今回は開業したばかりの西九州新幹線に乗るべく長崎へ出かけました。
行程は1泊2日であり、新幹線に乗るのがメインということで、あまり詰め込んだ行程にはしていませんが、このブログがただの旅行ブログではなくて鉄道ブログだということもあって、観光などはせずに乗り鉄をガッツリ楽しむ内容となっていますw
本日の行程
それでは行程の説明です。
まずは成田空港から空路で福岡へ飛び、そこから福岡市地下鉄で博多へ、特急「リレーかもめ」で武雄温泉へ、そこからメインとなる西九州新幹線で長崎まで乗車したら、長崎本線を肥前浜まで1往復して、最後に西九州新幹線で諫早へ向かってゴールです。
2日目は次回の記事で説明するとして早速本編に入っていきたいと思います。
まずは福岡へ飛ぶ
遠征の最初は福岡へのフライトから始まります。
私の遠征ではもはやお馴染みですが、飛行機はLCCを利用するため、羽田ではなくて成田からのフライトとなります。
また、早朝便を利用しますので夜間に成田空港へ向かってターミナル内で一晩明かします。
乗車したのは快速特急でした。
快速特急自体は日中にも走っていますが、成田空港行きとして走るのは夜間だけなのでちょっとレアですね。
このまま成田空港まで行ったらターミナルで一晩を明かします。
もう慣れたもので記事でも今更特筆はせず、そのまま翌朝の搭乗へと飛びますw
というわけで、一気に搭乗口までスキップしましたw
搭乗するのはLCCのピーチです。
ターミナルから飛行機まではバス移動だったのですが、そのバス乗り場で見かけたこれ、バスの排気ガスが充満しないようにダクトが設けられているんですね。
昔のSLの機関庫には煙を抜くダクトがあったみたいですが、それのバス版といったところでしょうか?
↑窓際の席でしたので機窓を撮りました。
成田空港の景色はもう見慣れた感もありますが、せっかく天気も良かったですしね。
あれは競馬場でしょうか?
千葉県内を飛行中だったと思うので、恐らくは中山競馬場ですね。
恐らく首都高の堀切ジャンクションです。
ジャンクションも上空から見ると全体像が一望できていいですね。
またしても競馬場のようですが、こちらは東京競馬場ですね。
すぐ側には中央自動車道も通りますが、松任谷由実さんの名曲「中央フリーウェイ」でも競馬場が出てきますね。
東京の都会を離れたら富士山もばっちり見えました。
時期的に山頂に雪が積もっていないため、最初はそれと分かりませんでしたが、形を見ればやっぱり富士山ですね。
奥に海が見えていますが、手前が山梨側で、奥が静岡側ですね。
このあとはウトウトしてしまったりして気づけば飛行機はもう九州上空に差し掛かっていました。
↑着陸時も機窓をどうぞ
福岡空港は市街地にあるため、福岡の街並みを見ながらの着陸となるのがいいですよね。
ターミナルに到着すると隣にはフジドリームエアラインズがいました。
フジドリームエアラインズは静岡が本拠地ということでか、ちびまる子ちゃんが描かれていました。
乗ってきたピーチの機体も撮ったらあとは地下鉄で博多駅へ出て、いよいよ九州での活動が始まります。
「リレーかもめ」&「かもめ」で長崎へ
それではいよいよ西九州新幹線編が始まります。
といっても西九州新幹線は博多駅からは乗れないので、まずは接続する在来線特急「リレーかもめ」で武雄温泉まで向かいます。
10時04分発の「リレーかもめ17号」に乗車します。
行先は長崎として案内されていますが、実際は武雄温泉までの運行です。
ですが、「リレーかもめ」は西九州新幹線接続を前提とした列車であり、長崎行きの新幹線に接続できることを強調するために長崎行きという案内をしているようです。
