「青梅ライナー」さよなら乗車

今回は2019年春での運行終了が発表された「青梅ライナー」へのさよなら乗車をしましたのでそのレポートです。
時系列としては京急での活動の後、その足で東京駅へ向かったものとなります。

「青梅ライナー」とは

今回は「青梅ライナー」に乗るだけの活動になるので、まず「青梅ライナー」の概要を説明してから本編に入っていきます。
「青梅ライナー」は東京駅と青梅駅を結ぶホームライナーであり、東京駅と八王子駅・高尾駅を結ぶ「中央ライナー」とは姉妹列車の関係になります。
通勤ライナーとしての役割が強く、運行は平日のみであり、朝に東京行き、夕方に八王子・高尾・青梅行きがそれぞれ運転されています。
JRでは他にもいくつかライナー列車を運行していますが、「中央ライナー」「青梅ライナー」が他と違うのは「座席指定制」であることです。通常のライナー列車は「座席定員制」であり、1号車~3号車のように乗車する車両の範囲が指定されるだけで、その範囲内であればどの車両・どの座席に座っても良いというものであり、ライナー券は座席の数と同数しか発売しないためライナー券を入手した時点で着席できることは保証されますが、それがどの席になるかは実際に乗車するまで未確定であり、例えば窓際がいい、通路側がいい、2人以上のグループで乗車する場合まとまって座りたいといった事情があっても、それは早いもの勝ちになるということになります。
それが、「中央ライナー」「青梅ライナー」ではライナー券に乗車する号車・座席まで指定された形で発売されるため、自分で好きな号車や座席を選んでライナー券を買うことは出来ません。ただし、複数名分をまとめて買うと基本的に近い席でまとめられるようには配慮されているようなのでその点ではグループ利用にはありがたい制度かもしれませんね。
このようにしている理由は特に夕方の始発駅となる東京駅は、中央快速線については1面2線しかホームがなく、長時間ライナーを停車させておくことが出来ず、他のライナーで行われるように一部のドアのみを開けてそこでライナー券の改札を行うという運用ができないという事情があるようです。

「中央ライナー」については以前に乗っているので今回は「青梅ライナー」に絞って説明すると、朝の上り便が1本、夕方の下り便が3本設定され、立川までは「中央ライナー」と同じ運行経路・停車駅となるので補完し合う関係と言えますが、青梅線内では拝島・河辺・青梅に停車しており、これ以外の駅は通過となります。
青梅線は青梅特快であっても線内は各駅停車となることもあり、通過駅の設定がある列車という意味でもレアですし、定期運用で特急型車両が乗り入れる唯一の運用ともなっています。

それが、2019年春のダイヤ改正において、「中央ライナー」は特急「はちおうじ」、「青梅ライナー」は特急「おうめ」へと改称の上で特急格上げされるため、ライナー列車としての運行は終了となります。
特急格上げによる廃止ということで、発展的解消と見ることも出来るわけですが、まあライナー列車の特急化は他のJRグループでも散見される傾向ではありますしね・・・

また、現在では「中央ライナー」「青梅ライナー」の全列車でE257系が充当されていますが、「はちおうじ」「おうめ」への移行後は「あずさ」「かいじ」と同じE353系に変更となるため、E257系による中央本線の定期運用という意味でも消滅することになります。

乗車レポート

それでは、お待たせしました!
いよいよ本題の乗車レポートへと入っていきましょう。


「青梅ライナー」という名称も無くなるわけですから、発車標もしっかり記録しておきましょう。


ライナー券は中央快速線のホーム上の券売機で発売されています。
普通車は510円、グリーン車は720円であり、わずか210円追加するだけでグリーン車に乗れるというお得感からグリーン車から先に満席になる傾向があるようです。
また、この券売機はライナーの運行がない土休日や平日の朝~日中にかけては自由席特急券を発売する目的でも使われるようです。
ところで、今度の改正から中央本線の特急は全席指定制となり自由席の設定がなくなるわけですが、そうなるとこの券売機は撤去されるのか、座席指定まで出来る形にグレードアップされるのか、座席未指定券を発売するという形でお茶を濁すのか・・・どうするんでしょうね。


こちらの券売機では次に発車する「中央ライナー」「青梅ライナー」のライナー券のみを発売し、その次のライナーのライナー券や翌日以降の前売りという形では購入できないので注意です。
なお、えきねっと会員になっているとライナー券の事前購入が可能だったみたいですが、特急格上げで通常のチケットレス特急券に統合される形でサービス終了になるようです。

ここで私もライナー券を買いますが、前述の通り、「中央ライナー」「青梅ライナー」では座席や号車を指定してライナー券を買うことは出来ません。
そして、私は音鉄としてどうせ乗るならばM車に乗りたい・・・しかし座席を指定できないのであれば打つ手なし・・・
と、諦める私ではありません。ここで前回の「中央ライナー」乗車時の経験が生きました。それは「リセマラ」戦略です。
詳しくは前回のレポートを読んで頂きたいですが、ようするにM車が出るまで買うというだけのことをかっこつけて言っているだけですw
前回は2回目にしてM車を引き当てましたが、今回は・・・なんと、1発目にしてM車を引き当てるというリアルラックを発揮しました。
最大の懸案だった事項があっさり解決してちょっと拍子抜けですが、あとは列車の入線を待つだけとなりました。


乗車位置案内もしっかり記録!


