだと思っていましたw
駅前にあったオブジェです。
このキャラクター(?)はお米がモチーフなんでしょうか?
それでは旭川へ引き返します。
旭川駅にて PART2
本日2度目の旭川駅ですが、ここでも少し撮影してまた上川へと引き返していきます。
サボを見るとなんと留萌行き!
実は1日に1本だけ函館本線から留萌本線に直通する列車があり、それだったようです。
とりあえず小腹も空いたので駅直結の立地にあるイオンモールのフードコートに入って食事を摂ることにしました。
今回は旭川ラーメンをチョイス。ついでにザンギ(鶏のから揚げ)も付けました。
ホームに戻ってもうちょっと撮影です。
今回の旅ではもう嫌というほど見てきた気もするキハ40系ですが・・・
↑こちらは発車シーンも撮りました。
更に続けて貨物列車も入線です。
789系「ライラック」
羽田空港へのアクセスに乗った京急線以来見かける”電車”となった721系
↑721系発車シーン
上川へ1往復
時間潰しの往復乗車のPART2ですが、今回は当麻~上川間で普通列車に乗っておくという意味ではちゃんと意味のある乗車となっています。
ただ、時間帯的に旭川から帰る人達が多い時間帯に当たったようで車内が騒がしかったので、当麻行きでも乗っておいて良かったです。
今回も道中はあまり書くこともないので上川駅のレポートがメインとなりますw
いきなり出落ち感がありますが、到着した頃にはもう真っ暗・・・
時期的に日没が早い上に北海道という土地ですからねぇ・・・
ホームです。2面3線となっており、折返し+行き違いの機能を効果的に集約した感じでしょうか。
↑入線シーン
↑発車シーン
それでは駅の撮影を再開します。
日没寸前の幻想的な光景が見られました。
都会じゃこういう光景はまず見られませんね。
ラッチっぽい遺構がありましたが、使われなくなってどれくらい経つのでしょうか・・・
さもここが層雲峡であるかのように書かれた歓迎のメッセージですが、層雲峡は同じ上川町内にあるとはいえ、当駅からはバスに乗り継いで30分もかかります。
とはいえ、鉄道駅としては最寄りであることに違いはないので嘘は書いていないのですが・・・
余談ですが、当駅以東の石北本線は北寄りに進路を取り、白滝・遠軽を経て北見へ通じていますが、一般国道として北見・網走方面へのメインルートとなっている国道39号は若干南寄りのルートを取り、層雲峡を経て留辺蘂から再び鉄道ルートと合流するようなルートとなっています。
IFの話にはなりますが、国道39号と同じルートで石北本線も建設されていたら層雲峡は鉄道でも行きやすい観光地になっていたでしょうね。
更に余談となりますが、かつて層雲峡森林鉄道という森林鉄道が当駅から分岐していて、わずかな期間ではありますが、層雲峡まで鉄道が通じていた時期があったようです。これが正式な鉄道に昇格して層雲峡への支線として残っていたら・・・などなど妄想が止まりませんがこれくらいにしておきましょう。
それでは改札を出ます。
寒冷地らしく扉装備ですが、当駅は朝や夜間以外は駅員がいる有人駅となっているため、当麻駅のように「かつて改札だった名残を残す出入り口」ではなく正真正銘の改札口です。
こちらは駅舎内から見た改札口です。
この時間帯は無人であり窓口も閉まっています。ここでもご当地入場券を買いたかったのですが窓口が開いていなければ買うことは出来ませんので残念ながらここは買えませんでした。
待合室もトイレや自販機まで備えていて、駅舎どころか待合室すらないことも珍しくないローカル駅にしては豪華な部類に入る設備の駅だと思います。
鉄道ネタではありませんが気になったので・・・
初音ミクを筆頭に鏡音リン・レン、巡音ルカ、カイト、メイコとそうそうたるボカロメンバーの描かれたポスターですが、赤い羽根共同募金のポスターのようです。
コミケ会場とかに貼られていても違和感がない雰囲気ですが、硬派なイメージもある赤い羽根共同募金もボカロを起用するんですね。
また、このポスターに描かれているボカロたちの開発元である「クリプトン・フューチャー・メディア社」が北海道の会社だというのも無関係ではないでしょうね。
それでは外へ・・・
出入り口も今風のデザインですね。
層雲峡温泉という著名観光地への玄関口ということでお色直しされているのでしょうか。
駅前には「上川森のテラス バスタッチ」というバスターミナルがあり、層雲峡温泉方面を筆頭に旭川・北見・紋別・釧路・帯広などへ都市間バスが出ているようで、交通結節点としても重要な駅のようです。
ただ、あんまりバスが充実しすぎると石北本線の立ち場が・・・
あとは旭川へ引き返すわけですが、実は次に乗る列車は遠軽発旭川行きとなっており、1日1往復しか無い白滝~上川間を走る普通列車となります。
これに遠軽から乗ることができていれば石北本線全線を普通列車で乗り通したことになっていましたが、結局遠軽~上川間のみ普通列車では乗っていないという微妙に消化不良な結果となりました。
この区間のためだけにリベンジするのも微妙ですが、キハ40系の運用が続くうちに機会があればやってみたいですね。
特に白滝→上川の1時間近くかけて走る1駅分という体験はぜひともしてみたい!