これは2011年まで運行されていた「リレーつばめ」においても同様で、新八代行きの列車も鹿児島中央行きとして案内されていました。
西九州新幹線「かもめ」のモザイクアートがありました。
なかなかのクオリティですし、鳥のカモメもいますね。
↑停車駅案内や新幹線に接続することなども案内されていたので動画でもどうぞ
やってきました。
在来線特急「かもめ」の時代から活躍する885系が続投となっているようです。
肥前鹿島~諫早間の急カーブが多い区間でこそ活躍できる振り子式車両ですが、その区間を走ることはもう無いので、「リレーかもめ」の運用では振り子式車両も宝の持ち腐れですかね。
列車の行先表示です。
武雄温泉駅での新幹線接続のことも案内されていますね。
それでは乗り込みます。
開業したばかりということで、開業ブームで混雑しているかと思えばそれほどではなく拍子抜けでした。
まあ、開業したばかりとはいっても、この活動の時点で既に1~2週間程度経っていましたし、だいぶ落ち着いていたのでしょうね。
↑車窓をどうぞ
「リレーかもめ」は博多~武雄温泉間の運行ですが、この区間は西九州新幹線開業前から特急「みどり」「ハウステンボス」が走っていた区間ですし、西九州新幹線関連では大町~高橋間が複線化された程度なので、車窓を撮るかちょっと悩みましたが、車内放送などが目新しいのと、在来線特急時代の「かもめ」とは逆側の車窓にすればいいかということで結局撮りましたw
この「リレーかもめ17号」は停車駅が少ないタイプでして、博多駅を出ると鳥栖、新鳥栖、佐賀、武雄温泉のみ停車します。
他の列車だと二日市や江北にも停車する場合がありますね。
所要時間は54分であり、1時間かからないんですよね。
他の列車は1時間以上かかる列車がほとんどなので、「リレーかもめ17号」はかなり早い部類になると思います。
一部が複線化されたとは言え、単線区間が絡みますし、所要時間にばらつきが出るんでしょうね。
そして、武雄温泉駅に到着です。
従来から温泉地としては知名度がある方だったと思いますが、新幹線との接続点となったことでもっと有名になりそうですね。
駅名標では在来線側の駅名が案内されてますが、特急しかやってこないホームなので、両隣の駅は有田と江北となっています。
これは清掃用の道具でしょうか?
何気に西九州新幹線のカラーリングですね。
武雄温泉駅では「リレーかもめ」と西九州新幹線「かもめ」が同一ホームで乗り換えできるようになっており、接続を象徴するような1枚を撮ってみました。
そういえば、885系もちょっと新幹線っぽい見た目をしていますが、本物の新幹線と並ぶとやっぱり在来線ですねw
発車標です。
このホームは「リレーかもめ」専用みたいなものなので、発車標にも「リレーかもめ」ばかりとなっています。
さて、そろそろ長崎行きの新幹線「かもめ」が発車するのですが、あえて1本見送ろうと思います。
それは武雄温泉駅をじっくり取材したいというのと、西九州新幹線をじっくり撮影する時間が欲しくてのことでした。
まあ、最初に書いた通り、そんなに詰め込んだ行程にはしていませんから、1本見送るくらいのタイムロスは全然気にするほどでもありませんしね。
↑というわけで発車シーンをどうぞ
新幹線の発車標です。
愛称は「かもめ」だけで、当駅については長崎行きだけですから立派な発車標も持て余しがちかもw
ただし、停車パターンは3つありますから、電光掲示板にしたのは意味があるといえましょうか。