↑いよいよ入線です。接近放送もばっちりのタイミングで入ってくれました。
ちなみに、今回のレポートではこれが唯一の動画ですw


東京駅にE257系が停車している光景が見られるのもあと僅かですね・・・


先頭部の表示


側面の方向幕も撮ったら乗車します。

今回は発売とほぼ同時にライナー券を購入したおかげか、窓際の席だったのですが、乗り込むと隣の通路側の席には先客がいらっしゃいました。
お声がけして窓際の私の席に座るとあとは発車を待つのみ。
先行列車が遅れているとかで数分遅れの発車となりましたが、やっぱりライナーは客層も良く特急型車両という物質的な快適性以上に快適に感じましたね。
神田・御茶ノ水・四ツ谷という普段は通過することがない駅を通過していき、気がつけば新宿駅に滑り込みます。
世界一の利用者数を誇るターミナル駅ですが、当然ここからの利用者は多く、ほぼ満席に近い乗車率だったと思います。

新宿を出ると立川までノンストップであり、これは特急と同じ停車パターンですが、快速電車の合間を縫っての走行になるためせっかくの直線が続く良線形も持ち腐れのノロノロ運転が続きます。
まあ、ライナーはスピードより快適性が売りの列車ですからいいんですが、中央快速線はせっかくの複々線を活かしきれていない感じもしますよね。

立川に着くと半分程度が降りていきました。
やっぱり青梅線内まで行かない利用者が多いんだなとは思いましたが、そういえば、特急「おうめ」は下り便も1本しか設定されないようであり減便されているあたり、案外青梅線内までの利用者は少ないのかもしれません。

青梅線に入り、ここからが「青梅ライナー」の本領発揮とも言えますが、普段は通過駅のある列車が走らない青梅線で駅を通過するという体験自体がレアなものですよね。
・・・とはいいましたが、ホリデー快速「おくたま」も青梅線内でも通過駅があるため、これも実質定期列車みたいなものですし、これを考慮に入れるならば「青梅ライナー」は平日ダイヤでは唯一の青梅線内で通過駅のある列車というのが正確ですかね。
青梅線内で最初に停車する拝島でも多くが降りていきましたが、拝島という駅の規模にしてはそんなに降りる人がいないかなという感じ・・・
そういえば、西武鉄道が「拝島ライナー」を走らせるようになってからは新宿から拝島への利用者がそちらに流れているという話も聞きますし、これが特急「おうめ」の実質減便にも繋がっているのかもしれません。

続いては河辺駅に停車です。「かわべ」と読みたくなりますが「かべ」と読むこの駅は特に他路線と接続しているというわけでもないのですが、「青梅ライナー」が停車しているあたり、青梅線内では利用者が多い駅ということなんでしかね。ここで降りたのは数名程度でしたがw

そして、いよいよ終点の青梅に到着です。


降車したらもちろん撮影します。
東京駅や新宿駅、立川駅などでは臨時の「あずさ」「かいじ」で今後もE257系が走る可能性もありますが、青梅駅には「青梅ライナー」廃止後は2度と乗り入れることはないかもしれませんね。


というわけで側面しか見えていませんが強引に駅名標と絡めてみるw
とあるアイドルが青海駅(ゆりかもめ)と間違えて訪れてしまったなんて話もありましたが、”海”と”梅”、部首が違うだけですし、間違えてしまうのも分からないではないような・・・


青梅って東京都心からの直通列車や立川からの列車も大半が折り返す駅ですが、ホームは1面2線しかないんですね。


発車標は回送になっていますが、発車を見送りたくとも正確な発車時間がわからないのがネックですね。
今回は普通乗車券なので一度改札を出るのは必須ですが、もし折り返しの電車の時間ギリギリまでE257系が発車しなかったらそのまま折り返し乗車することになってしまって不都合です。
どのみち、この暗さではあんまりいい映像も期待できないですし、ここは戻ってきた時にまだ停まっていたら撮るくらいの気持ちでいましょう。(東京駅での動画の時にネタバレしていますけどねw


駅舎とは地下道でつながっています。


古い映画のポスター(?)が貼っていましたが、青梅では街を上げて昭和レトロで売り出しているらしく、駅も昭和レトロな雰囲気になっています。


バカボンのパパがいましたw
青梅市には「青梅赤塚不二夫会館」という施設があり、その縁で赤塚不二夫作品のキャラクターがいるようです。
また、その縁でホームの発車メロディは「ひみつのアッコちゃん」のテーマソングになっています。


せっかく改札を出たので駅舎くらいは撮っておきます。
と、ここでホームに停まっていたE257系が発車していくのが見えましたw


列車がいなくなったホームですが、向こう側に新しいホームが作られていました。
確かに大半の列車が折り返す上、奥多摩方面への乗り継ぎ駅でもあるわけで、1面2線じゃ心許ないですしね。
それにしても、ホームの作りかけの姿ってあんまり見る機会もないですし、これはこれで貴重な光景ではないでしょうか。


ホームは寒かったので待合室へ行きましたが、待合室まで昭和レトロでした。
それにしても、この時間が経ってボロボロになった演出がかなりのクオリティですが、映画の美術とかと同じような技術なんですかね。

このあとは青梅線で立川に出て中央快速線に乗り継ぎ地元へ帰りました。
終電がなくなって深夜バスで帰ることにはなりましたが、無事に「青梅ライナー」のさよなら乗車も出来ましたし良しとしましょうw

というわけで、レポートは以上となります。
次回もやっぱり単発ネタになると思いますがどうぞお楽しみに!

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つばめ501号(管理人) について

関東を拠点に鉄道旅行を楽しんでいます。また、写真撮影や走行音の録音もしています。 サイトの方ではそれら写真や録音も公開していますのでぜひご覧ください。
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