それでは、お次は本日3度目となる旭川に戻ります。
そうそう、上川から乗ってきた普通列車の最後尾はキハ54系であり、これがそのまま臨時快速に充当されると読んでいましたが、実際には違うようで臨時快速は別の乗り場に停車中でした。
臨時快速 旭川→北見
本日のシメとなる臨時快速ですが、例により解説から始めていきます。
この臨時快速は旭川から北見への下り列車のみが設定され、上り列車の設定がなく、運転日は金・土・日となっています。
運行区間が「きたみ」と同じですが、一応「きたみ」とは別個の存在として扱われているようで「きたみ」の愛称は用いられていませんし、停車駅も「きたみ」よりも少なく設定され、旭川を出ると当麻、上川、丸瀬布、遠軽、留辺蘂、東相内、西北見、北見と停車していき、「きたみ」が停車する白滝、安国、生田原、相内は通過となっています。
こちらは「きたみ」が”特別快速”なのに対し、”快速”ですが、「きたみ」より停車駅が少ないので、つまりは”特別快速”より停車駅の少ない”快速”になっているわけですが、まあ臨時列車ですしねw
この列車の目的は、札幌から北見方面への通常ダイヤでの最終列車となる「オホーツク3号」よりも1時間遅く札幌を発車する「ライラック35号」に旭川で接続することで、札幌から北見までの各停車駅への最終列車を1時間遅くする効果があり、これを活用すれば札幌の滞在時間が1時間伸びるというわけです。
去年(2017年)から運転開始され、以後金・土・日の運転が続いていますが、今の所定期化はされず、あくまでも臨時列車であり続けていることや、ネット上の情報ではどうも利用が芳しくないような話も聞きますし、乗れるうちに乗っておく精神で今回乗車を選びました。
幕は「サロベツ」でした。
以前乗った「サロベツ」はキハ183系でしたがもう宗谷本線で乗ることは叶いませんね・・・
待っていたのはキハ54系
「きたみ」と全く同じなのでさっさと乗ろうと思ったら・・・
それでは乗車ですが、気になったのはこのパンフレットでも入れるかのようなラック(?)です。
どうやら普段は宗谷本線をメインに運用される車両を持ってきているようですね。
それではあとは座席で大人しくすることとします。
19時55分に札幌からの特急「ライラック35号」が旭川に滑り込んできますが、乗り継ぎ客はわずか数名程度・・・
あとは旭川から乗車したであろう人が若干名で、残りは乗り鉄風の人たちでした。
写真を撮る、スピーカーにマイクを向けて録音に勤しむなどそれぞれの楽しみ方のようですが、全体でも10名いるかどうかという程度なので、全然窮屈さは感じません。
そして、20時01分、定刻通り旭川駅を発車です。発車間際に駆け込みでぞろぞろ乗り込んでくるかとも思っていましたが、そんなこともなく10名程度の乗客を乗せて旭川の夜景の中を軽快に加速し北見への3時間3分の旅が始まります。
昼頃も「きたみ」で通った区間ですし、もう真っ暗で車窓は見えない上、一度郊外に出てしまうと人家もまばらな区間も多いので、まるで宇宙空間でも走っているような気になります。銀河鉄道が実在したらこんな感じなのでしょうか?w
最初の停車駅当麻で1名、上川で2~3名が下車していき、5~6名が残りました。
当麻・上川については旭川発で45分後の20時46分に上川行きが出ていますし、逆に26分前の19時35分に当麻行きがあるのですが、数分おきに電車が来る都市部と違い、1時間11分開く間に割り込むように設定された臨時快速は近距離利用者にとってもありがたい存在で活用している人もいるのでしょうね。