ちなみに、この12番のりばは通常は使用されないらしく、ダイヤ異常時に使用される可能性はありますが、将来の博多方面への延伸へ向けた準備施設という感じなのかもしれません。
↑そして、次の「かもめ」が入線してきました。
↑続けて「リレーかもめ」が発車していきます。
「かもめ」のロゴです。
これは800系新幹線の「つばめ」のロゴを彷彿とさせますね。
行先表示は「武雄温泉」ですが、実はこれって結構レアなんですよね。
というのは、西九州新幹線の武雄温泉行きでは接続する「リレーかもめ」の行先(通常は博多)を表示する運用になっているため、長崎から走ってくる新幹線は博多行きの幕を表示して走ってくるのですが、武雄温泉入線時のみは、博多行きと表示すると誤乗を招きかねないためちゃんと武雄温泉行きと表示されているわけです。
別バージョンのロゴもありました。
やっぱり鳥のカモメなんですね。
一旦「かもめ」はホームを去っていきました。
将来的に博多方面への本線の一部となるであろう場所を現在は暫定的に引き上げ線として活用しているみたいですが、折り返しまでの間に一旦引き上げ線に引き上げる運用をしているみたいですね。
どうせ同じホームから折り返すわけですし、西九州新幹線の本数なら他の列車の邪魔になるということもなさそうですから、そのままホームに置きっぱなしでいいんじゃないかと思いますが、何か理由があるんですかね。
↑後続の「みどり」「ハウステンボス」が入ってきました。
↑引き上げ線から「かもめ」が入ってきました。
そしていよいよ乗り込みます。
東海道・山陽新幹線でも活躍するN700Sが西九州新幹線でも活躍していますが、座席モケットは黄色であり、そこが西九州新幹線の最大の特徴となっていますね。
座席の形とかはN700Sそのものですが、なにか物足りないと思ったら、頭部のカバーが付いていませんね。
西九州新幹線は運行時間が短く、頻繁に折り返し運行することになるため省略されたんでしょうか。
それではあとは発車を待ちますが、ここで西九州新幹線について解説しておこうと思います。
西九州新幹線は長崎~武雄温泉間を結ぶ全長66kmの新幹線で、2022年現在、新幹線としては最も距離が短く、また、唯一他の新幹線と接続していない路線となっています。
そのため、博多方面への往来は在来線特急「リレーかもめ」などと乗り換える形態を採っており、中途半端な新幹線という印象を受けるのが正直なところです。
何故こうなったかといえば、長崎県と佐賀県での新幹線建設に対する温度差が大きく、西九州新幹線の終点である長崎市を抱える長崎県は建設に強い意欲を示していたものの、佐賀県は既に九州新幹線の新鳥栖駅が存在していることや在来線特急でも県庁所在地最寄りの佐賀駅から博多駅まで30分程度で結ばれており、新幹線を建設しても時短効果が僅かで、費用対効果に見合わないことや、新幹線建設で特急が廃止されることで並行在来線の利便性が低下するなどの懸念から建設には消極的な立場でした。
結局、長崎県内を中心に新幹線を整備して、佐賀県内は在来線を活用しフリーゲージトレインによる直通列車を走らせる方針となり、長崎~武雄温泉のみ新幹線を建設することで落ち着きました。
しかしながら、フリーゲージトレインは試験レベルでは一定の成果を出したものの、特殊な機構故に重量が重くなり、軌道にかかる負担が大きくなる問題や、通常の新幹線車両に比べて最高速度が劣り、当初目指していた山陽新幹線への直通についてはダイヤ編成上のネックとなることからJR西日本が乗り入れを認めない方針を示したことなどから、フリーゲージトレインでの運行は断念することとなり、代わりに長崎~武雄温泉間に通常の新幹線を運行し、博多~武雄温泉間は従来通り在来線特急を運行して乗り換える形態となったわけです。
この「リレー方式」は、九州新幹線の新八代~鹿児島中央間の暫定開業時にも実施された例があり既存の技術のみで可能なため安定の方法ではあったのですが、博多~長崎間の移動では所要時間短縮と引き換えに乗客は乗り換えの手間を抱えることとなってしまったのでした。
なお、新幹線と在来線を直通させるという意味ではフリーゲージトレイン以外にミニ新幹線という方式もありますが、ミニ新幹線は在来線の軌間(線路と線路の間隔)を新幹線と同じ標準軌(1435mm)に改軌することで、直通を実現しているもので、車両はサイズこそ在来線サイズですが、走行関係のシステムは新幹線に準じたものとなっています。
ミニ新幹線は既に山形新幹線、秋田新幹線で実例がありますが、改軌が必要であり、その間は数年単位で列車を運休させて工事をする必要が生じたり、在来線の規格である狭軌(1067mm)のレールを維持しない場合は在来線の列車が走行不可能になり、普通列車などの運行には標準軌に対応した専用の車両が必要になったり、狭軌のままの他の在来線との直通運転が出来なくなり、鉄道ネットワークが寸断されて貨物輸送などの妨げになったりするという問題があります。
西九州新幹線の例においても例えば新鳥栖~武雄温泉間の在来線を改軌するとすると、やはりこの区間を数年にわたって運休させる必要が生じ、その点が問題視されて佐賀県が難色を示したこともあり、ミニ新幹線の採用には至りませんでした。
このような経緯で日本最短かつ唯一の孤立路線となった西九州新幹線ですが、九州新幹線暫定開業時のように暫定的なものであればいいものの、恒久的にこのままならかえって新幹線を建設しないほうがよかったのではないかという疑念さえ生まれてしまいますね。
もっとも、長崎県やJR九州も博多方面への延伸を断念したわけではなくて、引き続き博多方面への整備に向けた検討などは続けています。
ここまで来たら博多まで繋がってほしいですが、佐賀県が建設推進に転じるとすれば、費用負担は長崎県と国が主体となり、佐賀県の負担を極力少なくし、在来線も経営分離せず新幹線開業前と同程度の本数を維持することを確約ぐらいの条件を示さないと難しそうですね。
あとは、フリーゲージトレインが今後の技術革新で重量や最高速度の問題を克服して、その車両によって直通運転が実現できれば御の字といったところでしょうか。
建設前のゴタゴタにだいぶ字数を割いてしまいましたが、現在の運行形態などについて説明すると、武雄温泉~長崎間では途中に嬉野温泉、新大村、諫早の3つの駅が設けられ、朝と夜間に出入庫を兼ねた新大村~長崎間の区間列車が設定される以外は全列車が長崎~武雄温泉間の全区間を運行しています。
停車パターンは前述の通り3つあり、各駅停車タイプ、嬉野温泉のみ通過するタイプ、逆に途中諫早のみ停車するタイプがありますが、全て愛称は「かもめ」となっています。
余談ですが、九州新幹線が新八代~鹿児島中央間で暫定開業した時も、停車パターンは3つあり、各駅停車タイプ、川内のみ停車するタイプ、ノンストップがありましたが、2011年の全線開業まで愛称は「つばめ」のみでした。
リレー方式の採用といい、西九州新幹線は九州新幹線暫定開業をかなり参考にしている感じですね。
解説はこれくらいでそろそろレポートに戻るとしましょう。
博多からの「リレーかもめ」が入ってきて乗り継ぎ客が続々と乗り込んできましたが意外とその人数は少なく、車内はガラガラでした。
あれ?開業ブームがまだ続いているであろうこの時期でもこれ?w
↑車窓をどうぞ!