上川をすぎればあとは山へ分け入る山岳区間となりエンジンは唸り、レールのきしみも頻繁に聞こえるようになりますが、外がどうなっているのかは相変わらずよく分かりませんw
「きたみ」が停車する白滝もいつの間にか通過していて丸瀬布となり、その次の瀬戸瀬もいつ通過したのかも知れず遠軽に到着です。
遠軽では進行方向が変わる都合上5分間の停車があり、ホームに出て撮影している人もいましたが、外から見ればサボ以外はただのキハ54系にしか見えないし・・・とすっかり座席に根をはやした私は座席の向きを変えただけで大人しく車内にいることにしました。
遠軽の次は留辺蘂ですが、ここから先の区間は「きたみ」はほぼ各駅停車になってしまうのでこの臨時快速だけが快速らしい快速と言えます。
特にすごいのが特急も含め全定期列車が停車する生田原をも通過してしまうことです。
かと思えば留辺蘂からは相内を通過する以外はほぼ各駅停車となるなど、停車駅選定の基準がイマイチ分からない気もしますが、北見市への夜間の移動を確保するのが主目的だから、途中駅は極力削るけど、北見市中心部だけでなく郊外に住んでいる人など、東相内や西北見で降りて車で迎えに来てもらうという人もいるだろうから停めておこうって感じでしょうか。
上川から先は乗り鉄専用車と化していた臨時快速ですが、定刻通り北見に到着です。
この臨時快速が北見駅に到着する最後の列車であり、これ以後に乗り継げる列車もないため、降りた人は地元民以外は宿泊不可避です。
そういう意味では北見駅周辺のホテルにとってはこの列車のおかげで乗り鉄が泊まってくれるという特需はありそうですねw
↑最後の回送シーンを撮ったら撤収します。
あとはホテルへ直行!・・・と思ったのですが・・・
だからどうしたという方のために特に気になった部分を拡大してみました。
これは駅前広場の整備計画のお知らせで完成予想図が載っていたのですが、どうやら新しいバスターミナルは駅前広場に作られるようです。
・・・ってことは現在のバスターミナルは遠からず見納め?
というわけで現在のバスターミナルを覗いてからホテルへ向かうこととしました。
「パラボ」という複合施設に併設されたバスターミナルとなっており、乗客の待合スペースとバスの車道を区分するものは簡易な柵のみで全面ガラス張りの仕切りといった気の利いたものもない昔ながらのスタイルを残すバスターミナルとも言えますね。
この先が乗り場です。
もはや終バスが出てしまい明日の朝まで発着するバスもないので今は閑散としています。
こちらが乗り場です。バス停を縦に並べたシンプルな構成であり、スペースの利用効率には劣りますが、バスがバックする機会が少なくて済み、安全性や立て続けに発着する時の捌ける台数などは有利だと思います。
ずらりと行き先が列挙されていて、いかにもターミナルという雰囲気ですが、市内バスはもちろん、女満別空港への連絡バス、都市間バスも発着しているようです。
ところで、待合室には若干の人影が見受けられ、あとで調べて気づいたのですが、実は23時を過ぎたこの時間帯でもまだ札幌行きの夜行バスがこれから発車だったようです。
一瞬、それだったらホテルに泊まらないで夜行バスで戻るのも手だったな・・・なんて考えてしまいましたw
北海道内の夜行列車は全滅してしまいましたが、バスはまだまだ現役なんですね。
そのバスを見送ってから・・・とも考えましたが、流石に眠気がピークを迎えつつあり、明日も決して遅いとは言いかねる出発なのでそろそろ自重してホテルへ向かったのでした。
これにて2日目は終了で、最終日となる3日目は追ってレポートしたいと思います。
~追記~
3日目も公開しました。