再生時間で分かりますが、全線通しでも30分ちょっとなんですよねw
乗車したのは各駅停車タイプでしたので、最初の停車駅は嬉野温泉駅です。
なんとたったの5~6分で到着ですw
駅間は10.9kmと新幹線にしてはかなり短く、在来線でもこれより長い駅間の区間もあるくらいですね。
駅名の通り嬉野温泉の玄関口ですが、他に鉄道はなく西九州新幹線では唯一の単独駅となっています。
駅名標です。
ここから意外と大勢乗ってきて車内はちょっと賑やかになりました。
ほとんどがせっかく開業したので乗ってみようという感じの人達であり、純粋な嬉野温泉駅の需要と言えるのかは微妙ですが、嬉野温泉駅が立地する嬉野市からしたら、初のJR駅、それも新幹線駅が開業したわけですから住民の喜びも大きいのかもしれません。
ちなみに、わざわざ「JR駅」という書き方をした理由ですが、実は1931年まで肥前電気鉄道という路面電車や祐徳軌道という軽便軌道が現在の嬉野市内にあたる範囲を走っていたことがあるためです。
そのためそれ以後西九州新幹線開業までは市内に鉄道駅はなく、温泉地としては著名ながら公共交通機関でのアクセスはバスのみとなっていました。
逆に長崎自動車道の嬉野ICが設置されていたので自動車でのアクセスは便利だったと思いますが、やっぱり鉄道駅の有無は大きいですよね。
そんな嬉野温泉を出ると次は新大村ですが、今まで山間を走っていたためトンネルだらけだったのが、ここに来て遠目ではありますが車窓には海が見えてきます。
従来の長崎本線では比較的長い時間、間近に海が見えていたのでそれに比べると遠目ですしごく僅かな区間なので車窓という意味では新幹線より在来線ですが、これはどこの新幹線でもある話ですよね。
そして、次は新大村です。
この区間も所要時間は7~8分であり、笑っちゃうくらいあっという間ですw
駅名標です。
新大村駅は大村市の市街地に位置しており、長崎空港にも近く、大村線も停車するようになったため通勤・通学需要も見込めそうな駅ですよね。
そのために、嬉野温泉は通過するが新大村には停車する列車が設定されているのだと思います。
ここからも出来たてホヤホヤの新幹線を体験したいという感じの人達がぞろぞろ乗り込んできて座席の大半は埋まりました。
続いて諫早です。
ところで、車内放送の音源は東海道・山陽新幹線と同じのようですが、その声で「島原鉄道線はお乗り換えです」と流れると、ようやく長崎にも新幹線が来たんだなと実感しました。
駅名標です。
長崎県内では第3位の人口を誇り、長崎市との交流も多い都市ですが、ここからも乗ってくる人がいました。
そして、いよいよ次は終点の長崎です。
本当にあっという間でしたw
諫早~長崎間は在来線時代の特急「かもめ」も結んでいたルートですが、在来線特急時代が20分程度だったのが、新幹線だと8分程度と半分以下に短縮されています。
長崎市のシンボルの稲佐山を見つつ「かもめ」は長崎駅に滑り込みます。
長崎に到着!
これにて西九州新幹線も早くも完乗できました。
また、西九州新幹線開業で一時的に途絶えていたJR九州完乗の記録も復活しました。
折り返しの行先表示は博多行きとなっているのは前述の通りですね。
もちろん、実際には武雄温泉で乗り換えとなりますがw
さて、長崎駅の新幹線ホームは当然初訪問なので、新幹線の構内を中心に撮影して行きたいと思います。
ホームです。
2面4線と、新幹線の終着駅としては標準的と言えるであろう構造ですが、面白いのが西九州新幹線の編成って開業時点では3編成しかないので、西九州新幹線の車両を全て長崎駅に集めても全ての番線を埋めることができないんですよねw
ちょうど発車していくところだったので、より綺麗なアングルで写真を撮れました。
それではコンコースへ降りてみましょう。
新幹線駅にはありがちな構造ですね。
開業直後ということで地元企業や建設に携わった組織からのお祝いの花が飾られていました。
これだけでもお祝いムードが高まりますね。
変わったベンチ(?)ですが、書いてある内容的に再生材を使ったものなんでしょうか?
大きなプラレールのレイアウトがありました。
これには新しい新幹線目当てに集まった子どもたちもはしゃいでいました。
長崎駅を再現したであろう部分ですが、ちゃんと2面4線にしていてこだわりを感じますね。
稲佐山をイメージしたであろう山頂にはシンカリオンがいました。
このあとですが、一旦浦上駅へ行こうと思います。
というのは、今回使用したきっぷは在来線の長崎~浦上間も含まれており、追加料金無しで乗れることと、浦上駅も高架化後は訪問していなかったこと、そして何より、このあとの行程までしばらく暇だったからですw
浦上駅にて
というわけで1駅だけ長崎本線を乗車して浦上駅にやってきました。
乗ってきたのはYC1系です。
実は長崎地区の長崎本線は西九州新幹線開業により特急「かもめ」が廃止になることに合わせて、運行コストのスリム化のため電化設備を撤去することとなったため、電車による運行も終了し、運行されているのは気動車のみとなっています。
もっとも、西九州新幹線開業前からYC1系の運用は普通にあったので、これについては別に珍しいわけではないですけどねw
↑発車シーンです。
ハイブリッド気動車なのでエンジン音とモーター音が同時に聞こえるのが特徴ですね。
ホームは島式1面2線とシンプルなものです。
特急「かもめ」は全列車が停車していて、長崎駅と並んで長崎市の玄関口でしたが、西九州新幹線の開業で特急の停車はなくなりました。
一応、西九州新幹線のきっぷで当駅まで乗車できるような特例は設けられているようで、当駅利用者にもある程度の配慮はされているようですが、従来なら当駅から博多まで直通で行けていたのが、長崎駅と武雄温泉駅で2箇所で乗り換えが必要になったりと、利便性はかなり低下したといえますね。
同様の現象は九州新幹線開業後の上熊本駅などにも当てはまりますが、これは新幹線が抱える問題の1つと言えるでしょうか。
線路脇にはなんと「かもめ」の乗車位置案内が残っていました。
これは遠からず撤去されるでしょうし、貴重な記録となりますね。
こちらは白いですが、885系の「白いかもめ」ということなんですかね。
この速度制限標識も、もう振り子式車両がここを通ることはないと思うと物悲しいですね。
よくみるとまだ架線が残っていますね。
撤去工事はこれからなんだと思いますが、もう使われることがない架線だと思うとちょっと寂しいです。
1番線は長崎行きしか来ないのでこんな簡素な案内になっていますw
2番線については長崎本線も新線と旧線に分かれますし、大村線直通もあるので結構複雑になっていますね。
↑そこへやってきたのはなんと「ふたつ星4047」でした。
明日乗るので詳細は省きますが、これって本来浦上駅を通過するはずですが一旦停車してから発車していきました。
当駅も地上時代は寝台特急「さくら」「あかつき」などが当駅を通過していましたが、それらが廃止されてからは全列車が停車する駅となっており、その後の高架化だったので通過する列車がない前提での信号システムが構築されているために通過できないなどの事情があるのかもしれません。
↑続けてYC1系も入ってきました。
コンコースは長崎駅程は広くなく、すぐに出口となりました。
改札機もICカード用の簡易型があるだけで、紙の乗車券の人は駅員さんが手で集改札するスタイルです。
ここにも発車標がありますが、新線経由と旧線経由を分けて案内する代わりに、長崎方面は時刻表をご覧下さいという投げやり仕様でしたw
まあ、浦上から長崎なら路面電車の方が本数も多いですし、JRで行く人は少数派なのかもしれません。
西側は病院などがありますが、小さな道路しか接続していないようです。
高架下です。
駐車場や駐輪場として活用されているようですね。
駅前を新浦上街道が通り、長崎電気軌道の路面電車も「浦上駅前」という電停を設けています。
こちらが浦上駅前電停です。
本当に新浦上街道のど真ん中にあるごく普通の電停でした。
大きな駅の前だと駅前広場に乗り入れたりというパターンもありますが、長崎駅ですらそういうことはやっていないのですから、浦上駅では路上の電停となっているのは致し方ないかもしれません。
この観覧車はココウォーク茂里町という商用施設のもののようです。
それではここからは長崎電気軌道の路面電車で長崎駅に戻ろうと思います。
↑発車は動画で撮りました。
長崎からはキハに乗る
ここからは長崎本線の江北~長崎間で運用されているキハ40系充当の普通列車に乗車します。
しかし、浦上駅まで行ってもなお時間が余るので長崎駅で食事をしたりしつつ時間を潰してから乗車したいと思います。
長崎駅の出入口は「かもめ口」と「いなさ口」という名前になったんですね。
駅前広場にはコーンによる整列レーンが整備されていましたが、駅前で何やらイベントをやっていたみたいです。
まあ、かなり混んでいたので見向きもせずに駅に入ったわけですがw
何やら騒がしいなと思ったら、佐賀・長崎デスティネーションキャンペーンのオープニングセレモニーが行われていました。
報道ではよく目にする光景ですが、実は生で見るのはこれが初めてでした。
壇上で話していたのはJR九州の古宮洋二社長でした。
鉄道ファンでも鉄道会社の社長ってあんまり知らないことが多いですが、こんな形でお目にかかれるとは・・・
それではお昼ごはんです。
長崎市は刺し身シティとして売出中だそうなので、海鮮丼を頂きました。
あとは新幹線関連で色々見ていきます。
まずは券売機です。
スペース的には4台置けそうですが、実際には2台のみの設置となっているようですね。
本来なら博多まで開業して山陽新幹線にも乗り入れる構想があるためか運賃表は新大阪まで用意されていました。
ふと発車標を見ると「ふたつ星4047」の案内が出ていました。
さっき浦上駅で見かけたやつの折り返しですね。
↑発車は動画でどうぞ
それではあとは乗車する肥前浜行きのキハ40系普通列車を待ちます。
ここでこのキハ40系普通列車についてざっくり解説ですが、前述の通り西九州新幹線開業に伴い、長崎本線の肥前浜~長崎間が電化設備撤去により非電化となったため、従来817系などの電車で運行されていた普通列車が気動車による運行となることが事前にアナウンスされていました。
開業前にはYC1系気動車が試運転をしていたのですが、実際に営業運転が始まってみるとなんと投入されたのはキハ40系だったというw
YC1系の運用数の問題だったりするのか分かりませんが、ここにきてまさかのキハ40系という事態に、これは乗らない手はないということで乗車を決めたのでした。
地元新聞のネット記事では、国鉄型であるキハ40系ではなくて最新型のYC1系の導入を求めるようなことが書かれていたのを読みましたが、座席配置とかを考えると実はキハ40系のほうが快適まであるんですよねw
流石に乗り心地とかはYC1系の方が上だとは思いますが・・・
発車標では青色の乗車位置案内で案内されており、YC1系とはドア位置が違うことが分かります。
ということは必然的にキハ40系ですね。
↑しばらくして入ってきたのはまさかのYC1系
え~、ここまで来てYC1かよ!?と思ったらしばらくして引き上げ線に引き上げていきました。
どうやら肥前浜行きとは別の列車だったようです。
これは「かもめ」の乗車位置案内を隠している跡ですね。
浦上駅でも同じものを見ました。
そして・・・
↑いよいよキハ40系のお出ましです!
塗装はキハ66・67形を彷彿とさせる青となっていました。
側面には沿線の市町村の名前がローマ字で入っています。
古い車両でも外観だけでも良くしようという感じなんでしょうかw
驚いたのが行先表示が窓枠につけられたサボだったんですよね。
しかも、「長崎-肥前浜」みたいに運行区間だけ表示するパターンではなくて、ちゃんと行先を表示するものなので、運行の都度交換しないといけなくて大変そうです。
車内は昔ながらのキハ40系そのものですが、私にとってはこの方が嬉しいですw
クロスシートなので車窓も楽しめますしね。
それでは乗車です。
まずは肥前浜へ向かいますが、浦上から先はトンネルが連続する区間となり、エンジン音もよく反響していい感じです。
ただ、特急がなくなったので途中駅や信号場での待避がなくなったため、スムーズに諫早まで運行されるようになり、いいことではあるんですが、かつての長崎本線を知っている身としてはやっぱり物足りない気もしますw
諫早から先もかつては頻繁に特急の待避や交換待ちで停車時間があったりして時間の割にはなかなか進まないのが、長崎本線の普通列車の姿でしたが、今は特急がないのでよくあるローカル線みたいに普通に走っていきました。
美しい有明海の車窓風景も気づけば夕暮れとなり、列車は佐賀県太良町に入りました。
少し前まで特急が頻繁に行き交っていた幹線も、今はキハ40系に揺られているせいもあって余計にローカル線のように感じてしまいます。
これでも鉄道として、しかもJRの路線として維持されたのはかつての並行在来線の相場からすれば恵まれた待遇とも言えますがね。
肥前浜に到着です。
ここからは江北行き普通列車に接続していますが、それは普通に817系なのでこれには乗らずに引き返します。
元々数分で折り返すダイヤだった上に少し遅延しての到着だったのでのんびり撮影している暇もなくすぐに折り返しました。
ちなみに、帰りの乗車券も事前に買っていたのでその点は問題ありませんでした。
817系の江北行きの表示だけ撮ったら即折り返しです。
例のサボも運転士さんが交換しないといけないみたいで、慌ただしく交換作業をしていました。
そして、諫早に戻ってきました。
今度は諫早止まりとなり、長崎までは行かないのでここからは別の列車に乗り換えます。
今夜の宿は諫早にあるのでこのままここで降りたほうが手っ取り早いのですが、西九州新幹線にもう1度乗りたいということで一度長崎へ戻ります。
長崎の方が夕飯の選択肢が多いというのもありましたしね。
乗り換える先はYC1系でした。
これもキハ40系だったら嬉しかったですがそうは問屋が卸しませんねw
夕飯として長崎名物のトルコライス・・・に似た洋食プレートを頂きましたw
これはこれで美味しかったですよ。
なんでトルコライスにしなかったかというと、西九州新幹線開業記念メニューとか銘打たれていて思わず注文してしまったからですw
まあ、美味しかったので良し!w
西九州新幹線で諫早へ
それでは最後は宿のある諫早まで西九州新幹線で移動したいと思います。
諫早に宿泊した理由は翌日の記事で明かすとして、新幹線を1駅だけ使うという贅沢をしましたw
たった8分で諫早です。
昔、鉄道が初めて開業した明治時代に、初めて鉄道による移動を体験した乗客が(徒歩などに比べて)あまりにも早く目的地に到着するので、本当に到着したとは信じられずに降車することを拒否したなんて逸話もあるそうですが、特急でも20分かかっていたところを8分で着いてしまうとは、私も本当にもう諫早なのかと信じられない思いで降りていきましたw
↑発車は動画で撮りました。
ホームは相対式2面2線とシンプルですが、整備新幹線の途中駅としてはありがちな感じですね。
というか、西九州新幹線の途中駅では一切待避線がある駅はなく、一切の追い越しが不可能なんですよね。
まあ、距離も短いですし、多くても30分ヘッド程度の運行なので必要はないんでしょうけどね。
ところで、流石に博多まで伸びたらどこかに待避線を設けるんですかね。
ホームです。
ところで、当駅は新幹線も含めて地平に設けられており、大抵は高架駅となる新幹線駅としては異例とも言えるんですよね。
新幹線のコンコースです。
今どきのデザインという感じですかね。
それでは改札を出ます。
流石に新幹線だけあって自動改札機が設置されています。
といったところで1日目は終了で、2日目は別記事として追ってレポートしますので公開までしばらくお待ち下さい。